※この作品はR-18です。

デート・ア・ライブ 令音アビス   作:いかじゅん

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何か気が狂っておかしくなってたんだと思う。本番なしでどこまでやれんのかなみたいなノリでもあった気がする。如何せん書いたの二週間くらい前だしな……。

そんな感じの妹ちゃんの夏制服増毛回。思いつきですね、はい。久しぶりに変態兄妹させてしまった気がする。






64話(琴里)

 

 

 天候快晴。気温は高め。琴里の機嫌は絶不調。

 

「…………」

 

 教室の机に蹲り、いつもの快活さを捨て徹底的に大人しく。

 夏場ということもあり、いくらクーラーの効いた教室といえど熱は籠るしいいことはない。夏服の半袖が涼しさを持ち合わせながら、今の琴里には恨めしくもあった。

 

「琴里さん、どうかしましたか……?」

「むん。体調が悪いのかの?」

「……」

 

 そんな琴里を見て、晴れて同じ中学に通えることになった四糸乃、六喰、七罪が心配そうな顔で声をかけてくれた。皆、中学の夏制服がよく似合っている。

 いつもであれば、白リボンで元気いっぱいの琴里の異変に、彼女たちが不審に思わないわけがない。だが、見たところ四糸乃たちは何も聞かされておらず、琴里の変調と中学での黒リボンから何かを察した七罪の同情的な視線が痛いくらいか。

 それでも、いつもの(・・・・)絡みだと察して問わずにいてくれるのはありがたく、琴里は残りの二人に心配をかけないよう慎重に起き上がり、言葉を返した。

 

「ううん、何でもないの。ちょっと暑くて……お手洗い、行ってくるわね」

「む、むん」

「い、行ってらっしゃい……?」

「……お大事に」

 

 二人は戸惑い、七罪は同情。明らかにお手洗いの雰囲気ではないものを感じ取る三人に見送られ、腋をしっかり締めながら(・・・・・・・・・・)教室を出る。

 そんなことをしても無駄だし、熱が篭もるだけだと分かっていても止められない。さらに面倒なのは、半袖の上だけでなく下のスカートまで気を遣わなければならないことで、全くそんなことはないのに短く感じる丈に琴里は羞恥を奥歯で噛み殺しながらトイレに駆け込んだ。

 

「……はぁ」

 

 幸いにも、個室を含めて使用者はおらず、琴里は張り詰めた緊張の糸を解くようにため息を吐いた。トイレの鏡に映る琴里の顔は辟易とし、黒リボンのマインドセットとして不合格と言わざるを得なかった。

 ――――というより、琴里ですらそうならざるを得ないのだ。もう一度、覚悟を決めて深く息を吸って吐き、個室の扉を閉めて座る。

 用を足したいわけではない。息を整えたところで、琴里の身体に与えられたそれ(・・)が消えるわけではないことも知っている。それでも女として、乙女としては受け入れ難いものがあり――――士道の頼みを受け入れてしまう自分に、呆れ返ってしまっただけだ。

 左手を上げ、持ち込んだ手鏡でシャツから見える自身の腋を見る。自分で言うのも何だが、若々しく張りがある、赤い腋毛が生い茂ったモノを(・・・・・・・・・・・・・)

 

「…………うわぁ」

 

 ないわー、と自分でドン引きした声を出し、頬が無意識に引きつってしまった。

 腋に毛。文字通りの腋毛が、普通では生え揃わないほどにあり、汗がしっとりと浮かんで鏡が曇りそうな空気感すら伝わってきている。それが自分の腋にある嫌悪感が凄まじい。無論、見るまでもなく右手側にも存在し、琴里がピタリと腋を閉じざるを得ない原因だった。同級生に見られたら最後、琴里は元凶の士道に助けを求める他ない。

 

「あの心がチェリーボーイのバカ兄め……」

 

 違和感の塊である腋毛だが、琴里の髪とお揃いな挙句に質感や艶といったものが滑らかで、言ってしまえば美しい。何と言うか、今の士道の偏屈な愛が滲み出て、思わず愚痴が零れてしまうほどだった。

