イチャイチャラブってます。楽しい(楽しい)
「くるみんってさー、何着ても似合いそうだよねー」
始まりは、そんな酔っ払いの一言からだった。
夕食時になると自然と集まる精霊。示し合わせたわけではなく、そうなることがいつの間にか当然のようになっていた。
空のビール缶が数本。顔を赤くしていい感じに出来上がった二亜を見て、精霊たちの輪の中に加わって久しい狂三が呆れを以て声を発する。初めは飲みすぎを注意していたのだが、今ではすっかり狂三も二亜の飲んだくれを受け入れてしまっていた。
「何でもは似合いませんわ。わたくしにも分不相応なものはありますもの」
「またまたー、らしくもない謙遜しちゃってぇ」
「わたくしがどういう目で見られているか、理解できましたわ」
「驚愕。我が道を行く狂三が謙遜を覚えたというのですか?」
「『表面上は謙遜するけど、実は内心鼻高々にしてる系お嬢様』だと思ってた」
口出しは夕弦と耶倶矢。狂三がどういう性格をしているのか、あるいはどう思われているのか理解できる台詞である。
まあ確かに、耶倶矢の言い分は少しズレながらも的を射る表現かもしれない。が、同時にプライドが高い狂三に下手なことを言うとどうなるのかを失念している。
フッと笑みを浮かべた狂三が、小さなショートケーキが乗った小皿を二つ用意して人質のように見せつけた。
「琴里さん。ちょうどここに二つデザートが余っているのですが、たまには別腹でいかがでしょう?」
「あら、いいわね。大きなイチゴが美味しそうだわ」
「ちょっ!?」
「謝罪。申し訳ありませんでした」
甘いものは別腹とはいうが、デザート没収にあっさりと屈するところを見ると効果は覿面だなと士道は結んだ唇を解いて笑う。
と、夕食終わりに戯れの時間。何気のない一幕――――今日はその中から、正しく
「――――心ここに在らずですわね、士道さん」
「え?」
夜、時刻は二十二時を回ったところ。健全な男子高校生は言わずもがな、士道のように不健全になった男子高校生には宵の口。
実際、眠気があるわけではない。狂三を自室に招いて眠気が先に来るような男はいないし、もし士道にそんな症状が出たなら今すぐ精密検査を受けようとも考えているくらいだ。
「や、そういうわけじゃないんだが……」
思わぬ指摘を受け、ポリポリと頬をかく士道を見て狂三が言葉を重ねる。いつも通りに思えるが、少し頬を膨らませてながら、だ。
「あら。では、どういう訳がありまして? わたくしを前にして他の考えに現を抜かす士道さん?」
「他の考えって……狂三のこと考えてたんだけ――――――」
完全に口が滑ったと、士道は咄嗟に言葉を止めたが後の祭り。
人間、何かを考えながら会話をすることは難しいと自分を反面教師にする。
「そ、そう……ですの」
「お、おう」
吃りながら、互いの顔が見られない。どうにも顔に熱が溜まってしまうのは仕方のないことだろう――――狂三も同じなのだろうか。
「それで、改めて。士道さんは何をお考えでしたの?」
「あー、いやー……怒らないか?」
「今さら、わたくしが憤激するようなことを士道さんは
「あはは……」
ニコリと美しくもあり妖しくもある微笑みを向けられ、士道は苦い笑い声を零した。確かに、これまでの所業を省みると、言葉だけで狂三を激昂させるのは逆に至難の業だと言えるかもしれない。
「構いませんわ。何でも言ってみてくださいまし。そう溜め込まれてしまうと、わたくしは気になって夜も眠れませんもの」
割と冗談にならない冗談ではあるのだが、要するに欲求を溜め込むとろくなことにならないと狂三は言いたいのだろう。
どんな小さなものであろうと、それが性的な欲求に繋がるのであれば些細なことで肥大化する。それが五河士道の患う霊力暴走。元来の性格があるのかもしれないが、先程から狂三が積極的に士道が思ったことを言葉にさせようとしていることも、暴走を考えれば決して無関係ではない。
