Succubus Puttel After 淫魔女王のシンデレラ 作:川上何奴
さて、件のプルの下へ行かなければだ。
プルは圧倒的な寝坊助だから起こすだけで苦労する。
あの三人の友人の一人で、同じく僕が「プル」と名付けた淫魔だ。乳房が三人と同じくOカップから測定不能に成長していて、凄まじく大きい。姉さんと同等、つまりベーゼヴィヒツ級である。
場所はわりと近い為に然程の時間は掛からず、二分も歩けば辿り着く。
少しだけ歩いて学園間近の位置、プルの家に来た。よくある普通の民家だが、実は僕と姉さんと村人達が協力して建てた家だ。
「プルぅー、起きている、訳無いな」
勝手知ったるプルの家と、低い敷居を跨いで訪問する。
寝室のドアを開ければ濃密な淫魔の女の子の甘い匂いが鼻孔を擽る。
電源入れっぱなしのPCにゲーム機、乱雑に放り出された漫画雑誌類、そして乱れたベッドにパジャマ姿の無気力サキュバス。
毎度の事過ぎてこれも日常の一部である。
「おーい起きろぉ。朝だぞ」
「……うぅーん……眠い。無理」
「無理じゃない。学園に行く時間だろ」
「嫌。学園サボる」
自由気儘な淫魔なのだから学園に行く義務など最初から無いのだが、どういう訳だかこの無気力サキュバスのプルは興味本位で学園に入学した。だがしかし、三日坊主と真っ先に不登校に至る。
真面目なシーラが心配になってプルを気に掛け、僕もシーラの付き合いで毎日学園に連れて行く日課が出来上がった。
最近は僕だけでも起こせるのでシーラは僕に頼むようになった。
「シーラ達が悲しむぞ」
「それも嫌ぁ」
学園という場所で友好を育み、僕と肉体関係を築いた共通点がシーラ達との縁を結んだ。
この家でよくゲーム機等で遊ぶ間柄だという。
シーラが小間目に片付けるのだが、不精な無気力サキュバス故に少し見ないだけで直ぐに散らかる。
「だから学園行くぞ。そもそも自分で決めた入学だろ」
「だってこんな面倒臭いと思わなかったんだもん」
シーラ達が羨ましくなり、自分もと入学を決めた。
しかし性に合わず退屈らしく、三日でこの体たらくだ。
全く持って無気力サキュバスの名に相応しい。
「ねぇアズレート、セックスしよ♥ せーし頂戴♥ そしたら学園行く」
「まったくもう……」
毎度の事だ。プルはセックスしないとやる気が湧かないので、僕の精液を注いで気力を呼び起こさなければ為らない。
無気力サキュバスの気力を涌かすだなんて無理難題だと、名前に矛盾している。
パジャマの胸元を開き、乳房を晒してベッドに仰向けで寝転がる。
「来て……♥」
無気力サキュバスは総じて自分は動かない。プルもそうだ。
だから僕から動く必要が有る。
ベッドに侵入し、巨大な二つの山に腕を乗せる。どこまで沈むというのか、極上な柔らかさと淫魔の淫靡な香りに性欲を刺激される。
「あんっ♥ アズレート……♥ 大好きなおっぱいでおちんちんをゴシゴシしてもいいんだよ♥」
「いいんだよって、して欲しいの間違いだろ」
「そうとも言う♥」
学園には真面目に行かないというのに屁理屈は達者だ。
しかし悔しい事にこの瑞々しい巨大な乳房には惹かれてしまう。
ズボンから肉棒を取り出してお腹に跨がり、魅惑の谷間に侵入させると、ぬるり無抵抗に全てが埋まり込む。
「うわぁ!? 温かくて、気持ち良い……」
「ふふ……♥ おっぱいの準備は万端♥ いっぱい腰を振って良いんだよ♥ アズレートはおまんこよりもおっぱいの方が好きなんだよね♥ おちんちん凄く硬い♥ アズレートの為だけにここまで大きくなったおっぱいだからね♥」
何時の間にやら魔法のローションで既にトロトロであった。
二つの乳房を腕で受け止めるがしかし、向こう側で右手と左手が届かない。片方の乳房だけで僕の胴体よりも大きいかも知れない。
僕は今、上半身で乳房に抱き着き覆われている。本当に凄く大きい。
サキュバスハウス近くに居た超乳サキュバス級までとは行かないが、ベーゼヴィヒツ級よりも大きそうだ。大きな乳房にはロマンが有るけれども、それを理由にして堕落するのは頂けない。正直にプルより超乳サキュバスの方がよく働く。
「凄い♥ おっぱいの中でおちんちんがどんどん大きくなってる♥ どこまで大きくなるのかな♥ 私のおっぱいよりも大きくなる?♥」
「そんなに大きくなったらおまんこが裂けちゃうだろ」
「それはそれで楽しそう♥ おまんこ裂ける程の大きなおちんちんで突かれたら気持ち良さそうだもん♥」
「僕には分からないな……」
周囲の淫魔は僕以外の肉棒を知らないので比べるのは難しい。
姉さんが一度魔法で僕の肉棒を腕並みの大きさに巨大化させた事があったのだけれども、痛いだけで気持ち良くなかったらしい。大きさは「やっぱりいつものアズレートの大きさが一番ね♥」と、大き過ぎるのも問題であったようだ。
通常の僕の肉棒で性器は完成されているらしく、この一本の肉棒で淫魔を歓喜させられる。
「折角の大きなおっぱいだもん♥ もっと大きなおちんちんでパイズリしてみたいな♥」
「大きくって、うわ、むぐむぐって大きく!?」
魔法が発動し、肉棒がむずむずすると徐々に膨らみだす。
姉さんが以前使った陰茎巨大化の魔法と同じ物だ。今度は腕どころか脚のように巨大な肉棒に成長する。
