「…………」
慎重かつ大胆、それでいて正確に。折紙は五河家に
普段ならば、このような行動は必要がない。だが、こうして折紙が忍び込む必要があるタイミングでのみ、繊細な技術が要求された。
センサー群、トラップ類を突破。階段にまで仕掛けられたそれらを掻い潜り、部屋の鍵を開いて士道の私室に侵入。
「さすがは、手が早い」
目を細める。今朝から数時間経過しているが、その間にこれほどのトラップを仕掛けているとは。折紙が十香に対して、予定の倍近い時間あらゆる教育を施していたのが裏目に出た形だ。
けれど、問題はない。必ず目的は果たしてみせると折紙は足音を立てずに接近し、士道の部屋の
開けてみれば、そこは折紙にとって宝の山。今日の獲物は――――シャツ。肌が触れているものほど得点が高い。
――――こんなことをせずとも、今の士道であれば服を渡してくれるのかもしれない。恐らく、絶妙な表情を見せながら、だが。
だがしかし、ハンターとして貰うだけでは意味がない。こういうものは、秘密裏に取るからこそ価値がある。
「ゲット」
目的ものと全く同じメーカーのシャツを取り替え、大事にしまい込む。そして、タンスを押して痕跡を消す――――瞬間、警報装置が鳴り響いた。
「っ――――しまった……!」
油断した。立ち上がり、脱出経路を探す。見つかってしまった以上、長居は無用。ブツを抱え、来た道を戻る。
「一定の時間感覚でタンスを閉めなければ、警報が鳴る仕組み……手が込んでいる」
今日は鍵をかけられていなかったが、そういうことかと納得した。単純ながら、効果的な手段だ。
しかし、目的は達成された。トラップを回避し、一階へ。庭の窓から躍り出て、堀を超えればミッションコンプリート。
「とりゃー!」
「な……」
だが、ここで誤算。イレギュラーが発生した。
窓から飛び出した瞬間、幼いが勢いのある掛け声と共に
優に折紙を包み込んだその捕獲用ネットが縮小し、折紙が何とか手足を伸ばせる程度、けれどそれ以上は伸びない硬い不思議な構造で拘束してくる。
ゲームオーバー。最近は連戦連勝だっただけに、悔しさが残るが負けは負けか、と折紙は自慢げに庭に立つ少女の名を呼んだ。
「琴里」
「あははー! ダメだぞー。せっとーは犯罪なんだからね、折紙ー」
五河琴里。士道の妹で、折紙たちを保護し後ろ盾となってくれている組織〈ラタトスク〉の実行部隊、その司令官。
小柄な体躯に赤いジャケットの司令官スタイルを身に纏い、きっちりブーツまで履いている……が、そのスタイルにしては珍しく白いリボンでツインテールを結んでいた。意外さに、ネット内で折紙は訝しげに目を細める。
「なぜ、その姿で黒ではないの?」
「やー、細かいことは気にしなーい! 今日はそういう気分だったのだー!」
にへへー、と年より幼く見えるピースサインを繰り出す琴里。それは、いつも見ている黒いリボンの琴里とは似ても似つかない無邪気な姿だった。
黒リボンと白リボン。琴里は、その二つを使い分けることでマインドセットを施し、意識を確変させることができる。過去改変によって生じた折紙のような別人格ではなく、深層心理への暗示のようなものらしい。
なぜ白リボンなのかは説明するつもりがないようだが、司令官自らの出陣にしてやられたのは事実。眉根を下げ、折紙は己の敗北を認めた。
「やられた。まさか、琴里が来ているとは思わなかった」
「タイミングがよかっただけだけどねー。でも、現行犯逮捕なのだー!」
哀れ、〈ラタトスク〉で用意したのか折紙でも解くことが難しいネットに捕らわれた折紙に近づき、勝利宣言を行う琴里。
折紙の敗北。捕まってしまえば、元も子もない。が、一つ間違っていると折紙は声を発した。
「琴里、それは違う。これは犯罪ではない。あくまで私は、士道の私物を新しいものと変えてあげようとしただけ。新しく始めたオリリン宅配サービス。是非ご贔屓に」
