正直、夢じゃないかと思った。全部士道の見た悪夢という名の願望で。目が覚めたら……いや、一度覚めているのではあるが、全てリセットされている。
ふざけた霊力暴走で令音を襲った現実はなく。精霊たちと変わらず顔を合わせ、〈フラクシナス〉で会った令音とたわいない雑談に興じる。それは何て素晴らしい日々だろうか。
もしかしたら、この扉を開けなければその未来があるのではないかと考える。
「…………」
そんなことはありえないと、士道は顔を下げて影を落とした。家の中は暗く、僅かに差し込む月明かりがそれを助長する。
夢などではない。現実に、士道は令音を犯した。服を引き裂き、乳房を荒々しく蹂躙し、その頂点に喰らいつき――――――令音の絶頂を目撃した。
今でも信じられない。いつも平静を装い、平坦な声音を奏続けていた令音が、士道の前で嬌声を上げ、肉の快楽に溺れ、身体を反らし果てた。
淫靡で、背徳的で、普段との差異が更なる情欲を誘う。あの令音が淫らによがる記憶だけで、一体幾度己の肉棒を手に取り自慰行為に及べるか、想像もつかない。
しかも、これからその先へ辿り着こうというのだから、夢など幻想を抱く自分を許してしまいそうになる。
「すぅー……はぁ」
ゆっくり息を吸い込んで、吐き出す。少しはマシになった欲まみれの士道は、家の玄関の扉、ドアノブに手をかけた。
引き返しても、過去には戻れない。何もなかったことにはできない。だから士道は進むしかない――――――全てを受け入れ、士道と共に堕ちることを選んだ彼女と共に。
「……ん、おかえり、シン」
扉を開けた士道を、笑顔で出迎えた村雨令音と共に。
軍服に包まれた肢体。以前のように見ることは、もう一生叶わない令音の女体。ああ、ああ。本当に、雌の身体は美しく、色艶やかで、色情的で――――――情欲をかき立てる素晴らしい肉体。
その思考で、士道はもう戻れないことを受け入れた。
「家から出るのに、おかえりっていうのもおかしいですけどね」
「……ふっ。それもそうだね、すまない」
「いえ。――――――ただいま、です」
今の士道の居場所は、令音にしかないから。悲しく、けれど哀れなくらいに興奮を隠せない顔で手を差し伸べた士道を、令音は拒絶することなく慈愛に満ちた微笑みで手を重ねる。
救えないのは、その微笑みでさえ士道の汚らしい欲望は消えず、令音の小さな手の感触は淫欲な味を染み込ませるものでしかない。
そんな欲に濁った士道を見て、わかっているはずなのに、令音は迷わず手を引いてくれた。
「……行こうか」
「……はい」
これからどんな顔をして、皆に会えばいいのか。これからどんな顔をして、令音と日常で言葉を交わせばいいのか。
答えを持たぬままに、手を引かれるままに、令音の優しさに導かれるままに――――――令音のものではない情欲を貪り食うために、歩いた。
「それで、どこを使うんですか?」
聞いていなかったというか、聞く間がなかったというか。手を引かれながら、空いた片方の手で士道は火照った頬をぽりぽりとかいた。
本来ならあのまま、という流れであったのだが、さすがにお互いの僅かな理性が働き、私室とはいえ〈フラクシナス〉の中は万が一が不味いと着替えなり身を清めるなりのことで別れたのだ。
士道としては、一度家に帰ればある程度は頭が冷えるだろう。そんな目論見があったのだが……結果はお察し。下劣な言い方をすればムラムラして仕方がなかった。令音から先んじて連絡を受け、既に就寝していた琴里と鉢合わせることがなかったのが不幸中の幸いだった。
「……そう遠くない場所さ」
唇の端を僅かに上げた令音は、そうどこか楽しげに言う。士道と極端に近いため、そして令音も身を清めたためかシャンプーの香りが鼻腔をくすぐり、乾き切っていない濡れた髪先がまた一つ性欲を高ぶらせた。……正直、今すぐ令音を押し倒して裸に剥いてしまわないのが自分で不思議だった。
今士道は、どんな令音を見ても性の対象として認識する。雄が雌を犯す本能に支配されようとしていた。数刻前まで、そんな自分が許せず、恐ろしかったというのに、令音に受け入れられてから
男という種が現金なのか、士道が霊力に囚われているのか。令音ではないが、立証のしようがないと首を振った。
「……まずはここだ」
「え?」
ぴたりと止まった令音に合わせ、士道はその建物を見上げた。その、
時間にして十秒あるかないか。それはそうだろう。だって、令音が示した場所というのは士道の家の隣――――〈ラタトスク〉が保護した精霊たちが住む、精霊マンションだったのだから。
「ま、待ってください……! さすがにここは不味いですよ……」
別に必要ないのだが、思わず小声になりながら士道は動揺した声をこぼす。
確かに、ここはあらゆる面で優れている。防音性、警備面での設備。安全面という意味で右に出る建物は存在しない。が、問題は住んでいる子たちだ。人によっては就寝、人によっては夜更かし。さすがに、これから情事のそれを行おうという士道と令音が扱うには、些かというか大分不味い。
「……わかっている。安心したまえ、使うのは
ただ、士道でわかる常識が令音にわからないはずがない。こちら安心させるように首を振り、再び士道の手を引いてマンションのエントランスへと向かう。士道もそれに続いた。抵抗する理由はない。士道は士道を受け入れ、救おうとしてくれる令音を全幅に信頼している――――――迷う間に彼女を抱きたい、という邪な思いもあったのだが。