傍から見れば脚が三本有る様に見える。まるでカメラスタンドだ。
「うわぁ♥ 凄く大きい♥ おっぱいの中でおちんちんの卑猥な形がとても良く分かるよ♥」
「うぐぅ!? 大きくなったらおっぱいの感触が更に敏感に伝わって来る……っ!」
今の姉さんと同等以上な大きさの乳房だが、柔らかさではプルの方が上だ。乳腺の繊細さでは姉さんが上で、やはり理想の乳房では姉さんに分が有る。
だけれども、決して劣らない。乳房は皆全て非常に魅力的だ。プルの乳房も極上な乳房なのだ。脚の如く大きく成った肉棒を優しく全て包み込む程に大きく、非常に気持ち良く繊細な乳腺で愛撫する乳房が魅力無い訳が無い。
「大きくて逞しい♥ 凄くえっちだよ♥ おっぱいの中で暴れちゃって、そんなに気持ち良いんだね♥」
トロトロなローションで軽快に動けるのが危険過ぎる。肉棒全体に乳腺の甘く優しい愛撫が伝わり、ぞくぞくと快感が迸る。
乳房が大きければ乳首も大きく、乳牛のような乳首が目の前で踊るので口でぱくりと捕まえる。
「わきゃんっ♥ はぁうん♥ 本当にアズレートはおっぱいが好きだよね♥ アーシャみたいに美味しくは無いかもだけど、飲んでくれると嬉しいな♥」
美味しく無い訳が無い。非常に甘く美味しい母乳が溢れ出す。
母乳が流れる感触がパイズリされる肉棒にも伝わって来る。
母乳を飲みながらパイズリを味わうという、二つの贅沢を同時に味わえるのが素晴らしい。更に肉棒も巨大化して感度が大幅に上昇している。いつもより乳房の中が気持ち良く感じる。
「いつもよりおちんちんがおっぱいで感じてくれているのが良く分かるよ♥ 大きくなった分、びくびく震えているのが大きくおっぱいに伝わって来るんだもん♥」
こんな人の脚みたいに大きな肉棒だというのに隙間無く乳房に包み込まれている。余す所無くパイズリ愛撫で快感に昇らせられる。
乳房の繊細な乳腺が、また更に繊細な刺激となって伝わる。大きくなった肉棒でパイズリされると更に快楽が増す。
こんな凄まじい快楽を味わったら長く持たない。背筋が震える程の天に昇る快感を得て、お腹の中に精液が凄い勢いで充填されて行く。
「あぁあん♥ 授乳気持ち良いぃよぉ♥ もっと飲んで♥ 沢山飲んで♥ おっぱい萎んじゃう位に全部の母乳を飲んで欲しいの♥ おっぱい絞られるの凄く気持ち良いぃぃ♥」
「んちゅ、ちゅぱ……ごく、ごく」
「アズレート♥ 可愛い♥ 大好きなおっぱい飲んでくれるの可愛い♥ おちんちんは凶暴な化け物なのにおっぱい飲む姿は可愛いんだから♥」
「ちゅぷ……おちんちんをこんなに大きくしたのはプルだろうが」
「んふふ♥ 確かにね♥」
腕を大きく伸ばして回しても手が届かない程に巨大な乳房に捕まりながら腰を振る。トロトロなローションでぬるぬる滑り、乳房の柔らかさで全てを包まれる。
「おちんちん熱いよっ♥ おっぱいの中でびくびく震えてる♥ もうすぐイっちゃうのかなっ♥」
「くうっ、もうイきそうだ!」
「ふふっ♥ 良いよ♥ イっちゃって♥ おっぱいの中で気持ち良く全部しゃせーしちゃおう♥ どぴゅどぴゅ全部吐き出しちゃおう♥」
絶頂が目前に迫る。
懸命に腰を振り乳房の柔らかな温もりに埋もれると、肉体が急激に絞られる感覚と肉棒が非常に熱く昇り詰める感覚が同時に奔る。
「ンッ♥ くうっ♥」
「うあぁっ」
快楽の、臨界点を、突破した。
「うわぁああああああああ!!」
――ドッピュゥウウウウウウ!! ピュピュウゥウウウウウウ!! ピュルピュピュゥ! ピュル! ピュル!
「ひゃあぁあああん♥♥♥」
大砲が如き射精が乳内に発射された。
流石に肉棒が大きい為なのか、射精の勢いが凄過ぎて乳内を突き抜け部屋の天井に精液が付着した。流石に異常だと思う。
「うわぁ♥ おっぱいの中からせーえきが飛び出しちゃってるぅ♥」
確かに肉棒が大きければそれだけ力強い射精と成るがしかし、乳内で受け止めている筈だというのに問答無用で飛び出す。
「凄い勢い♥ おっぱいが破裂しそうだよぉ♥」
本当に異常な強さだ。まるで肉棒がライフル銃にでも成ったと勘違いしてしまう。
「おっぱい、気持ち良かった?♥」
「うん。凄く……」
海老反りに身を反らせてビュルビュルと精液を放出し続ければ、乳内がどろどろな精液塗れになっていく。
柔らかな乳房に体重を預けて脱力し、肉棒が徐々に縮小されて行く。
絶頂の余韻に浸っている間、プルは自分の谷間から漏れ出す精液に舌を伸ばして舐め取り、咀嚼する。
「ぺろり♥ うん……美味しい♥」
ペロペロチュパチュパ何度も自分の乳房を舐めて付着している精液を回収する。肉棒ごと乳房を圧迫して乳内の精液を寄せ集め、更に精液を搾り取る。肉棒が乳圧に巻き込まれてまた気持ち良く精液をビュルビュルと暴発してしまう。
「もっと出るかな♥ おちんちん元気出して♥ ぺろっ♥」
「うっ、ふわぁ!?」
突然の刺激に、驚愕した猫の如く全身を大きく反応させて驚く。
乳房の中で通常サイズに戻った肉棒にプルが舌でぺろりと舐め回された。
快楽の追撃に身悶え、更に精液が気持ち良く搾り出される。
「んふふ♥ まだ出て来た♥ チュル♥ チュパ♥ せーえき美味しい♥」
「うくぁ、気持ち良いぃ……」
