※この作品はR-18です。

デート・ア・ライブ 令音アビス   作:いかじゅん

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士織編後半戦。どこまでやっていいかわからなかったのでもはや直感。








22話

「なぁ……もう、戻っていいか?」

 

 さんざっぱら迷惑……もはや迷惑の領域を超えた行為を終えて、逃げるようにゲームセンターを後にした士織は、相変わらず上機嫌で腕を組んだ少女の令音にやつれた顔で声を発した。

 ちなみに、処理は滞りなく済ませて服も綺麗に元通りにしたとはどこかに記しておきたい。こういうところは士道と変わりはないのだな、と遠い目をした士織だった。

 

「どうして? まだ始まったばっかりだよ」

「あと何回するんですかねぇ!?」

「ん、君の欲が収まるまで」

「…………」

 

 ド正論で返されて、行き場を失った憤りが士織の中で不完全燃焼を起こして塵に帰る。

 ――――先のことで改めてわかったのだが、令音の言う通り士織と士道に根本的な格差はない。

 士道が令音を自分のモノだと認識する以上、自分は士織だと思い込んだとしても霊力暴走の欲求から逃れることなどできない。令音の誘惑で、あっさりと正気を失ってしまったのが何よりの証明。

 自己暗示により僅かばかりの抗いはできるものの、代償として唯一の相違点である自身にもたらされる快感に非常に弱くなる。とてもではないがメリットとデメリットが釣り合っておらず、士織はせめてと歩きながら令音にだけ聞こえる声で話を続けた。

 

「じゃあ、意識だけでも士道に戻させてくれよ。どっちも〝俺〟なのは変わらないだろ?」

「うん、やだ」

「……令音さーん?」

 

 彼女は本当に令音なのだろうか。同じ疑問を積み重ねる士織に、令音は面白がるように唇に指を当てて声を返した。

 

「私は〝私〟だよ」

「え?」

「君はいつもの〝私〟と違うと思っているかもしれない。けれど、今の私がすることは紛うことなき〝(令音)〟の考えなんだ。――――『私』とは違う、ね」

 

 最後の意味は、士織の理解できるものではなかった。だが、それ以外の言いたいことは理解できる。

 隣にいる天真爛漫な少女は、間違いなく『村雨令音』その人なのだと。

 

「まあ、いつもの〝私〟と違うって士織の気持ちはわかるよ。私も、戻ったら今日のことは朧気で自覚ができるとは思えないから。士織と同じでね?」

「それは……そう、だな」

 

 意識を意図的に変質させるということは、そういうことなのだ。元々の己の考えを引き継ぎながら、異なる自分に生まれ変わる。この変身の本質的な要因、天使〈贋造魔女(ハニエル)〉の本当の持ち主である七罪が、ネガティブな自分から理想の自分に変身した状態とやり方自体は似通っている。

 だから、今の二人は本質的に元々の自分の気持ちに従っているだけ。特に令音は、内に秘めた感情を表に出して素直になっているのかもしれない――――それこそ、小さな欲望が暴走して肥大化した士道と同じように。その影響下にあると推測が可能だ。

 が、と士織は額から汗を流して声を発した。

 

「けどその理屈、後悔は元に戻った自分に押し付けるってことじゃないか?」

「そうとも言うかもしれないね。だから、あの時間では貴重な受け身の君をもっと堪能させてほしいんだ」

「やっぱそれが本音だよなぁ!」

 

 意識の〝ズレ〟によって生まれた士織は、ある種は理性と本能が混ざりあった人格と呼べるものになっている。即ち、本能だけであれば常に握っている支配欲、令音に対する主導権を半分手放しているようなものだ。

 対して令音は、精神まで少女のものになった影響か、一歩引いて物事を俯瞰し、士道の全てを受け入れてくれる聖母のような人格から、自身の願望に少し素直になった状態。

 結果、こうなる。攻守が絶妙なバランスで逆転し、快感に弱い士織が令音に対して強く出れなくなったということだ。

 ただ、この理論には致命的すぎる欠陥がある。無駄だとは思うが、士織は不安な顔で告げておいた。

 