エントランスに侵入した令音は、備え付けられたインターホンを操作する。本来なら、精霊たちの部屋番号を入力し鍵を開けてもらう必要があるのだが、令音は専用の管理コードを知っている。しかも、以前に士道が使ったものと違いそれだけでエントランスの扉が開いてしまった。
「え。指紋とか静脈は?」
「……私しか知らないマスターコードだ。あまり痕跡を残したくないだろう。……監視カメラも前もって細工をしてある」
「………………いいんですか、それ」
「……駄目だね。唯一秘密を知るシンが許してくれなければ、だが」
「あははは……」
なんというか、ちょっと令音のイメージが変わりそうになる士道だった。もっとも、咎めることなどせず甘く手を握り返すことで意を伝えるのが今の士道。秘密の共有は、思った以上に甘い行為だと感じた。
エントランスを潜り抜け、マンション内に侵入した令音と士道。手を引かれるままに設えられたエレベーター……を通り過ぎ、曲がり角に入って奥の奥まで突き進む。明かりすらない通路の端、普段は使わないようなものを管理する物置部屋の手前で立ち止まった。
「……ここ、ですか?」
違うとは思うが、問いかける。まさか物置部屋で致す、などとは考えまい。それならマンション内の部屋を使った方が余程リスクが低い。
「……ああ」
だが、予想に反して令音は首肯を見せた。その首肯に余計な口を挟まなかったのは、令音への信頼と令音の視線は物置部屋には
令音の視線は横。普段は来る者などいないというのに綺麗に磨かれた壁。目を細め、唐突に手を壁に向けた令音がトン、と人差し指で壁を叩くと――――仄かな光と共に、電子のコンソールが浮かび上がった。
「え゛」
静かにしなければいけないのはわかっているのに、士道は悪目立ちする声を挙げずにはいられなかった。
令音はそんな士道の驚きを後目に、複雑な指の動きで鮮やかにコンソールへ情報を打ち込み、赤外線センサーが令音の網膜を読み込んだかと思えば――――――人二人は優に通れるエレベーターの扉が、光と共に現れた。
「えぇ……えぇぇぇぇぇぇ……」
二度三度と令音とエレベーターを見比べ、指を指した士道は何も悪くない。悪くないと思いたい。というより、なお悠々とした表情の令音はさらにおかしいと思う。
「…………なんですか、これ」
「……隠し部屋への入口だね」
「………………これ、〈ラタトスク〉の人は知ってるんですか?」
「……いや、私しか知らないな。私の脳にしかないパスコードと、私の網膜ないし声帯認証がなければ存在すら気付かれないものだ」
「……………………令音さん、何者なんです?」
何のためにあるとか、どうやって作ったんだとか。挙げていけばキリがないことを引っ括めて聞いてみた。
ん、と唇に指を当て思案した令音は、ほんのりと赤く染まった頬を見せながら返答をした。
「……女は、少しくらい秘密を飾る方が男心をくすぐるものだよ、シン」
何とも、まあ。
「……ずるくて、可愛い人だなぁ」
その通りであるから、士道は負け惜しみしか言えなくなるのだ。
「……」
「……」
エレベーターに入り、パネルを操作する令音の後ろ姿をボーッと眺める。
考えることは多くない。多くできない、というのが正しいか。これから、あと数分もあれば令音と……そう考えると、令音のことしか考えられなくなった。罪悪感が入り込む隙間さえなくなった。
後ろ姿も美人だなぁ、とかくだらないことを思いながら、整えられ綺麗に結われた髪、スラッとした背中――――引き締まった臀部。令音のいやらしいヒップを見る。
「っ……」
ゴクリと生唾を呑み込む。いつもなら見えないものが見えるようだった。下半身の双丘は、簡素なスカートにぴっちりと張り付いて士道の劣情を誘う。サイズがぴったりなばかりに引かれた一本の線が、布越しに様々な妄想をかき立てる。
触れたい。極上の女の尻を力の限り掴みあげたい。一体、令音はどんな声を上げるだろう。短い悲鳴。鋭い喘ぎ。甘い嬌声。もしかして、今の令音なら掴みあげたい拍子に絶頂に導かれ、また下着を濡らし雌の臭いを漂わせ――――――
「……シン?」
「あ……」
「……どうか、したのかね?」
気づけば、エレベーターは下へ下へと動き出し、艶やかな後ろ姿を披露していた令音の顔が士道を覗き込むような距離にあった。
「あ、や……その……」
数秒とはいえ令音を使った妄想に耽っていた嫌悪感と、まさかあなたの尻を眺めていましたと馬鹿正直に告白するわけにもいかず、士道はしどろもどろに視線を巡らせ、結局は令音の服を眺めることになる。
そんな士道の視線を、珍しく何か思い違いをしたのだろう。ああ、と自身の軍服に視線を向けて心底申し訳なさそうに令音が声を発した。
「……すまない。私も、男性に抱かれるのは初めてのことだ。大丈夫、安心しろ、などと偉そうなことを言ったが、こうして服の一つ気遣う余裕すらなかった。……こんな格好では、シンの抱える性欲をかき立てることはできないな」
「そ、そんなことないですよ! なんて言うか、
「…………ありが、とう?」
「………………ほんと、すいません」
何をぶっちゃけているんだおまえは。そんな自己のツッコミは脳裏に消え、凄まじい後悔が士道を襲いエレベーターの中で膝と手をついて項垂れる。
自分の妄想をぶつけて、あまつさえ令音に気を遣わせるとは。欲求は消えないくせに自己嫌悪で消えたくなるのは、いくらなんでも難儀がすぎると士道は泣きたくなってきた。