柔らかな乳房の中でプルの口に肉棒が吸われ、気持ち良く精液を放出する所を舌先でペロペロ舐められながら飲まれる。
このまま乳房と口に包まれたまま暫くの時間が経過し、絶頂の余韻に浸る。
「おちんちん凄い♥ おっぱいの中でまた大きくなっていくよ♥」
「おっぱいの中が気持ち良いからもっとしたくなるんだよ」
絶頂に震えて更に追い打ちを受け、萎える間も無くまたむくむくと張り詰める。
今日も僕の肉棒は非常に元気である。
「ね、次はこっち♥ おまんこに頂戴♥」
まんぐりに太腿を上げて股を開き、指で肉の華を咲かせば既にぐっしょり蜜が滴っている。
淫魔の性器は濡れやすいのかは、僕は人間の女性をあまり知らないので基準が分からないけれども多分淫魔が特別である。淫魔というだけに性行為が食事なだけに、人が食事の為に唾液を分泌するように淫魔も食事をしやすいように普段から膣を分泌液で満たし続けるのだと思われる。
虚覚えだが両親の研究資料にもそんな事が書かれていたと思う。
「アズレート♥ 私のおまんこにも精液を沢山出して欲しいの♥」
思わず息を飲む。
どの淫魔も肉の華はとても綺麗で脳味噌を焦がす程に性欲を煽られる。プルの性器も例に漏れず僕の肉棒を尋常じゃない程に大きくさせる。
無気力サキュバスは男性から搾精する時にも自分から動こうという気概を見せない。搾精はサキュバスの本能である筈だのに、怠ける事へ常に全力投球だ。怠惰のエストの方がずっと精気を持っている。
「ねぇ、早くぅ♥」
「うぐっ……」
無気力サキュバスは動かない分、相手を誘う力が非常に強い。体臭、フェロモンの濃密さが尋常じゃない。
サキュバスは基本的にお風呂に入らずとも身奇麗の魔法で汚れを落とせるので、不快な匂いを発する事無く男の性欲を存分に煽る体臭を発する。
無気力サキュバスは特にその体臭、凄く良い匂いのするフェロモンが濃密で、この匂いだけで気持ち良く射精してしまいそうになる程だ。
僕はプルのフェロモンに抗えずに血管浮き立つ程に張り詰めた肉棒を怒らせ、プルへ覆い被さるように距離を縮め、口付けを交わしながら蜜滴る肉の華に肉棒を沈める。
「チュ♥ チュパ♥ ンッ……♥ 来た♥ 熱くて硬いおちんちんがおまんこに来たぁ♥ ンチュウ♥ れろ♥ レロ♥」
「うくぅ……! 気持ち、良いぃ! ンチュ」
ずぶり、ずぶり、肉棒が熱く蕩ける膣内に包まれていく。
熱くて複雑な無数の襞で肉棒を愛撫されるだけでなく、乳房が僕の胴体も柔らかく包む。
「チュパ♥ チュ♥ ねぇ、動いて♥」
繋がったまま動かずに口付けだけ濃密に蠢かす。
腰を動かさずにいると、膣がぎゅうぎゅう寂しそうに肉棒へ甘えて来る。
プルは動いて欲しいと懇願するけれども、僕はもう少しこのまま動かずにじっくり味わいたい。
「チュプ♥ レロ♥ れろ♥ 動いてくれないの……?♥」
「ンチュ、このままでも凄く気持ち良いからな」
無気力サキュバスは不動の姿勢を貫く。動かない事への探求に全力を尽くす。
プルが動かないという為らば、僕も動かずに居るのも悪くない。
「むう、アズレート君がいじわるだ」
ぷっくり頬を膨らまして不機嫌を表す。しかし可愛い。
淫魔は性的快感を得ると魅力が飛躍的に増す。不動の無気力サキュバスは誘う為の力が強い傾向にあり、性的快感を得た場合の魅力向上が他の淫魔と比べて段違いに高い。
素材が姉さんのような美麗さとは違う方向性の可愛らしさでありながら、美麗な魅力にも磨きが掛かる。性的快感を受けて魅力が増したプルは狡い。本当に可愛過ぎる。
動かなくとも乳房に上半身を覆い尽くされながら口付けを続けるだけでもう興奮し過ぎて射精してしまいそうだ。
「もうっ、動いてくれなきゃやだ! もう学園に行きたくないっ」
学園に行きたくないのは元々であろうに、僕のセックスを口実にされてはかなわない。
そろそろ動くべきか。
名残惜しいけれども巨大な乳房の間から脱出する。流石にこんな柔らかく大きな乳房に包まれたままではまともに動けない。
プルの脚を持ち上げて僕の肩に袈裟懸け、横向きの状態で最初はおもむろに、次第に力を強めて腰を突き入れる。
「あっ♥ 来たぁ♥ おちんちんが奥まで♥ おまんこの一番奥まで来たぁ♥ ポルチオをずんずん突かれて子宮に響くぅ♥」
腰を突き入れる度に視界を埋め尽くす巨大な乳房が踊る。肉棒に纏わり付く膣襞でぞりぞりと撫で回される度、全身に電撃が奔るような快感が突き抜ける。お腹の奥に精液が溜まって射精準備に熱が入る。
「おちんちん凄い♥ ぐちゅぐちゅっておまんこを掻き回して凄く気持ち良くなっちゃう♥ あぅん♥ 奥ぅ気持ち良いぃ♥」
突き入れる度に理性が吹き飛びそうな程の快感に意識が埋め尽くされる。淫魔とのセックスは本当に気持ち良過ぎて幸せだ。例え命を失おうとも、この快楽を知ったら躊躇い無く淫魔に生命を差し出したくなる。
僕は姉さんに会いたい一心で抗って来たのだが、こんな凄い快楽は普通じゃ絶対に耐え切れずに容易く堕ちてしまう。
今のプルの膣内は、出会った時とは比べ物に為らない程に僕の好みの物に変貌している。何度か出して落ち着いてからでなかったら、入れた瞬間に暴発してしまっていた程だ。