「あのな……()のことだからわかるんだが、これ終わったら酷いぞ? つまりさ、いつもは消化される令音さんへの支配欲だけが解消されないってことだろ」

 

 先の処理は、普段は満たされる支配欲をまるで解消できていない。単純な性欲と少女の令音と交わりたい。その二つの欲望しか満たされていない。

 経験でわかってきたことだが、士道(本能)の令音に対する支配欲はとてつもなく強い。それこそ、欲しい(・・・)というだけで自身が達することなく満足を得る瞬間があったほどに。

 何が言いたいかといえば――――令音は必ず、泣き叫んで助けを乞う。その場面が容易に想像できて、半分は士道(理性)で構成された士織は得も言えぬ感情を前面に押し出した。

 

「そうだね」

「そうだね、って……他人事みたいに言うんだな」

「うん。だって、〝私〟はそういう扱いをされて嬉しいって、君に調教されてるじゃない。だから、〝私〟がお仕置きを受けるなら全然大丈夫でしょう?」

「何が大丈夫なの!? 清々しい自分への〝後は任せた〟だよなそれ!?」

 

 何も大丈夫じゃないし、いい加減ツッコミのし過ぎで喉が痛くなってきた士織だった。

 まあ、元に戻った令音と士道の未来が確定したところで士織にはどうしようもない。令音の理性が溶けきらないことを合掌で祈り、比較的人通りの少ない道を二人で歩いていく。

 ――――散々と文句を言いながら、士織も強く令音に身体を預けてしまう。

 

「ん……」

「ふふ」

 

 令音の笑みが眩しい。歩いているのに、微睡みすら感じてしまいそうだ。今の令音を見ていると、心の内側で強烈な情景に襲われる。だけど、それ以上(・・・・)に彼女は令音なのだという気持ちが、どうしようもない愛おしさを覚えてしまうのだ。

 共に歩く令音が愛おしい。今すぐ唇を重ね、悦楽に興じ、欲を共有したい。士道が士織に変わろうと、令音が少女の姿を取ろうと。決して、感情が変わるわけではない。

 組み合った腕が、自然と指を絡める形へ移り変わり、そして――――――

 

「きゃーっ!!」

 

 心地のいい微睡みから、緊急事態(エマージェンシー)を告げる警報が思考に着弾した。

 

「こ、この声って――――」

 

 思考するまでもない。悲鳴の種類を特定する。それは正しく歓喜(・・)。普段は見られない、とても貴重なものを見てしまったとか、そういう具体的な感情を予測させる嬌声。そして、聞き慣れながら特別な〝声〟を感じさせる少女の嬌声。

 答えは早かった。急ぎ場所を特定し、まだ遠い正面からその少女を特定し、士織は叫んだ。

 

「み、美九ぅ!?」

「だ、だだだだだだーりんが士織さんですー!!」

 

 美九――――誘宵美九(いざよいみく)

 紫紺の髪と常に心がけるアイドルとしての幻想性……は、今は狂喜乱舞で見られないのだが、とにかく今をときめくトップアイドルにして士道が封印した精霊の一人が、何の巡り合わせか士織と鉢合わせてしまった。

 だーりんと呼び士道を信頼する精霊ではあるのだが、その実とんでもない百合っ子(・・・・)であり、士織という女装姿も元を辿れば美九攻略用に用意された形態だったりする。

 よりによって、その美九に士織の姿を見られ、逃げられるはずがない。トップスピードで駆け寄ってくる美九に、士織は令音を背後に隠して滝汗を流しながらも何とか出迎えの体勢を作り出し、手を挙げて挨拶をした。

 

「よ、よう美九。き、奇遇だな……」

「はいですぅ! これは運命ですよね! だーりんが士織さんモードの時に出会えるなんてー! しかも何だが今日はいつも以上に女の子モードに見えちゃってますよぉ!」

「あ、ははは。気のせいじゃないか……?」

 

