というわけで2話目はリビルド本編終了後。オーバードーズの関係がリビルド版になってる感じです。あの子の体躯はちっこい仕様です。話の都合というかバイク乗るのにあの身長アカンくね?でやったことでしたがまさかここで問題なるとは……設定上自由に伸ばせはしますが、基本ちっこい仕様で通します。そっちの方が背徳感と澪と差別化できてゲフンゲフン。
基本キャラがある時はあの子の相手役と思ってもらえれば大丈夫です。あとリビルド読んでる前提の作りなので甘いです。ふたなり要素はありますが、メインはイチャラブ。オリリン奮闘記。久しぶりに純粋にド甘いのかましてやんよオラァ!でもやっぱりやっていいか不安!!
折紙にとっての彼女は一言では言い表せない存在だ。刃を交えた。命を救われた。その手を振り払った。生命を取り合った――――彼女を失わないために、折紙が命を懸けたこともあったか。
その時の怒りようは、未だ折紙の記憶に残っている。滅多に見られないものを忘れられるほど器用な記憶力はしておらず、忘れる理由もなく忘れたいとも思わない。
ちなみに、普段温厚な彼女が感情を激しく表にするのは、どうしてか折紙ばかりだった。それを本人に訊けば『……あなたが悪いと思いますよ?』と解せない返答を笑顔でもらったものだ。
彼女は折紙のことを向こう見ずの頑固者だというけれど、折紙からすれば彼女は向こうを見ながらの頑固者だ。後先を考えながら身を差し出せる方が性格的に問題があるだろう。
だから、そう――――士道の霊力が暴走した時点で、こういった関係は必然だったのかもしれない。
たとえば、霊力による促しと混乱。ふとした瞬間の欲求不満。行き届いた好意の意味が欲望に適したものに変わること。
鳶一折紙は我慢強い方だという自負がある。しかし、それ以上に彼女は、
「未零……っ♡♡ みれ、い♡」
「あ……ん♡ いいよ、折紙♡♡ もっとすきに、して?♡」
「――――ッ!♡♡♡」
一心不乱に身体を動かす。折紙の股には女性には存在しないものがあり、それを正常位で未零に突き立て荒々しく交わる。頭が真っ白になる交尾を行う。自分より幼い体躯ながら、女体を感じさせる身体付き。イキリ勃つモノのお陰が、どうしてもそういう目線で未零を見てしまう折紙がいた。
――――きっかけは本当に大したものではなかった。折紙以外にも、精霊同士でこういった関係に及んでいる子はいる。
誘ったというほどのものではない。未零はパーソナルスペースが広く、精霊であれば誰にでも尽くしてしまう子だ。けれど、その中でも折紙は未零にとって特別だと自覚していた――――それでも、士道であろうと未零であろうと折紙が〝彼女〟に勝てないのは、こういった関係になったからこそ、ほんの少しだけ悔しいものがあったが。
ただ話をしていた。距離が近かった。折紙から顔を近づけてみた。未零は拒まず微笑み、
「未零、
「……うん、いいよ♡♡」
「っ!♡♡ っっ!!♡♡♡♡」
――――いいよ、と。折紙の問いかけに、未零は必ずそう答える。反論や苦言がないわけではない。だが、彼女は大概二つ返事で受け入れ、二つ返事でない場合とて一押しすれば了承を得られる。未零が首を縦に振らないのときは、大概厄介事を抱えて自分以外を巻き込みたくない場合。つまり、彼女が無茶をする時に限る。
そんな未零を
「はぁ……は……♡ 未零……♡♡」
「……んっ♡ まだ、元気だね♡♡」
こうして身体を交合らせ、微笑みかけてくれる少女を――――果たして折紙は、満足させてやれているのだろうか。一方的になってはいないだろうか。
あと一歩。何かが足りていない――――村雨未零に折紙だけの幸福感を覚えてもらうにはどうしたらいいのか。その答えを出せぬまま、折紙は
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「……あら、おはようございます、折紙」
「おはよう。……未零だけ?」