「……ふむ。悪くないな」
「へ?」
頭を垂れた士道に振ってきた意外な言葉は、ふと顔を上げさせ……思った以上に令音が真上にいて、そのスカートの中身が余すことなく丸見えになっていた。
「ぶっ!?」
「……ん?」
吹き出す。色は、薄い青。どうやら濡れて使い物にならなくなったショーツは、当然だが取り替えられたらしい。
吹き出して、動揺しておいてなんだが、令音のスカートの中身から目が離せなかった。黒いストッキングの中に秘められたショーツは、色合いだけでなく高級感、とでも言えばいいのか。とにかく、質素な軍服とのギャップが大きい飾られた下着。もっと凄いものを直接見せてもらったはずなのに、これはこれで危ない高揚感が士道を満たした。
「……シン」
「あ……」
そこまで満たされて、ショーツを隠すように令音が内股になる。令音がやってしまうと、それはそれで別のギャップがエロティックなのだが、士道も士道でそれはそれとして弁解の余地がない。
「……君になら構わないけれど、私にも羞恥を感じる機能は存在しているんだ。一応、覚えておいてほしい」
「はい……重ね重ねすいません」
正直、士道は開き直って目が離せず、令音も羞恥があるといいながら拒絶はしないのが悪循環、はたまた良循環と言えるかもしれない。
そんなもう折紙を叱ることができない変態行動をしているうちに、エレベーターは目的地へと到達したようだ。……下着ばかりではなく、羞恥を感じた令音の顔を記憶に残しておけばよかったと最低の後悔を感じながら、士道は令音に連れられその部屋を訪れた。
「おぉ……」
感銘の息がこぼれる。まず、
物はあるにはあるし、別の部屋への入口らしきものも見えるのだが、如何せん初見の士道にわかるわけがない。それに、ここまで来て今さら令音以外のことなど気にならなくなってしまっていた。
ここが令音が保証する安全でバレることのない場所。女が男を淫らに誘った部屋。事実など、これだけで十分だった。
「……さて」
ふと、令音が軍服のポケットに収められたぬいぐるみを優しく抱き上げた。余程大切なものなのか、継ぎ接ぎになりながらも丁寧に修復された後が見えるそのぬいぐるみを、彼女は設えられた小台に
令音がそのぬいぐるみを手放すところを見るのは、初めてのことだった。しかし、直ぐにそんなことは気にならなくなる――――――青瞳が、逃げることなく士道を射抜いたから。
「っ……」
息を呑むことはなかった。代わりに、ぺろりと唇を無意識のうちに下が舐めた――――――獲物を定めたように。
「……先ほどのことになるが」
「なんですか?」
「……君が、いつもの私を犯したい、と言ったことだ」
「う……」
今、まさにという時に蒸し返すのか。ここに来て初めて令音に抗議らしい視線を向けると、腰に手を当てた彼女は平静を装い言葉を返す。
「……何度も言うが、君を責めるつもりはない。……それに言葉を重ねるなら、アレは悪くない行為だ」
「俺が自分の欲を言葉にすることが、ですか?」
「……ああ」
目を剥くようなことを肯定した令音が、さらに言葉は続けた。
「……君の霊力暴走の根幹は、君の欲望の肥大化だ。逆に言えば、君の性欲が私一人に向いて解消されるのなら、君と交合う女は私だけで済む」
「つまり?」
「……端的に言えば、君が思ったことを言葉にすることは望ましい、ということだ。……私が可能な限り願いを叶えてあげられることに繋がるからね」
逆説的に、そうしなければ他の少女たちに士道の霊力暴走の矛先が向けられても不思議ではない、という意味だ。
しかし、と最終確認のように令音へ意味深な視線を飛ばす。憂いを、
「……いいよ。なんでも、私が叶えよう。――――私は君に逆らえない一匹の無力な雌。君という雄に抗えない性奴隷。……そう考えながら、今私に求めることの全てを言葉にするといい」
令音から発せられたとは考えられない言葉の数々。紅潮し、普段は見られない幾分かの過剰な吐息が彼女から零れた。
「――――――へぇ」
なるほど。と、士道は
合点がいった。士道の欲を解消するためという令音の言葉に嘘はない。が、
「令音さんの綺麗な顔が歪むまで、めちゃくちゃに犯したいですね」
「……っ」
ビクッと令音の大きな乳房が跳ねるほど彼女の身体が揺れる。
「どれだけ止めてと叫んでも止めません。泣いても許しません。泣き叫んで謝って、それでも令音さんを犯します。壊れるまで愛してあげます」
「……ぁ、ふぅ……っ」
「――――素敵ですよね。普段、あんな澄まし顔をしてる人が、雄から与えられた快感にめちゃくちゃにされるんですよ。想像、できますか?」
二度、身体が揺れた。無表情の仮面が崩れ始め、令音の肢体が蠱惑的に震える。
「……はっ、はっ、……あぁぁ……」
「誇り高い使命を持った〈ラタトスク〉の解析官でも、教鞭を振るうご立派な先生でもなくなって……雄に屈服した淫乱な雌犬になれるんです。ねぇ、嬉しいですよね、令音さん」
「……ぅ……、ん、ぃぃ――――っ!」
ぷしゃっ。そんな下品な音を立てて、令音の股座から水が溢れ、スカートがじわじわと水気を帯びてしなれていった。
それでも、令音は倒れなかった。健気にも右の二の腕を左手で掴み、ガクガクと震え始めた両の足で立つ。
気高い。自分の中に芽生えた卑しい雌の、淫乱な
気高い信念を粉々に砕いて、尊厳を踏み躙って、士道の
「這いつくばって屈服しろ、
「……っっっ!!」
トドメ。
「……あ、ぁぁぁぁぁ……っ!」
