※この作品はR-18です。

デート・ア・ライブ 令音アビス   作:いかじゅん

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リクエストを採用しながら令音さんとイチャラブセッッッッッ回。やはり作品タイトルを背負うメインヒロイン……最高やな!!
更新ペース戻そうと思ったけどストックあるんだよなと思う今日この頃。まあ減らすことがあったら一日お休み設けるとかでいいですかね。自分でもこの更新ペース不思議でならねぇや。








29話(令音)

「……今朝から情熱的だね、士道」

 

 並べた揃いのマグカップにコーヒーを入れ、キッチンまで探しに来た士道に言葉をかける令音。

 眠たげな双眸。軽く結い上げられた灰銀――――ショーツ一枚に白衣という、恐ろしい艶姿。

 先の叫びが聞こえていたのだろう。仄かに紅潮した肌が堪らない。

 

「言いたくなったんです。ダメでしたか?」

「……だめ、というわけではないが」

 

 不意に目をそらす可愛らしい仕草。自らの好意は隠さないが、時折見せるようになった好意への気恥しさ。

 ああ、ああ。愛おしい。村雨令音が、五河士道の傍にいてくれる。それだけが、それだけで、愛おしいのだ。

 

「令音さん」

「……ん? ――――ああ、なるほど」

 

 視線一つあれば、士道と令音は意思疎通が簡単に成り立つ。

 脈絡がなく――士道の中ではある――近づく士道に対し、令音がマグカップをテーブルの上に置いてから、リビングの手頃な壁に手をつけた。

 士道の部屋に常備された白衣。それだけを羽織って、朝から艶やかな女体を見せつけてくれる。それを見られるのは、この世界で士道だけだという優越感。

 愛情、支配、独占欲、色欲。同じもの、違うもの。それらを綯い交ぜにしながら、士道は令音の身体に覆い被さる。

 

「……ん♡ コーヒーが冷めてしまうよ」

「構いませんよ。それに、朝からこんな格好で誘ってるんですか?」

「……夜に君が脱がせたんじゃないか。……しかし、私が君の起床時間を読み違えるとはね」

 

 白衣越しの臀部。浮き出た尻の割れ目にとっくに勃起して下着まで脱いだ肉棒を擦らせる。ドロドロと我慢汁が滴り、あっという間に白衣を洗い物行きに変えてしまった。

 それを気にも止めず、令音はそれとは別で意外そうな声音を作る。もはや、士道の性欲には一切驚くことなく、全てを受け入れていた。寛容を超えた令音に、士道は苦笑しながらも下半身を隠す白衣を持ち上げた。

 

「今日はちょっと、夢で色々あったんです。――――挿入れますよ」

「……うん♡ 来たまえ、士道♡♡」

 

 ショーツの股布をズラし、秘部に亀頭を当てがう。お互いの汁を擦り合い、絡め合って――――熱く滾った肉棒を、令音の熱い膣穴に挿入する。

 

「……ふぁ♡ あぁぁぁぁぁぁ……♡♡」

「く、ぁ……!」

 

 令音の艶やかな声と士道の声音が重なり合う。お互いに、交尾の時にのみ聞かせる快楽の声。

 夜、あれだけ激しく交わったというのに、まるで数ヶ月ぶりに繋がり合うような心地よさ。濡れ切っていないため、緩やかな挿入を行いながら慣らし、そして士道は令音に向かって腰を打ち付けた。

 

「……あっ♡ あ……っ!♡ ふ……ぅ、んっ♡♡」

「はっ、はっ……くっ!」

 

 結合部から淫靡な水音が響き、身体の肉と肉がぶつかり合う。打ち付ける度、令音の肌白い桃尻が揺れ、バックで突かれて白衣から零れ落ちた乳房が振り乱れる。

 士道が枷を外させ、淫語を強要させる激しいものも好みだが、こうして恥ずかしげに声を抑える姿もまた好ましい。結局のところ、士道は令音の取る行動の全てが愛おしく思えるのだ。今さら、考えるまでもないことだが。

 

「……それ、でっ♡ 一体、どんな夢を見たんだい? ……っ、あ♡♡」

「ああ、実は…………あー、とりあえず、朝することしちゃいますか」

 

 寝起きからお盛んに交わっているが、髪はボサボサだし顔も洗っていない。コーヒーは放置され、朝食の準備も当然まだ。

 

「……このままで?」

「はい、このままで」

 

 何度も言うが、令音をバックで激しく突き上げながらの言動である。……令音が、表情には出さないものの呆れ気味な吐息を士道に向けてきたのが印象的だった。

 

「……きちく」

「…………」

「……やっ♡ あぁっ!♡♡」

 

 あんまり、あざとく可愛らしいことを言うと手加減ができないから士道も困るのだが、まあこれもいつものことだった。

 令音と繋がり合ったまま一通り――さすがに歯を磨いてもらうのは恥ずかしかったが――のことを終わらせ、ソファで対面座位の態勢で士道と令音は言葉を交わし合う。

 当然のように結合部は一度も分離することなく、あちこちに白濁液を撒き散らす惨状だったが、誰が来ても気にしない士道たちには日常風景だった。

 

「……んっ♡ つまり、皆を洗脳(・・)してしまう夢を見た、と?」

「はい。……欲求不満なのかなぁ、俺」

 