精霊たちの集合場所。それは五河家リビングと言っても過言ではない。気がつけば誰かがいて、集って、何かをする。その何かが、ここ最近は一般的な常識からは外れたものになっているのは折紙たちの中では周知の事実。
しかし、今朝はそういったこともなく、折紙がリビングの戸を開けるとソファーに座った未零が珍しく一人でくつろいでいた。これはかなり珍しいことで、予想外の光景に折紙は目を丸くしてしまう。
「はい、私だけです。そのうち集まるとは思いますが、留守番を頼まれてしまいまして。……というか、折紙は知っていたのでは?」
「リビングの盗聴器は見抜かれてしまった。現状、あなたに付けているもの以外は」
「……へんたい」
「冗談。軽いオリリンジョーク」
「……逆に重い冗句は何なんですか。まあ、私以外には程々にしてくださいね」
未零は起伏が薄いとはいえ、わからないわけではない。折紙が冗談を言えばジト目で見遣り、冗談と言えば苦笑して相変わらずおかしなくらい寛容な態度を見せる。
平時の折紙と未零はいつもこのようなものだ。そこに違和感は持たず、距離感は……自然と真横に座って肩を寄せ合うくらいには、近い。
「あなたが予定を決めずにいるのは珍しい」
「……そうですか?」
「そう。誰かに頼まれて、いつも何か予定がある」
「……嫉妬?」
いたずらっぽい表情で笑みを見せる未零に、折紙も負けじと言葉を返した。
「そうかもしれない。ずっと私の傍にいてほしい」
「……いいですよ? 折紙がそれでいいなら、ですけれど」
「…………」
しかしそう切り返されると、さしもの折紙も困ってしまう。未零を独り占めしたい気持ちはもちろんある。折紙が抱える欲望は、恐ろしい独占欲でもあるから。しかし、それが未零の笑顔に繋がるのかと問われれば、自信はない。未零の言う通り、それを気にしてしまう時点で折紙が納得できるものではなくなるからだ。
渋面を浮かべた折紙を見て、未零がプッと吹き出して続けた。
「冗談ですよ。みれー冗句です。それに、今日の予定がないのは単なる偶然ですよ」
「二亜は?」
「昨日、電話があって『明日までアシスタントの依頼はありません。安心してお休み下さい』と」
明らかに口調が二亜ではないが、彼女が
「美九は?」
「電話で『み・れ・い、さーん♡ 明日一日お付き人になってくださーい♡ ゴージャスなホテルも予約して――――あ、あれ、琴里さん? ち、違いますよぉー。これは浮気とかじゃなくてぇ……へ、そういう話はしてない? ――――わきゃー!?』……と」
中身はイマイチ要領を得ないが、声真似の精度はやたら高いということはわかった。美九のナンパを阻止してくれた琴里には、感謝の念を抱くばかりである。今度チュッパチャプスを箱買いを納めよう。
未零を仕事で呼び出す二大巨頭がこれで潰えた。他の子もおらず、未零の言葉通りなら今日は予定が入っていない――――チャンスだ。
「未零――――何か、してほしいことはない?」
そっと未零の小さな手を取り、顔を近づける。ほんのりと頬に赤みが差したのは折紙の自惚れではない。
「……してほしいこと?」
「何でも構わない。未零が嬉しいことは何?」
「……うーん。折紙に気遣ってもらえることが嬉しいですよ」
「それ以外に」
「……折紙と一緒にいられて嬉しいですね」
「他には?」
「…………じゃあ、キスしてほしい?」
あまりにも控えめで、何故か疑問符が浮かんで、けれど頬を染めて瞼を閉じた未零は
「……ん、ちゅ……っ」
柔らかい。折紙はこの世で一番、未零のキスを味わえている。キスを待つ顔。折紙とのキスで弛緩し、紅潮していく生肌。軽く唇で持ち上げればふわりと張る魅惑の相手の唇。未零が全てを折紙に委ねている証拠だ。
唇と唇が合わさり、唾液と舌が音を立てる。
――――キスが好き? いいや、それとは少し違う。けれど答えは近い。折紙は答えに近く、しかし何かを見落としている。
「……折紙」
「…………」