――――プシャァ。
令音の股間からコップをひっくり返したような水量の愛液が飛び散った。絶頂して、潮を吹いた。あの令音が口を半開きにして、士道の言葉だけで、イッた。
「……はぁ、はぁ……、はぁー……」
「…………」
自らが作った愛液の溜まりにぱしゃんと音を鳴らし、いやらしい臀部が尻もちを突いた衝撃で軽い飛沫を上げる。腰が砕けたように、呆気なく令音は陥落した。
だらんと両手を下げ、半開きの口から唾液を垂らし、ぺたんと座り込んだ拍子で黒く劣情を促すパンストがじわりじわりと粘液を吸い込む。
わざとらしく歩みよれば、靴音が粘性のある水を踏み音を鳴らす。ビクリ、と令音が肩を震わせた。グイッと令音のあごを持ち上げ、彼女の艶顔を見やる。
虚空を映したような虚ろな瞳と、雄に支配された雌の顔を。
「……う、ぁ……みな、いで、シ……ン……」
羞恥はある。確かこの女はそう言っていたか。
でも、士道はこう言った。
口元を令音の耳にそっと当て、声を発した。
「変態」
事実だけを、口にした。
「……あっ」
――――ちょろろろろろ。
愛液が水溜まりをさらに拡げ、フローリングに散々と雌の臭いを染み込ませる。まるで粗相をしてしまったみたいに潮を吹く令音に、士道の全身にゾクゾクと鳥肌が立ち、支配欲が満たされていくのを感じる。
「……やだ。止めて、くれ。……止まっ、て……お願い……っ!」
もはや己の意志で止まらない快感に悶え、それでも集えた理性で令音が喘ぐ。小刻みに震える両手を必死に股座……秘部を隠した股間に当て、止まらない飛沫を抑えようとした。
「……あっ、うぁぁぁ……っ」
だが、逆効果だ。強く、より強く快感の中心を指で押した令音の身体は意志とは裏腹に、はしたなく絶頂を続ける。
やだ、いやだ。そんなうわ言を零しながら、取り繕う余裕すらなくなった令音は未知なる快楽に溺れた。丁寧な言葉遣いも、理知的な言動もない。ただそこには、肉の欲に溺れる一匹の雌の姿。
「あぁ……」
そんな令音が、士道の瞳には
「綺麗ですよ、令音さん」
いつか、本当に漏らす姿も見せてもらおう。そんなふうに考えてしまう士道は、完全に手遅れなのだ。
もう、堕ちた。
そこには純粋に精霊を助けたいと願う少年の姿はなく。
そこにはそんな少年を助け、精霊たちに慕われる女性の姿はなく。
「あなたの全部、俺のモノにしたいから――――――存分に、壊れてください」
ただ、強大なオスに支配されるメスがいた。
「……んっ、ちゅ……ふ、ぁ……」
強引に絡めたかと思えば、啄むようなキス。
気持ちがいい。口内を蹂躙する快楽物質が分泌され続けてでもいるのだろうか。
「……うぅ、む……んんっ」
それとも、蕩けた顔でキスを受け入れる令音に対する愛おしさが、士道にそう思わせているだけなのか。どちらにせよ、変え難い幸福感を覚えることに変わりはない。
ベッドの上に令音を連れた士道は、勢いのままに令音の唇にむしゃぶりついた。恥も外聞もなく、極上の
――――濡れた軍服に手をかける。
「……んんっ!?」
気がついた令音が目を見開き、抗議をするように呻く。だが、それに構ってやる士道ではない。
ジャケットを脱がせ、シャツのボタンを一つ一つ外していく。甘いキスで口を塞いでやれば、トロンと目を潤ませされるがままに一枚、また一枚と令音の肌を守る鎧がなくなっていった。元々、撒き散らされた令音自身の愛液に濡れ、その防御はないも同然であったのだが、それでも着ている着ていないでは雲泥の差があった。
特に、豊満極まる令音の乳房を守る最後の砦は、様々な意味で重要だ。これに関しては、脱がせる前に言いたいことがあり、ベッドに上がってから常に占拠していた令音の唇から唇を離す。
「ふぅ……」
「……ふぁ……」
唾液と唾液が絡み合い、濡れた唇と唇が妖艶な糸を垂らして、それが令音の胸元に滴り落ちる。……艶かしいそれに、思わず声を発した。
「もしかして、狙ってるんですか?」
「……そうだとしたら、私にはとんだ隠れた才能があったものだね」
そりゃそうか、という返答が返ってきた。そもそも、メロンのような大きさがあるのだから、途切れる液の糸が重力に負けて令音の胸元に落ちるのは必然だろう。
と、令音が返事をできるくらいに思考能力が回復していることに気がついた。身体は火照り、震え、普段は眠たげな顔が快感に耐えかねて僅かに歪んでこそいるものの、さすがは令音と言ったところか――――――そうこなくては、堕とし甲斐がない。
「……!!」
にこり、と笑ったつもりなのだが、何故か令音が後退る。と言っても、腰砕けになった今の令音にはシーツを擦れさせるくらいしか身体を動かせなかったのだけれど。
それにしても、失礼してしまう。せっかく、士道が
「でも令音さん、ちゃんと気を遣ってくれたんですね」
「……?」
「それ、
水色の、可愛らしいレースが縫われたブラを指刺せば、今度は別の意味で頬に熱を火照らせた令音がそっと胸元を手で隠す。その
「……それはセクハラだよ、シン」
「いいじゃないですか。俺のためにわざわざ選んで、着けてくれたんでしょう」
「…………」
「ほら、否定しない」
初めに見たのは黒色の下着で、それは相応のものだろうがこのように色香……男を誘惑する意匠があるものではなかった。濡れて駄目になったと言っても、替えの下着は他にいくらでもあったはず。
沈黙は何よりも肯定。令音の気遣いに優しく令音の頬に手を当て――――――低く、唸る。