 妙にリアリティがあり、身体の感覚さえ変わらなかった夢の話を洗いざらい吐き出して、士道は見境のない自分にため息を吐いた。

 皆と交合い、今も愛しい恋人と繋がりあっているにも関わらず、あのような夢を見てしまうのは士道自身がショックを感じていた。……ノリノリで夢の続きを見たのは、ほんの出来心だ。

 しかし、令音はそれに気にした様子を見せず、時たま肉棒に突き上げられ、そして自らも動く快感に表情を僅かに歪めながら返してくる。

 

「……い、や♡ そういうわけでは、ないのかもしれない、よ♡♡」

「え?」

「……むしろ、逆ではないかな。――――本能の君ですら避けてしまうやり方を、夢の中で発散している、という考え方さ」

 

 洗脳。相手の考え方を書き換え、支配し、隷属を強要する究極的な征服欲。

 確かに、士道は〈破軍歌姫(ガブリエル)〉でかつて美九が行った優先順位の支配、それを悪くないと思いながら……現実には、肉体的な支配に限定した力の行使を選んだ。

 士道はそれを慣れていないからと考えていたが、令音の予測を当て嵌めることで異なる解答が浮かび上がる。即ち、こういった言い方は気恥しさがあるものの――――本能と理性の根本にある精霊への愛情(・・)が、彼女たちの思考を完全に奪い去ってしまうことを封じていたのではないか、と。

 

「……知っての通り、霊力の暴走はそう簡単なものではない。今でさえ、君や私の予測を超えた現象を引き起こす……あんっ♡♡」

「……あ、ごめんなさい」

「…………」

 

 抱き合った体勢で真面目な語りをしているものだから、子宮を激しく突き上げたらどんな反応をしてくれるだろう、というイタズラ心は確実にあった。

 赤面を向ける令音にシレーっと謝罪して、コホンと咳払いをした彼女の言葉に再び耳を傾ける。

 

「……士道の複雑な心が、現実感のある夢(・・・・・・・)として現れた。その中でなら、普段は行えない欲望の発散が行えるからね。合理的だとは思うよ」

「あれだけのことして、まだ満足してないとか……」

「……人は欲しがるものさ。君の暴走は、どんな細かなものでも拾ってしまいかねないからね。――――私は、君の望みなら世界の征服程度(・・)、叶えてあげても構わないけれど」

 

 ――――海色の瞳に、深々として全幅の愛情が色伝染る。

 令音にはそれだけの力がある。士道にはそれだけの力がある。その気になれば、世界の法則全てを書き換え、支配する力がある。士道の欲望の暴走を少しズラしてしまえば、あの夢の再現を軽々としてしまえることだろう。

 それが士道の言葉一つで冗談にならないとわかっているからこそ――――薄紅の唇に、キスをした。

 

「……いりませんよ。世界なんかより大切なもの、毎日もらってますから」

「……うん。とても、君らしい。そんな士道が、私は大好きだよ」

 

 瞳が笑みの形を作り、キスが返される。

 そうとも、矮小な世界など必要ない。士道は、令音や精霊という素晴らしい世界を手にしている。夢の中の士道は、世界の支配に興味はなく人にも興味がないと言っていたが――――逆説的に、余計な手を出さず都合のいい世界平和を求めた、ということではないだろうか。

 まあ、その説にはかなり問題がある。それを思い返し、一気に気まずい表情で士道は声を発した。

 

「けど……何か、関係ない人とか、その……澪とか、どうなってるんですかね」

 

 士道の夢、というのであれば、精霊たちで完結して然るべきなのだが……夢の中には、アルテミシアと呼ばれた魔術師(ウィザード)に、仇敵と呼ぶべきエレン・メイザース。

 そして、澪。崇宮澪。士道が救いたいと願い、真士の運命である彼女を毒牙にかけていた。その事実が、如何せん不可解でしかない。しかし、これにすら令音は動揺することなく言葉を続ける。

 

「……ふむ。魔術師(ウィザード)の二人は想像に難くない。君と僅かでも面識があり、アルテミシアは同情(・・)。エレンは……幾らか、君とシンの複雑な感情が込められているかもしれない」

「あー……わかりました。あの夢、基本的な関係性が全部性的なモノ(・・・・・)に変えられちゃうんですね」

「……恐らくはね」

 

 恐らくとは言っているが、令音が訂正をしない時点で九分九厘でこの理論は正しい。

 件の組織に記憶処理を施されなければ、折紙や真那が悪に力を貸すことを〝ありえない〟と太鼓判を押すほどの少女、アルテミシア。顔を合わせたのは数えるほどだが、士道の中には確かに同情心があった。……美少女だからといって、手を出してしまうのはどうかと思うが。

 エレン・メイザースは言わずもがな。真士に対しての澪だけでなく、士道に対しての精霊たちへの所業。決して忘れることはできない。

 

「でも、だからって……」

「……そういう君の忌諱を取り払った世界だ。何が起きても不思議じゃあない。――――私に対しては、現実でも構わないけれど♡」

「いぃ……っ!?」

 

 とんでもないことを言いながら膣壁をぎゅうぎゅうと締め付けた令音に、士道は素っ頓狂な声で悶えながら言葉を返す。

 

「するわけないでしょ!? 俺、あれで飛び起きたんですからね! 洗脳と鼻フックどっちがマシです!?」

「……洗脳、かな。もちろん、ない方が嬉しいが……まだ綺麗な姿を見てもらえるだろう?」

「基準がおかしい! 令音さんはいつでも綺麗だって言ってるじゃないですか……」

 