そうこう考えているうちに、というより思考がもたらされる至福の傍流に呑まれるうちに、気がつけば唾液の線を引いた唇が0から離れた1の距離にあった。
このまま甘く折紙の名を呼ぶ未零に唇を重ね、リビングで身体まで重ねてしまうことは簡単だ。どんなやり方でも、どんな場所だとしても、折紙に悪い影響がないと判断した未零は全てを受け入れる。
「未零……今日は、
「……? ん、いいよ。あなたの、好きにして」
だから――――己に
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「それで、君は私のところに来たの?」
「そう――――教えてほしい、
その少女は、たおやかでどこか浮世離れした笑みを折紙へと返した。未零そっくりな顔立ち。十香と同じく暴力的な美貌と呼べるそれは、あと数年あれば未零が辿り着くであろう境地。
崇宮澪。村雨未零の姉、村雨令音のもう一つの姿。精霊の生みの親である始原の精霊その人だ。巡り巡って、因果な運命を辿り、彼女はこうして折紙たちと同じ時間を過ごしている。
折紙が訪ねたのは澪の家であり未零の家でもある。姉妹二人暮しの中、折紙が訪ねるのは初めてではない。リビングに鎮座したクマのぬいぐるみに挨拶をした経験は多く、未零の部屋に入り浸った経験も多い。何の目的かは、言わずもがなだ。
「ん、私の妹と
「ありがとう――――未零の好みについて教えてほしい」
「…………それは、私が必要なことなの?」
こてんと、澪の顔と言葉遣いで小首を傾げた澪に、対面の椅子に座った折紙も合わせて首を傾げ返した。未零の姉である澪に訊かず、他に誰に訊けというのか――――恐らくは詳しいであろう〝彼女〟は、色々な意味ではばかられた。
「あの子のことは君がよく知っているじゃない」
「……何かがほしい。今のままでは、きっとダメ」
「……ふむ」
様子がいつもと違う折紙から何かを察してか、澪が頬を指で掻いて一瞬の思考を挟んだ言葉を発した。
「過激なことは?」
「大体は行った」
「野外は?」
「首輪を着けてもらった」
「言葉は?」
「考えうる淫語を」
「……薬は?」
「実に貴重な未零が見れた」
「…………おかしなモノ着けさせてない?」
「鼻フッ――――」
「私の妹に何をしてるのかな?」
「ごめんなさい。けど、楽しかった」
既にあらゆることをしでかして、悉くを受け止めた未零。お互いが――恐らくは――楽しんでいた。けれど、あと一歩がどうにも足りていない気がして、こうして澪を頼ったのだ。
足りないのは折紙なのか未零なのか。思い悩む折紙を見た澪は、大切な妹にとんでもない行為を強要した底冷え極まる冷笑から、ふと穏やかな――――姉であり、母である微笑みを蓄えて口を開いた。
「それが答えなんじゃあない?」
「?」
「あの子の幸せが何なのか。それを折紙が考えてくれて、私は嬉しい――――たぶん、あの子はもっと嬉しいだろうね」
「――――あ」
澪の優しい声音に気付かされ、声が零れた。
折紙が未零のためにしたこと。未零に気持ちよくなってほしかった。折紙の欲望に付き合わせている未零に、せめて心地よいモノを感じてほしかった。でも結局、全てを受け入れてくれる未零に申し訳なさを感じて――――そうではない。
村雨未零の本質は、そうではないのだ。未零は優しく、甘く、相手に献身する施しの精霊。だがそれは無償のものではない。人から見れば無償と思えるそれも、
「原点に立ち返れば、意外と見えるものがあるかもしれないね。あの子は折紙のことが
「ありがとう。次は以前の責めもより上手くやってみせる」
原点に立ち返る。未零の幸せを、未零の望みをもう一度考え直す。彼女は望みを口にすることは多くない。だから察する他ないが、故にわかりやすくもある。
そんな未零の姉に笑みを浮かべ礼を述べた折紙に、彼女は困り顔を……令音とは違う意味で妹とそっくりな苦笑を見せて返した。
「あまりいじめすぎないでね――――私の可愛い妹なんだから」
「善処する」
逆にそれが――――いじめたくなる理由でも、あるのだけれど。