そこまで言ってもらえるなら、士道はかなり口を開きやすくなる。以前までの士道であればいざ知らず、何よりこれは生々しい直の求めよりは言いやすい――――同時に、凄く恥ずかしくもあるのだが。
「さっきさ……二亜が言ってただろ? 狂三は何を着ても似合いそうだ、って」
「ええ、酔った二亜さんの妄言ですわね。それが何か?」
「妄言って。俺は、あながち間違ってないと思うけどな」
「あなた様まで――――ああ、なるほど」
困ったように笑っていた狂三が、一瞬にして相手を掌握する超然とした笑みに変わった。
こうなると、士道は不思議な感覚に襲われる。霊力が暴走する前の士道であれば、その怪しい魅力に翻弄されるだけだった。
しかし今、士道のあごに指を当て、じっと瞳を覗かせる狂三を前に――――ただ、見惚れた。
「わたくしを自分好みに着飾りたい。そう、あなた様は仰いますのね」
「まあ、端的に言い換えればそうなるのか」
「うふふ。はっきりしない殿方は、嫌われてしまいますわよ?」
無自覚なのだろうが、そういう物言いを今されると弱る。楽しげな狂三の目を見返して、言う。
「……狂三のコスプレが見たいです」
「言い方に風情がありませんけれど、良しとしましょう」
ならどんな言い方ならよかったのだと問いたくなるが、せっかく円満に許可をもらったのに下手にやぶ蛇を突くこともあるまいと士道は口を噤む。
「さて、さて。士道さんはわたくしのどんな姿がご所望です? わたくし、こういったことは嫌いではありませんわ」
ベッドに腰をかけていた狂三が立ち上がると、士道に向けていた背から振り返る――――見返り美人とは、まさにこのこと。
そんな美しい少女に似合う衣装。いくつでも思い浮かぶが、絞り切れない。一番はゴスロリだが、こちらは以前にいくつか堪能した。もっとも、本人に言ったら機嫌を損ねること間違いなしの『狂三』たちではあるのだろうけれど。
「うーん……」
「あら、あら。言い出したのは士道さんですのに、何かイメージはありませんの?」
「あるにはあるんだけど……」
どれにするか迷う。これに尽きる。
腕を組んで悩む士道に、狂三は狂三で唇に指を当てて思考し、こちらより早くある提案をしてくれた。
「でしたら、〈
「〈
当然ながら士道にコスプレの持ち合わせなどせいぜいと士織用の制服しかない。そのため、天使〈
とはいえ、かの天使は物質変換、変身能力を持つ。それはイメージを伴って行われるやり方であるため、狂三の言うような〝願い〟という曖昧な事象で扱っていいものかと思ってしまう。
しかし、相手は天下の〈ナイトメア〉。天使の扱い、理解力において士道が叶う道理などなく、彼女は少し得意げに肩を竦めて言葉を継いだ。
「出来ますわ。正確には、今の士道さんならば――――天使とは一心同体、持ち主の心を映す水晶のようなもの。特に士道さんは、心に強烈なイメージを常に抱えているようなものでしょう?」
「あー……なるほど。言われてみると確かにな」
今までも〈
天使は持ち主の心情に呼応する。負の方面に偏り、その在り方そのものを変えることもありえる形のある奇跡。理屈的な話ではなく、使ったからこそ狂三の言葉がわかるというのが正直なところだ。
「うーん……」
「あら、まだ何かご不安が?」
不安と言えるものなのか、士道にも判断できない。
ただ、いくら今の士道が相互契約の下、
だがのんびりして、別のことに思考を割くとろくなことにならない欲望というのも事実。それに、士道は今猛烈に狂三のコスプレが見たいと願っている。
「いや、大丈夫だ。やってみる――――〈
「裸の方がマシな衣装でないことを祈っていますわ」
「……今それを考えないようにしてたんだけどな」
そのコスプレが見たいという欲求も、狂三を性的な意味で見たい、辱めたい、何かをして欲しいという再現のない下劣な欲望が大元だ。
狂三の言うように、とんでもない衣装になる可能性だってないとは否定できない。というより、その可能性が高いと士道自身苦々しく笑ってしまう。そんな思いと付き合えるようになっただけ、前進はしているということなのだと言い聞かせ――――天使を振るう。