 さして迷いもなく両極端な選択肢を迷わず取る令音に、呆れ顔で腰を突き上げる。そうして見える艶顔に美しさを覚え、士道は満たされる。

 しかし、士道の手で支配し調教し、様々な令音を見られるからいいのであって、さすがに思考支配で言わせるのはナンセンスだ。あくまで、引き出して言わせるのが素晴らしい――――どちらも大概だろう、とは士道の中で満場一致の自己ツッコミだけれど。

 しかし、あの世界で不可解なもの、気になる大きなことはまだ残されている。当然、崇宮澪(・・・)だ。

 

「……というか、夢の中とはいえ澪であれなら令音さんのマゾ気質って実は初めから――――――」

「……士道」

「いひゃい。いひゃいれしゅれいねさん」

 

 対面した己の口に両指を突っ込まれ、全力で両側に引っ張られた。半目を見せた令音の珍しい物理行使に、不利を悟って即座に降伏の姿勢を取らざるを得ない。

 恋人の距離というのは難しいもので、ここ最近は程よく主張を見せる令音。こういう戯れが嬉しいのだが、とヒリヒリする頬を令音の手で撫でてもらうマッチポンプを楽しみながら会話を続ける。

 

「……仕方ないじゃあないか。好きな人からもらうものは嬉しい。それだけの話さ」

「じゃあ鼻フック――――――」

「やだ」

「………………」

 

 口調と間延びを崩してまで拒絶するマジな方に、ついに本能が押し込まれた。どれだけ見られたくないのだろう、鼻の穴。

 まあ、本気で頼めばやってくれるのが可愛い恋人。そんな令音をどう言いくるめるかはまたの機会として――――令音は、ふと悲しげな色を瞳に載せた。

 

「……そして、きっとあの子も同じなんだ――――シン(・・)からもらうものが、なんであれ嬉しいんだろう」

「それが、たとえ洗脳(・・)で従わされるものだったとしても?」

「……〝私〟が答えだよ。君の言う通り、私は君に躾られることを好んでいる――――世界で唯一、()で従わされる悦びを教えてくれることを、ね」

 

 ――――全能の力があるが故の欲求。

 愛する者に愛して欲しい。愛する者を愛したい。それらが暴走した力が士道のモノ。その結果として、士道はかの始原の精霊でさえ御し切れない権能を会得した。

 今は繋がり合う心がある。だから誤解なく令音の考えが理解できる。

 誰にも従わない、従うことができない力を持った窮極の存在、始原の精霊。もし局所的とはいえ、その存在を上回る欲望があるのなら。それを駆使し、二つとない本物の支配を、絶対存在であるが故に秘めた被虐願望を解放できたのなら――――純粋な好意と、互いへの歪な欲望は表裏一体。どちらも欲望であるから、士道と令音はそれを受け入れていた。

 

「……君の知らない精霊(あの子たち)。夢とはいえ澪への不自然な――――――」

「令音さん?」

「……いや。どの道、夢の中なら問題はない。もし君の欲に影響が現れた時には――――君が愛する私(・・・・・・)が、その全てを受け止めてみせるさ」

 

 真っ直ぐに、士道からの愛を疑わない言葉。その微笑み、愛情が堪らなく愛おしい。どれだけ吟味を重ねても、愛おしい、愛している、そんな言葉しか浮かび上がってこない。

 夢ではなく、今は現実だ。肉棒が包み込まれる膣穴は、村雨令音という雌が五河士道という雄にもたらす幸福。子宮を突き上げる快楽は、その逆であり、どちらとも互いの幸福。

 そして深く重ねる口付けは、男と女の愛情表現。

 

「ん……令音さん……」

「……ちゅ♡ ん、んんぅ♡ 士道……♡」

 

 求め合って、求め合って、求め合って――――世界を征する力を持つ二人は、そんな原初の欲望に世界など及ばない幸福と充実感を得続けた。

 

 

 

「く……令音、さんっ!」

「……んぁ♡ 私の、膣内に♡ 射精()してくれ♡♡」

 

 何時間、繋がり合っているのだろう。それさえ曖昧にして、士道は多幸感のある射精を令音の子宮内にぶちまける。

 重い精液が吐き出され、今度は背面座位で交合っている令音の身体が逸らされると同時、結合部から激しい愛液が吹き上がる。

 

「……い、くっ♡」

 

 雄と雌の臭いが飛び散り、充満する。普通であれば鼻を抑えてしまう性臭も、士道と令音にとっては香しいモノでしかない。

 射精を終え、抽挿をしながら子宮口に亀頭を押し付ける。注入された精液を逃さないよう閉じられた子宮口に、一方的な要求を押し付ける。

 

「……ふぁ♡ ん、んんっ♡ ふぅ……♡ ひぅっ!♡♡」

 

 突き上げ方一つで喘ぎが変わる。押し込み、捩じ込み方を変えるだけで変化する。堪らず、抱き締めていた手で乳房を揉みしだく――――そこで、令音の着ていた白衣がなくなっていることに気づいた。

 

「…………」

 

 なくなっているからといって、どうということはない。互いの衣服がいつの間にか剥ぎ取られていることなど、士道と令音の間では日常茶飯事。

 しかし、これからしたいこと(・・・・・・・・・)の前では、少々と見栄えの問題があるかもしれない――――そこで士道は、夢の中の出来事を思い出し、恐る恐る口に出した。

 