「ただい――――」
「おかえり」
「……ま?」
玄関の程よい段差が見上げる未零と見下ろす折紙の構図を広げ、驚いた彼女の顔を満足いくまで納めることができた。無論、隠し持っていたカメラで撮ろうとしたのだが、毎回毎回折紙であって折紙でない悪魔に止められてしまう。とても残念だが今は諦める他なかった。
「……どうしたんですか。約束は夜だったと記憶していますけど」
疑問を口にするも、折紙が家の中にいること自体に拒絶のようなものはない。
ならば
「気が変わった。もう我慢ができそうにない」
「……は、はぁ。私はいいですけど……じゃあ部屋で待っていてください。すぐ準備を――――」
「駄目」
サッと脇を通り抜ける未零の手首を掴む。未零があまり見せない動揺を表にした。
「……折紙?」
「そのままでいい」
「……あ、でも……」
すん、すん。僅かに匂いを嗅ぐ一瞬と、眉根を不安げに顰める様。
――――思えば、いつもそうだった。折紙と会う未零はどんな時でも準備を欠かさず、身体を清めてから行為に及んでいた。確かにそれは乙女として折紙も欠かさないものだが、
「……っ!? おり、が――――」
唇を塞いだ。こういうとき未零は目を見開くのではなく、逆に閉じてキスを受け入れる。それも、彼女だけの仕草にどうして気がつかなかったのか。
拒絶をしない未零に甘えて、
もっと知ってもらわなければいけない。鳶一折紙らしさで、村雨未零を求める。鳶一折紙の幸せの一つに、絶対的な彼女への感情が含まれているのだと、心から信じてもらう――――それは変換された感情なのかもしれない。
けれど、折紙は断言できる。未零に覚えた感情の大きさは、決して偽りではない。命の恩人であり、放っておけない子であり、友人である彼女への情は暴走によって生み出されたものではないと。
唇を押し付け、啄み、少女の衣服に手をかけた。
「ん……っ! ん、んーっ!」
珍しい。というより、初めての
外は季節柄少々と蒸している。特殊体質の未零とはいえ、その辺りの機能は人と大差がない。むしろ忠実に沿った構造をしているはずだ。
「大丈夫」
「な、に……が……んんっ♡」
彼女のことだ、十中八九ケアはしているだろう。が、いつものように完璧にとはいかない。外出の帰宅を出迎えた価値はここにある。
半精霊化の肉体となり、五感の強弱を意識できるようになったメリットが発現した。キスで悶えた隙に衣服を剥ぎ取る。未零の白肌を外気に触れさせた瞬間、鼻腔に届く生の味わい。
「折紙っ! だめ……せめて、シャワー……っ!」
「平気。すぅー……♡ 良い、匂い♡」
「〜〜〜〜〜っ!?」
いつもの折紙を誘う湯上りの匂い――思えば今朝もそうだった――は大変に好みだ。しかし、こうした生の匂いも香しい。首元に顔をうずめて、鼻と口から感じる濃厚な体臭。
思わずトリップしてしまいそうで、紅潮した生肌と歯噛みした羞恥の反応を見逃しかねない破壊力だ。相手を思い、相手に心地よくなってほしい。
未零は知識が豊富だが、経験が豊富というわけではない。精霊〈アンノウン〉の時代から、それは変わっていない。そして、あの時から折紙の言葉で動揺するときがあった。
なんてことはない。自身の好意に素直な未零は、自身に向けられる好意には弱い。自分が愛されているという自覚が薄い。だから、準備ができない不意を衝く――――折紙は折紙らしく、求めるままに未零を責め立てた。
「未零」
「……っ!」
再び口付けの距離。察した未零は癖のように目を伏せた。
「未零、目を開けて」
「ぇ……?」
だが、いつもとは違う折紙の
「そのまま」
「……ぁ」
目が合わさる。目と目でキスをするように、定番となった瞼を閉じる動作なく近づく。閉じることを許されなかった海色は潤み、吐息はいつになく短く激しく折紙の唇に届いた。
「――――やっ」
ペたり。そうして、折紙の唇に合わさったのは未零の唇ではなく、手のひら。
