エルフのお婿さん ~※実際は子作り用の家畜です~ 作:布施鉱平
「……ふぅ~」
異世界転生、エルフとの遭遇、そして童貞卒業……
今日一日の間に起きた怒涛の出来ごとを振り返り、良夫は深く息を吐いた。
もちろん、不満からくるものではなく、満足のため息だ。
与えられた
なにせ、どう見てもJCやJKくらいの年齢にしか見えないような、若々しくて可愛らしいエルフ少女たちと肉欲にまみれた時を過ごしたのだ。
それも、向こうから何度も求められて、である。
良夫は童貞を卒業できたこと以上に、自分が女性を性的に満足させられたというその事実に対して、強い達成感と幸福感を抱いていた。
前世(と言っていいものか分からないが)では、自分の容姿やチンコの大きさに対する自信のなさから、風俗に行くことすら出来なかった良夫なのだ。
もし自らの不摂生と床オナによって命を落とし、偶然にもこの世界に転生することができなければ、今感じているような幸せなど知らぬままに一生を終えていたことだろう。
「神様には、感謝しなければいけませんね……」
良夫の口からは、自然とこの世界に自分を放りこんでくれた神様への感謝の言葉が漏れ出ていた。
ランディングが雑だったことや、無責任に異次元に放り込まれただけだということなど、もはやすっかり忘れている。
「…………ヨシオ」
「えっ?」
神に感謝を捧げる良夫の耳に、疲れ果ててはいるが、やたらいい声で自分の名を呼ぶ男の声が聞こえてきた。
良夫が声のする方に振り返ると、そこには当然というべきが、JKエルフに搾り取られて真っ白に燃え尽きたジャックの姿があった。
「……ヨシオ……いやヨシオさん……あんた、すごい男だったんだな」
「ジャ、ジャック、どうしたんですか急にそんなあらたまって」
急に自分のことを『さん』付けで呼び始めたジャックに対し、良夫は狼狽した。
JC・JKエルフとのセックスによって少しは自信を得たとは言え、自分が『人類カースト底辺』だという意識がぬぐい去れている訳ではないのだから当然だろう。
しかし、そんな良夫に対してジャックが向ける目は、かつて自分がジャックに向けていた『人類カースト上位』者に対してのものであった。
「ふ……どうした、か。言うまでもないことだろう、ヨシオさん。
男としての格の違いを、あれほどはっきりと見せつけられたんだ。そんなあんたを、格下の俺が呼び捨てにするなんて、できるわけがない」
「ジャック……」
自嘲の笑みを漏らしながらそう言うジャックに、良夫はなんと言葉を返すべきか迷った。
確かに、片やJKエルフをイカせることもできず、ただ搾り取られて枯れ果てたジャックと、片やJC・JKエルフを全員足腰が立たなくなるまでイカせまくった良夫とでは、
しかし実際には、この結果はテクニックや男性機能の優劣から生まれたものではない。
ただ単純に『良夫とエルフの体の相性が良かった』からに過ぎないのだ。
もし、良夫がエルフの森ではなく人間の街や村の近くに現れ、それを発見したのが人間の少女だったとしたら「ぷーっ、くすくす。なにその貧弱なチンコwww」と馬鹿にされた挙句、牢屋にぶち込まれて終わっていただろう。
「ジャック……別に私は、男として優れてなんかいませんよ。なんと言いますか……そう、ただ単にそういう体質なだけなのです」
人種によるチンポの違いを説明するわけにもいかず、良夫はその辺をぼかしながらジャックを慰めた。
すると……
「体質……そうか、なるほど。やはりヨシオさんは、どこぞの王族だったというわけか。
そのエルフの締めつけにも負けない驚異的なチンポの硬さは、特殊な血統によって受け継がれてきたもの、ということだな?」
「…………」
勝手に斜め上の解釈をし、うんうんと頷くジャックに対して、良夫は説明することを諦めた。
『なんかもう面倒だから、それでいいや』という気分になったのだ。
「それで…………これからどうするつもりなんだ、ヨシオさん」
「どうするって……何がですか?」
「ふっ……まるで生贄であるかのように、エルフの領域に裸で現れた男。
だがその男は、『森の淫魔』とも呼ばれるエルフすらイキ狂わせる、驚異のチンポを持っていた……
これが、偶然であるわけがない」
「…………」
実際には『神が適当に別の次元に放り込んだだけ』という、偶然の中でも最上位に位置するような偶然によって良夫はこの場にいるわけだが、なんだか面白そうなので黙って続きを聞くことにした。
「否定しないってことは、俺の予想もてんで的外れって訳ではないってことだな。
……なあ、ヨシオさん。あんたが、ここに何をしに来たのか、俺には想像もつかない」
それはそうだろう。
森で
「だが、あんたがなにか大きな物を背負っている、ってことだけは分かる。
エルフをイキ狂わせるチンポを持っていたところで、それ以外の部分であいつらに勝つのが不可能な以上、命懸けなことは間違いないんだからな。
……だから、もし俺に手伝えることがあるなら、なんでも言ってくれ。
エルフに対して無力な俺ではあるが、どうせこのままここで朽ち果てていく命だ。
それなら────あんたの為に使いたい」
「……ありがとうございます」
ジャックは何か壮大な勘違いをしているようだが、良夫はもはや説明することを諦めていたので、お礼だけ言っておいた。
「いいってことよ。……まあ、さっきも言った通り俺はエルフに対して手も足も出ないから、大したことはできないがな」
そう言って、くくっとジャックは自嘲気味に笑った。
先程までのセリフといい、その表情といい、まるで映画のワンシーンのようであるが、チンコ丸出しで鎖に繋がれながらでは、いくらイケメンでいい声でも台無しである。
良夫は(シュールだな……)と思いながらも、せっかくなのでジャックの申し出を有効活用することにした。
「では、ジャック。さっそくお願いがあるのですが……今後、ジャックがしなければならないエルフさんのお相手を────
────私に、代わらせて頂けませんか?」
「な……っ!?」
その良夫の提案はさすがに予想外だったのか、ジャックは返す言葉もなく息を呑み、両目を大きく見開いて固まったのだった。