「――――けど、反論するのはよくないな」
「……ひ、ぅ」
心臓が跳ね上がったかのように、令音の全身が震えた。言霊のように、否、これは正しく
でなければ、令音が士道の脅しに屈する素振りを見せるはずがない。
「なぁ、
「……性奴隷、だね」
恋人でも、愛人でも、
「じゃあ、性奴隷の令音は俺の行動に不満なんて言わないよな」
「……あ、あ。私は……シンの、欲望の捌け口……、っ」
――――――止めろ。
そう、どこからか
危険だ。これは、危険すぎる行為だと。士道の霊力が、令音という存在そのものを従わせようとしている。いや、従うしかないように
士道の欲望を極上の女、否〝雌〟に受け止めさせる。士道が心のどこかで考えてしまった小さな欲望。一秒先には消えるはずの欲求。それを有り余る霊力は叶えてみせた――――――都合のいい肉人形。村雨令音という素晴らしい人格者の尊厳を、思考を、完膚無きまでに破壊し雌奴隷に変えてしまう霊力の暴走。
たぶん、これ以上進めば本当に手遅れになる。士道は膨れ上がる欲求をその本能のままに振るう。令音は尊厳を踏み躙られながら、それを受け入れる他なくなる。
士道が嫌悪する者たちと、何が違う。精霊たちを弄ばんとした者たちと、どこに差がある。士道は、そんなこと――――――
「……いい、んだ」
「っ!?」
「……いい……よ」
「……私はシンになら――――――何をされても、構わない」
他ならない、守ろうとした人に殺されてしまった。
ならば、もう、その笑顔を
「令音」
「……ん」
「――――奴隷なら、俺に言うべきことはわかってるよな?」
士道の手が触れた令音の頬に、彼女自身の意志が加わる。それは確かに――――――歓喜の変性だった。
令音が後ろ手に、自身の恥部を隠していたブラを外し、さらけ出す。音を立て、その淫猥な乳房が顕になり、痛々しいくらいに凛と立つ胸の突起は令音の陵辱願望を表しているようだった。
見ているだけで令音の息が荒くなっているのがわかる。吐息の感覚が段々と短くなり、唇の形が歪んでいく。いっそ狂気的なまでに、令音は淫靡に微笑んだ。
「……シンの、モノを……奉仕させて――――――」
「違うよな?」
次はない。そんな威圧を込めて――もちろん本気ではない――士道は言葉の刃であと一歩堕ち切ろうとしない令音を斬り裂いた。
「いつまで人から憧れを抱かれる『村雨令音』でいるんだ? 本性を見せてみろよ。もっと下品で、浅ましく、はしたない言い方があるだろ?」
「……そ、れ……は……っ」
頭にはある。けれど、令音のような女性なら一生口にすることはない隠語。それが、士道と関わってしまったばかりに運命が変わった。
一線さえ越えなければ。ああ、だけど、令音は――――――淫乱な雌奴隷は、ごくりと生唾を飲み込んで
「……シンの立派なおちんちんを、はしたない雌奴隷の私にしゃぶらせてくれ――――くだ、さい」
堕ちた。皆の女神が、士道の雌に変わる。
「――――よくできました」
ズボンを下ろし、待ちかねた自身の陰茎が令音の眼前で大きく跳ねた。
「――――――あ」
明確な歓喜が、令音の肉体を刺激した。もはや濡れていない箇所など存在しないショーツの中に、また新しい愛液がだまりを作る。
士道の巨根が、ようやく姿を表した。常識的な高校生の大きさではなくなったそれは、少し離れているというのに令音の過敏な鼻腔に猛烈な雄の臭いを嗅ぐわせる。
刺激物そのものを好まない令音ではあったが、
「……んっ」
喉を鳴らした。自分への合図。士道のアレが欲しい。陰茎、逸物、ペニス、おちんちん、ちんぽ――――――呼び方なんてもうなんでもいい。とにかく、ほしい、ほしい、ほしい……!
「……ふぁ、……へっ……」
ベッドを犬のように這う。本物の雌犬になってしまったかのように、餌を待つ犬のように舌を伸ばして這いつくばって進む。僅かな距離に、彼は待っていた。膝立ちになり、聳え立つ巨根を餌に
勃起し切ったそれは、令音の小顔を優に超えている。我慢汁をこれでもかと塗りたくって勃っている。令音のことを、待っている。
「……ぁ」
辿り、着いた。令音の顔に影を作り、主従を示すが如く勃起したペニス。
四足で這い蹲る令音は、その主人の分身へとゆっくりと顔を近づけていき――――――ピタリと、その亀頭が令音の鼻孔に張り付いた。
「――――う、ぁ」
鼻の穴に、士道のおちんちんがある。はしたなく、下品な呼称をして現状を見定めた。
そして、吸う。鼻で、亀頭から溢れ出る主人の雄臭を存分に味わって――――――絶頂。
「……う、ああ、ぁぁぁぁ……っ!!」
――――ぷしゅっ、ぶしゃっ、ぷしゅぅ。
何度も、何度も、何度も何度も。三度では済まない快楽を、叩き込まれて果てる。一瞬で、何回イッてしまったのだろうか。
臭いだけで、イッた。ぼたたた、とまだ着たままのショーツとスカートを突き抜け、シーツに潮をぶちまけて、激しくイッた。
「……ふ、ぅ……ぁ、ぅぅ……」
言葉が出てこない。本当に、雌犬になって喋ることができなくなった気がした。喘ぐことしかできない。何もかも、初めてのこと。
上半身をさらけ出し、乳首を指でこねくり回すことがこんなにも気持ちがいいなんて知らなかった。
自分より年下の少年に――――もっとも禁忌的な関係性の少年に屈服させられ、そのちんぽを嗅ぐことがこんなに幸せな気持ちになれるなんて知らなかった。
このまま、堕ちたい。堕ちてしまいたい――――――ねぇ、大丈夫、『私』?