 しかし、少女として美しく見られたいという琴里の願いも聞き入れ、気を遣っていることは確か――――その気遣いに嬉しさを感じてしまう辺り、琴里は将来的にDV彼氏に引っかかる可能性があるかもしれない。

 

「……責任取りなさいよね、士道」

 

 もちろん、将来は士道以外に貰われるつもりはなく、問題がないと言えばない。こんなことに付き合ってしまっている時点で、琴里は士道に対して何か言える立場ではない――――奴隷であり、恋人だ。

 腋毛を生やして中学の夏服を着る。半袖のシャツは軽やかで、腕を上げれば腋毛が見えてしまうかもしれない。士道が考えそうな羞恥プレイに巻き込まれ、琴里は中学生でありながら変態女になってしまっていた。

 

「あーもう、なるようになれっての」

 

 その上、腋毛をスマートフォンで撮影し、士道に送り付けるという定期便(・・・)までさせられて、琴里の乙女のプライドはズタズタだ。代わりに、士道の愛情には答えられるというズブズブで歪な関係は突き進んでいるが。もっとも、琴里の性的なプライドなど美九に喰われた(・・・・)時点で捨ててしまったとも言えたが。

 しっかり両方の腋毛を撮影すれば、画面には高画質で映る汗ばんだ赤毛が写っていた。さしもの琴里と言えど、この時ばかりは性能のいいスマートフォンを恨みながら、震える手で士道に写真を添付して送り付けた。

 一段落し、安堵の息を吐いて教室に戻ろうとすると、その士道からいきなりの着信。嫌な予感しかしないが、通話ボタンをタップして耳に当てて声を発した。

 

「もしもし」

『下もちゃんとな』

「…………」

『あ、それと琴里の腋毛すごく可愛くて似合って――――――』

 

 プツン。たとえ士道の言葉でも、今はその続きを聞きたくなかった。なぜなら、悦んでしまう雌の自分が目に見えているからだ。

 

「……あっつ」

 

 今だって、個室の熱で誤魔化すことで頬の朱色を騙している。こんな品のない腋毛すら心から褒めてくれる士道のどうしようもなさと愛おしさに、琴里は思考の(快楽)を受け入れる他なかった。

 どうせ、全部終われば後悔して平謝りする士道がいる――――なら精々、後悔がないくらい悦べるよう送り付けてやる。

 半ばやけくそになりながらスカートをたくし上げ、熱気から開放された中身の写真を撮る。

 

「〜〜〜〜〜っ♡」

 

 赤面で済めばいい。写真を見て、琴里は声にならない声でスマートフォンを投げ出しそうになった。

 それは当然、士道の仕掛けの一つ――――紐と見紛うパンツと、全面にハミ出した赤い剛毛があったからだ。

 普段の琴里は、年にしては揃っていない少量の恥毛が股間部にある。だが、それがこれでもかというくらいに増量され、痴女そのものな下着まで与えられていた。

 

「ああ、ほんと――――最悪♡」

 

 写真を送り付けながら、琴里は汗ばんだスカートの中をギュッと隠す――――言葉に含まれた興奮の声音と、汗以外の液体が零れたことを見ないふりをしながら。

 

 そこから先は、気が気でない苦難の連続だった。

 

「っ……!♡」

「む……」

「……琴里?」

「な、なんでもない。大丈夫……」

 

 階段を登るだけで、スカートを掴んで後ろをチラチラと確認しながら足を動かさなければならず、出遅れる琴里に六喰たちが不審な目をする。

 歩き慣れたスカートだというのに、こうも感触が違うとは泣きたくなってしまう。平気とは言うものの、夏場で脇を締めて歩けば汗で蒸れ、匂いまで不安になる。一応、丁寧にケアをしているが、自分が一番気にしてしまうのは仕方がないことだろう。

 

「……あー」

 