『っ』
明るすぎる光が部屋を染め上げ、お互い一瞬だけ目が眩んで閉じられる。
光が収まるのもまた一瞬。そうして目を開いて――――硬直した。
「え……え?」
「……ふぁ?」
イメージは、
あくまで
「……ふぁい?」
二度、三度。士道を見て己の姿を確認し、狂三が見たこともないほど思考を停止させる。何度でも思うことが、そりゃあそうだろうと。
左右非対称のツインテールが飛び出す黄色い帽子に、胸部と明らかに釣り合っていない水色のスモック。その見事な
――――これは士道による客観的な意見であるのだが、時崎狂三という少女は直に手を出すことがない。精霊として振る舞う時は残忍な性格を演じているが、接してみると育ちの良さが目に見えて映るタイプだ。
彼女の場合、暴力に走るより言葉で相手を捩じ伏せる方が優先されるのだ。あくまで平時に限った話ではあるが。
「……っ!! っ! っ!!」
「ま、待った! 誤解だ! いたっ、ごめん! マジでごめん!!」
何を言いたいかと言うと、目を見開いて顔を真っ赤にして、士道を押し倒しながら平手を身体に叩きつける狂三は、かなり切羽詰まった怒りを表にしているということになる。凌辱とは異なる尊厳の破壊という意味で、狂三は冷静さを失っていた。
「ひぇめてようひょをひょういつひてくらひゃいまし!」
「な、なんて!?」
「ぷぱっ――――せめて要素を統一してくださいまし! 園児用の服にオムツを含める必要がありまして!?」
「だから誤解だって! 狂三が着たことない服をイメージしたらそうなったんだよ!」
「少なくともオムツを履いたのは幼少期以来ですわね!!」
「俺だってそうだけど!? ごめんなさい!!」
恐らく何かの病気か異常的な性癖でもなければ、士道たちの年齢でオムツを履くようなことは起こらない。そして、考えはどうであれ士道はよりにもよって狂三にそれをやらかしたので、叫びながら平謝りである。
途中狂三がおしゃぶりを吐き出したりしたものの、二人でぐんずほぐれつしながら格闘。情事以外で絡み合うのは何時ぶりだろうか、などと士道まで園児気分になりながらも息が荒くなったところで狂三がようやく止まってくれた。
「はぁ……はぁ……し、士道さんの異常性癖者……」
「だ、だから誤解だって言ってるだろ……偶然なんだよ」
羞恥心で顔を真っ赤にした狂三に、弁解の余地がないが何とかそれを試みる士道。
兎にも角にも、イメージが漠然としたコスプレ変身は事故が起きる。これはやはり避けた方がいい――――本当に?
「っ……」
「士道さん?」
士道は息を呑む。本当に、これは偶然の結果なのかと。
天使は主の心を映す。こんなものを着せれば、狂三が怒り狂うことは目に見えていた。大概のことは受け入れる狂三も、段々と
一度目を向けてしまったらもう遅い。見上げれば士道の足辺りに馬乗りした狂三と目が合って……いたたまれなくなって顔を覆った。
「士道さん」
「何でもない」
「士道さん?」
「何も思ってません」
「往生際が悪いですわ」
「思ってないです!!」
「……わたくしにだけ恥をかかせるおつもりで?」
「ひぐっ!」
それを言われてしまうと、やはり弱る。狂三ほど察しがいい少女であれば、自分に求められる行為が何なのか言われずとも理解できているに違いない。
だが、言わずとも察してもらえるからと士道が言葉を噤むのは卑怯だ。そして、士道がこれを選んだということは、狂三の
実行する狂三と頼む士道。どちらの羞恥が勝るかなど、考えるまでもなく圧倒的に前者である。覆った手の間から狂三の顔を覗けば、顔を琴里の髪色に染めて震えているのが見えた。
今日ばかりは、欲求暴走のかかりが甘いことを嘆く。そう考えて、一番この状況を嘆きたいのは狂三だろうと呆れながら、応えた。
「その……だな」
「はい」
「…………狂三がオムツを履いたまま、おしっこするところが見たい」
せっかくのなので七罪の気持ちもトレースしよう――――今すぐ死にたい。
何だったら部屋の窓から飛び降りたい。たぶん、〈