そのとき、声が聞こえた。
「……あむっ」
構うことなく、令音は開けたことのないほど大きく口を開き、士道のペニスを呑み込んだ。
「ぐぷっ、ぢゅるる……じゅぽっ」
普段の令音であれば眉根を上げるだけでなく顔を顰めるような下品な音を立て、口いっぱいに士道の陰茎を呑み込み口淫、フェラチオに望んだ。
「ぢゅるっ、ぐぽっ、ぐぽっ」
令音の口内ではなかなか収まらない大きさ。故に、両指を使いながら出し入れをし、肉棒全体に令音の唾液を染み込ませる。
それを何度か繰り返した先、ついに肉棒が令音の口内だけでなく喉を突いた。
「んぐっ!? ぉ……げほっ、……じゅっぽ、じゅっぽ」
嘔吐きながら、奉仕の手は止めない。止めたくない、が令音の本音かもしれなかった。
どんな美食よりも令音の快楽を揺さぶる肉棒にしゃぶりつく口と手は止めず、令音は上目で士道を見た。
「……ぐっ」
先程までと打って変わって、迫り来る射精感に歯を食いしばって耐える愛おしい少年の顔が映る。
「令音さんっ、こんなの、どこで……!」
「ぢゅるっ、じゅぽっ……ふぅふぉうふぃふぁふぇふぁほ」
「な、何言ってるかわからないけど、気持ち、いい……っ!!」
見様見真似だよ、と言ったのだが、まあどうでもいいことだ。士道が年相応に翻弄されるその顔を見せてくれるだけで、令音の快楽中枢から得難い快感が分泌されるようだった。
「ぢゅるるる……んっ、ぱぁ……じゅぽっ!」
さらに、激しく。大きな肉棒を幾度となく出し入れし続ける。その度に、令音の口内が作り替えられているようだ。そう、彼のためだけの咥内を、卑しい雌犬がちんぽをしゃぶり尽くすだけの箱を作った。
そして、そのときはきた。
「令音さん、駄目だっ!」
「……んぶっ!?」
駄目だ、と言いながら令音の頭部をがっちりと手で押え、力ずくで喉奥まで膨張した肉棒を突き出す。
まさにその瞬間、その肉棒が一段と震え、令音の喉に精の塊を放出した。
――――どぷっ、どぷっ、びゅるるるる!!
「……んぐっ、ごくっごくっ、ごくっ……」
固定され逃げられない――逃げるつもりもない――中、濃厚な白濁が次々に解き放たれる。一つ一つ、一射一射が雌を孕ませんとする雄の証。それだけで果ててしまいそうだった。いや、既に、イッている。
支配され、蹂躙される。令音は必死の思いで精液を嚥下していく。味わい深い濃厚なものだが、全く味わう暇がない。ひたすらに押し寄せるザーメンを喉の奥に逃がし続ける。
「ごくっごくっ、ごきゅ……ぶふっ!?」
だが、限界はすぐに訪れた。令音が飲み下す速度と射精の速度が違いすぎる。溜まりに溜まった精液が行き場を失い、暴れながら口の隙間から溢れ出す。それだけに留まらず、逆流した精液がついには令音の鼻の穴から排出され、全てを塞がれた令音はその視界を反転させかけ、
「っ!!」
「じゅるるるるるるっ」
さしもの士道もマズイと判断したのか、急いで固定していた令音の頭を今度は勢いよく引き剥がし、唾液と精液が絡み合う令音の咥内から己の肉棒をじゅぽっ、と淫靡な音を立て引きずり出す。
――――どびゅるるるるるッ、ぶりゅるるっ!
それでも、あれだけ飲み込んだというのに、士道の射精は一向に収まる様子を見せない。湯水の如くザーメンを吐き出し、雨のように降り注ぐそれは逃げ場のない令音の全てを蹂躙し尽くす。
彼のために結んだ髪の一本一本に絡みつく。顔面の目、鼻、口、ありとあらゆる部位を白濁が染め上げ。全身に降り注いだザーメンは、令音の白い肌を濁らせ、肌理を犯して俺のものだとマーキングを仕込んでいるようで。
「……ぁ、うぅっ……」
やがて、常人の数十倍は下らない射精が終わりを告げた。息を吸おうとした令音の鼻からぶぴゅっ、と精液が弾け、恥ずかしさのあまり手でそれを隠そうとしてべちゃっ、と別の音を立てる。ねっとりと粘りのある白濁が絡み合い、女体のあちこちに落ちる。
ああ、何をしても同じ。もう令音の身体に彼の証で染まっていない場所など数えるほどしかない。偶然脱がれていなかった愛液と白濁に塗れ色を変えたスカートの下。そして、腹に落ちたザーメンにずくん、ずくんと待ちわびるように鼓動する令音の――――――
「な――――んだ、これ……」
ハッと声の方を見やると、ベッドに座り込んで呆然と言葉を吐く士道の姿があった。自分のことばかりで気がつくのが遅れてしまったが、彼は彼で己の肉棒の異変に困惑を隠せていないようだった。
本来男の射精は長くて数秒で終わるもの。だが、今の士道が放った射精は、下手をすれば分単位で行われたものだった。幸い、ここまで雄臭に染められ発情し切った令音の思考でも、まだ何とか疑問の解を提示することができるようだ。
「……おそ、らく……暴走した霊力が、女を確実に孕ませるためにせいえ……っ、ザーメンを生成し続ける……驚くべき、支配欲……だ、ねっ」
何とか、言葉を吐き出す。とは言っても、その言葉にどれだけの
滑らかな手肌が見る影もなくべちょべちょになりながら、それでも最低限は整えようと精液を拭う。或いは、素肌に溶け込ませるため塗りたくっているだけかもしれないが。令音は、士道のものだと。だって、まだ終わっていないから。
「……っ、ああ……」
感銘の吐息が零れた。ザーメンに犯された咥内から香しい雄の臭いが漂い、自己行動だけで興奮が抑えられない。
何より、令音の眼前に聳え立つそれは――――びくっ、びくっと脈動し一向に収まる様子を見せない肉棒が、令音に残された一割の理性を粉々にぶち壊す。
スカートの腰周り、ショーツまで指を差し込みこびりついたザーメンごと脱ぎ捨て、畳む時間さえ惜しいとフローリングに投げ捨てた。愛液と精液を吸いに吸った衣服とストッキングが重い音を立て地面に落ちれば、もう令音を隠すものはない。
生まれ落ちた瞬間と同じ姿。士道のために用意された裸身を余すことなく披露する。