「あの……令音さん」

「……ん、なんだい?」

「――――令音さんも、霊装って使えるんですか?」

 

 精霊の霊装。絶対の鎧、この世で最も堅牢な守護の領域。その霊装を士道は幾度となく欲望の道具に使い、夢の中でもそれは変わることはなかった。

 そう。崇宮澪の女神が如き霊装。それを令音が纏った時、果たしてどのようなモノになるのだろう。美しき霊装を美しい令音が纏う時、浮かび上がる感情はどれほどのモノとなるのだろう。

 一瞬、思案のような間を取った令音が、体勢を対面座位に戻す。……それで互いに快楽の声を漏らしたのは言うまでもない。

 

「っ……あ、あの……」

「……ん、っ♡ ……すまない。君は、私の霊装に興味がないと思っていた」

「なんでそう思ってたんですか!?」

 

 あらぬ誤解に驚きを隠せず叫んだ。ここまで令音を求めているのに、まさか霊装に興味がないなどとありえないだろうに。

 

「……他の子にはしていたのに、私には求めてこなかったじゃあないか」

「それは……さ、さすがに恐れが多いというか……勝手にするにも、令音さんの霊装がどんなかわかりませんし」

 

 令音は始原の精霊。今はその片側ということになる。力を共有しているとはいえ、霊装に関しては士道は専門外。

 気持ちやタイミングが合わなかったのもあり――――夢の中で見た澪の霊装に影響された今だからこそ、口にしてしまったのかもしれない。

 

「……そうか。しかし、それを考えると、澪に先を越されてしまったのは口惜しいことをした」

「ゆ、夢の中ですよ?」

「……私は、それでも複雑なんだ。――――本当に、複雑だ」

「令音さん……」

 

 物憂げな瞳に浮かぶ色は、令音が言う通り複雑だった。

 澪に対しての感情。元の自分自身への愛情、同情、憐憫、後ろめたさ――――先を越されてしまったことへの嫉妬(・・)

 

「……わかっているさ。澪を裏切った私に、この醜い感情を浮かべる資格がないことは。けれど、シンではなく士道、君を選んだこと……私は、あの日の誓いからその想いは変わっていない。だから――――――」

 

 令音の肢体に、光が形を作る。後悔を超える幸福――――士道への深い愛情を肯定した令音が、その愛を以て微笑む。

 

「……必ず、(夢の中)より綺麗だと、君に思わせてみせるよ」

 

 ――――霊装が現れた。澪と同じでありながら、形が少し異なる極光の霊装。

 そう言葉にすることは簡単だ。しかし、令音のドレスはそれだけで留めるには惜しい。極上の美、美しさの頂点、愛しい恋人がみせる究極的な装束が存在した。

 極光、無色ながら光を受けて波紋のように揺れ、令音の肌に絡まる幾枚もの羽衣。足元まで沈み、しかし汚れを拒絶するトレーンが、唯一士道だけはと繋がり合った下半身を包み込むように形を見せた。それでいて、スリットから大胆に見せつける美脚がいやらしくも美しい。

 首の装飾に繋がれた衣装に支えられた乳房、まるで下着が見えるような形だが、淫靡でもあり神々しくもある。令音の透き通る白い肌がそう思わせてくれる。

 左手足に設えられたリングバングル。結い上げられた髪に飾られた花弁たち。上げていけば切りがない。

 何よりも、令音を構成する面の全てが美しさを引き立てている――――あまりの美しさに、士道の欲望が暴発(・・)した。

 

「あ……っ!!」

「……んっ♡ これ、は……♡」

 

 驚いた貌をした令音を抱き締め、霊装の内側にある肉棒を激しく子宮へ打ち付ける。というより、捩じ込ませる。

 霊装の得も言えぬ感触。視覚の暴力。令音の香り――――士道は、その美しさに絶頂を迎えてしまった。

 

「はっ……はっ……ご、ごめんなさい、令音さん……っ!」

「……大丈夫、ちゃんと伝わっている。君の気持ち、嬉しく思うよ、士道」

 

 抱き返され、半ば直肌の胸に顔を埋める。相変わらずの大きさで、その下着の構造はエロ過ぎると思うなー、とか思うが口には出さない。

 もっとも、膣内とはいえ村雨令音の美しさだけで絶頂に至った士道に、今さらそれが恥になるのかと埋めた顔を真っ赤にした。

 

「か、肝心な時に、死ぬほど恥ずかしい……しにたい」

「……ふふ。行動は言葉より雄弁だと思えばいい。――――望むなら、この姿で土下座(・・・)を見せても私は構わないがね、ご主人様(・・・・)

「マジで勘弁してください……」

 

 たぶん、冗談抜きで情けなく果ててしまう。霊装を見ただけで絶頂したというのに、そんな美しい令音を穢す平伏の姿勢まで見せられたら、士道は完全に息の根が止まる。どうせ、スイッチが入ったら見せてほしいと間接的に指示を出す癖に、だ。

 ある種、言葉以上に興奮が伝わった結果ではあるものの――――精神的な屈伏が士道に襲いかかったのは、言うまでもなかった。

 

「……それで、この姿の私と何をしたい? 土下座か、足を開いて膝を曲げた失禁かい?」

「いざやる時は恥ずかしがるのに、なんで夢の出来事に嫉妬してるんです!?」

 

 どちらも令音に対して相当な羞恥をもたらすモノであるはずだが、今日ばかりは士道も避けたい。楽しいとはわかっているが、いくら何でも、だ。

 夢の中とはいえ羞恥での差があるのは、令音と澪の明確な違いかと思いながら士道は胸から離れようとして……もう一つの違いに気がついた。

 