士道の一言を引き出した狂三は、未だ羞恥を見せる顔ながらもため息を下げて声を発する。
「初めから素直にそう仰いなさいな。我慢する癖は、以前と変わっていませんのね」
「狂三こそ……寛容すぎるの、マジでどうかと思うぞ」
「拒否をして、無理やり失禁させられるよりは幾分かまともな選択ですわ」
ごもっとも。極限に振り切った士道なら、平気でやらかしてしまいそうだ。
「まったく……わたくしの排泄を見て、何が性的興奮を刺激するやら。理解に苦しみますわね」
「…………」
まあ、狂三ほどの美少女にオムツ履かせておしっこさせる欲望って、なかなかピンポイントだよなぁと士道の上から呆れた顔で降りる狂三を見て頬を引き攣らせる。
どちらかと言えば行為自体への興奮というより、
「言ったからには、しっかり見てくださいまし」
「あ、ああ」
地面に座って足を開き、オムツを履いた股座を士道に見せつける。普段、上品なショーツを着た狂三の秘所が、膨らみのあるオムツに覆われている。それをまじまじと目撃するだけで、えも言えぬ背徳感が膨れ上がった。
「……っ♡」
びくっ、びくっと狂三の身体が痙攣する。そう厚さのないスモック越しに彼女の淫紋が妖しく光輝いて、下半身が僅かに浮き上がる。
「あ、あぁ♡」
ぢょろっ――――しゃあぁぁぁぁぁぁっ。
オムツでも、案外その音は聞こえてくるのだなという他人事のような思いと、狂三の膀胱から放たれるものが白い生地をムクムクと膨らませることへの恐ろしいまでの興奮。
たぷっ、と地面との境目に吐き出した尿が存在を主張する。漂う独特な臭い。精霊である狂三には必ずしも必要とはいえない人の機能を、よりにもよってこんなことに使う冒涜。
そして――――どんな服でも、妖しい微笑みのギャップがたまらない。
「わたくしのオムツ失禁、ご満足いただけまして♡」
「……もうちょい、かな」
だが、そんな妖艶な狂三にも今の士道は満足し切れていない。欲望と向き合い、士道自身の願いを持った。しかしそれでも、いやだからこそ狂三という女は士道にとって
「うふふ……我が儘で、欲張りなお方ですわ♡」
士道の要求に目をぱちくりとさせた狂三が、赤面の微笑みを以て重量の増したオムツに手をかけ、開く。
下着のように脱ぐのではなく開いた。瞬間、濃厚な臭いが一気に広がる。オムツの内側に染み込む汚れは狂三が確実に漏らした証。手入れされ清涼ささえ感じさせる射干玉の陰毛は煌めき、興奮を伝えてくれる淫靡な輝きは――――――
「俺に失禁するところ見られて、どうだった?」
「……意地悪な、あなた様♡」
これ以上なく、熱く輝いていた。
「狂三の失禁で満足し切らないのどうかと思うなー……」
「ご自身でご自身の欲求に文句を仰ったところで、どうにもなりませんわね」
またまたごもっとも。文句を言ってどうにかなるのなら以下省略。
とりあえずオムツ類だけは
一瞬の極光が狂三の身体を包み込み、衣服を丸ごと変身させた。
「これは……看護師?」
「あー、ナースか」
白い衣服に白いニーソ、加えてアシンメトリーなツインテールにちょこんと置かれたキャップ。
創作の中で典型的な看護服を用意しろ、と想像した際は真っ先に浮かぶであろうナース服。それを着た狂三が、意外そうな顔で声を発する。
「もう少し攻めたデザインかと想像していたのですけれど……」
「狂三は俺を何だと思ってるんだよ。……元がいいんだから、服に余計なことしない方が似合うだろ」
露出度が激しいとか、そういうものが似合わないと言っているのではない。だがしかし、時崎狂三という素材の良さを引き出す上で士道が最良だと思えるのは、定められた正当な衣装だとも思う。
男の子大好きな王道ナース服と時崎狂三。合わないはずがない――――と、士道の中の欲望は叫んでいた。たぶん。
士道が言うと、白い衣装に白磁の肌で目立つほんのりとした朱色を頬に溜めた狂三が返した。
「もしかして……わたくしを褒めていただけましたの?」
「狂三以外に誰がいるんだ」
「服のことかと」