「頼んでませーん! もー、あんまり困ったことしないでほしいんだけどなー」
「けど、実は楽しんでいる?」
「いーまーせーんー。おにーちゃんの私物は、妹の私が守るのだー!」
家族が家族の私物を守ること、それは道理ではある。けれど、今の折紙には以前までにはない返しができた。
「琴里。今の私は士道の恋人で奴隷。ならば、家のものを交換しても不自然はなく、家族と呼んでも差し支えないはず。試しに、私をおねーちゃんと呼んで」
「それを言ったら、私もおにーちゃんのお嫁さんだぞー。あと論点をズラそうとしないのー!」
呆気なく論破されてしまった。あわよくば流れで義姉と呼んでもらおうと思っていたのだが、白リボンでも琴里は実に聡明だった。
ネットに捕らわれながら、年下に見下ろされて論破される。……せめて、琴里が黒リボンならもう少し尊厳というものもあったやもしれない。
「ごめんなさい。反省している」
「本当かなぁ……次はもうしない?」
「約束する」
「即答は逆に信用できないなー」
折紙なりに誠意を込めたつもりだったのだが、琴里は苦笑を見せて唇に指を当て思案を始めた。
「あ、そうだ。いいこと考えちゃったー! これ以上、折紙が悪いことしないように、私が
と、何かを閃いた琴里が折紙へ歩み寄り、ネット越しに折紙の
ネットの網目と琴里のまだ小さな手。それに反応して、折紙の股間部が
「くっ♡」
「お、やっぱりでございますなー? さっきまで、十香とお楽しみしてたもんねー」
「なぜ、それを」
「何時間も精霊マンションで性を乱れさせたら、そりゃあ気づくでしょー。何あったとき、誤魔化すの私なんだからねー」
ちゃんとあの部屋使いなよー、と琴里は注意を促しながら幼い手を押して折紙の股間部を刺激する。
「…………」
「あれー?」
が、一向に折紙のふたなりの勃ち上がる方はそのスカートから姿を表しはしなかった。琴里が訝しげに手で叩いたりするが、その程度痛みにもならない。
「んー、おかしいなー……」
「そのくらいの刺激は無駄。慣れた今は、ある程度は感覚を制御できる」
「ていうか、さっき十香と楽しんだからじゃないのー?」
「……そうともいう」
半目の琴里からサッと目を逸らしながらも、理由の一つではあることを認める。
とはいえ、反応しない理由は本当のこと。士道が〈
精霊たちのふたなり状態は、興奮の限りいくらでも霊力の塊を射精として吐き出せるが、逆に言えば平時はスカートを履いていようと全く問題がない。精霊以外には反応を示さないし、触れられたところでいつも通りの女性器が存在するだけなのだ。
「うー、けど私に反応してないわけじゃないのにー」
「それは認める。けれど、私の意志を超えて反応するほどではない」
手で感触を確かめられる程度になってしまってこそいるものの、服の上から、加えてこのように捕まった危機的状況でなら興奮は抑えられる。
納得がいかないという風に琴里が唇を尖らせるが、折紙は素知らぬ顔でふにゃちん状態を貫き通す。
「うーん。手じゃ足りないけど、ネットから出したら逃げられちゃうし、こんなところで服を脱ぐのはさすがになー――――あ、いいこと考えちゃったー」
「……?」
おもむろに立ち上がった琴里が何をするのか首を傾げた折紙の前で、右足だけ長いブーツを脱ぎ、その中からタイツに包まれたおみ足を見せびらかす。
「――――っ♡」
以前までなら何も感じることはなかった、その領域。威厳ある司令官の靴に秘められた、細い足を守る黒タイツ。
それが今、折紙の目には毒だった。反応してしまいそうになり、さり気なく視線を逸らすが、琴里は器用に片足で折紙の頭の横まで歩いてきた。
「ふっふーん。これならどーお? ――――まだ、十香にもしてもらってないでしょー」
そう言いながら琴里は、折紙の面、それも鼻先にタイツに包まれた足裏を押し付けてきた――――先ほどまでブーツの中にあった、