「はぁん♥ おちんちん素敵ぃ♥ おまんこが凄く喜んでいるよ♥ アズレートも気持ち良いんだよね♥ 私のおっぱいが邪魔で顔が見えないのが寂しいな♥ ねぇ♥ 顔、見せて♥ キスしたいよ♥」
僕の視界からもプルの下半身と巨大な乳房しか見えない。超乳サキュバスには劣るとはいえ、本当に暴力的な大きさだ。
プルが珍しく自分から動き、脚を降ろして横向きから仰向けになり、乳房を掻き分けて谷間から顔を覗かす。両腕を広げて僕と口付けをしたい事をアピールする。
僕もプルの誘いに応え、再び口付けを交わす。顔を重ね、舌と舌を絡め合わすとまた柔らかく巨大な乳房に上半身が包まれる。
「ンチュ♥ チュル♥ チュパ♥ れろ♥ レロレロ♥ キス気持ち良いよ♥ でも腰は止まっちゃったね……♥ チュウゥ♥」
「チュパ……そうだな。絶対に動けないって事はないんだけれど、やっぱりこのおっぱいに包まれたままだと動きにくいかな」
今の姉さんと同じ位の大きさだが、姉さんの場合だと自分から動いてくれる。プルの場合は完全受け身で男が動かなければ為らないのだが、だいたい入れただけで男は射精に至る程に絶品なのでそもそも無理に動く必要が無い。
完全受け身なプルを絶頂させるのは少しだけ難易度が高いのである。
「じゃあ、私が動く♥」
非常に珍しい。無気力サキュバスがやる気を見せてくれた。
むくりと起き上がり乳房を僕の上半身に乗せて騎乗位の姿勢へ。僕は仰向けになり、乳房の掛け布団に上半身が埋め尽くされ、谷間からプルが可愛い顔を覗かす。指を絡めながら手を繋ぎ、おもむろに重い腰を動かし始める。
「動くの……♥ 苦手だから……♥ あまり、気持ち良くないかもだけど……♥ んっ♥ あぁん♥ おちんちんがおまんこの奥まで来るぅ♥ 騎乗位もなかなか良いかも♥」
二つの重い乳房が目前で変幻自在に形を変えて揺れ動く。苦手と自称するだけに実際拙い動きであるがしかし、それでも肉棒に伝わる膣愛撫の快楽は尋常じゃなく気持ち良い。むしろ普段動いてくれないプルが一生懸命動いてくれる事実に感動している。
「気持ち良くない訳が無いよ。凄く気持ち良い!」
「良かったぁ♥ あっ♥ はぁん♥ 気持ち良いよぉ♥ ポルチオにずんずん響くの凄い♥ おまんこの奥の出っ張りを雁で愛撫されるの気持ち良い♥ あぁああん♥」
柔らかいのは乳房だけでない。肉付きの良い柔らかな尻や太腿の感触も最高だ。甘ったるい淫魔の香りも男の本能を喜ばす。無気力サキュバスは自分で動かない分、男を誘う為に通常よりも高い魅力を放つ淫魔だ。僕とセックスを繰り返すうちに更に魅力に磨きが掛かったプルは、本当に凄く可愛くてセックスも物凄く気持ち良い。
「んっ♥ あっ♥ はうぅん♥ 気持ち良いぃ♥ もうイっちゃいそうだよ♥」
膣がびくびくと震える。柔らかな無数の襞がぎゅうぎゅうと締め付ける力が強くなる。
熱いとろとろな愛液の分泌も増えだす。
絶頂間近だ。僕の方も既に限界までに発射したくて仕方がないまでに射精する寸前である。
プルの乳房を鷲掴みし、腰を下から突き上げる。
「わきゃんっ♥ もうアズレートってば♥ 急に動いたらびっくりするじゃん♥ でも、やっぱり動いてくれた方が気持ち良いよ♥ あぁああん♥ やっぱりおちんちんでおまんこ突かれるの気持ち良いよぉ♥ おまんこがおちんちん大好きってぎゅうぎゅう締め付けちゃう♥」
腰の動きが加速する。
ぎゅうぎゅう締め付ける膣から齎される快楽が肉棒から伝わって全身にびくびくと溢れる。
最高の快楽を感じる事で、睾丸でせっせと生成された精子がお腹の中に順次装填されて幸せの子宮内へ飛び込む為に臨戦態勢が整っていく。整い過ぎてお腹がパンクしそうだ。
重たい乳房を腕で支えるのだが、腰を突き入れる度に大きく揺れ動いて支えきれない。なので口でも乳首を咥える事で支えを増やす。
「きゃうんっ♥ おっぱいもぉ♥ おっぱい飲まれるの気持ち良過ぎて無理ぃ♥ やあぁあああん♥ おっぱい飲みながらおまんこ突かれるの凄過ぎるぅぅぅ♥」
反応が凄い。母乳の量も尋常じゃない程に溢れ出して飲み切れない。
一説では、淫魔が搾乳する時の快楽は男の射精の快楽に匹敵するのだそうだ。授乳する場合は膣内に中出しする程に快感であるとか。淫魔の乳房は男の肉棒並みに敏感で、愛撫されると非常に気持ち良くなるという。
一部では膣より乳房を重点的に愛撫される方が好きな淫魔も居る程で、つまり肉棒が二つ胸に有るようなものだから凄い快感なのである。更に膣の方も肉棒の何倍も、十倍以上という性感を得る。故に男が感じる快楽よりも遥かに凄い快楽を淫魔は感じている事になる。だからこそ淫魔はセックスが大好きであり生命を危うくする程の快感を得るのだ。
拙いながら、頑張ってどんどん腰を加速する。
不器用為れど膣襞の感触は絶品で肉棒はもう射精間近で臨界点に触れている。
「やっ♥ あっ♥♥ んっ、くぅ♥♥♥」
膣奥で凄まじい締め付けと吸い込みが来る。
僕も快楽の、臨界点を、突破した。
「ふわぁあああああああああん♥♥♥」
「うぁああああああああっ!!」
――ドピュルルルルルル!! ビュルゥウウウウウウ!! ピュピュウウウウウウ!! ピュルル! ピュウウゥ! ピュル! ピュル!