 それらはまだマシな方だ。問題なのは、体育の際の着替え。人が多い更衣室で、腋毛と陰毛が生い茂ったエロ下着を見せつけ――――られるわけないでしょ! と内心でチュッパチャプスを噛み砕いて叫びを上げる。あくまで、想像だが。

 さて、どうするか。素直に着替えることは不可能に近く、こうなったら遅刻をしてでも着替えを遅らせるべき。と、考えていた琴里の前に緑色の髪……七罪がさり気なく立って壁になってくれた。

 

「七罪……?」

「どうせ、士道に何かやらされてるんでしょ? 私が壁になるから、そのうちに着替えれば?」

「な、七罪……っ!」

 

 あまりの察しの良さに感動を覚えてしまう。頼るべきは友だちである。

 

「あと……琴里が遅刻とかしたら、士道が気にしそうだし」

「…………うん。するわ、絶対」

 

 神妙な声音で言う七罪に、大真面目に返した。

 する。自分が原因で琴里に不都合が起きたら、あの兄は後で絶対に後悔する。なのに欲望は止められない。だからこそあらゆる対策を講じて天使すら扱う――――難儀な欲望と愛情だと思いながら、壁と七罪のフォローを駆使して着替えを済ませた。

 

 

「……なんで今日に限ってマラソンなのよ」

 

 炎天下で、頭がおかしい。体育館で走りながら、琴里は汗だくでボソッと愚痴を吐いた。ちなみに、体操着のおかげでチラ見えからは脱却したものの、中の紐が解けそうで気が気ではなかったと言っておく。

 

「学校が無間地獄に等しいって言ってたの、わかってきた気がするわね」

「……琴里には、わかってほしく……なかったわ」

 

 七罪のネガティブな意味を今更ながらに身に染みて感じたが、当の彼女は複雑そうな声音で、あとマラソンで息絶え絶えに琴里へ返した。

 ……というより、七罪は七罪で友人もできてそこそこ(本人談)楽しく学校生活を送れているので、琴里の言葉は全く的を射ていないのだけれど。

 そんなこんなでたっぷりと汗をかき、その写真を士道にヤケクソそのもので送り付け、夏服半袖に戻ればまた防御の姿勢を取り――――終業のチャイムが鳴った時には、完全にグロッキーだった。

 

「………………」

「琴里、さん?」

「……聞かない方が、よいかの?」

「いいと思う。……まあ、何されてるかはわかるけど」

 

 どうやら七罪は鼻もいいらしく、湯気が漂っているようにすら見える琴里の臭いに勘づいているようだ。本当に、顔が真っ赤で腋は汗で蒸れて気持ちが悪く、陰毛がどんな状態かなど見たくもない。

 

「……私、先に帰るわ。たぶん、今日は家に来ない方がいいと思うから、ごめんなさい」

「は、はい。あの……頑張って、ください?」

「むくたちにできることがあれば、何でも言うのじゃぞ」

「……まあ、骨は拾ってあげるわ」

「ありがとう、四糸乃、六喰……七罪?」

 

 ところどころお互いに疑問符が付く会話ではあったものの、兎にも角にも琴里は先に帰路に着く。言っておくが、琴里は死にに行くつもりはない……乙女としての尊厳は、色々と死んでいるかもしれないが。

 足早に、しかし丁寧に。もう恥を忍んで〈フラクシナス〉に拾ってもらうことも考えたが、万が一にも部下には見せられず、何より士道は琴里に足での帰路を望んでいるはずだ。たっぷりと汗をかいて(・・・・・・・・・・)、染み出した身体を――――ああ、どこまでも変態的な兄妹だと唇が無意識に吊り上がった。

 

「ただいま」

「おかえり、琴里」

 

 玄関を開ければ、少年がニコリと醜悪な笑み(・・・・・)を浮かべて立っていた。それ自体は予想しており、家の中のひんやりとした空気が琴里の身体を癒してくれてホッと息を吐く。

 

「どうだった?」

「最悪よ。乙女として最低な身体にされてね。責任取ってちょうだい」

「ん、最初からそのつもりだぜ」

 