押し退けるとまではいかないが、咄嗟に出た手は折紙の顔を遠ざけるだけの力はあった。その瞬間、どんなプレイにも対応していた未零の顔は、見たこともないほど真っ赤に燃え上がっていて、折紙が口元を抑えられたまま微笑を浮かべ声を発する。
「どうかした?」
「……や……はずか、しい……から」
「――――――」
思考の停止。その言葉と、目を逸らすことを村雨未零が折紙に見せてくれたという事実に。今までだって、恥ずかしがっていなかったわけではない。けれど、ここまでのものは引き出せなかった。可愛らしく、赤面して、本気の羞恥を感じている。
復旧作業。未零の心を引き出すなら、今しかない。
「どうして?」
「……言わないと、駄目です?」
後退した。未零が逃げに使う口調だ。逃がさないよう、徹底的に折紙らしさで距離を詰める。
「言ってほしい。私が、嬉しいから」
「……顔、見ながらが、イヤ」
「私の顔は嫌い?」
「……ナルシストみたいなこと、言う。――――見つめ合うのは、慣れてないから」
――――折紙の理性を溶かすには、それで十分。
「未零」
「や、だ……っ」
「こっちを見て」
「や、だって――――」
「すき」
「っっ!」
それは、とても得難い表情だった。嬉しさと恥ずかしさ。歓喜と羞恥。二つが混ざって、目が離せなくて、でも離さないと恥ずかしくて。
掴まえた。心の裡を、未零の本心を。その表に出さない恥ずかしがり屋な一面を。
「好き、すき……すき♡」
「……ん、んっ♡ ば、か……♡♡」
キス、キス、キス。好き、好き、好き。
熱く口付けをし、目と目のキスを離させない。これまでのモノや反応が淡白に思えてしまうほど――――どこかで遠慮をしていた折紙は、知らず知らずにそうさせてしまっていたのかもしれない。
「すき♡ すき♡ だいすき♡ 未零、みれい♡ みれい♡♡」
「……ばかおりがみ♡ 私にだって、羞恥心は……んむっ♡♡」
その羞恥をもっと見せてほしい。相手に尽くし施す者が、羞恥心を感じてはいけないなんて理屈はない。村雨未零の内面を暴く。顔を隠して好意を見せる少女の本心を、好意を隠さず返すことで曝け出させる。
キスをして、蕩けさせる。押して押して押し続ける。行為だけで伝わらないというのなら、言葉を重ねて信じさせる。もっと見たい。飾らないあなたが見たいと。
小細工は無用。ありのままの好意と培ったテクニックがあればいい。キスで蕩けさせた隙を衝き、キスで火照らせた裸体を暴く。
「ふぁっ!♡♡」
しっとりと汗ばむ肌に指を這わせ、下へ下へと。83のバスト、56のウェスト、その下の薄い陰毛。普段は折紙をそそらせるためにいつもの手入れされているだが、それ故にほんの少しの毛触りの差がたまらない。
「あ、あぁっ!♡♡♡」
ずぷ、ずぷぷ。恥ずかしがりな陰裂が折紙の指を締め付ける。いつもなら平気で受け入れるはずが、主の仰け反りを知ってか絡み付き方が
「ふ、あっ♡あっ♡♡ や、あっ♡♡♡」
未零の敏感なポイントは知っている。たっぷりと、じっくりと膣内を丁寧にされるのが好み。だが、同じことをしても今日は反応が特別に違うのだ。
段々と壁ではなく指で秘部を貪る折紙に寄りかかり、すっかり蕩けた顔を肩にうずめる。腰砕けになりかけたそれは、今までにはない反応。身体の体質で体力に不安を感じさせる未零に、今までセーブしていた一面はないとはいえない。しかしここまでの消耗の理由はやはり――――――
「すき♡ すき♡ 未零……愛してる♡」
「っ、っあ♡♡♡」
どうして気が付かなかったのか。試していなかった折紙自身が滑稽に思えてくる。未零はいつも言葉による押しに弱かった。そんな彼女が内面で羞恥を感じていなかったなどありえない。そう思ってしまった理由は、彼女の羞恥を暴き立てるやり方を折紙が選んでいなかったことにある。
原点に立ち返る。そう、そもそもとして、だ。
「あなたは、私のことが好き♡」
「ぁ――――っ!?♡♡♡♡」
指が引き絞られる。多量の液体が腕まで滴る様は、溢れ返った未零の羞恥を表しているようで、折紙は優越感と幸福に浸る笑みで囁いた。