 気のせいではない。美九の驚異的な嗅覚に士織は顔色まで青くなってきた。

 

「でもぉ、どうしたんですかー? こんなところで、士織さんになってるなんて」

「こ、これには海より深い事情があってだな……」

 

 美九こそこんなところに通りかかって何をしてるんだ、と聞きたかったが余裕がない。今、この状況を美九の中で完結してもらわねば士道としての死が見える。

 慌てた士織の様子に、美九は興奮しながら冷静に観察するという今日に限って器用な視線を向け、頬に手を当て言葉を続けた。

 

「そうなんですかー……ところで、もう一人とっても可愛い子がいませんでしたー? 令音さんに似てた気がするんですけれどー」

「………………あー、そのな? 本当に深い事情があってだな……」

 

 あの距離で、しかも令音に似ているという部分まで分析し切った美九の洞察力に、もはや心臓が破裂しそうなほど士織の焦りは頂点に達していた。

 バレる。というか、バレている。具体的には士織の長身でも隠しきれない女の子の姿を明らかに美九が認識している。

 どうする。令音さんと事情を説明――――できるものか。何をどう、女装した士道と二十歳くらいから十六歳ほどの見た目まで若返った令音がデートしている光景を、真っ当な倫理と理論で美九に説明しろというのか。だが、美九を相手に天使を扱うことは絶対にしたくない。

 選択が取れず、乾いた喉が口を開くことを強制しかけたその時、美九が優しげな微笑みを零した。

 

「もぉ……そんな顔しなくてもいいじゃないですかー」

「え……」

「私だって、本当に困ってる子に手を出したりしませんよぉ。昔ならともかく、今はだーりんに大切なことを教えてもらいましたから」

「あ、いや……すまん、美九」

 

 どうやら、士織の焦りを違う受け取り方をしたらしい。騙すようで心苦しいが、素直に謝罪することでどうにか誤魔化しにかかる。

 

「いいんです。だーりんがそういう顔するときは、誰かのために頑張ってる時ですからー」

「っ……」

 

 ――――それは違う。士織は今、自身の欲を誰かに見せたくないだけ。ぶつけたくないだけだ。

 人のためじゃない。自分が壊れないために、彼女たちを穢したくないから、令音と共に堕ちていく。

 

「でもー、今度はちゃんと紹介してくださいねー? あ、もちろん士織さんと一緒にですよぉ!」

「……後者は保証できないというか、したくないな……」

 

 そして前者も、恐らく現実になることはないだろう。

 

「それじゃあ士織さんと見知らぬ美少女さん、また会いましょうねー! 絶対ですよー!」

「聞いてねぇし……おう、またな」

 

 美少女を見れば見境なしだと錯覚しそうになるが、美九はれっきとしたアイドルとしての視点を持ち合わせている。何とも、信じられないくらいに去っていた美九に、いつもこれなら抱きつかれる七罪も苦労しないのにな、と緊張感を解放した考えで士織は息を吐いた。

 

「令音さん、もう大丈夫。……令音さん?」

「…………」

 

 立ち去った嵐を見送り、振り返していた手を下げた士織は、背に隠れていた令音の様子がおかしいことに首を傾げる。

 士織が羽織るカーディガンを伸びてしまいそうなほど強く握る令音に、先ほどまでの笑みはないと思えた。どうしてか、などとは愚問――――その気配は、常に士道(本能)が発していたものだからだ。

 

「令音さ――――んっ!?」

 

 唇の支配権を奪われる。制服のリボンを掴まれ、引きずり込まれるように令音の唇が重なり合い、いきなり舌を絡められる激しい口付けを交わす。

 

「れ……、ね……さっ……」

「ん、ちゅ♡……ちゅる♡♡」

 

 人通りが少ないとはいえ、外でこれはマズいと極力身体を隠せる路地裏に咄嗟の判断で後退る。令音に遠慮と自制の文字はなく、後退する士織を半ば押し込む形で袋小路に追いやった。