何度出しても衰えの知らない絶倫さ。プルの暖かな膣内へ大量の精液が放出される。ぎゅうぎゅうと絶対に離さないとでもいう締め付けに、一滴も零すまいというポルチオの吸い付き。
膣内の挙動一つ一つが肉棒に快楽を齎して射精を促す。
「ふぐぁ!?」
乳房の圧迫。
絶頂により脱力したプルが、前のめりに倒れ込む。そして――
――僕の顔を乳房で全て塞いだ。
「ふがっ!? んぐうぅぅぅぅ!!」
びゅるびゅる射精して膣が精子を美味しく飲み込む真っ最中に、乳内で窒息しそうになる。
ばちばちと乳房を叩いてどいてくれと訴えるのだが、反応が鈍過ぎる。
「おまんこ凄く気持ち良いぃぃ♥ せっくすって本当凄い♥ んんっ♥ やんっ♥ おっぱいに乱暴しちゃ駄目♥」
勘違いしているというか、気付いていない。
どんどん息苦しくなると同時に濃密な女の子の甘い香りに包まれて、更に肉棒から大量の精液が放出される。
皮肉にもこの状況が素晴らしく気持ち良い。しかし物凄く苦しくて死にそうで切羽詰まる。
脚をばたばた暴れさせるも空を切る。腕で藻掻くも乳房が柔らか過ぎて埋もれてしまう。
万策尽きた。
「んんーーーーっ!! んんーーーーっ!! ンンーーーーッ!!」
「ふふ♥ おっぱいの中でふがふが言ってる♥ そんなに興奮して♥ アズレートってば気持ち良さそう♥」
違う。見当違いだ。
僕は今、本当に死にそうだ。
死にそうだから生命の危機による生存本能が働き性欲が無理矢理奮い立たされ、肉棒がバキバキにいきり立つ。
「ふわぁ♥ おちんちんが凄く大きくなったぁ♥ おまんこが張り裂けちゃいそう♥」
気持ち良いようだが今はそれ所ではない。息苦し過ぎて脳味噌がいかれてしまう。早く開放して欲しい。
だけれども肉棒に纏わり付く膣内の感触が素晴らしく快感で射精欲を引き立たせて背筋が震える。呼吸を封じられて気が遠くなる最中に普通じゃ味わえない禁断の快楽を味わう。
藻掻いて暴れているつもりが、何時の間にか僕は下から腰を突き上げる形でプルの淫靡な膣内に肉棒を突き立てている。
「きゃうん♥ アズレートってば射精したばかりなのにもう復活しちゃってる♥ 本当に絶倫なんだから♥ はあぁあん♥ おまんこに大きなおちんちんがずんずん来て凄く気持ち良い♥」
やっぱりどいてくれない。僕はここで死ぬしかないのか。
おっぱい妖怪じゃあるまいし、まさかこんな所でおっぱい窒息のトラップに嵌まるとは思いもしなかった。
息苦しさが辛過ぎて思考が全然回らない。
こうなったら、残り僅かな生命を全て精液に変えて射精し尽してやる。最後まで快楽を堪能してやる。
相手が最愛の姉さんじゃないのが心残りだけれども、おっぱいの大きさに髪色など、プルはエラ姉さんとの類似点が幾つかある。鈍る思考がプルを姉さんに重ねて見据え、性欲を更に湧き立たす。
「そういえばエラ様も私と同等な大きさのおっぱいだったよね♥ 私のおっぱいでお姉ちゃんを感じてくれているかな♥ もっと甘えても良いんだよ♥ お姉ちゃんって呼んでくれても良いんだからね♥」
最愛の乳房に酷似している乳房に押し潰され生死を彷徨う。
大きな尻を力強く鷲掴みして腰を打ち付ける。肉棒に無数の膣襞が絡み付いて極上の快感が齎され、ここへ僕の全てを出し尽くす為に快楽の絶頂へと昇り詰める。
「凄い♥ おまんこが凄く気持ち良い♥ 今日のアズレートってばどうしちゃったの♥ いつにも増しておちんちんでおまんこをこんなにも気持ち良くしちゃうなんて♥ もうっ♥ 駄目だよ♥ こんなのっ♥ 耐えられないっ♥ 気持ち良過ぎる♥」
呼吸も限界だ。
乳房に押し潰されたまま、とうとう僕の意識が飛ぶ。
最後に膣の奥に肉棒を打ち付け、快楽の、臨界点を、突破した。
「ふわぁあああああああああああ♥♥♥」
――ドビュッシャアアアアアアアアア!! ビュッシャアアアアアアアアアア!! ビシャアアアアアアアアア!! ビュビュッ!! ピュルルルル!! ピュッ! ピュッ!
最後の一滴まで絞り出す最高の射精を放つ。
姉さん、大好きだ。
物凄く力強い膣の締め付けと吸い付きで精子が子宮の中へごくごく美味しく飲まれて行く。
「ああっ♥ こんな凄い絶頂、初めて♥ 今日のアズレート本当に凄いよ♥ 本当気持ち良い♥」
びくびく痙攣しながら生命の糧を放出するのが途轍も無く気持ち良い。意識がもう無いというのに、快感である事だけが分かる。
やがて射精の、命の脈動が途絶え、プルの乳房に包まれながら息絶えて横たわる。
「もうアズレートってばぁ♥ ……うん? どうしたのぐったりしちゃって♥ アズレートも気持ち良くて放心しちゃったのかな♥ ……あれ? 何で何も言わないの? ねえってば」
プルは僕の様子がおかしい事にようやく気付き、上体を起こして乳房を抱き抱え、僕の顔を開放する。
「アズレート? 気絶しちゃった? あれ、息……して、ない。えっ……」
最悪の事態が起きた。その事実に気付くまでが遅かった。
「そんな……死んじゃった」
身の毛が弥立つ。
血の気が失せる。
プルはさり気無い日常的なセックスをしただけだというのに、まさか僕が死んでしまうだなんて思いもしなかった。
「どうしてっ! レベルドレインもしていない筈なのに!?」
今の淫魔の生態は昔と違うのだから、セックスでそう簡単に人は死ななくなった。だとはいえ必ずしも死なない訳ではない。
アズレートは弱っていたのか、否、普通のセックスで死ぬ程に弱っては居なかった。
では何故死んだのか。
考えを巡らす。
アズレートは何故死んだ。原因は何か。
「そうだ慌てちゃ駄目。慌てず魔法で回復させれば良い筈……」
慌てるな。先ず今自分に出来る蘇生法を施す。
「サキュバスヒール!」
簡易的な生命力促進の魔法だ。
殆どの淫魔が習得可能な基礎魔法であり、人命の延命にも使える。
反応はどうか、顔に耳を近付けて、駄目だ。
「駄目……どうすれば……」
今、プルに出来る事は何がある。
普段のんびりしているだけのプルにまともな思考が出来るのかと、否、PCに齧り付いたりゲームを上手にプレイしたりするので意外と思考能力は高めだ。
「そういえば、学園の授業で……」