「ぁ♡ ……く、こんな、もの……♡」
「おおー。声が上ずってる折紙とかめずらしいですなー。それそれー!」
「や、め……っ♡」
押し返そうにも、琴里の足の臭いに気を取られネットに手が絡まり上手くいかない。
香しい。折紙は隠し切れない。琴里の足の臭いに、惹き付けられる。ブーツを履いていたからか、僅かに蒸れて強く放たれる芳醇な香り。押し付けられ、狙っているのかいないのか、視界は遮られていないため琴里のスカートの下が嫌でも目に映る。
「し、ろ♡」
「んー? ――――あー! 折紙、さては私のパンツ見たでしょー!」
「っ!?」
無意識のうちに色まで言い当ててしまい、琴里が恥ずかしげにスカートに手を当てながら足を退けたことで、折紙はようやく思考に正常な流れを取り戻すことができた。
これ以上は、危険だ。人の足を顔に押し付けられるなど――士道以外では――不快感しか覚えなかったはずの折紙が、琴里の足の臭いを嗅いで
「琴里。今の私たちに、その行動は危険。今すぐ止めて」
「えー。でも、止めたらおしおきにならないしー――――おにーちゃんは私たちがこういうことするの、好きだと思うぞー」
屈託のない笑顔で兄の楽しみを代弁する妹。字面にすればなんてことはない、兄を思う妹の言葉だった。
しかし、折紙の背筋に冷たいものが走る。なぜなら、その屈託のない純真な笑みに――――サディスティックな妖しさが滲んでいると感じてしまったから。
「うんしょ、うんしょ。さて、折紙のおちんちんは……あは♡」
折紙の足元に移動した琴里が、
純真な白琴里に似合わない色香と、
「あー、折紙ったらいけない子だー。年下の女の子に顔を踏まれて、ふたなりおちんちん興奮してるのー?」
「違うっ♡」
違わない。下着の制止を跳ね除け、スカートの下から勃ち始めている。琴里の一連の行動で、折紙に宿る被虐心が勝手に勃起を促してしまった。
言葉より行動が信じられる。楽しげな琴里の顔が見えて――――次の瞬間、琴里が足で折紙のふたなりちんぽを踏みつけた。
「あ゛っ♡♡」
「あははー、凄い声だー♡女の子に足で踏まれて感じる、変態さんの声だねー♡」
罵られる快感。琴里の柔らかい足とタイツの感触、それにネットの硬い網目が重なって恐ろしい衝撃が折紙を襲う。
「女の子に踏まれて、スカートの中こんなに大きくしてるー! ねぇねぇ、どんな気分?」
「っ……はっ♡」
スカートの生地に亀頭が擦り付けられ、じんわりとカウパーが滲む。その上から網目と琴里の足が責め立てる。キツく、押し付けるように責め続ける。
逃れられない。折紙にできる恥辱への唯一の抵抗は、沈黙という防御のみ。
「う……っ♡ くあ……っ♡」
苦悶の声ではなく、喜悦の声。琴里に逸物を足蹴にされ、顔を隠すこともできず感じている。
口を覆って防ぐことはできない。それは被虐によって感じていると宣言しているも同じ。だが、表情をあまり変えることがない折紙を知る琴里にとっては、今の顔色から推し量るには十分すぎた。
「あーあー。折紙、ホントに感じてるねー。私の足、そんなにきもちいーの?」
「くっ♡ ぁ……♡」
「ねぇねぇ、答えてよー――――我慢なんて、できると思ってるの?」
瞬間、琴里の足が激しく上下する。網目を擦り付けながら、折紙のふたなりちんぽを足先で扱き上げる。
肉棒を圧迫され、折紙は完全に目を剥いて嬌声を上げた。
「あっ♡ あっ♡ あぁぁぁっ!♡♡ ああああああああっ!♡♡」
「あっ! やっと声出したー。我慢は身体に毒だからねー。ちゃんと言わないと――――折紙は年下の女の子に足コキされて、ふたなりちんぽを情けなく勃起させる変態さんだって♡」
「ちがう♡ ちが、あぁぁぁぁぁぁぁっ!♡♡」
足の勢いが増し、堪らず悲鳴を上げる。ずりゅ、ずりゅ、とスカートの先端から滲んだカウパーが音を立てる。