 

「ん……ふ、んんっ」

「ちゅ、ん……っ♡」

 

 相互の蹂躙。絡み合う舌と互いの唾液が強烈な快楽作用を引き起こし、思考を熱を浮かばせ視界が蕩ける――――令音の貌しか、見えなくなる。

 やがて、離された唇が艶めかしく涎を引き、重ね合う両手を令音が強く、強く握り締めた。

 

「っ……」

「こんな感情、初めて。いつもなら、あの子たちが君と関わることが嬉しいはずなのに……ううん、嬉しいんだ。それは変わらない。けれど、同じくらいに――――君が、欲しい」

 

 滔々とした語りに、憂いの瞳に宿る独占欲(・・・)。暴走した情動、見覚えしかないと士織は思った。

 思っただけで、どうにもならない――――だって、士織は同じことを考えている(・・・・・・・・・・)のだから。

 

「君を感じさせて。私を君だけのモノにして――――いっぱい、壊れるくらい気持ちよくなろう♡」

 

 拒絶は、ない。堕ちていく。入口を過ぎ、帰り道は消え、深淵へと二人は堕ちる。

 潤み、色欲に呑み込まれた二人の瞳が瞼の下に消えて、もう一度、深く狂った愛のキスが交わされた。

 少女同士の口づけは、酷く倒錯的で、泥沼のように這い上がれない背徳の味がした気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「士織♡士織♡♡」

「おわ……っ!」

 

 部屋に入った途端、投げ飛ばされたような勢いでベッドの上に組み伏せられた。何があっても邪魔が入らない秘密部屋で、少女の令音が士織の身体を押し倒す。

 憂いを帯びた令音の碧眼とは思えない獰猛な目に、ゾクリと感じたことのない快感が士織の身体を支配した。

 

こわい(・・・)?」

「……!」

「怖くないわけないよね。女の子の身体で、男の子の気持ちよさをたっぷり味わうんだから。けど、大丈夫。私も同じだよ。私が私じゃないみたいなんだ。怖いよ――――だから一緒に、怖いくらいに気持ちよくなろう♡」

 

 それは令音の言う恐ろしさであったのか。それとも期待(・・)であったのか。二度とは起こりえない快感への、未知なる快楽への感情。士道という問いかける側から、士織という問いかけられる側に回る。

 その答えが出るよりも先に、士織と令音の唇が深く重なった。

 

「ぁ……ふっ、あぁ……」

「ちゅ、ん……♡ちゅる♡ぷはぁ♡♡」

 

 舌が絡み合う。いや、絡め取られる。眼前の美しい貌が快楽を煽り、極上の口づけに思考が酔いを迎える。

 唾液と唾液が混ざり、押し倒されながらキスをされるものだから、溜りになった液が士織の喉を嚥下して、酷く甘い味がした。少なくとも、単なる唾液の味ではないが、それが脳を書き換えた影響なのか霊力の力なのか、士織にわかるはずもない。

 

「令音さん……令音さん……!」

「ん。苦しいの、士織♡」

「くる、しい……っ! 知ってるのに、知らない……っ! 頭が、痛い……っ!」

 

 下半身に設えられた異物が思考と乖離し、それが極限の快感をもたらすのだから手に負えない。受け入れようとする士織と拒絶する士織が、相反して頭を抱えるほどの鈍痛を引き出している。

 ちょうど馬乗りになった令音の真後ろで、スカートが盛り上がって尋常ならざる大きさの竿が垣間見える。つい数刻前に吐き出したはずのものが、あの時以上の精力を溜め込んでいる。

 

「大丈夫、受け入れて♡それは気持ちいいものだから、君に必要なものだから♡ほら……触ってみて、私の雌マンコ♡」

「あ……」

 

 令音の手に導かれ、腰を上げた彼女の股座に指を当てる。ぐちゅ、と既に取り払われたショーツに隠されていた令音の恥部が愛液を流し、士織の指にその粘性の液が滴り落ちる。

 