プールで溺れて心肺停止状態になった時の対処法。
心臓マッサージと人工呼吸。
「これだ」
心臓音を確かめれば、動いている。
「まだ間に合う」
つまり必要なのは人工呼吸だ。
首を持ち上げて喉を真っ直ぐにし、アズレートの鼻を摘まむ。
大きく息を吸い込み、口付けをし、息を吹き入れる。
胸元を見ればちゃんと胸元が膨らんでいる。プルにも出来ている。
「アズレート……お願い、帰って来て」
反応は返らない。
もう一度、大きく息を吸い、アズレートの口に吹き込む。
更にもう一度。もう一度。
「そんな……アズレート……死んじゃ嫌だ」
諦めずに更にもう一回人工呼吸。
回復のサキュバスヒールも掛ける。
「アズレート……」
祈りを込めて、人工呼吸。サキュバスヒール。
助かる見込みがあるのは何分までであったか、刻一刻と迫る助かる見込みまでのタイムリミット。
胸が締め付けられて凄く痛む。
「やだよ……死んじゃ嫌だ! お願い、帰って来て!」
諦めずに、人工呼吸。サキュバスヒール。
何分経過したのか分からない。
たった1秒の時間が1年にも感じてしまう。
自堕落な無気力サキュバスだというのにこんな集中力を発揮したのは初めてだ。
絶対に諦めない。追加で人工呼吸を行う。
「んむっ!? ぷわっ!?」
「アズレート!?」
生き返った。意識が戻った。
「はあっ、はあっ、はあっ、い、生きてる……?」
「良かった……アズレート、生きてる。良かったよぉ……」
何が、起きた。
意識が朦朧として思考が回らない。
落ち着いた所でプルは既に自主的に制服姿に着替えて玄関を出る。
非常に珍しい。プルの心境に何が起きた。
相変わらず枕を手放さないのは勿論だが、今日のプルはいつもよりずっと気力に満ち溢れている気がする。
「アズレート、今日も起こしてくれてありがとう」
「あ、あぁ。そうだな」
あまりの変化に度肝を抜く。
淫魔がセックス後に気力が漲るのは当然ではあるのだが、無気力サキュバス、プルはセックス後でもちょっとやる気を見せるだけであまり変化は無い。
無気力を貫く淫魔であった。
「それじゃ、学園行ってくるねっ!」
「行ってらっしゃい」
本当に分からない。
今日のプルはいったいどうした。
爽やかに笑い、足取りも軽やかに学園への道を行く。
今日のプルは何となく大好きな姉さんによく似ていて心を打たれてしまう。
プルの変化には驚いたが気を取り直し、朝の散歩へと戻る。
公園に戻り飼い犬を呼び戻せば、軽快に「ワンワン」と吠えて僕の下に駆け寄る。
遊んでくれた淫魔達に頭を下げて今日の散歩は終了だ。
自宅へ帰還する。
「ただいまー」
「アズレートっ! おかえりなさい」
思わず、目を見開いた。
「朝ご飯にする? お風呂にする? それとも……」
裸に、エプロン。
股間に血が滾り、肉棒は腫れ上がる。
猛々しく盛り起ち、性欲が湧き上がる。
「勿論――
――姉さんとセックスだぁあああああ!!」
「きゃあーーっ♥♥♥」
速攻で服を脱ぎ捨て、姉さんの後ろから肉棒を突き立て、既にぐしょぐしょに濡れている姉さんの膣に挿入する。
収まりが効かずに何度も何度も時を忘れて中に出せば、気付くと既に日が高く登っていた。
やはり僕は姉さんが一番大好きだと再確認する。
―――― リナ ――――
資料を見るうちに日が高くなり、時間はお昼頃か。
聞きたい事が有る為に書斎から出てエラを探す。
何処に居るのか、強大な魔力の持ち主なので探すのにそこまで手間は掛からない。
少しだけ精神を研ぎ澄ますだけでとんでもない魔力の威圧が否が応にも直ぐ分かる。以前はお母様が持っていた淫魔女王の魔力だが、今は妹エラの物だ。今は、外に居るようだ。
その場所は件の結界の核となる場所だ。
「リナ、あの場所に行くの?」
「エラと、それにご両親と話すには都合が良さそうだからな」
立派なお屋敷の門から出て右手に行くと、非常に立派で大きな木が聳え立ち、その側に二つの粗末な墓が建てられている。
エラとアズレートが墓の前で静かに黙祷を捧げていた。
巨大な木に近付くと、肌にピリピリと不快な痛みが走る。僕達が結界と誤解していた正体がここに有るのだと直感が告げている。
「エラ……」
「……姉さん達ね。珍しいじゃない。どうしたの?」
「僕達が殺してしまった人が、そこに居るんだよね」
「ええ、そうよ」
ここに、アズレートのご両親が眠っている。僕達が危険だと判断しながら弄び、そして悪戯に楽しみながら殺した人達だ。
僕達は肌に刺さる不快な痛みに躊躇わず近付き、そして、黙祷を捧ぐ。
「……えっ、どうして…」
アズレートが驚きの表情を浮かべるのだが無理も無い。僕達だって内心驚いているのだから。
「……僕は、後悔している。お母様の言葉が絶対だと鵜呑みにし過ぎていた」
淫魔は人の生命力こそ主食とする生き物。性行為で人の生命活動を促進させながら精力を根こそぎ奪う事を本能とする。
しかし、本当は殺すまで奪い取る必要など無かった。一度に一回だけ射精を貰えば、充分な量を吸収して殺さずに済む筈であった。
「人間は愚かで弱くて、性器を撫でれば簡単に命を散らす哀れな食材。弱肉強食の敗者であると、そう教えられて来た。でも……弱くなってから、色々気付かされた。何もかもを誤解していた」
エラの方法に、最初は母の教えとの違いに苛立ったりもした。
弱く成り過ぎて以前為らば平然と可能であった事が不可能になってしまった所にもエラを恨んだりした。
だが、不思議とあまり不自由を感じず、むしろ満ち足りた生活が続いた。
「人間は、優しくて、暖かくて、抱き合えば幸せな温もりで満たしてくれる。そして尊い命を紡ぎ合わせてくれる。そんな存在なんだって、気付かされた」
雑魚で哀れな食材である人間の村人達と友好を育むなんて正気を疑ったのだが、これも先入観を砕かれた。
昔だと、エラにアズレートを迫害している事を滑稽でどうしようもない屑共だと思っていた。僕達を飼っていたつもりな愚かな男を、夢の中で日に日にレベルドレインして行くのも、その馬鹿さ加減が本当に愉快で散々楽しませて貰った事もある。
しかし、エラの時代からは天真爛漫に笑いながら燥いで遊び合う人間の子供と淫魔の姿が在る事に度肝を抜いた。