琴里からの侮辱、足コキ。身動きが取れない状態で、情けなく勃起させたちんぽを足でシゴかれる。あまりに屈辱的なのに、折紙のふたなりはさらに強固さを増す。遂には腹部まで押し曲げられ、スカートの中から完全に露出してしまっていた。
「い、ぎぁ♡ あ、あ、あっ♡♡」
「折紙のデカちん、私に踏まれてこんなに気持ちよさそう♡ 我慢汁でふたなりちんぽ濡らして、恥ずかしくないのかー?♡」
「ひぁぁぁぁぁぁぁっ♡」
恥ずかしいに決まっている。士道の妹にふたなりちんぽを足で扱われ、自分では聞きたくもない嬌声を響かせる。家の庭で、マゾヒズムそのものの自らを見せつけられる。
それら全てが恥ずべき折紙であり――――どうしようもなく感じている、変態的な折紙の姿でもあった。
痛烈にシゴかれる肉棒が、ビクビクと跳ねる。
「お、もうイッちゃいそう? 私に踏まれてー、はしたなく折紙のせーしぴゅーぴゅーする?♡」
「あっ♡ あひっ♡♡」
「もう答えられないくらい気持ちいーんだー。おしおきなのに気持ちよくなるなんて、折紙は本物のドMさんだぁ♡」
性格や口調は白いはずなのに、知識と責めは完璧に黒の琴里を引き継いでいる。
それを考えている余裕はない。腰が折紙の意志に反して浮き上がり、肉棒が網目と琴里の足に苛烈な責めを受けて膨張する。
「ああっ!♡ 琴里の、足で♡ こんなの、もう……っ♡」
「うん、イッていいよー♡ イーけ♡ イーけ♡ 変態♡ 変態♡ 変態♡ ――――全力でイッちゃえ、折紙、お・ね・え・ちゃーん♡♡」
「――――――ッ!♡♡♡♡」
強烈な淫音。屈辱的な足コキの終わりは、琴里の気まぐれによる声の責めだった。
どびゅ! どぷっ! どぴゅるるるるるっ!
苛烈で強烈な射精。琴里の足、庭の周り、そして何より折紙を拘束するロープの中に白濁液が撒き散らされる。
濃密な性臭。しかも自らのザーメンの臭いに、折紙は脳髄が蕩けるほど倒錯的な快楽を覚えた。
「あーっ♡ あっ♡ あっ♡ あ……ぁ♡♡」
「わぁ♡ 折紙、自分のザーメン被って酷い顔してるー♡ うーん、でも私のタイツにもかかっちゃったしなー……よーし」
これ以上ない射精の余韻で全身を痙攣させた折紙を見て、琴里が小さな機械を取り出してボタンを押した。
すると、折紙を拘束していたネットが四方に解体され、ようやく自由の身になる。だが、そんな折紙の口元に
「ふぁ♡」
「はい、綺麗にしてね? 折紙おねーちゃん♡」
ムワッと折紙の鼻腔に突き刺さる猛烈な臭い。琴里の香しい足先の臭いと絡み合った折紙の精液、それがこびりついたタイツ。
常識的に、こんな代物に興奮を覚えることは狂っている。狂っているからこそ、折紙は琴里のタイツに舌を這わせた。
「ん、ちゅる♡ ……ぴちゃ♡」
汚してしまった琴里の黒タイツから、自身の精液を舐め取る。鼻を啜らせ、琴里のおみ足を存分に堪能する。
丁寧に、そして丹念に。自らの精液を摂取する狂った行動は、恐らく折紙がふたなりという特殊な性質だからこそできることだ。
「うん。大変よくできました。これに懲りたら、ちゃんと反省するんだぞー」
やがて、足先に引っ掛けられた白濁液が折紙の舌に舐め取られ、その代わり折紙の唾液で濡れたタイツを琴里は満足気に引かせ始めた。
その細く綺麗な足を――――両手で掴む。
「おろ?」
「……反省、した。だから、
「前後関係が不明瞭すぎる!?」
琴里の足に力が入る。が、折紙も逃がしはしない。精液に塗れた顔を至極真面目にしながら琴里の動きを封じる。
「わ、私が何をしたって言うの!? 私はおにーちゃんの私物を守っただけだもん!」
「なら、私を辱める必要はなかったはず。明らかに、琴里は楽しんでいた」
「それは折紙だって同じじゃん! 折紙、やろうと思えばふたなり自分で引っ込められるでしょ!」
「それは琴里の勝手な妄想。私も被害者。なら、琴里と両成敗が望ましい」
「どの辺が望ましいかわからないんだけどー!」