「好意を示すのは人間の本能♡ 私にされることは、何でも嬉しい♡ 私が嬉しいことが、あなたは嬉しい♡」
「……そう、やって……わざわざ、言葉にするところ、好きだけど……嫌い、ですっ!♡♡」
反射的に絞り出される言葉と、欲しかった言葉に反応する身体。
施しの精霊。彼女の笑みは、喜びは大切な人の幸福にある。だから教えてやろう――――未零が求めれば求めるだけ、折紙が快感を覚えるということを。
未零の強みは入念な準備にある。だから構えさせてはならない。素の彼女を愛して、折紙が素の彼女を悦ぶことを証明さえすれば、より深みを引き出せる。
「…………」
ああ、そうか、と。そう、潤んだ海色の瞳を見て折紙は気がついた。
「確かに、あなたを怒らせるのは……私が悪い♡」
「っ! 笑顔で言うことじゃな――――ひゃっ!?♡♡♡♡」
指を立て、蠢く膣壁を的確に擦り上げる。喉が絞られ、彼女が目が驚きと快楽で見開かれた。
確かにこれは、折紙が悪い。けれど仕方がない。こういう態度が未零を
「未零、あなたのことを教えて♡ あなたは私にどうしてほしい?♡ 教えてくれたら、私が悦ぶ♡」
「……ず、る……いぃっ!♡♡♡♡」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ。突き上げて、絡めて、掻き混ぜて、イカせる。
気持ちいいだろう。嬉しいだろう。だって、未零は折紙のことが〝好き〟なのだ。施すことを喜びとする精霊が、求めることを悦ばしいと言われればどうなるか。
「――――やさしく、して♡」
身体の反応は当然。心の反応は――――か細くも、愛おしい。
「善処する♡」
「……あっ♡♡」
いつだったか、どこであったか。
「じゅるっ♡♡ ぢゅうぅぅぅぅっ!♡♡♡」
「は、あっ♡♡ はー♡はぅっ!♡♡♡ おりがみ、おりがみっ♡♡♡♡」
絶頂の合図に名前を呼ばれ、飛沫が顔面のあちこちに吹きかけられた。構わず、秘部への口淫。
「あっ、あッ♡♡ そこ、ぐりぐりしちゃ、あぁ……ッ!?♡♡♡♡」
舌を挿入れ、舌を押し付け、口で溢れる愛液を吸い出す。舌を膣内に挿入れれば凄まじい締め付けが、クリトリスに押し付ければベッドに寝転んだ未零が甲高い声を、汁をじゅるじゅると吸えば彼女の腰が連続して浮き上がる。
入念な
未零が感じれば感じるだけ、気持ちよくなればなってくれるだけ、折紙が好いてくれればくれるだけ、裡の盃に欲望が注がれる。溢れ返るほど注がれ、その分だけ広さを増す。
「ぢゅうっ♡」
「ひゃ……っ♡♡」
汗と愛液で濡れた太股を手で掴んで、吸い付く。細い足の中で最も太い部分から、股の隙間にまで顔を滑らせ吸って、吸って、吸う。
「くす、ぐ……ったい♡♡」
その声色は擽ったさだけではないと告げている。精神的な責め、
充血を執拗に。吸引を幾つも。見えてしまう足から、見えない股座、下腹部、腕、胸、鎖骨――――首筋には未零を困らせるくらいしつこく、集中して証を施した。
顔を這わせる度に未零の匂いがたまらなく折紙を滾らせた。以前までの匂いにはない、折紙の激しい愛情の声に呼応した濃厚な香り。好意を全面に押し出し、受け入れ、彼女の中の霊力が折紙を呼んでいる匂い。求愛の証に、滾りが止まらずにいた。
「ああ、もう……そんな、顔べとべとにして……」
「……おいしい♡」
「人の汗、舐めないでよ……」
ちろりちろりと舌を伸ばし、手で掬って舐め回す。汗以外にも、彼女の味が染み付いていた。先に文句を言うのが折紙自身の艶姿に対してというのは、何とも未零らしいと笑みが零れてしまいそうだった。
全身に舌を這わせて、唇で吸い付いているのだから、汗を舐めるなど今更だろう。荒い息を整えるように――あるいは恥ずかしさから――目を閉じた未零に、折紙は覆いかぶさった。
「……明日、どこにもいけない」
汗と愛液と、折紙の唾液。発する匂いと、白磁の肌に点々と印された唇のマーク。