人と淫魔の共存が実現している。机上の空論な絵空事ではない。この目で直接見させられた。
更にアフパカの牛娘だ。淫魔のお腹の中に、人間の男の子を懐妊していると未来視の魔法で見せ付ける。とんでもない奇跡が夢でなく実現している。
淫魔は人間を嘲笑いながら弄ぶ生き物であった筈だというのに、共存し、幸せを噛み締める時の笑顔がとても美しく尊く感じた。
「絶頂は屈辱なんかじゃない。幸せな快楽なんだって、そうアズレートが教えてくれた」
僕達とセックスし、絶頂する快感をこの身で直接味わわされた事で思い知る。あの快感がずっと忘れられない。子宮にいつまでも残り続ける絶頂の余韻が途轍も無く心地良い。
いつまでも性器を繋ぎ合わせながら口付けを交していたくなる快楽と幸福感を知れば、絶対に失ってはいけない尊い物である事を身に刻まれる。
ただの一方的な搾精では絶対に知れない快楽は、人間から愛される事で初めて理解出来る。
僕も初めてアズレートに負けた時はなんて屈辱的だと思ったがしかし、子宮に残る絶頂の余韻が悔しくも非常に快感であった。昨日のセックスは幸せ過ぎて駄目に成りそうな程であったが、無責任なエラへの不快感のせいで台無しにされた。あれだけはどうかしているので問い正したい。
「『人も淫魔も善き隣人である』――
――そう在りたいと奮闘していた。そんな人だった……」
アズレートが、研究資料の一行を口にする。
エラもアズレートも、両親の志を受け継いでいる。
「資料を見たよ。僕の価値観が、根本から崩れる程に衝撃的だった」
淫魔が絶頂する時に人間に最大の弱点を晒す所以は、屈服した証明だというのも確かだが、精の吸収率を最大に引き上げる状態でもあったのだ。
昨日一回だけアズレートから膣内に貰っただけだというのに、魔力変換効率が雲泥の差であった。2倍や3倍な比率でなく、10倍以上の差である。体験してみなければ分からない衝撃的な新事実だ。変換だけでなく経験値獲得率も効率良く、僕のレベルも一気に20ヘ、ジナは二回貰ったから25まで上昇した。
しかしこれは、互いに死の危機に瀕する為に絶対的な信頼性が無ければ成立しない奇跡。故にこれまで推奨されて来なかったのも必然だ。
本来であれば性行為で淫魔が人間に負けるなんて有り得ない。アズレートが淫魔にどこまで太刀打ち出来るのか僕達が興味本位で手を貸した事もそうなのだが、研究資料からサキュバスバスターの側で日々過ごしていた所にも影響が出ているらしい。現にアズレートの両親を絞り殺した僕も、実際に人間にしては手強かったと実感している。
「私もそう。これまで多くの人を殺してしまった事……どうして、気付けなかったんだろう…」
仕方が無かったの一言では到底片付けられない、血に染められた業。どう贖えば良いのか想像も付かない。
ちゃんと歩み寄り分かり合えば、共存の道が開けていたのに、淫魔が保身の為に狩る側の捕食者で在り続けていた。
「それは私も同じよ……私も、お母様に言われるがまま村人を殺した。お母様がこれまでに無い程に褒めてご褒美も沢山くれて、それが嬉しくて……アフパカも、エレフラも、カルミナも、サンドロも、次々と殺戮を繰り返した。本当に最低最悪な淫魔なの。私」
その通り。周囲の淫魔が戦慄する程に住人を氷漬けにして『氷のシンデレラ』と呼ばれた程だ。
善意の強いエラは人を傷付ける事を嫌っていたが、同時に母からの愛情も求めていた。勿論の事、あの母だけあって僕達娘に興味なんて寸分も無く、エラの心は磨り減ると一方であった。
アズレートとの出会いは、エラの心の隙間を埋める癒やしであると共に善意を強め、母の悪意とのギャップに苛まし、皮肉にもその摩耗した精神が更に魔力濃度を高める要因にも成った。だが一番の強化要因は、アズレートと仲良くセックスして絶頂を味わったのだと思う。新事実を既に知っていた可能性が有りそうだ。
「僕は、人間と共に生きて行きたい。しかしこの身に流れる魔力は人間の生命を啜って来た」
厳密には転生体だが、生前の行いが清算された訳ではない。
僕達が殺した人間が蘇った訳ではないのだから。
「私も人間と共に生きて行きたい。多勢の命を奪っておいて今更言える立場じゃないのは分かっている。でも……」
ジナも僕と同じ気持ちだ。
絶対悪たるベーゼヴィヒツの娘だとしても、エラと同じく善の心が僅かばかり存在していた。
「……焦れったいな。まさか、赦しとか償いとかそんな綺麗事で済まされるとか思っているのか?」
まさかの辛辣な言葉がアズレートの口から出て来た。
簡単に赦されようとは思っていないがしかし、そんな真っ向から否定されるだなんて思わなかった。
「死んだ人間は絶対に生き返らない。淫魔と違ってね。つまり、冒した罪は贖えない。だから一生咎を背負って行くしかないんだ」
全く持ってその通りだ。
人間が死ねば蘇る事は無い。例外も無い。
だから、もう諦めるしか無い。
そんな事は理解している。
「だが、そもそも弱肉強食だろ。人間は食材だった。僕だって生きる為に他の生き物の命を殺して食べて来た。淫魔が食事の為に人間を殺すのは当然の事だったんだ。いちいち食べる物の命に重い十字架を背負っていたらどんな重荷になるんだよ」
それはつまり咎を受け入れろという意味か。
「リナもジナも鶏の淫魔だけれど、鶏を食べるよな。そこに罪の意識を感じるか? 気が咎めるのか?」
同じ姿だが、鶏を僕達と同列とは思っていない。
人と淫魔も同じ姿だが別の生き物と感じるようなものだ。
「いや、他の鶏を仲間と思った事は無かった」
「そうだったね。人間も鶏も、同じく弱肉強食の敗者だと思っていたよ」
人間も猿やチンパンジーが殺されても、人間が殺された時程の焦燥感は抱かない筈だ。
「昔は食材として必要だった。だから淫魔は人間を殺して来たんだ。僕も、捕食されない為に淫魔を殺して来た。咎められる為らば、多勢を殺して来た僕の方が重いんじゃないか?」
その理屈は噛み合っていないと思う。
「アズレートの殺し方だと淫魔は復活するんだから実際は殺してないじゃん!」