――――実際、折紙はふたなり状態を自由にオンオフ可能だった。
このふたなり状態は天使によって構成された物質であるため、使用者の士道が少し細工をすれば容易いことだ。折紙は天使と似た性質を持つ
それをしなかったということは、折紙の中に
故に、この復讐には正当性が――折紙の中では――ある。
「むー! けど、いくら折紙でも、あんな激しくイッた後で私を捕まえたりは……っ!」
「っ……」
琴里が渾身の力で折紙から離れようとすることを、どうにか彼女の太股まで掴み封じ込める。
とはいえ、そこまでだった。琴里が言うように、さしもの折紙も絶頂したばかりで上手く力が入らない。まだ馴染み切っていないふたなり射精の代償だ。
「そう。
「へ?」
琴里が素っ頓狂な声を上げた、まさにその時であった。
「こ・と・り・さーん♡」
甘く、透き通った声音。鼓膜を震わせ、脳髄を震撼させるような少女の声が、歌うように琴里の名を呼んだのは。
「ひゃあっ!?♡」
琴里が悲鳴を上げ、全身を強ばらせる。その隙に、背後から忍び寄っていた。少女が琴里の身体を抱き締める。
それで、ゲームセット。小柄な琴里が、長身の少女の
「きゃー! 琴里さんは今日も小さくて可愛いですぅー!」
「美九!? は、はな――――きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
逃れる術はない。再三と断言するが、如何に琴里といえど一度女の子を捉えた美九から逃げられなどしない。
紫紺の髪と赤髪が絡み合い、濃厚な百合の香りが漂う様を見届けながら、折紙は最低限の身嗜みを整えて美九に声をかけた。
「助かった。感謝する、美九」
「いえいえー、私と折紙さんの仲じゃないですかー。それにぃ、琴里さんを堪能させてもらえるなら火の中水の中琴里さんの中ですぅ!」
「あひゃぁっ!? うわぁぁぁぁぁぁん! 助けておにーちゃん! 美九に襲われるぅぅぅぅぅぅ!」
涙目で叫びを上げる琴里だが、正確には既に襲われている、だろう。
幼いサディストからマゾヒストに
「く、この……離しな、さいっ! ――――あ、あれ?」
自己暗示を人の手で切り替えられながらも、彼女はしっかり黒琴里にチェンジした。無意識下でも有効とは、念の入ったマインドセットだと折紙はつい感心してしてしまう。
そして、折紙の手の中にある白いリボンを見て、ハッと琴里が目を見開いた。
「お、折紙! リボンを返しなさい!」
「……やはり、これが今日の琴里の真相」
焦りを見せる琴里に、折紙は確信を抱く。
「黒で生じる被虐的な欲望が、白では加虐的なモノに切り替わる。恐らくは、白リボンを着けているときに接触する相手との違いから来ているはず。……激しいときの士道に、少し似ていた」
「へー、すごいですねー。だーりんがすごいのか、琴里さんがすごいのかって感じですけど……たぶん両方ですねー」
「ひ、ぁ♡ わ、わかってるならリボンを返してぇ♡」
黒琴里モードで美九の生声を至近距離にて拾ってしまい、彼女は堪らず口の端から涎を流してまでリボンに手を伸ばしてくる。
恐らく、白琴里モードならばある程度は美九の声も平気なのだろう。
「……」
「ちょ、ちょっと!」
なので、白リボンをポケットの中にしまい込み、没収しておく。
せっかく琴里がサディスティックな自己暗示を会得したというのに、それを折紙たちが潰してしまっては士道に申し訳が立たない。
なので、折紙は司令官の琴里を
「安心して、後で返す。私と美九で琴里の
「ふざけんじゃないわよ! 大体、いつの間に美九に助けを……っ!」
「捕まった当初。まだ余裕があった頃、スマートフォンを背中に隠してメッセージを送った」
「一緒に琴里さん
「よくも悪意しかないメッセージをあの状況で飛ばしてくれたわね! ――――や、やめなさい二人とも! やめ……い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「……ひゃ、ひゃめ、てぇ♡」