暴走した霊力は欲望が形になったもの。それはとにかく
「消えるまで私といればいい」
「……消えたら、もういてくれないの?」
「なら、消えないようにする」
「……我が儘な人」
「でも?」
そう――――でも、だ。
「……すき」
赤い。海色が鮮やかな赤に彩られる。二文字の吐息が、言葉として最も短く雄弁なモノが折紙を熱くさせる。
ああ、愛おしい。その気恥しげな貌の中で、好意を隠さない矛盾が。折紙より小さな身体が。真っ白なシーツに広がった灰銀の絹糸が――――好意の二文字を発する薄紅の唇が、好きだ。
「……私、折紙が好き」
「知っている――――嬉しい」
「……じゃあ、キスしてほしい」
――――求められていることがわかるから。
言葉でなく、心と唇で感じた。今度はそっと目を伏せて、溢れた月明かりに照らされた影が一つになって――――そのキスは、二人の味が交ざりあったモノだった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「みーちゃんってさ、駄目人間製造機だよね」
「……そう、ですか? 私はその人が堕落するような願いであれば、聞き入れるつもりはないのですが」
「いや、そういうことじゃなくて……ねぇ?」
数日後、五河家。昼間からビール缶を手にした二亜と、涼しげな白のワンピースを着て物の整理をする未零と、それを眺める折紙。
二亜がチラリと折紙を見て、未零を見て、また折紙を見た。
「なに?」
「うん、どうしてオリリンの方がツヤツヤな感じになってるのかな? や、それはいいんだけど……ちょっと、
言って、二亜が視線を向けたのは未零の素肌。それは鎖骨、ふわふわと翻る裾から見えている艶やかな生脚。腕に、あとは集中的にマーキングした首筋だろうか。
それを絆創膏で隠していたならば、未零は下手な処置を受けた病人に見えるかもしれない。だが現実は、薄手の衣装で折紙のキスマークを隠さず歩く少女がそこにいる。
「眼福」
「オリリンはね? あしたはすごいいたたまれない気持ちだよ……ああ、悪い子に引っ掛かっちゃって……」
「……私は平気ですよ? 折紙がしてほしいなら、このくらいは。……それに、二亜も同じようなことをしてませんでした?」
「いや、幾らマリアでもそこまでは………………して、ないよね?」
そう困った風に視線を向けられても、折紙に反応する手札はない。そもそもマリアは折紙と違う執着心の持ち主だ、答えられるわけもない。
しかし、あの日はあれだけ恥ずかしがったモノでも、人前では相変わらず平然としている。折紙が頼めば、呆れながらも
――――あの羞恥心を見られるのは、折紙が少女にとっての特別だから。
多幸感と優越感。折紙の心は有頂天だ。一つ進んだ関係は、次に彼女が求める瞬間を待ちわびている。以前までしたことも、今ならば違う反応が見られる確信があった。もっと少女を蕩けさせる自信があった。
「あら、あら。これは珍しい組み合わせですこと」
そんな折紙が細く、複雑な息を吐き出すことになったのは、件の〝彼女〟が扉を開いて現れてからだった。
「おー、くるみん。昨夜はお楽しみでしたね?」
「何を仰っていますの……それより、未零は二亜さんの後ろに隠れて何をしていらっしゃいますの?」
「ん? ……あ、ほんとだ。どったのみーちゃん。そんなにあたしが恋しいのかい? どうする? あたし専属のセラピストになる?」
「……か、考えておきます」
――――折紙の位置から見える
「…………」
精霊たちとの仲に緊張感はない。それを感じる前に欲望が流してしまうし、元々から軽い関係ではない子ばかりであるからだ。
しかし、だが、しかし。折紙が必死になって掴み取った未零の貌を――――時崎狂三という少女は、現れるだけで表にしてしまえるのだ。
「……まあいいですけれど。未零、今日は――――――」
「私」
「はい?」
しかもそれが、折紙の付けたキスマークを見られる恥ずかしさというのは、非常にいただけない。