「……っ」
衣服を脱ぎ去る場面からギラギラとした視線を向けていた士道が、令音の裸体に息を呑む雰囲気が伝わってくる。視線に犯され、令音もごくりと生唾と残る白濁を飲み干す。
どうすればいいか。思考なく無意識に、令音は行動を起こす。両膝の内側を手で抱え大きく開き、濡れ過ぎたあまり指で開く必要すらなくなった蜜壺、ひくひくと蠢き愛液に塗れた肛門、ケツ穴まで空気と視線に晒す。
大股に脚を開いた服従のポーズ。羞恥心の臨界点はとうに振り切られ、ズタズタに切り裂かれた尊厳の外側で、
「……きて。私を、犯してくれ――――――
誰より愛おしく思う少年が、令音に覆いかぶさった。
大きすぎる肉棒を、待ちわびていたと言わんばかりに令音の秘部は受け入れた。
「……あ、ぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
「ぐっ……」
侵入の衝撃で首を反らして嬌声を上げる令音。士道は肉棒を包み込む膣の圧に呻く。入れたばかりだというのに、その歓迎にいきなり果てを見てしまいそうだ。
間違いない名器。お互いに初めてだというのに、もうこれ以上の相性はないと断言できる。
後も先もない。今はとにかくこの雌を犯したい。膨れ上がった肉棒を、身体を押し潰すが如く叩きつけた。
「……おっ、おおっ……おっっ!!」
肉と肉がぶつかり合う音が部屋に響き渡る。令音の引き締まりながらもたわわに実った桃尻が波のように揺れ、叩きつけられる勢いで士道の手に収まりきらない乳房がぶるんぶるんと暴れに暴れる。
あまりにもはしたない、下品な声を出してしまったからなのか。咄嗟に令音が膝裏につけていた両手を口元に当て、必死に嬌声を抑えた。
「っっ……っ!?」
が、精液と愛液、ちんぽの我慢汁をたっぷりと吸い込み塗りたくられた手のひらは、そこにつければ恐ろしい雄臭と雌臭の絡み合いを令音の鼻腔に叩きつけるだけの結果となってしまう。令音の綺麗な碧眼がとろんと淫らな潤みを持ってしまった。
令音の瞳には物憂げで儚げな雰囲気が滲む色はなく、艶麗、或いは卑猥さを感じさせる色を灯す。そんな姿を見てしまうと――――――つい、虐めたくなってしまうではないか。
「だーめですよ、令音さん」
「……あっ」
グイッと口元に添えられた令音の手首を掴みあげ、それぞれ左右ベッドの上に固定……バンザイのポーズを取らせた。これで、声を抑えるなんてことはできない。まあ、羞恥心を練り上げて声を我慢する令音の姿も、それはそれで興奮を誘うものではあるのだが、これはこれというやつだ。
「……やっ。はな、して……っ! こんなの、やだっ、いやだ……っ!」
「あはは。いつもの大人な口調はどこ行っちゃったんですか」
「っ――――ぅぅぅぅ……は、はなして、くれないかい……?」
バラバラになった尊厳をかき集めて、潤んだ瞳をもう睨みつけるようにしながら、その『令音』を作り上げた。
それを考えると、とても可愛らしいとは思わないか? それを考えると、士道はにこりと満面の笑顔を見せてしまうのだ。
「嫌です。獣みたいに喘ぐ令音さんを見せてくだ――――さいっ!!」
絶望に顔を凍りつかせた令音の子宮へ、ガチガチにした肉棒を叩きつけた。
言ったじゃないか――――――
「……あ゛っ、あ゛あ゛っ!! あんっ、やっ……、おっ、おほっ、――――――おぉぉぉぉぉッ!!」
喉が枯れるのではないかと思える絶叫。何度令音がイキ狂っているのか、士道にはとても想像がつかない。よがり狂う自身の雌に、雄の証を突き立てるのみ。
美しい。涙で彩られたその顔が。淫靡に飾られたその貌が。快感に震えるその肢体が。恥ずかしさを残しながら、耐えきれないケモノの嬌声を上げるその声が。
もっと、もっともっともっと、見ていたい。もっと、堕ちるところが見たい。
「いっ、ぁ、ひあっ、ふっ……!」
「っ……!」
しかし、そろそろ士道も限界が近づいていた。子宮を叩き、膣壁がいやらしく蠢き士道の肉棒を刺激する。
「いって……! 令音さん、イッてくださいっ」
「……あんっ、やぁっ、ひ、ひゃっ……っ」
「――――イけッ!!」
どちゅん。子宮口をこじ開け、奥深くまで肉棒を突き抜けさせ、射精した。
瞬間、
「あっ――――だめ、や、だ……っ、イクッ、イクッ、イッ――――――あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
令音が、雌が絶頂した。悲鳴を上げて膣から潮を吹き出し、言い訳のしようがないくらいにイッた。今までのそれとは比較にならない深さで、令音が果てる。
全身を震わせ、痙攣させ、士道の腰に絡みついていた足の先がピンッと立ち上がり、大開の口から嬌声が轟いた。
二度目の射精は、その勢いを衰えさせることなく令音の子宮内を濃厚な液で蹂躙し尽くしたのち、膣内まで逆流してごぷっ、と溢れたザーメンは令音の恥部から零れ落ちる。
肉棒を引き抜く頃には、令音の引き締まった腹が士道の精液で満たされ、ぽっこりと膨らみを主張していた。
「はぁ、はぁ……は、っ……」
「……ぅ、ぁ……っ、ふぁっ……」
絶頂の余韻に浸る二人。令音は、深すぎる絶頂に軽くイキ返しているのか、びくっ、びくっ、と身体を跳ねさせていた。それが令音のたわわな胸を横へ上へと揺らし……その様を見て、肉棒が力を戻すのに二秒といらない。
「令音さん」
「……あっ」
それは、士道が覆いかぶさった令音が零したその声は、
虚ろだった令音の瞳に光が灯る。灯された光に拒絶の色はなく、ただ雄を受け入れる卑しい雌の意志が宿っていて――――――
『――――――!!』
数時間、夜が更けるまで、士道と令音は激しすぎる交尾を繰り返した。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
そして、時は士道の独白に繋がる。