「そういえば、おっぱいも令音さんの方が大きい……」

「……そうだね。私の容姿は、基本的に成長した澪だ。身体的な特徴は、私の方が少しばかり大人びている」

「……いや、にしても」

 

 ぷにゅ、ふにゅ。ふよん。ぽよん。どれでも当て嵌る素晴らしい感触。士道の人生でこれほどの大きさは令音しか存在しない。間違いなく、精霊たちの中でもトップクラスだ。

 しかし、澪との差となると――――――

 

「八センチ差はどうしてなんです? や、好きだからいいですけど」

「……? 澪とは六センチ差のはずだよ」

「え」

「……む?」

 

 澪は――夢の中でデータを覗いた限り――『89』。

 令音は士道の体感で(・・・・・・)『97』。

 令音の自称は『95』。……綺麗に全てがズレていた。

 さすがに自称を疑うのはどうかと思ったが、士道も令音に関しては本人以上に自信がある。霊装の上からそのたわわな果実を揉みしだいた。念入りに。胸を揉まれた令音の艶声を聞きたいとか邪な心は当然ある。

 

「……んっ♡ 君の、勘違いじゃあ……ない、かな♡♡」

「いやいや、俺が令音さんのおっぱいのサイズを間違えるはずが……うわ、ナチュラルにキモイこと言ったよ俺」

 

 今さらだが。

 しかし、士道が令音のバストサイズに自信があるのは確か。何度揉み上げ、しれっと水着紛いの美しいブラの下に手を差し込み、直に掴んでも変わらない。手に収まりきらないのになんでわかるのかと言えば、士道にもわからんがわかる、としか言いようがない。

 

「うーん、こうなったら〈贋造魔女(ハニエル)〉でメジャー作って正確なバストサイズを……」

「……何もそこまでしなくていいだろう。……おかしなプレイになりそうだ」

 

 ……否定はできないなぁ、と士道は苦笑して胸と霊装の隙間から手を引き抜く。

 

「けど、令音さんの身体って……」

「……自然的な成長はしない。君に願われれば話は異なるが、不可逆な変化は珍しいな。しかも、ここまで細かいものはね」

「……………………」

 

 もしかして、士道が揉めば揉むだけ成長するとかあるのだろうか。思わず、誰よりも大きい令音の胸をガン見してしまった。

 ――――この欲望、些か都合が良すぎる気がしている。気がするというより、本当に都合がいいのだけれど。

 士道と関係を持ってから、育つはずのない豊満な乳房が二センチ増量。つまり、このまま士道の手で育てていけば――――――

 

「……『夢の百センチもすぐそこじゃないか?』という顔をしているね」

「はっ! 読まれた!?」

「……久しぶりに言わせてもらうが、私にも羞恥を感じる機能はあることを覚えておいてほしいものだ」

「それを知ってるからたのし――――うぉっほん! すいませんでした……」

 

 マジな本音が出かけた。羞恥を感じる令音だからこそ、士道は楽しめるという鬼畜な本音が。

 

「…………」

「そ、それより、ちょっとしてみたいことがあるんですよ」

 

 『鬼畜』とか『いじわる』とか、そういった類の視線を何とか躱し、士道は話を本題に繋げていく。

 

「……何かな?」

「いやぁ……令音さん、耶倶矢と夕弦にすごく可愛いこと言ったみたいじゃないですかぁ」

「………………何のことかな」

 

 さり気なく視線を逸らすが、対面座位の真っ最中に士道から逃げられるはずがない。基本的に、行為中は士道が有利に持っていけることを利用し、令音の頬を手で挟んで無理やり正面を向かせる。

 

「誤魔化さなくていいですよ。令音さんが俺のモノをちょっと挿入れられただけでイッちゃう変態さんで、俺に虐められるのが大好きなマゾ奴隷だって知ってますから」

「……ちが……っ♡」

 

 締め付けが強くなる。肉棒を包む膣肉が蠢き、まるで士道の言葉に悦ぶような反応を示す。まさに、『身体は正直』という令音に士道はニィと笑みを零した。

 

「違くないですよね? あなたは俺の恋人で、なんですか? ――――答えてくれたら、ご褒美あげちゃいます」

「……ごほう、び♡♡」

 

 はしたなく喉が鳴る。優美な霊装を纏いながら、令音はその美しさの中に淫らな雌を飼っている。

 望めば誰色にも染めた姿を見せる村雨令音。だが、士道だけは違う。士道にだけは、令音が望む令音(・・・・・・・)が姿を現すのだ。

 

「……私は士道の雌奴隷、です♡ 士道に虐められるのが大好きで、士道に責められて、辱められて悦ぶ変態マゾ精霊の令音、です……っ!♡♡」

 

 ――――ああ、これだ。これが本当に、堪らない。

 夢の中にいたせいが、随分と懐かしく感じてしまう。起伏の薄い貌を真っ赤にして、瞳を潤ませて士道に媚びへつらい、奴隷宣言する美しい令音が士道は大好きなのだ。

 

「よくできました。俺の、可愛い令音さん。ふふ、恥ずかしいですか?」

「……土下座よりはマシ、かな」

「それは、また別の時に見せてもらいます。――――その綺麗な霊装姿を、とことんまで穢してみたいですから」

「……ひぅ♡♡」

 