「あ♡ここに、士織のおちんちんを入れて♡♡もっともっと、頭がおかしくなるくらい♡♡変態交尾しちゃおう?♡♡♡」

「っ……入れたい! 令音さんの中に俺のモノを入れて、めちゃくちゃにしたい!」

「うん、いいよ……♡♡」

 

 令音の腰がさらに浮き上がる。はち切れそうなくらいパンパンになった士織のショートパンツと下着を引きずり下ろし、ぶるんっ、と完全に勃ち上がった肉竿にドロドロの恥部を定めて――――腰を落として膣の中にぶち込む。

 

「あ、あぁぁぁぁぁ……っ!」

「ひぁぁぁぁあああああっ♡♡」

 

 キツく締め付けながら膣内がうねる感覚に肉棒が刺激され、視界が明滅するほどの快感が脳を破壊する。入れた衝撃で令音が仰け反るものだから、ギュッと締め付ける感触がさらに増して、令音の腰を掴んでいなければそれだけで暴れ来るってしまいそうだった。

 

「っ、あ……あぁ!」

「はっ♡はっ♡……おっきい♡♡士織のおちんちん、おっきくてきもちいい♡♡うごく、よ♡」

 

 パン、パン、パン、と士織の腰の上で肉棒を出し入れし、快感の加速を促してくる。騎乗された士織は、変えてしまった思考がもたらす矛盾した快感に悶え苦しむ。否、気持ちよすぎて悶える(・・・・・・・・・・)しかない。

 士織に比べて、主導権を握ったことで普段ではありえない余裕を見せ快感を喰らう令音が、楽しげに士織のカーディガンをシャツごと引き上げた。

 

「あ……っ!」

「ふふ♡せっかく女の子の身体なんだから、今しか感じられない気持ちよさを感じなきゃ……ね?♡」

「や、やめ――――――」

 

 止められるはずがない。騎乗で押し倒された士織は、支配権を半分以上手放してしまっている。

 令音の手が触れたのは、士道の経験から無意味に凝って再現してしまった士織の胸(・・・・)。小さな指が、比較的小ぶりな乳房に触れた。

 

「ぁ――――――ッ」

 

 息が、詰まる。仰け反って、頭から足先まで駆け抜けた何かが、つま先を強制的に立ち上がらせる。

 

「士織……?」

「……はっ、あ……」

 

 息が苦しい。知らない快感に、しかし思考が受け入れてしまった快感に心臓が嫌な音を立てて鳴る。

 

「令音、さん……はな、して……」

「……ふぅん♡」

 

 肌を撫でられるだけで辛い。締め付けられた肉棒から伝わる快感と同じでありながら、思考が矛盾しない快感が駆け巡る。

 ――――令音の淫靡な笑いが、士織の目を見開かせた。

 瞬間、柔らかい胸部が勢いよく揉みしだかれた。

 

「っ、あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ――――ッ!」

「わ♡すごい声……士織は、女の子として気持ちよくなるのは初めてだもんね♡」

「……や、め……もう、むり……っ!」

 

 頭が割れる。思考が砕かれる。本当に、意識が壊されてしまいそうになる。二つの快感に、士織という意識が粉々にされる。

 そして残るものは、本能に囚われて快感を貪る一匹のケモノだ。

 

「無理じゃないよ♡……ほら、私のおっぱいも触って♡♡」

「ぁ……」

 

 上着を剥ぎ取り、騎乗の勢いで揺れ動く令音の豊満な双丘が顕になる。

 胸を掴まれ、令音の膣に肉棒を包まれながら、士織は本能のまま彼女の両胸に手を伸ばす。

 

「あんっ♡♡はぁ……♡いい♡いいよ士織♡♡そのまま、一緒に気持ちよくなろう♡♡一緒にイこう♡♡♡♡」

「はっ、はっ、あ……あああああああっ!」

 

 小さくなった手に収まり切らない胸を揉みしだき、腰を突き上げる。

 もう耐えられない。どちらの快感にも我慢などできない。

 