 ――――ほら、そうやって琴里が望む言葉を吐くから最悪なのだ。

 琴里が望んだ甘い関係。士道を蝕む欲望の快楽。全てが噛み合ってしまったら、もう琴里の心は逃げられない。

 腋毛を生やされ、陰毛を卑猥に増やされて、そんなことをされても嫌いになるどころか全てを見せられる幸福感を感じる。どこまでも、堕ちていく。

 

「……お風呂、沸いてる?」

あとちょっと(・・・・・・)かかるな」

「あら、そ」

 

 どうせそんなことだろうと思っていた。手短に答えて、リビングへと足を運ぶ。

 

「あぁ……涼しい」

 

 誰もいないリビングに、クーラーで冷やされきった空気が循環していた。思わず、琴里が感銘の息を零してしまうほどに涼しい空気が立ち込めている。

 普段はここまで冷やさないはずなのだが、琴里が汗を流して帰ってくることを予期していた結果なのだろう。事実、遅れて入ってきた士道が身体を伸ばす琴里を見て満足気な声を発した。

 

「なら良かった。琴里のことだから、こうしてないと気が利かないって怒りそうだったからな」

「あら、レディに対して当然の気遣いじゃない? 私をこんな身体で辱めて、こうして気持ちよくさせる自作自演のお兄さん?」

 

自作自演(マッチポンプ)を皮肉にして目を細めて返す。琴里が汗をかいて、空気が澄んだ部屋を最高に気持ちがいいと感じること。これはどちらも士道が用意したモノでしかない。

 

「そりゃ、琴里ほどのレディをいただくんだから、それくらいはしないとだろ? それに――――気持ちよくなってもらうのは、これからだ」

「っ……♡」

 

 士道は悪びれもせず言いながら、琴里と距離を詰める。琴里は拒むことなく、寧ろ唾を飲む仕草にすら調教された雌の雰囲気が混じる。

 そう、琴里は調教された雌。雄の士道の前で絶対服従を誓う雌。何をすれば士道が悦んでくれるのかを考えてしまう淫乱な奴隷だ。

 

「ほら、これが欲しいんでしょ♡」

 

 だから、せめて言葉遣いだけは強気なものを忘れずに、琴里は士道の求めるものを提示した。

 左手を上げ、半袖のシャツを軽く捲って腋を見せつける。汗に塗れて、濃厚すぎる雌の臭い、噎せ返るような湿り気を帯びた腋毛。それをもう片方の指を使ってクパァと開いて、番の雄を淫靡に誘う。

 

「っ……ああ、すげぇ欲しい」

「いいわよ、おにーちゃん♡」

 

 士道に息を呑ませるほどのモノが、このはしたない腋毛にはある。そう思えれば、羞恥やプライドなど琴里にとっては単なる安物に成り果てる。

 腋毛を蓄えた汗だくの窪みに、士道が顔を近づけていく。不快どころか、興奮をしながら舌を出す。忘れかけていた恥ずかしさに瞼を閉じた瞬間、ねっとりとした舌使いが琴里の腋を擽った。

 

「んひゃっ……♡ あ……♡」

 

 ぺろりぺろり、なんて甘いものではない。琴里の身体ならどこでも愛せるという言葉に嘘はなく、秘部と口で愛でるのと同じくらいに激しく腋と毛に舌を這わせてくる。

 士道の舌が、琴里の腋を舐めている。一日中汗を溜め込んで、吸い尽くした腋毛を。琴里自身が感じてしまう濃厚な臭いを、間近で、鼻先を付けて味わう。

 

「は、はっ♡ ん、にゃ……あっ♡♡」

 

 身体が熱い。吐息が熱い。冷えた部屋ですら誤魔化し切れない。士道が腋を舐め取る水音が目を閉じても聞こえてきて、琴里の羞恥を徹底的に虐め抜く。

 恥ずかしい、恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい! けれど、止められないし、止めるつもりもない。数十秒か数分か、熱に浮かされた思考では判別できなかったが、腋に多量の唾液が絡んでからようやく舌の感触が離れていった。