 士道の声に弱いことを知っていて、耳元でじっくりと囁く。可愛い悲鳴だ。士道も、先ほどまでとは違い実に興が乗っている。

 だが、今日はご褒美(・・・)だ。士道に愛されたい。そう可愛らしく告白した令音へ、取っておきの時間をプレゼントしよう。

 

「それじゃあ令音さん。――――今日一日、このまま(・・・・)普通に(・・・)過ごしましょうか」

「…………本気かい?」

「正気かい。じゃないのが令音さんらしいですねぇ」

 

 無論――――士道はいつだって、令音に対しては本気だ。

 

 

「んー、いい天気に洗濯物を干すのは気持ちいいですよねー」

「……この格好で言うことかね?」

「この格好だから、ですよ」

 

 ちなみにこの格好とは、霊装姿の令音と完全に密着しながら(・・・・・・・・・)庭先で洗濯物を干すこと、だ。

 令音に構成してもらった服を着ているものの、士道が後ろから令音と繋がっていることに変わりはない。庭先で、ドレスを纏った美女と交尾する少年。絵としては、最高に歪んでいるとしか言いようがない。

 

「……誰かに見られたらどうするつもりだい?」

「どうせ近づけないようにしてる癖に――――俺と二人でいたい、でしょう?」

「……否定は、しないよ♡」

 

 一日中、挿入の状態で繋がったまま過ごす。士道を常に感じていられるこの時間を台無しにしてしまうなど、今の令音が許すはずがない。

 動く度、二人の結合部が動いて音を鳴らす。快晴の中、仲良く洗濯物を干す音としては淫靡にも程がある。

 日常で気品と神々しさを感じる姿を纏わせ、交合う――――興奮しないわけがない。

 

「令音さん、今どうなってますか?」

「……君のおちんぽが、私のおまんこと繋がってる♡ 身体を動かす度に捩れて、それだけで……っ♡♡」

 

 それ以上はもう、言葉にせずともわかる。繋がって、身体を動かしているだけで気持ちがいい。互いが一つになっていることを感じられる。

 しかし――――――

 

 

 

「……し、どう♡」

「はい。どうしましたか、令音さん。洗い物、早く終わらせちゃいましょうよ」

 

 お互いに食べさせ合い、きっちりと食事を終えて洗い物。キッチンでも二人で結ばれながら、令音の身体越しに洗い物を片付けていく。

 だが、令音の注意力が散漫になっていた。手は震え、結合部が僅かに揺れている。けれど、それ以上の動きはできない(・・・・)――――当然、士道が許可していないから、だ。

 

「……もっと、動いて……っ♡♡」

「ダメですよ。今日は一日中こうしてるんですから。体力は温存しないと、ね?」

「〜〜〜〜〜〜っ!♡♡♡♡」

 

 士道も令音も、一日程度では既に疲れ知らずの肉体なのは知り得ている。

 見え透いた体のいい言い訳に、令音が声にならない苦しみの嬌声を上げる。士道以上のタフネスさと寛容さ、そして受け身の姿勢があるからこそ、最低限の(・・・・)抽挿にこれまでにない快楽を感じている。

 気持ちいい、幸せ。もどかしく、苦しい。感じていないわけではなく、絶頂ができないわけでもない。けれど、極上の快楽に慣れ切った令音にとって甘イキは得も言えぬ感情をもたらしているのだろう。

 

「く……っ」

「……君だって、くるしい、だろう?♡」

 

 ――――当然、条件は士道も同じだ。

 令音が幸せでもどかしいように、士道も幸せでもどかしい。今すぐ、令音という極上の女を激しく味わいたい。このもどかしいばかりの抽挿を、最大のピストンに変えて令音とイキ狂ってしまいたい。

 それでも、士道は令音の挑発に唇を笑みの形にして応える。

 

「最近は、こういうのもいいかなって思ってきたんですよ。……令音さんがしてくれないなら、自分で令音さんとすればいいでしょう?」

「……ああ、全く。変態的なのは、お互い様じゃあないか♡♡」

「はっ。令音さんみたいな雌奴隷のご主人様なんて、ろくでもない変態に決まってますよ」

 

 我慢というのは、快楽のスパイス。別に、いつもと変わらない。士道は精霊たちを責める時、荒ぶる血と霊力を堪えさせて彼女たちを最高の状態へと持っていく。

 ただ今日は、その最高の女と互いを寸止め(・・・・・・)しているだけなのだ。

 

「せっかくだし、変態同士で楽しみましょうよ。――――終わる頃には、すごいことになってると思いますよ」

「……ふ、ふっ♡ 仕方がない、な♡♡」

 

 期待と不安を綯い交ぜにして、言葉を交わす。令音に霊装という最高級の装いをさせたのだから――――士道もまた、全力で楽しむつもりでいた。

 

 

 もちろん、令音に対する羞恥責めも忘れない。

 

「……本当に、見るのかい?」

「当然。日常には付き物ですよ――――トイレでおしっこするのなんて、普通のことでしょう?」

「……そう、だね♡」

 

 ただし、そのトイレに二人で入り、繋がり合ったままの令音を立たせて小便させるのは、普通のこととは言えないけれど。

 

「……結局、私の失禁をみたいんじゃあないか♡」

「人聞きが悪いなぁ。ちゃんとしたトイレで、ガニ股だってさせてないでしょ?」

「……考え方によっては、こちらの方がアブノーマルだよ」

「じゃあガニ股で頭の上で手を組んだ失禁、します?」

「…………」

 