「令音さん! 令音さん令音さん令音さん……っ!!」

「ん♡士織♡♡イッちゃうんだね♡私も、もう……っ♡♡」

 

 全身で暴れ狂う熱が、お互いの身体を燃え上がらせる。

 互いの胸を一層強くつねり上げて、腰を同時に打ち付けあった。瞬間、

 

『イク――――ッ!♡♡♡♡』

 

 絶頂に達する。

 白濁と愛液が互いのスカートの色を変えさせ、余韻に浸る暇もなく次々にイキ続ける。士織と令音の身体が仰け反り、やがて令音が倒れ込んで重なり合った。

 

「はぁー……はぁー……ぁ、あ……」

「あ……♡……あ、ぁ……♡♡」

 

 息を絶え絶えにしながら、令音の豊満な胸が士織の小ぶりな胸を押し潰す感覚。恐らく、二度とは実現しない夢の光景ではあったが――――士織の手に、粒子が収束する。

 

「――――〈贋……造、魔女(ハニエル)〉――――」

 

 刹那、極光が二人の身体を包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「あ……ったま、いてぇ……」

 

 危険信号の如く頭痛のする頭を抱え、手にした天使を放り投げるように光へ返しながら、士道はベッドの上で起き上がった。

 何があったのか、何をしたのかは覚えている。意識が切り替わったあの瞬間から、士道の意識はこの瞬間に飛んだようなものではあるが――――記憶が鮮明というのが、またガックリと肩を落とさせる。

 

「……できるからって、簡単に考えるもんじゃないな」

 

 ある意味、天使を自在に操れるようになっていた士道の驕り。そして、霊力暴走の怖いところだろう。

 自身の思考が、本当に元々からあったのものなのか。極端な話、出来るという自信さえ肥大化したものの可能性。

 望まれるがまま士織という人格を生み出した結果、とんでもない快感を覚えさせられるところだった。

 

「令音さん、大丈夫ですか……?」

 

 もう二度と士織には変身するまい。そう誓い、士道は自分と同じく裸体でベッドに倒れた令音を優しく揺する。

 気絶しているわけではなく、ボーッと虚ろな目で天井を見上げていた令音は、士道に気がついてゆっくりと顔を向けてくる。

 

「……シン?」

 

 いつもの、令音だ。受け答え一つでそれが理解できて、ドっと疲れが回ってきた士道は令音の上に重なるように倒れ込んだ。

 

「あー――――よ、よかったぁ……」

 

 どうなることかと思ったが、どんな形であれ少女の令音を相手に欲望を満たすミッションは成功したようだ。

 安堵の息を零して令音の胸に突っ伏した士道を見て、令音が慣れた手つきで頭を撫でてくれた。

 

「……ん、お疲れ様。……私が、随分と迷惑をかけてしまったね」

「いや、俺のせいですから。別に楽しくなかったわけじゃな――――ごほん」

 

 思わず、余計なことを口走りそうになった。

 ただ、こうして令音の温もりに包まれて改めて感じることがある。柔肌の温もりに目を閉じて、令音の手に撫でられながら士道は無意識のうちに思いを言葉にした。

 

「でもやっぱり――――――いつもの令音さんが、一番安心しますね」

 

 いつも通りの令音が、士道にとっては心の安らぎだ。

 ぴたりと、令音の手の動きが一瞬止まった。しかし、それは士道の頭部を包み込むよう広げられて、

 

「――――そうか」

 

 零れ落ちた言葉は、変わらぬ返事。だけど、心なしか――――今まで一番嬉しそうな『そうか』だった気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、それはそうと」

 

 腕に力を入れて起き上がり、令音の顔が見えるように覆いかぶさり、逃がさないよう(・・・・・・・)手を握りながら微笑みかける。

 

「……士、道?」

「はい。あなたの恋人の、五河士道ですよ」

 