「俺はそこまでひねくれてないっつーの……」
いくらなんでもこの後に及んで、狂三の服だけ褒め称える底辺を越えた最低な男ではいたくない。
というか、完全な暴走状態でも士道は狂三のことを褒めていたはずなのだが、あるいは正気に近い士道はその面で信頼されていないのだろうか。考えて若干へこんだ士道は、ガックリと肩を落とした。
すると、落ち込む士道を見た狂三が笑い声をあげる。それは正しく
「きひひ! 冗談ですわ。わたくし、士道さんほど鈍くはありませんもの――――ありがとうございます、士道さん」
「っ……」
「わたくしも女の端くれ。似合うと言われ、存外に心が踊っていますの。こういうことは嫌いではない、というのも本当――――ですから」
士道が息を呑む間に、狂三の手が侵略した。白い手袋を嵌めた彼女のしなやかで滑らかな指先が、士道の衣服を下ろし、硬く滾ったモノを引きずり出す。
先の狂三に劣らない濃厚な臭いが弾ける。狂三の痴態を目撃し、彼女が持つ蠱惑の容姿が清楚な衣装に包まれる姿まであれば、刺激などなくともその肉棒が渾身の力で勃つ。
「立派ですわ、滾っていますわ♡ わたくしが、
噎せ帰っても仕方がないほどの臭いを放つ肉棒を前に、
勝手に狂三の身体を作り替えるようなことはしなくなった。しかし、これまでの調教が狂三の中に残っていないわけではない。狂三を見て興奮した肉棒を前に、狂三もまた発情している。スリットの入ったミニスカートの下から、僅かに雌の香りが漏れ出ていた。
「硬さも大きさも異常……あら、あら♡ 熱もありますわねぇ♡」
「く……っ」
素手とは異なる薄布の感触が竿を這う。じっくりと、本当に診察でもしているかのように血脈を浮かばせた士道の陰茎を手にし、指を絡ませた。
単純な手コキならば幾度となくしてもらった。しかし、ナースの衣装で〝診察〟という
「わたくしがじっくり、しっかり、治療して差し上げますわ♡」
「うぁ……」
竿から上下に別れ、睾丸を揉みしだいて精巣の刺激をする左手、尿道に指を当て甘い刺激を行う右手。それぞれの心地よさは、士道から我慢という言葉を奪い去る。
「うふふ、我慢汁がたァっぷり……精巣も重く、こんなに沢山溜め込んで♡ いけないおちんちんですわ♡」
「く、狂三、何かノリノリじゃ……んひぃ!?」
「士道さん♡ ナースはあなた様の生殺与奪の権を握っていますのよ?♡」
文字通り、その手で。先ほどまでと違い、痛いくらいに竿を握り締めて目が笑っていない顔を見せた狂三に、士道は冷や汗を書きながら何度も首肯を返す。
仮にもがれても恐らく再生するとはいえ、自分の竿をもぎ取られる激痛と焼かれる痛みで死ぬより辛い。なら、大人しくノリノリの狂三を受け入れる方が賢い。
「……別に嫌じゃないしな」
ボソリと、士道のモノの〝治療〟に熱中する狂三に聞こえないくらいに呟く。
こういったことは嫌いではない。あの多種多様な狂三は間違いなく『狂三』であるわけで――――意外と飾らない狂三の本音なのだろう。
「くぅ……あっ!」
だが、そんなことを考えている余裕はすぐになくなった。
竿を、睾丸を、亀頭を。手袋を濡らした狂三ナースが診察していく。時に激しく竿を扱き、時に優しく鈴口をなでりなでり。ふーっと息を吹きかけられれば、温かい狂三の吐息が熱い肉の塊に当たって腰が砕けそうになる。
「狂三……っ!」
「たまりませんわ、たまりませんわ♡ ああ、士道さん♡ わたくしの診察で射精してしまいそうな士道さん♡ さぁ、わたくしがお薬を処方して差し上げましょう♡」
指で輪を作って竿を扱く狂三が、そう言いながらドロドロの汁で光る柔らかい亀頭に顔を近づけ――――――
「ちゅっ♡」
その
「っっっ!?」
断言しても構わない。それは、診察において一番の快楽だったと。
亀頭に感じる狂三の唇が士道の脳まで感触を伝え、脳を焼き切らんばかりの信号が絶頂を知らせる。
膨らんで弾け飛ぶ精液。それが狂三の顔面にシャワーのように降り掛かった。