トン、トン、トン。琴里の子宮をじっくりと折紙のふたなりちんぽが突く。絶頂が目的ではなく、緩慢に琴里を気持ちよくさせるために。
「ふぅー♡」
「ひッ♡」
美九が琴里の耳に息を吹きかけ意識を逸らさせた瞬間、より強く琴里の子宮口に亀頭を捩じ込む。
子宮口をこじ開けられるありえない快感に、琴里が身体を大きく逸らした。もっとも、
「あ゛あ゛あ゛っ♡♡」
「あー、折紙さん乱暴すぎますぅ。女の子には、ちゃーんと、優しくしてあげないとー♡」
「ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?♡」
「あなたの方が、余程優しくない」
一番効果があるとわかっていながら、わざと琴里の耳元に口を密着させて、囁き声で彼女の鼓膜を大きく震わせる。折紙が子宮を突き上げたとき以上に、琴里は喉奥から甲高い悲鳴を上げた。
次いで、美九がさらけ出された琴里の乳首を指で挟み、こねくり回しながら艶めかしい声を発した。
「えー、酷いですよ折紙さぁん。琴里も、そう思いますよねー? 琴里さんは、私の味方をしてくれますよねー?♡」
「い、いぃっ!?♡ しゅ、しゅる♡ しゅるかりゃぁ♡ 私の乳首くりくりさせないで♡ 耳元で言わないでぇ♡」
「そう、残念。美九の味方なら、もう容赦はできない」
緩やかに突いていた肉棒を一度引き抜き、琴里の膣を削る勢いで繰り出す。折紙は琴里の正面に密着しているため、こちらにも逃げ道などない。
「おほぉぉぉぉぉぉっ!?♡♡ ちがっ♡ やっぱりおりがみっ♡ おりがみの味方をするから♡ はげしいのはやめてちょうだい♡♡」
「あーん、琴里さんのいじわるぅ♡ じゃあ私、敵になった琴里さんをもう一度寝返らせるために頑張りまーす♡」
「やめてぇぇぇぇぇぇぇっ!♡」
琴里が発狂し、激しく頭を振り乱す。それしかできないのだ。腕は取られ、足を取られ。身体は折紙と美九に阻まれる。それ以外の抵抗は、無意味。
当然、三人とも裸体。ベッドに横になって転がりながら、折紙はふたなりちんぽを膣穴に収め、美九は十香を上回る豊満なおっぱいを存分に琴里の背中に押し付ける。琴里の小柄な体躯にその胸が収まり切らず、はみ出してしまう光景は実に卑猥だった。
「どっちも♡ どっちの味方にもなるからっ♡ だから酷いことしないで!♡♡」
「立場を弁えて、琴里」
「折紙さんの言う通りですぅ。酷いこと、しないで、く・だ・さ・い♡ ですよー♡」
「ああああああああああっ!♡♡ 折紙も美九も酷いことしないでくださいぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!♡♡」
司令官として誰もが認める威厳を持った琴里が、鮮烈な赤い瞳を快感に潤ませ、涙を流してへりくだった言葉を使う。
――――折紙と美九に、情欲が剥き出しの笑みが浮かぶのは、当然のことだった。
「情けない。それでも琴里は司令官なの? おしおきで感じるドM司令官♡」
「ふふ、琴里さんはー、変態さんでーす♡ 私たちのおしおきで感じちゃう変態司令官さんでーす♡ そうですよねー?♡」
「ひぎゃあぁぁぁぁぁぁっ!♡ ちがうわよぉ♡ 私は、〈ラタトスク〉の司令官で――――――」
こじ開けた子宮口にふたなりちんぽの半分を押し込み、美九が琴里の乳首を強く捻り上げながら彼女の耳に舌を突っ込んでぴちゃぴちゃと中を舐める。その行為を美九がしている、美九が出している音だという事実で、琴里はあっけなく屈っした。
「あ゛っ!♡ ご、ごめんなさいっ!♡ 私はドMの変態司令官ですっ♡ ごめんなさいっ♡ ごめんなさいっ♡ 許してくださいっ!♡♡」
「だめ。これは、おしおきだから♡」