 

「ん……ちょっと、しょっぱいな」

「……しょっぱいで済むわけないでしょ、バカ」

「じゃ、美味しい、だな」

「…………バカ、バカバカバカ――――ばーか♡」

 

 琴里は目を逸らして力のない罵倒をする。

 しょっぱいで済むわけがない。美味しいわけがない。人の汗を吸った腋の毛を舐めるという不快行為なのだから、嘘に決まっている――――決まっているのに、士道は嘘を言っていないとわかる。

 

「琴里」

「……んっ♡」

 

 腋毛の次に調べるものは、当然()だ。深い言葉などなくとも、士道の声音で求めるものは感じられる。それ以前に、琴里を見る獰猛な視線が言葉より明確に行動を取らされた。

 スカートを摘み、捲りあげる。以前は羞恥を感じて士道を殴り倒してでも防いでいたことを、今はこんな淫乱な下着を付けて見せつけてしまっている――――汗と愛液を吸ってくい込んだ紐パンと、轟々と生え揃った陰毛を。

 その惨状を見た士道が、ニヤリと笑ったのが雰囲気だけで伝わってくる。

 

「紐がくい込んで、綺麗な陰毛が張り付いて……なんでだ、琴里?」

「……汗よ」

 

 苦しく、足りない。

 

「こ・と・り」

「っ――――陰毛ぼーぼーにされて、こんなビッチみたいな下着履かされて、興奮した汁で濡れたからに決まってるでしょ!♡」

 

 見られるかもしれない。見てもらえるかもしれない(・・・・・・・・・・・・)。士道に、溜め込まれていく雌の証を送り付けて――――琴里は、笑っていた。

 兄に躾られた琴里は、どうしようもないドマゾの変態。それを認めたら、

 

「よく出来ました。――――お風呂、行くか」

「うん♡」

 

 兄はもっと褒めて――――もっと虐めて(愛して)くれるから。

 

 

 

「……終わりじゃないの?」

 

 とまぁ、快楽に支配された思考も、一度服を脱いで風呂場にいけば一瞬とはいえ冷えるものだ。琴里が汗だくの身体で頬をひくつかせれば、カメラ(・・・)を手にした士道がニコリと笑って声を返した。

 

「いやー、妹の晴れ姿は映像に残しておかないとだろ?」

「しかも撮影かい! ……こ、こんな腋毛と陰毛がぼーぼーの身体の何がいいのかしらね」

「いいじゃないか。俺は、俺が変えた琴里ならどんな身体でも好きだぜ」

 

 好き勝手に言ってくれる兄に、琴里は裸身を晒して顔を背ける。

 本当に、好き勝手をされている。せめて身体を大人っぽくする、何てものなら心の底から喜んだというのに、現実は陰毛と腋毛だ。綺麗な毛並みも、汗と唾液でドロドロ最低な仕上がりになっている――――士道にとっては、最高の仕上がりなのかもしれないけれど。

 

「ほんっと、最低なおにーちゃん♡」

「嫌いになったか?」

「バカね――――もっと好きになるくらい、私もバカよ♡」

 

 フッと微笑み、身体を隠していた手を退ける。そうすれば、剛毛の恥部と飛び出した腋毛が存分にさらけ出しにされた。

 

「好きなポーズ、していいぞ」

「…………」

 

 もちろん、それで許してくれる士道ではない。徹底的に辱めるために、促す(・・)。あえて指定するのではなく、琴里にポーズを選ばせるという羞恥。

 さて、悦んでもらうにはどんなものがいいだろう。屈服の姿勢、下品で無様な姿勢、色々と士道好みのものは浮かぶが、ふと自らの身体が目に映る。

 無様と下品さは存分に足りている身体――――ならば少しくらい、背伸び(・・・)をしてもいいだろう。

 

「これで、どお?♡」

 