「ふぅ……実体はベトベトしていますのに、お肌が綺麗になるというのは本当に不思議ですわね」
「…………」
二亜辺りが表現したら『何そのマジカル精液』とか言いそうなのだが、顔面にぶちまけられた大量の白濁液を拭き取る狂三を見届ける士道からすれば、正直なところ気が気ではない。
ザーメン塗れの狂三など、一度射精した肉棒がいつ最大まで滾ってもおかしくはない。というか実際そうなっているので、襲いかかってしまう前に士道は〈
今度は時崎狂三に飛び切り似合うもの――――――彼女に対して未だ残る、罪過を抱いて。
「……これは」
「――――霊装」
自然と零れ落ちる、確かに時崎狂三が
しかし、狂三と士道が目を見開いたのはその形の変化。元の赤と黒を組み合わせたゴシックロリータ調のドレスに変わりはない。だが、あちこちが変化していた。
ヘッドドレスを結ぶリボンの大きさ。淡い光を放つスカートの形状変化。タイツに加えられた網目――――十字の意匠。修道女の如き装飾。
「ナースの次は
「っ……そういう意味じゃ……っ!!」
懺悔を受け止めるシスター――――そして彼女は、万の人間を殺した殺戮者。
そんなつもりで想像したのではない。そう叫びをあげる士道に、狂三はクスリと笑みを返した。
「わかっていますわ。ええ、今さら神に許しを乞う立場にはありませんし、許していただこうとも思いません――――ただ、あなた様の
大仰な語り、妖しい笑み。しかし狂三は、僅か一つの仕草でその雰囲気を一変させた。
手を合わせ、目を伏せる。たったそれだけで、その様を見せるだけで彼女は清廉な少女へと変わる。
さながら神を信じる修道女か、罪を捧げる告解者か――――悪魔にその身を差し出す美しさの化身か。
「あなた様の懺悔をお聞かせくださいまし。あなた様は今、何を感じ、何を思っていますか?」
「……自分で襲った子に、欲情してる」
正直に。
「助けなきゃいけなかった。助けたかった子を、傷つけて……それなのに、助けてもらった――――そんな子を犯したいと、俺は思ってるんだ」
誠実に、誠実さの欠片もない告解を、懺悔を。
罪を裁いて欲しい。それは、加害者が楽になりたいエゴでしかない。それでも、そうしなければ士道は前に進めなかった。
犯した相手に懺悔する。それを聞き届けた
「ええ、ええ。あなた様の罪、あなた様の想い、あなた様の願い。確かに受け止め、そして、許しましょう。神ではなく、このわたくしが許しましょう。たとえ士道さんが己を許すことがなかったとしても――――この時崎狂三の名にかけて」
きっと、永遠に許されぬ罪。五河士道が生涯をかけて背負う物。その果てに、救いの道はあるのだろうか。
狂三が救われる道を願っている――――本当に、それだけ?
「……んっ♡ ふっ、ぁ♡ ぁっ♡♡」
枕に顔を伏せた狂三の喘ぎ声より、士道が彼女の尻肉と腰を打ち合わせる音の方が大きい。
「いいのかよ。シスターがそんなによがってさ!」
「ん、ふぅ――――あっ!♡♡」
だが、士道は言わずにはいられない。背中を向けたシスター。膣内に挿入を許し、射精の度に堪え切れず身体を逸らす修道女の姿に劣情を催してしまう。
清廉な霊装に身を包み、肉棒を突き立てられよがり狂う。それを淫乱と呼ばずに何と言うのか。
「か、構い、ませんわ♡ 構いませんわ♡ わたくしは、神ではなくあなた様に仕える身♡ 士道さんのおちんぽ、わたくしの膣内で癒して――――あぁぁぁぁっ!♡♡♡♡」
またイッた。何回射精したかわからない。だが、その度にこのシスターは甲高く絶頂する。声高にイキ果てる。その都度膣壁は興奮のあまり締め付けを強く、清楚な衣服の身体は鋭く痙攣する。
「そんなこと言って、ただ狂三が気持ちよくなりたいだけなんだろ? っ……この、変態シスター!」
「ちがいま――――きひっ!?♡♡」
士道もより強く、激しく。ベッドに狂三を押し付け、その子宮を鈴口で押し潰す。
「おぎゅっ♡ んぎっ!♡ 子宮、潰れ……っ!?♡♡」
「なら、その声は、何なんだよ!」