 令音が素直に一歩踏み出たので、士道もそれに合わせた。ガニ股失禁は、今度また見せてもらおうとかろくでもないことは考えていたけれど。

 狭いトイレの個室に似つかわしくない極光の霊装。そのスリットに手を入れ、結合部を露出させる。

 

「っ」

「……んく♡」

 

 互いの秘部が、激しく交合うよりも淫靡に輝いている気がして、揃って息を呑む。

 脈動し、閉じて開いてを繰り返す肉棒と膣口。汁が壊れた水道のように流れている光景に、互いの感覚が壊れ始めているのを自覚した。

 その秘部に触れるだけで、決壊(・・)しかねない。最低限の動きで士道は令音の尿意を促した。

 

「さあ、令音さん。見せてください――――飲ませてくれても、いいですよ」

「……ダメだよ、士道♡ ――――変態マゾ精霊のおしっこ、私の膣内(なか)におちんちんを挿入れながら♡ しっかり見てくれたまえ♡♡」

 

 ――――シンプルながら、過去最高に堪らない令音の失禁が見られた。

 

 

 

 夕刻。士道と令音はリビングに倒れ、もつれ合うように抱き合っていた。正確には倒れてしまった(・・・・・・・)

 

「っ……これ、やば……いっ!」

「……ひっ♡ し、ど……うっ♡♡」

 

 何も出来ずに、悶える。絶頂から絶頂のループ。令音の子宮に射精して、令音の膣壁が士道の肉棒を締め付けてまた射精。

 二人は何もしていない。ただ、何もせず繋がり合っているうちにこのおかしな状態になってしまったのだ。締め付けと射精。この二つで完結する暴力的な快楽が、士道と令音から動きという人間的なモノを封じ込めている。

 

「はっ……令、音さん……と、止まれます……?」

「……むり、だ♡ 君こそ、いつもなら自力で引き抜けるだろう♡♡」

「そ、それが……令音さんの膣内、気持ちよすぎて抜きたくないみたいで」

 

 まさか『身体は正直』がこんなに早く投げ帰ってくると思っていなかった。ある意味、本当に本能だけで身体が動きを止めてしまっていることに焦りが募る。

 恐らく、だが。最低限の抽挿で常に繋がり、それに幸福感を覚え続けた二人の身体と霊力が、絶頂のラインを繋がり合うだけ(・・・・・・・)に引きずり下ろしたのだ。つまり今、士道と令音は交尾どころかその始まりの段階で勝手にイッて、最上級の快楽を常に感じてしまう身体に変化しているということになる。

 それでどうなるかは、二人で快楽に歪んだ顔を向き合わせることしかできない姿で、大体察しがつくことだろう――――気持ちよすぎて、ヤバい。

 

「こ、こういう感じになるんですね……っあ!」

「……き、君の欲望を、君自身にも向けたら、そうなってしまう、よ♡♡ あ、や、あぁっ!♡♡」

「あぎっ! べ、別に自分に向けたわけじゃないんですけ、どぉ!」

「……くひ♡ ひゃぁっ!♡♡ ……こ、これは、マズい、な♡♡」

 

 ――――令音が本気で危機感を抱いているということは、かなりの危険度である証拠だ。

 人間の身体は、こんな無茶苦茶な連続絶頂に耐えられるようにはできていない。しかし、生憎と士道と令音は普通の身体ではないため、耐えられる。耐えられるからこそ、二人の身体は求め合うことを止めない。なぜなら、この状態が普通だから(・・・・・・・・・・)。無尽蔵の霊力が、皮肉にも止めどない状態に士道と令音を追い詰める。

 あとは士道と令音の精神力如何ではあるのだが――――蕩けるまで、あと何秒(・・)だろうか。

 

「は……ぁ! 令音さん、令音さん!」

「……う、ん♡ イク♡ 君の変態奴隷、本当に君のおちんちんを挿入れられてるだけで絶頂して……士道♡♡ しどう♡♡ あ、あぁっ!♡♡♡♡」

「だ、から、そういうこと言うから……ああもう、俺もイキます、よ!」

 

 霊装と服を纏ったまま、リビングという平和の象徴で連続絶頂を耐え続ける。

 言葉を一つ交わす事に絶頂し、重ね合わせ握り締めた両手の温もりで、更なる絶頂に至る。

 痙攣した身体が精を吐き出し続ける。着飾った気品のある服とは裏腹に、士道と令音の貌が快楽に歪み、溺れ、瞳には愛しい互いしか映らない。

 

『――――イクッ!♡♡♡♡』

 

 どこまでも、どこまでも――――究極の愛楽に、堕ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「ただいまー。もう、またあちこち汚し……て!?」

 

 ――――琴里の声で、パチリと目が覚めた。

 何やら驚いて駆け寄ってきている。同じように目を覚ました令音と目を向けて、琴里へ声をかける。

 

「……おお、おはよう琴里。おかえり」

「……うむ、おはよう琴里。おかえり」

「もうとっくに夜よ!! ただいま!!」

 

 叱られた。そうして、自分たちの姿を見て少なくない苦笑を浮かべた。

 リビングで抱き合って、眠ってしまっていたのだが、溢れ出た精液が自分たちの周りに散乱して大惨事。立派な服とは違い、汗と性臭が酷く淫らな様相を呈している。さすがに肉棒は引き抜かれ、霊装の下に隠れた令音の秘部に素股の状態で置かれているが、相変わらず手は互いのものを握り込んだまま。