折紙は負けるわけにはいかない。恋も友情も前途多難だが――――この
「今日は、私と」
「……折紙? ちょ、ちょっとま――――」
「待たない。未零、今日は私と一緒にいて」
二亜を挟んで、未零を抱き寄せる。見せつけるように抱き寄せれば、彼女の全貌に狂三は目を見開き――――死神が超然と笑った。
「……ふぅん、なるほど。これは面白いですわ、楽しいですわ。いいでしょう、受けて立ちますわ折紙さん」
「望むところ。未零も士道も、最後に私の隣にいればいい」
「あら、言いましたわね? 士道さんと未零でこのわたくしに勝てると思いまして?」
「え、ちょ、あたしを挟むのやめてくんない? くるみんも負けず嫌いスイッチ入れてノリノリにならないでくんない? この修羅場あたし関係ないんだけどみーちゃん!?」
「……え、あの……ごめん、なさい?」
「しまった! 混乱してるのはみーちゃんだった! えぇい、しずまれいしずまれい! ロリ巨乳取り合う美少女の図とかみっきー召喚の儀じゃ――――――」
「お呼びですかー!? 女の子の修羅場の気配っ!!」
「ほんとに来ちゃったよもおぉぉぉぉぉっ!!」
そうして、まあ〝彼女〟――――狂三とは、それなりに仲良くしている。ただ、恋を譲らないという約束は、二人の中で変わっていないというだけ。
そこに未零が入った。それだけで、この世界はどこまでも平和だから――――人を惹きつける相手を好むと、本当に苦労させられると、折紙は狂三と共にあの日と変わらない苦笑を浮かべたのだった。
初手だからね。ヘビィなプレイよりは健全にしました。この子ならどうなると思います?的な意見からの答えも使わせていただきました。相変わらず搦め手じゃない直球の方が弱いんですよね……相当色々と準備して挑む子なので。何も考えてなかったけど天使の能力とそっくりなんだなこの辺。
いいのかなぁってのはこの子というよりオリジナルキャラとここまでさせていいのかなぁ、です。最後の関係性も200話の積み重ねとオーバードーズ式を考えたらこうなるのですが、うーんうーん……普段取り扱わないので不安です。というかオーバードーズ式がないとオリリンが戦えねぇ。いやさすがに狂三狂いでもここまでオリリンと関係性深まったら無条件でくるみんに着きはしないです……よ?多分……た、多分(普段は間違いなく士道でもオリリンでもなく狂三側に着くだろうという顔)
この時空の関係性は基本的にオーバードーズとほぼ一緒、狂三や澪周りが特殊な感じです。あとは琴里が明かされるかわからない裏設定でドS仕様になってます。使うんかこの設定……?ちなみにオーバードーズから引き継いでいるのでオリリンはくるみんのこと言えないくらい微ハーレムしてるということに。片手に未零、片手に十香。名前を出さなかったあたり十香に関してはくるみんより上という圧倒的自信。あまりにもテクニシャンな鳶一嬢だ……いや元々士道くんと共有調教だったはずなんですけどあれ!?
なおそんなオリリンがやったと言い放った過激プレイはまだ大人しいアビス内でやらかしたプレイという事実。せっかくなので出番が巡った澪お姉ちゃんもびっくりだよ。
いや、欲望ブーストしたオリリンなら喜ばせるための善意でやるかなって……中身が形になるか?わからん。今回の百合百合が奇跡的に誰かに刺さってリクエストが来たら書けるんじゃないかと思う。さ、刺さるかぁ、これ?(未だ書いていて不安が拭えない)
感想、評価、リクエストなどなどありがとうございます!上では色々言ったものの、アンノウン……もとい未零を歓迎してもらえて嬉しい気持ちでいっぱいです。もし刺さったりしてくれたら感想や何かリクエストとかあればとても喜びます。ないと需要の有無が見えこなくなるので本当にいつも以上に繊細な気分です。途切れたらこの章は沈むんじゃないかな……。
ではではまた次回〜
再び不定期で未定です。前回の中身からどれかか、何かが起こってリビルドIFを書くか……反応次第ですね!