寝バックで突く。圧し突き続ける。魅力的な衣装。全てを受け入れるシスターの慈悲。あの狂三を征服しているという優越感。
士道は今、これ以上なく理性的だ。ただし――――理性を持った上で、自身が手塩をかけて調教した雌を抱いている。
「もうしわけ、ありませ、んんっ!♡♡ わたくしは、士道さんの淫乱なシスターですわ!♡ あ、あ、あーッ!♡♡♡♡」
果たして自分たちがどれだけ正気なのかはわからない。
けれど、その身の全てが蕩けて消えてしまうのではないかと思えるほど。この身体の熱の全てを互いに注ぐほど。
士道は狂三に誂えた衣装を片時も剥がすことなく、彼女から目を離すことなく――――夜が開けるまで、交合い続けた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『…………』
「…………」
「…………」
精霊たち、士道、そして狂三。上から戸惑い、頭を抱え、仏頂面である。
気まずい。リビングの空気が以前とは異なる意味で重く。さりとて仲が悪いとかそういうわけではないのが困る。
こういう時、案外頼りになるのが年長者。普段はふざけているが、だからこそいつでもムードメーカー足り得る存在。だがある意味で今回の元凶でもある少女、二亜が若干引きつってこそいるものの明るい笑みで声を発した。
「く、くるみーん。その服似合ってるね! 凄い! あたしよりシスターしてる! よ、コスプレ美人!」
「……はぁ。感謝しますわ」
「翻訳しましょうか、二亜」
「いいロボ子。あたしの犠牲を無駄にしないで」
――――何だかこの方を見ていると、悩んでいるのが馬鹿らしくなりますわー。
大方、そんな感じだろうと
「ちなみに士道さん。猛毒であるストリキニーネは苦味が強く、違和感を持たれないために紅茶やコーヒーに混ぜるのが定番とのことですわ」
「…………」
一気に味がしなくなった。
「ごめん、マジでごめん。でも殺すならいっそ〝影〟で喰ってほしいんだが」
「あら、そちらの方が苦しいですわよ。士道さんは霊力の加護が強いので、長く悶えることになると思われますわ」
「なんかこう、ぱっくり喰える方法とかないのか?」
「ないわけではありませんけれど……」
「ちょっと、何物騒な会話に乗ってるのよ士道。狂三も拗ねないの。いつもの霊装を着てると思いなさい。ちゃんと似合ってるから」
「……ありがとう、ございます」
「え、凄く意味深な反応。くるみんちょっと妹ちゃんにデレす――――いだだだだっ!?」
「二亜は黙るのじゃ」
「沈黙。は金なりです」
「あたし金はある方だからいらないんだよね! あー、ごめんなさいごめんなさい! 黙ります! 耳たぶ取れるぅぅぅぅっ!!」
士道と狂三が物騒な会話をし、琴里が諌めながら狂三の機嫌を持ち直させ、余計な口を挟んだ二亜が六喰と夕弦にお仕置される。
何はともあれ、嫌な沈黙は解き放つことができたと息を吐く。すると、十香が首を傾げながら至極当然の疑問を口にした。
「しかし、なぜ狂三はその服を脱ぐことができんのだ?」
そう。狂三は今、昨夜の〈
しかもなんと――どうして着ているのかという疑問は皆が空気を読んでくれた――十香の言うように、狂三が自分で脱ぐことができない。変身させた士道ですら解除ができないという謎の現象に見舞われていた。
十香の疑問を耳にした狂三が紅茶が入ったカップを置き、気乗りしないのだが、と言いたげな顔で言葉を紡いだ。
「……考えられる予測は二種類。一つは士道さんがわたくしの姿をとても気に入っておられること」
「ほう、シスター好きか。士道も通よな」
「え、少年シスターフェチなの? なーんだ、そういうことなら早く言ってくれればいいのにぃ。そういえば最初に霊装見せた時の目が凄くやらしむぐむぐっ」
「すまん、マリア」
「いえ。良妻ですので」
単に冗談めかして笑ってくれた耶倶矢はともかく、二亜のいつもの調子のそれは色々と
礼に対してよくわからない返しをするマリアに感謝しつつ、面倒な病状だと頭を抱えた。そんな士道を尻目に、狂三は予測を続ける。