「…………何やってんだ、俺」
というか、なんて言動をしていたんだ
目を瞑った令音の髪を掬いながら、情事の際の自分を事細かに思い起こし、サーッと血の気が引いた。
中学時代に幾らか痛々しい記憶を隠し持つ士道だが、これはそれらが全て可愛く見えるものだ。好意を以て士道を救わんとした令音を罵倒し、さらに令音の全身を士道の下半身から放たれた液体でぐちゃぐちゃにした。あまつさえ髪。女性の命とも言える髪の毛に精液をぶちまけるなど正気ではない。いや、他が正気だったかと言えばそうではないが。
幸いにも、士道が触れた令音の髪に痛みはない。サラサラとしすぎて、むしろ触れている感覚さえ消えてしまいそうな幻想的な質感だった。士道が気を失っている間に水浴びを済ませていたのか、白欲に濡れていたはずの裸身も、視線だけで感触が伝わりそうな肌理の輝きを変わらず放っている。
「あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………」
かといって、やったことは消えない。罪悪感はあるくせに交合いの後悔はない最低最悪の自分に、ほとほと士道は嫌になって天井を見上げた顔を手で覆った。
「……シン?」
「っ、れ、令音さん……」
と、そんな騒がしさがよくなかったのか。いつの間にか目を開けていた令音が、眠たげな双眸で士道を捕らえる。
「ご、ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」
「……いや。それより、どうかしたのかね」
「そ、その…………深い、自己嫌悪を」
どうせ隠し事なんてできはしないと、いつの間にか士道の服まで脱がされて――まあ或いは興奮しすぎていつの間にか脱ぎ捨てていたか――互いに晒した裸体と同じく、正直に本音を告げた。
「……ふむ。まあ、気にするなとは言いづらいか。……口調まで変えていやだと言ったのに、君は全く聞いてくれなかったからね――――――冗句だ。そんな、この世の終わりのような顔は止めたまえ」
今その冗句はシャレにならないレベルで正気の士道に突き刺さる。
冗句と言われても心に刺さったものがなかなか抜けない士道に、令音はフッと笑みを見せると、少しひんやりとした手を士道の頬に添えてくる。
「……今回は、解消されるはずだった欲が繰り越され大きくなったが故のものだ。いつも、あそこまで激しくなるわけではないよ。……激しい君も、素敵だと思うがね」
「な、な……っ!」
「……さあ、眠ろう。あとのことは私に任せてくれたまえ。君の霊力の暴走も、もっと調べておこう」
「で、でも、家に戻ら、ない……と……」
急速に、睡魔へと誘われた。暴走の代償か、それとも令音の温もりか。
「……それも任せてくれ。交合いの主導権を君に握られてしまったからね――――少しは、君より年上らしいことをさせてほしい」
――――そんなの、ずっとしてもらっているじゃないか。
ふわりと浮遊感が。そして、令音の顔がゆっくりと近づいて――――――深く、優しい、キスの味がした。
「……おやすみ――――士道」
そのとき初めて――――令音が、士道の名を呼んでくれたことを、微睡みの中で感じた。
純……………………愛?(自分でつけたタグを見て疑問符を浮かべるいか)
いやね。あのね、言い訳をさせて欲しい。本当は最初だしイチャラブセッッッッッ!を想定してたの。萌えるセッッッッッッ!を考えてたの。でも言葉責めをぶち込んだ辺りでおかしくなったの。そしたらもうちょいあとを想定してた令音さん隠語シリーズまでいきなりぶち込まれてあーもうめちゃくちゃだよ、って感じです。これを一日で書き上げた私のテンションが一番壊れていると思う。
誰が3話で服従プレイ書けっつったよ。いきなり読者ふるい落とすな。でもこれ俺の性癖だから隠せないのよ。セックス途中令音さんの仕草とか俺が好きな要素しかぶち込まれてないからね。中途半端に残った羞恥がとんでもない格好と鼻から精液出したり下品な声を上げる自分を隠そうとするのいい、いいよね……。いやだからなんでこれ3話でやってry
まあイチャラブセッッッッもちゃんと書きます。手癖で他に化けないか不安ですけど。あのざっぱ極まるタグもこういう感じだからです。やまとなでしこ七変化令音さんか????そのためのご都合主義ヤリ部屋みたいなところある(拡張性ありありな上にここだけでヤルとは言ってない)
丁寧な口調が崩れるのがエロいか。それともそのままの方がエロいか。永遠の課題ですね。ちなみに私は両方イける(王者の風格)
表で培ったものと原作設定をフル活用してエロを書くの、何かもう冒涜って感じがして本当楽しい。令音さんのネタバレしかないけどエロだから許してほしい。気になったら表の方で令音さんの正体を、見よう!(初の自作宣伝) ちなみに表の作品の威風堂々ハイパーメインヒロインはこっちだと名前すら出さないかもしれません。あの子を出すなら私は脇役で終わらせたくないからです。これは令音さんのエロだからね、仕方ないね。
重ね重ねになりますけどエロを書くのは初めてなので、情事初お披露目の今話は特に感想や意見ほしいです。エロかったら嬉しい。純愛要素ピロートークしかないじゃねぇかぶっ飛ばすぞって意見はこれからちゃんと純愛も書くからゆるして、ゆるして……。
ちなみにノリと勢いで進むこの小説の更新速度はマジで私の気分です。いや表だと真顔でこれは書けないけど、だから馬鹿みたいな速度で書けるともいうし……感想や評価待ってまーす。それではまた次回で〜。
セリフに♡は
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ほしい
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いらない