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舞網チャンピオンシップがいよいよ開始する事になった。
その大会は表向きはプロへの登竜門という位置付けの大会だが、赤馬零児の真の目的は、プロフェッサーこと赤馬零王及びアカデミアとの戦いに備え、有力な決闘者「ランサーズ」のメンバーを選抜する事である。
それはある意味、プロを目指している遊矢達を戦いに巻き込む事のと同じだった。
当初は乗り気ではなかったが
「君も分かっているはずだ。
この戦いを乗り越えなければ、我々に未来はない」
その一言を聞き、俺も納得するしかなかった。
だからこそ
「一つ、条件をくれ」
「条件?」
「大会前にエキシビションマッチをやらせてくれ。
相手はお前が選ぶ最強のデュエリスト」
「その理由は」
俺の言葉に疑問に思ったのか、こちらを見る。
「アカデミアの奴らに怯えない奴でなければならない。
そいつとのデュエルで怯まなかった奴で、勝ち抜いた奴らをランサーズに入れろ」
「なるほど、その意見には賛成だ」
それに答えたのは黒咲だった。
「アカデミアの奴らと戦うのに、精神的に弱ければ意味はない。
そのデュエルで。デュエリスト達の意志を確認する」
「なるほど、ならば、この相手はどうだ」
その言葉と共に紹介された人物は
「アドバンスコースの講師のエルダー。
元はプロとして活躍していたが、現在はこのLDSで講師をしている」
「それくらいじゃないとな」
その言葉と共に、俺は承諾する。
そうして、話が進んでいき、ついにエキビション・マッチが始まる。
「さぁ、今回のエキビション・マッチ!
その相手はなんとLDSでアドバンスコースを担当するMr.エルダー!
巧みな罠を使い、相手を追い詰める!
そのエルダーに挑むのはこの数年、遊勝塾の巨大ロボヒーローガオガイガーを操る切札勝気だ!!」
「勝気さんが、まさかエキビション・マッチをするなんて」
「ユーリは何か聞いているのか?」
そうして、対戦がもうすぐ始まる中で、観覧席にいた遊矢達の話し声が聞こえる。
「さぁね。
でも、今回はなんか違うデッキを使うみたいだよ」
「違うデッキって、それってもしかして英霊?」
「違うよ。
まぁ、楽しみに見ておかないと」
そう会話している彼らを見ながら
「よそ見とは、余裕ですね」
そう話しかけてきたのは、金で出来たスーツを身に纏った男だ。
その見た目からまぶしかったが
「まぁね、今日は魔王な気分だからね」
「ほぅ、それは楽しみですね」
俺の言葉に対して、余裕で聞く。
まぁ、こっちも、今回のデュエルは圧勝しなければならないからな。
「それでは、せっかくだから、始めるとしましょうか」
「あぁ、そうだな」
その言葉と共に俺達はデュエルディスクを展開させ
「「デュエル」」
「私のターン。
私は黄金卿のミイラ従者を召喚。
その効果で、デッキから永久に輝けし黄金郷を手札に加える。
そして、ミイラの従者は自身をリリースする事によって、黄金卿エルドリッチを特殊召喚する」
「ミイラの従者でデッキから罠をサーチ、そして切札であるエルドリッチへと繋げる流れ」
「私は黄金郷の魔本を発動する。
自分の墓地に存在する闇属性・アンデット族モンスターを1体選択し発動する。選択したモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚できる
私はさらにミイラの従者を特殊召喚し、デッキから黄金郷のコンキスタドールを手札に加えて、カードを1枚伏せて、ターンエンド」
「ここまでの流れ、厄介だ」
「どういう事なの?」
「あの黄金郷の魔本は手札から罠カードを発動できるカードだ。
エルドリッチは様々な罠カードと組み合わせる事で発揮できるデッキ」
「それって、手札が全部罠カードだったら」
「正直、厳しい」
「けど、今日のデッキって確か」
そう言いながら遊矢は思い出す。
「なるほど、なんとなくだけど、このデッキとは相性が良さそうだな」
「何?」
「いや、なに、見た目がという話だ」
その言葉と共に不適な笑みを浮かべる。
「俺のターン。
まずは死の支配者 アインズ・ウール・ゴウンの効果。
このカードと嘆きの妖精の絶叫を墓地に送り、階層守護者 アウラ・ベラ・フィオーラを特殊召喚する。
さらに自分の場にアウラが存在する時、階層守護者 マーレ・ベロ・フィオーレは特殊召喚できる」
「この時、カウンター罠、永久に輝けし黄金郷を発動する。
自分フィールドに「エルドリッチ」モンスターが存在し、モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時、自分フィールドのアンデット族モンスター1体をリリースして発動できる。その発動を無効にし破壊する。
私はミイラの従者をリリースし、マーレ・ベロ・フィオーレの特殊召喚を無効。
さらに黄金郷の魔本の効果。
自分フィールドの罠カードが発動した時、相手モンスター1体を破壊する」
その言葉と共に、俺の場のモンスターは全て破壊された。
「残り、3枚」
「どういう意味だ?」
「こっちの話ですよ。
さて、とりあえずはこちらの計画通りと言っておきます」
「計画通りだと?