「二つ目は、士道さんがわたくしのこの姿を皆様にお見せしたいと思っていること。そうでなければ、わたくしは一生外に出られないことになりますけれど」
「んな大袈裟な……いや俺のせいなんだけどさ」
「まあ、霊装を着ていると思えば、確かに大したことはありませんわ。あなた様の趣味も少しは理解できましたし」
「いやそのな? それは狂三だから……ん、どうした、みんな」
士道はシスター服がというより、狂三がそれを着ていることが……などとさり気なく恐ろしい告解をしでかしかけた士道を止めたのは、キョトンとした精霊たちの表情だ。ただ、琴里だけは『あーあ』という風な顔をしていたが。
狂三と揃って首を傾げると、精霊たちは各々その狂三へ声をかけた。
「狂三さん、今のもう一回言ってもらってもいいですかー?」
「はい? 霊装を着ていると思えば大したことはありませんわ?」
「復唱。その後を」
「? あなた様の趣味も少しは理解できましたし」
「その前半部分を読み上げて!」
「な、何なんですの。あなた――――さ、ま」
瞬間――――凍りついた狂三がボブっと顔から火を噴いた、ような気がした
「…………し、士道さんの、趣味を、理解いたしましたわ」
「あなた様……」
「あなた様?」
「あなた様なのじゃ」
「あなた様……素敵、です」
「あなた」
「様」
「やーん、あ・な・た・さ・まぁ♡」
ニヤニヤニヤニヤニヤニヤ。人選は想像にお任せするが、これ以上ない下世話な笑みを浮かべた精霊たちに、狂三は真っ赤にした顔で立ち向かっていた。なお、カップを持った手は震え、今にもポーカーフェイスは陥落しそうではあったが。
そんな狂三を士道が援護することは叶わない。何故かと言えば――――――士道も似たようなものであるから。
とっくに気がついていたであろう琴里が、顔を真っ赤にして覆った士道に、ニヤッと鬼畜な笑みを見せた。
「あなた様、そこのところはどうなのかしら?」
「気づいてたなら、言ってくれよ……っ!!」
「むしろ気づいてない方がおかしかったわよ。役得ねぇ、あーなーたーさーまー?♡」
ああ、ああ。言葉を返す気力もないし、何故か言われた側が羞恥に襲われている。だが、これだけは言える。
時崎狂三という魔性の聖母は本当に――――――
くるみんを一番書いてますけど実は初登場させた囁告篇帙シスター霊装ちゃん。懺悔セッッッッ!の背徳。そして祈るくるみんの美しさ。……この子士道くん殺す気本当にある?大丈夫?(実際あ、殺せないわとはスレイヴ初期から思ってる)
真面目な話オムツ装備はギャグで流す予定でした。でもオムツあるのに使わないのアレじゃない?そして出したなら開かせなきゃ行けなくない?の流れでこうなった。最後は止まろうかと思ったけど止まらなかった。
あなた様!!(一作ぶり二回目)。ちなみに前は美九までしかいなかったので全員揃うと怒涛のゲシュタルト崩壊。夕弦が二字熟語を忘れて参加するくらいには前よりストレートしてます。よしのんはさすがに慈悲で沈黙してくれてますね。なお入った瞬間くるみんはぶっ倒れます。さすがのくるみんもゴリ押しはできなかったよ……。
感想、評価、リクエストなどなどお待ちしておりますー。美九ハーレム編、バッドエンドと違って一話に押し込む必要ないじゃんってやったら話数伸びまくりました。まあ投稿間隔的に完成させたあとスレイヴ書いて挟むこともできるし、お下品混じりとはいえ美九ハーレムなので精霊みんなとイチャラブ風味な作りだし気にすることもないかなーなんて。
まあ裏技使って女装士織ちゃん雌堕ちしますし、美九編敗北IFだと女体化で残されてるちんちんちっちゃくなる雌堕ち調教とかされますけどね。多分デアラ二次創作中一番色んなエロしおりん書いてる自信ある。
ではではまた次回〜
二亜&マリアリクエスト回。とってもイチャラブします。クソデカ感情激重カップルなお本人たちは認めない。予想外に仲が深まって私もかなり書いてて好きだし受けもいい気がして何かこう、書いてみないとわからんもんやなぁって。