 恋人が優しく語りかけているというのに、令音は生白い面をさらに怯えたふうに変える。もっとも、士道にしかわからない――――令音のご主人様(・・・・)である士道にしかわからない、令音の明確な怯えの表情だ。

 

「……どうしたんだい? 今日はもう帰らないと、皆が心配してしまうよ」

「んー、適当に説明しておきますよ。だから、令音さんは安心してください」

「……そうか」

 

 どこか落胆を感じられる『そうか』だ。具体的には、儚い退路が粉々に打ち砕かれた、みたいな。

 実際、どれだけ令音が策謀を巡らせようと、士道は力で捩じ伏せるだけなのだが。

 極上の女体を前にペロリと唇を舐め、溜まりに溜まった欲求に合図というエンジンをかける。

 

「随分と好き勝手されちゃいましたからねぇ。令音さんのご主人様が誰かっていうのを、もう一度、じっくり、心ゆくまで体感してもらわないとなぁ」

「……もう、知っているさ。だから――――」

 

 分厚い隈を飾った双眸がはっきりと士道を収めた。

 憂いを帯びた碧眼に士道だけに見せる甘えた色を灯して、令音は強く握られた手を優しく握り返して、言った。

 

 

「――――優しく、してほしい」

 

 

 何かが、切れた。

 

「あーあ……そういうところを見せるから、優しくできないのに」

「……あっ、や……あぁぁぁぁぁぁぁっ♡」

 

 たぶんそれは、士織では共存できない理性という名の糸だったのではないかと、愛おしい女を激しく抱きながら思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【――――うん。〝彼女〟のことは君に任せるから。今の『私』でも問答無用だろうし、君なら上手くやれると思う。思うように〝計画〟を進めてほしい。あとは私が――――――】

 

 

 

 

 

 

 

【あの『私』と、お別れしないとだね】

 

 

 

 






なぜ珍しい態度を見せたら許されると思ったのか。まあ可愛い態度取れば襲われるってこんたry

はい、悪魔合体完結。つまるところ、二人とも人格は元基準なんです。特に令音さんは容姿の人より明るめで、思ったことを素直に行動に移す状態。明るめと言うか、元はまんま過去回想のあの人?好奇心旺盛とか直球好意とか。
ある意味で容姿の精神年齢そのもの。まあ私が贋造魔女扱う上でやってる精神は肉体の状態に引っ張られる、ってやつですね。贋造魔女前提なので純粋に数年前の令音さんというより今の令音さんの考えで生み出された人格。言っててわかんなくなってきたから『私』の令音バージョンにしましょう。余計わかんねぇな!
多少ややこしくなった理由は結局この容姿の人を後でちゃんと書くことになったからです。まあ、こちらは現代に登場した感じの性格なら問題ないですね。ものは相談なんですけど、出してめっちゃ調教ちっくにしていいですかね、いいですよね、せっかくのファンタジー活用していきましょう!!輪廻楽園の拘束調教で目の前で令音とセッッッッッッ見せつけちゃう焦らしプレイとかどうですか!!!!

失敬。妄想が膨らみすぎました。士織ちゃんに関しては反応次第です。この子どう扱うのが好みかは人によって違いますしね。単なる女装か今回のように付いたまま女体化か。完全女体化は……その、業が深すぎて意見を聞かないと判断できないです……。
今回はかなり抑えたとは言っておきます。マジな雌堕ちはヤバい。ちゃんと専用回作らんと死人が出そう。

ラスト不穏ですし先に言っておきますと、そろそろチラつくシリアス全部片付けようかなと。次回より四話はそのために使わせていただきます。逆にこれ以外は全部エロに割り振りたいから一応物語のエンディングを作る、という名目です。作らんと完結マーク押すタイミングねぇしな!
あ、本編完結しても続くよ。続けるためにも高評価と感想よろしくお願いします!毎日更新どれだけ続くかは評価の数次第なんで!!

ではではまた次回〜。

そろそろ、越えては行けないものを越えましょうか。

あくまでIF。令音を絡ませての精霊たちとのお話は

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