「知っている限りではベーゼヴィヒツに七大罪は復活していない。殺したも同然だ。そのうち復活するかも知れないが、殆ど死んだも同然な状況じゃないか」
そう例えられても罪の重さが釣り合っていない。復活する可能性が有るなら死ではなく、封印中といった所だ。
それに僕達は既にアズレートを許している。
「以前にも、ベーゼヴィヒツが倒されたのは自業自得だと言って僕を許してくれたけれども、今も僕を許してくれるだろうか」
「そんなの、淫魔と人間では立場が全然違うよ!」
「アズレートは全然悪くないよ。生き残る為に必死で戦って来たんだから」
淫魔がアズレートに倒されたのは全く持って自業自得に過ぎない。
間違いを正してくれたのだから、寧ろ感謝したい。
「ならば、僕もリナとジナを赦そう」
「「えっ……」」
「僕の父さんも母さんも、淫魔と共存出来るように必死で戦って来た。結果は死ぬまで追い詰められてしまったけれども、死んでしまったのは命懸けで戦ったんだから淫魔達と同じく自業自得だったんだ。でも今は、二人の成果がこうして実を結んだ」
胸の奥が、熱い。
心の奥でつかえて、僕を蝕んでいた物が外れた気がする。
目の奥から何かが溢れ出す。
「だから、もう赦す。リナも、ジナも、心を入れ替えてくれたんだ」
アズレートの両親も、懸命に戦って来た人達であったのだ。
とても誇り高い死であった。
「もう僕の大切な姉さん達だよ」
目が、とても熱い。
アズレートは狡い。こんな罪深い僕達まで赦してしまうなんて。
「リナとジナも、僕の父さんと母さんに黙祷を捧げてくれたよね。そうだな……羽根を一枚、僕にくれたような羽根をまた、リナとジナで一枚づつ貰えるだろうか」
「羽根を?」
鳥淫魔の羽根。
僕達にとっては変哲も無いただの抜けた羽根だ。
僕の魔力を通しやすいので、使い捨てな魔法の媒体としても優れていて扱いやすい。
「鳥淫魔の羽根かな。昔のような大きな力は込められないけれど」
「構わないよ。些細な力でも込められるなら、その方が良い」
何に使うのかは分からないが、けちる物でもないので早速白い羽を展開し、散らした羽根から一枚手に取り魔力を注ぎ、手渡す。
アズレートは僕とジナから差し出された羽根を受け取ろうとせず、視線を二つの墓に向ける。
「その羽根を、二人の墓に供えて欲しい。特級淫魔の羽根だ。きっと父さんも母さんも、凄い物が手に入ったって大喜びしてくれる筈だよ」
僕達の羽根を両親の墓に供えてくれと、そういう事であったか。
僕達にもアズレートの両親に出来る事を示してくれた。
生涯を淫魔研究に注いで来た人達だ。確かに淫魔の生態系に関わる代物為らば大喜びで飛び付くに違いない。
「なるほど。そういう事か」
「それ位ならお安い御用だよ」
木製で作られた、手作りの質素な十字架の墓。
その十字に括る紐の間に、羽根を差し込む。
そして、静かに黙祷を捧ぐ。
アズレートもエラも続いて黙祷を捧ぐ。
ここに来た一つの目的を果たせて良かった。
目から出た熱い液が、頬を流れて雫が落ちて芝をそっと濡らす。
今日は天気が良く温かい風が吹いている。
強い魔力の地脈で急成長した花々が風に舞い、空を綺麗に彩らす。
「ねえエラ……この木にはサキュバスバスターの力が込められいるのかな」
「……ご名答よ。以前、この敷地には淫魔除けの結界が張られているって言っていたみたいだけれども、本当の所そんな物は無いわ」
結界だと思っていた物は、結界では無かった。
それが意味する事は想定通りの答え、サキュバスバスターであった。
「感じている痛みと不快感は、サキュバスバスターの破片の魔力によるものね。あれだけ念入りに破壊したのに、こんな立派な木に生るんだもの。畏れ入るわ」
「剣は砕かれてもサキュバスバスターは不滅か」
これだけの力を持つ武器を手に入れながら、振るわなかった。
もしもサキュバスバスターが使われていた為らば、今頃淫魔は全滅していたと思われるし、この二人が死ぬ事も無かった。
貴い志と優しさを合わせ持ち、信念を貫きながら戦ったアズレートの両親の死を、決して無駄にしないと――
――この木に誓おう。
「62マッハシュートっすうぉおおおおーーっ!!」
『62号ちゃんの62マッハシュートが炸裂ぅ!』
「何ぃ!? ボールが消えた!? きゃあああああ!!」
『おおっとキーパーのラストリーパー君吹き飛んだぁ!』
『ゴールネットを突き破ったぁああああーーッ!! 62号ちゃんチーム、1点を先取です!』
「くっ、ヴァラクめ……選手交代だ! 使い魔、キーパーを頼む」
「りょうかーい」
「デーモン先輩、その選手はいったい」
「SGGKだ」
「あのキーパー、ただならぬ雰囲気っすね……」
『キーパー代わりまして、使い魔選手です。眼鏡チームから開始です』
「僕を甘く見るな! デーモンサイクロン!!」
『出たぁああ!! 開幕速攻デーモン選手の必殺シュート! 踵落としによるデーモンサイクロンだあああ!』
「「「きゃああああっ!?」」」
『フェッセ選手! イデアル選手! マヌーヴ選手! 吹き飛んだぁああ!』
「頂きっす」
『62号ちゃん食い止める!』
「くそっ……」
「さぁもう1点頂くっす。ウィッチドッグ、行くっすよぉ」
「わおーーん!」
『出たぁああ! 62号ちゃんとウィッチドッグの華麗なワンツーコンビネーション! 眼鏡チーム誰も止められない!』
「決める! 62マッハシュートっすうぉおおおおーーっ!!」
『62号ちゃんの稲妻が如き62マッハシュートだぁああ!! キーパー止められるかッ!!??』
「止める! Sッ!! Gッ!! Gッ!! Kッ!!」
『止めたぁああああ!! 凄いぞゴールポスト! 流石はSGGPだぁああああ!! どんな強力なシュートも受け止める最強の守護神だぁー!!』
「と……当然っ。ペナルティエリア外からのシュートは、必ず止める……のよっ」
「そ、そう、僕の使い魔は秘密兵器なのだからっ」
「これは、強敵っすね……ゴールポストめ…」
アズレート「おーい、そろそろ帰るぞぉー」
ウィッチドッグ「わんわん」
62号ちゃん「ああーっ!? 今はまだ帰っちゃ駄目っすぅーー!」
プル「いや、そもそも野良サッカーのくせに人外レベル過ぎだと思う……」