お前の場にはモンスターなど」
だが、その言葉を言い終える前に、俺の場には黒い影が現れる。
「このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドのモンスターが破壊された時に発動する。
墓地から、このモンスターを特殊召喚する。
現れろ、死の支配者 アインズ・ウール・ゴウン!」
その言葉と共に現れたのは金と紫で縁取りされた豪奢な漆黒のローブを纏った骸骨。
それこそが、このデッキの中心とも言えるモンスター」
「それは最初に墓地に送ったカード。
まさかエルドリッチに似た効果を持っていたとは」
「まだ終わっていない。
アインズ・ウール・ゴウンはこの効果で特殊召喚した時、墓地から魔法・罠カードを発動条件を無視して発動できる。
俺が発動するのは嘆きの妖精の絶叫」
それと同時に奴の場にいたエルドリッチを含めた全てのカードが破壊される。
「なに」
「このカードはライフを2000払う事で、相手フィールドのカードを全て破壊する。
更に破壊した数だけ自分はデッキからカードをドローすることができる。
だけど、アインズの効果で発動条件を無視して、発動できる」
「それを最初から狙って」
「まぁこっちのカードを破壊するのは読めていたからな。
もしも破壊されなくても、マーレから展開させるつもりだったからな」
そう言いながら、俺はカードを2枚ドローする。
「俺は完全なる戦士を発動する。
このカードは戦士族以外のモンスターに装備する事ができ、その攻撃力を300上げる。
さらに、このカードを装備したモンスターが【死の支配者 アインズ・ウール・ゴウン】だった場合、1ターンに一度デッキ、手札、墓地から装備魔法を条件を無視してこのカードの装備モンスターに装備することができる。
俺は血ヲ啜リ肉ヲ喰ウを装備」
その言葉と共に、アインズの攻撃力は瞬く間に4000へと変わる。
「ぐっ」
「あぁ、一応言っておく。
血ヲ啜リ肉ヲ喰ウは装備モンスターが攻撃する時、相手は手札・フィールド・墓地から魔法・罠カードを発動できない」
「まさか」
つまり、この攻撃を避ける事ができない。
「アインズで直接攻撃」
「ぐっ!」
その攻撃によって、ライフは瞬く間に0へと変わる。
「なっなっ何が起きた?!
瞬く間に決着がついたって!
これは、まさか、1ターンキル!!」
そのデュエルを見ていた司会は驚きの声を出しているが、俺は周りを見つめる。
先程のデュエルを見て、多くの子供達は驚きを隠せず、戸惑っていた。
それはデュエルに対する興奮ではなく、アインズが見せた圧倒的な恐怖による怯え。
少しやりすぎたかと思ったが、そうして見ていく。
その中で遊矢を初めとしたメンバーはまるで覚悟を決めたような表情、少し驚いているが、すぐに余裕の表情する奴ら。
そして、ユーリのように闘争心剥き出しに見てくる奴ら。
「無駄ではなかったようだな」
それを確認できたように、俺は核心を持つように呟く。