 両手を頭の上に、その片手首を掴む。身体を反らして、精一杯の色香を押し出す。少し大人びたセクシーポーズに、士道が面食らった様子で目を丸くしていた。

 腋毛も陰毛も見せながら、琴里にはなかった色香を引き出す――――イメージ先が美九だったのは癪だが、他に適任もいないのだから仕方がないだろうと内心で苦笑する。

 

「……ああ、凄くいい。琴里には、ちょっと大人っぽすぎるかもしれないけどな」

「すぐにそんなこと言えなくなるくらい成長するわよ、おにーちゃん♡」

「そりゃ、楽しみだ――――じゃあ、最後に自己紹介を」

 

 それが最後というのもおかしな話だが、見納めとなるものを映像に留めるとなれば欠かせないのだろう。

 動悸が激しい。胸が幾度となく高鳴って、熱が消えない。羞恥か興奮か、琴里には判別ができなかった。

 息を呑む音がうるさい。自分が今から何を話すかなど、聞きたくもない――――聞いていて、欲しい。

 

「わ、腋毛ぼーぼー♡ ハミ毛だらけの変態中学生、五河琴里よ♡ 見られるだけで感じるドマゾの奴隷精霊♡ ――――これから、ずぶ濡れおまんこをおにーちゃんにイカせてもらうわ♡」

 

 妹として、立派な司令官として、中学生として、これほど恥ずかしく、そのくせ甘い声と貌で兄を誘う卑しい雌がこの世にいるだろうか。

 ここにいる。秘部を突き出し、陰毛だらけのそれを指で広げて、琴里は言葉を続けた。

 

「もう、我慢できない――――早くおまんこして、士道♡」

 

 そこから先は、奴隷であり兄妹であり、恋人の時間が始まった。

 陰毛腋毛の剛毛中学生と、怪物のような性欲を持つ高校生の交尾。その一部始終を知っているのは――――映像を収めたビデオカメラのみだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

『わ、腋毛ぼーぼー♡ ハミ毛だらけの変態中学生、五河琴里よ♡ 見られるだけで感じるドマゾの奴隷精霊♡ ――――これから、ずぶ濡れおまんこをおにーちゃんにイカせてもらうわ♡』

「…………しにたい」

 

 自室で、スマートフォンから流れる映像と声を聞き、琴里は一人ベッドで手を突いて項垂れていた。スマホの画面には他でもない、陰毛と腋毛を見せびらかして淫語丸出し自己紹介をしている変態中学生、五河琴里が映っている。

 自身の汗と士道の唾液が絡まった腋毛も、轟々と生え揃った赤い陰毛も、蕩けた雌の面をした自分自身も、やはり嫌になるほど鮮明に映し出されていた。今ほど、文明の利器を恨んだことはない。

 

「はぁぁぁぁ……どうすんのよ、これ」

 

 幸い、腋毛と陰毛は綺麗に処理された。元々、〈贋造魔女(ハニエル)〉で無理やり作り出したものであるため、剃り跡一つ残らないのは当然だろう。

 ちなみに、誰に剃ってもらったかは栄誉のために伏せておく。簡単に消せるのにわざわざ丁寧に剃る男と、受け入れてしまう女の悲しさがあの瞬間にはあった。

 ということで、琴里の悩みはこの映像。士道個人で持っていればいいものを、何故か琴里のスマホにまで添付されたこの動画。

 消してしまうのは簡単だ。しかし、士道が送ったものを勝手に消していいものかと悩む。というかなんで私の映像で私が悩まなきゃいけないのよ。そもそも私はこんな貌してないわ。するわけないでしょこんな媚びっ媚びの貌! けど士道が――――そういう感じの堂々巡りで、琴里は果てのない葛藤に頭を抱え続けていた。

 士道が送ったものを士道の許可なく消す。以前は簡単にできたものが、今はこんなにも葛藤をしてしまう。というか、黒歴史公開の仕返しじゃないかと勘ぐってしまいそうだ。いやそうに違いない。なら仕返しは終わったのだから消してもいいだろう。どうせデータは士道が握っているのだし、この黒歴史を早急に消し飛ばして――――――