「そうですよー♡ けどぉ、とーってもきもちいい♡ 極楽を味わえるおしおきですよぉー♡」
「や゛ぁ゛ぁ゛っ♡ ゆるしてくださいおねがいしますぅぅぅぅぅぅっ!♡♡」
年相応か、それ以上に幼い。しかし、よがり声という矛盾した懇願。
絡み合う三つの女体。琴里の嘆願は、
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「――――それで、夕飯の時間になっても三人揃って
「そう、ごめん……なさいっ♡♡」
肉と肉がぶつかり合う音。会話の中に混じる折紙の嬌声。
雄に組み敷かれ、手を捻り上げられた弱々しい雌。鳶一折紙は、士道という主人に支配され、その強靭な雄の証を激しく突き立てられた。
「別に謝ることはないけど、部屋に入った途端、琴里が弱々しい声で俺に助けを求めてたら、さすがに驚いちまったよ……」
「そのまま犯したいと、思うくらい……に?♡」
「さすがにそこまで鬼畜じゃねぇよ! ……たぶん」
雌を征服する様とは裏腹に、普段の優しい表情を滲ませた士道に折紙はクスッと微笑を浮かべた。
だが、それも一瞬にして呑み込まれる。折紙が望んだ、折紙が欲しいと願う快楽に。
「――――さて、折紙が望んだ〝おしおき〟だけど……何が欲しい? 気持ちいいのか、それとも苦しいのか、はたまたもどかしいのか。どれでも、叶えてやるよ」
耳元で告げられ、折紙はゴクリと息を呑んで膣穴をさらに締め付ける。
最高の快感を、得られる。先ほどまでとは
「全部、ほしい♡ 私の手を戒めてもいい♡ 指の先まで支配してほしい♡ 私が泣いて許してほしいと叫ぶまで、犯してほしい♡ 士道に、私の全てを見てほしいっ!♡♡」
奴隷として与えられるもの。どれでもというのなら、全てを求める。
唇の端を吊り上げ、力の限り士道を興奮させる撫声で懇願し、目で訴えかける。
士道は折紙の懇願に驚いて目を丸くして――――
言葉より雄弁な、折紙を歓喜させるその瞳で、折紙を支配した。
「はっ、欲張りな雌だな。いいぜ、泣いて許しを乞うまでなんて甘いことは言わねぇ。泣いて叫んでも犯して、気絶するまで犯して、夜が明けるまで――――折紙を、壊してやるよ」
「ありがっ、とうっ♡ 士道♡ 士道♡ しど――――おおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!♡♡♡♡」
証を突き立てられ、頭がおかしくなるまで、頭がおかしくなっても、気が狂っても犯され続ける。
許しを乞い、媚びへつらい、涙を流して嬌声を上げる――――それでもなお、折紙の貌から艶やかな微笑みが消えることはなかった。
許してくださいの懇願がこの小説で通ったの0回説。
白琴里はまあはっきりと区切れればいいかなーみたいな感じで出しました。ぶっちゃけ黒琴里でも普通に攻め役はやったりするでしょうけど。あと白琴里の口調めっちゃ不安。
あと4番バッターのふたなりくんも設定肉付けしておきました。もうこれ贋造魔女が万能すぎて怖いね。
ネット拘束足コキ責め、やってみたかった。琴里虐めはいつもやりたい。あの琴里が敬語懇願して許しを乞うのほんとたまんない。この子こそ攻めも受けも成り立つの。あとリクエストを処理する関係でオーバードーズで連続出演決めそう。まあ今描いてるのパラレルですけれど。
そしてトドメは士道くんと。いやぁ充実してますなぁオリリン。実際に激しいプレイ書いてみたいけど、オリリンは何が似合ってどんなリアクションになるのかなぁ。
感想、評価、リクエスト以下省略。いつものことですが、いつもお待ちしております。さてはそろそろこのコーナーのバリエーション尽きたな?
ではではまた次回〜
お次は狂三スレイヴとなります。全体的な意味で今までとはちょっと違う感じかな?基本的に私の分野外なのですが、くるみんなら想像しやすいので書きました。ある意味、士道くん本来の受け身が見れるかも……?