 

「琴里さーん! あなたの愛しい美九がやってきましたよー!」

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 襲撃者、自称アイドル。他称美少女大好き百合っ子、無駄に顔と声がいい美少女、誘宵美九。

 突如として現れた最悪の襲撃者に、慌ててスマホの電源ボタンを押し、背中に隠す。だが、普段とは違う仕草に美九が小首を傾げるのは当然のことだった。

 

「……むふふー、琴里さーん?」

「な、何よ。ていうかノックくらいしなさいよ」

「いいじゃないですかー。私と琴里さんの仲にノック何て必要ありませんっ」

「あるわよ! どんな親しい仲にも礼儀ありって言葉を知らないの!?」

 

 さり気なく親しいことを認めてしまったが、裸を晒すことが日常茶飯事なので今は美九を相手に誤魔化すことが最優先。

 しかし、無情かな。美九は既に琴里を追い詰める手筈を整えてしまっていた。たとえばベッドの端に追い詰められたことでもあるし、これから美九が話すことでもあった。

 

「それよりー、琴里さん? 何か私に隠し事ありますよねー?」

「な、ないわ。ないわよ。絶対ない」

「じゃあそのスマホ(・・・)、渡してくれますよねぇー? だーりんに、とってもいいものが撮れたって聞いたんですよぉ」

「士道の裏切り者おおおおおおおぉぉぉぉっ!!」

 

 くしゅんっ! そんなくしゃみが一階から聞こえてきた気がしたが、今はそんなことを気にしている余裕はない。

 

「ダメよ! これだけはダメ! 見せられないし見て欲しくないわ! 何がなんでも絶対だめなの!!」

「あぁん、残念ですぅ――――それじゃあ、仕方ないですねー」

 

 ――――あ、ヤバいな。

 脳の危険を知らせる信号が真っ赤に点滅している。淫靡な微笑、息を吸う仕草。近づいてくる薄紅の唇。何もかもが、琴里の求める『仕方ない』ではなかった。

 逃げる。どこに? 美九が目の前にいる。美しい歌姫が、優しく琴里の手を握り、左耳に口元を寄せる。

 どこかで聞いて、見た。その時、その対象は逃れることが出来たけれど。

 

「琴里さん――――おねがい(・・・・)♡」

「――――はい♡」

 

 その妹は――――甘えるような小さな声に、一瞬にして蕩けて、イッた。

 

 

 

「琴里さーん」

「…………なに」

「これ、私の前でもう一回してくれませんかぁ?♡」

「……美九がやってくれたら、やるわ」

「いいですよー♡」

「無敵か!!」

 

 まあ、これでも美九のことを想う琴里は、アイドルにそんなことはさせられないということで――――結果は、琴里の記憶だけに留めておく。

 

 

 






多分気力あれば剃毛まで書いてたんだろうけどあの大作の直後で色々と使い切ってたのはあると思う。正直書いてた時のことそんな覚えてない。ただ美人の腋毛は良いなぁとか思ってた。うーんこの。

陰毛はやらねば(使命感)でケツ毛はさすがにオーバードーズ時空ではマズイですよ!でこうなった。あとはノリ。美九のオチもノリ。琴里出るなら出しとけば絡みでチョロインしちゃうの美味しいよね。……なんでこんな関係になってんだこの二人?二亜マリアペアもそうだけど思いつきなのに勝手に積み重ねてるの怖い。いや書いたの私ですけれど!

感想、評価、リクエストなどなどお待ちしておりますー。のんびりのびのびやってます。100話越えても変わらない感じ。や、しばらくはお下品エロは控えめで……今回は下品じゃないかと言われればいや、その……あと正直次回も……その……。

ではではまた次回〜


リクエスト、七罪&四糸乃ペア。今回はいつもと雰囲気が違う感じです。何か好き勝手しちゃってこれでいいのかなぁと思いましたが、実質この二人の次に繋がるからヨシ!良くない気がするけどヨシ!
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