 ――――突き抜けた愛情も、ここまで来ると笑うしかないと士道は令音にキスをした(・・・・・・・・)

 

「……んっ♡ ふぁ♡ ちゅっ、る♡♡」

「お、起きがけに何してるのよ!? ていうか何したらあなたたちがこんなになるわけ!?」

「……ん、いや……初期技を極めたら、すごいことになったみたいな?」

「はぁ!?」

 

 さすがに、先の痴態を説明しきることができない士道は令音と重なり合いながら琴里の叫びを受け止める。あまりの状況に、令音が霊装を解放していることすら把握し切れていないようだった。

 変わらない琴里。変わらない士道と令音。ああ、酷く安心感を覚える。やはり、こういう繋がりが一番、士道を安心させてくれると吐息を零す。

 そこで、チラリと琴里に目を向ける。……その絶妙なロリっ子の美乳に、深く、深く士道は異なる安心感を覚えた。

 

「……ねぇ士道、その視線はなに? 何か、凄く馬鹿にされた気がするわ」

「ん、琴里はいつも通りが一番だなぁって。――――それはそれとして、ちょっとご主人様って言ってみてくれないか?」

「地獄に落ちなさい、変態」

 

 そうそう。黒リボンの琴里はこうでなくては、と罵倒されながら安堵を覚える士道だった――――羞恥を感じながら『ご主人様……♡』みたいな琴里は、見てみたいとは思っているけれど。

 そんな野望的な考え(よくぼう)は、恋人にはお見通しだったようだ。

 

「……夢と同じことができるというのに、君は変わらないね」

「そりゃあ、俺の手で言わせる(・・・・)からこそ、楽しいんですよ。ね、令音さん?」

「……まったく。仕方がないな」

 

 一番の被害者が困った顔をしているが、士道はただ己の欲望に笑うのみ。

 精霊たちの意志を残し、羞恥を感じさせながら、士道に屈伏や懇願をさせる――――その楽しさを無くしてしまうなんて勿体ないこと、そう簡単にできるものではないだろう。

 だから、夢は夢。現実の士道はこれからも変わらず、この霊力と天使を淫靡な遊びに使っていくことだろう――――――愛おしい恋人と、精霊たちと共に。

 

「……ところで琴里。おまえ、そんな服持ってたっけ?」

「へぁ!?」

 

 士道と令音のやり取りを疑問符を浮かべ眺めていた琴里に、唐突に浮かんだ疑問を口にする。

 一日中留守にしていた琴里の服装は、いつもの可愛らしいコーデなのだが……気合が入っているというか、高級感が増しているというか。とにかく、少し大人びてかつ可愛らしさを感じさせる、似合いながらも士道の記憶にない琴里の服装だった。

 そこで令音が、士道くらいしか読めない表情の変わりを見せながら声を発した。

 

「……美九のものかい?」

「い、いや……そ、そうともいうわねー」

「そうとしか言わないんじゃないか……?」

 

 美九ならば、確かに士道も合点がいく。店に出向けば端から端まで、を容易くやってのける美九なら、琴里の服を選び抜いて所持していてもおかしくはない。

 ないのだが、と士道は疑問に首を傾げた。相変わらず令音とフローリングに寝転がったままなので、それはどうなのだと思いはしたが。

 

「けど、美九の家に泊まりに行ったのって昨日じゃなくて一昨日だったよな? 昨日の夜は家にいたけど、今日会いに行ったのか?」

「そ、そうともいうわねー」

「……琴里は琴里で、色々あったということかい?」

「――――そうね。本当に、色々あったわ」

『……?』

 

 その苛烈な真紅を虚無の色にするくらいには、士道が知らぬ間に何かがあったのは確からしかった。

 

 

 






アビス、スレイヴ、オーバードーズで積み上げた経験値からか展開伸ばせるようになったなーと。単純に令音さんがアビスを得て素直可愛くちょっと反抗になってくれたのもありますけど。従順だけど綺麗な自分を見て欲しい乙女心。そしてどんな令音さんでも全肯定士道くん。……いつの間にか立ち位置逆転してねぇかこれ?

というわけで遂に霊装解禁。ここまで細かく霊装は描写してきたつもりでしたが、令音さんはマジで気合い入れました。もうあの美しい立ち絵と睨めっこよ。そして夢世界で土下座絶頂から遂に霊装絶頂を極めた士道くん。令音さん拗らせすぎてるこの子。
ちなみにバストサイズ微増は趣味。二センチが微増かは知らん。手で正確にサイズ測れるナチュラルに人間やめた変態士道くん書きたかった。

リクエストから常に繋がった中最低限の動きで日常を過ごす……本当は琴里を交えるつもりだったのですが、こだわりから令音さん単独になってしまいました。久しぶりに単独回が欲しかったのと、士道くん巻き込んだ展開にしたからですね。
ちなみに二人揃って快楽に呑まれるは途中で思いつきました。挿入してるだけで絶頂は元からでいつも通り士道くんが言葉責め……だったのを、今なら二人で仲良くやれるんじゃないか?と思った次第。個人的に満足度が高かったです。士道くん受けを書いたからこそ思いついたのでやってみるもんですねぇ。

感想、評価、リクエスト以下省略ー。いつもありがとうございます。今後ともご贔屓のほどよろしくお願いします。と全60話も超えて改めて御挨拶してみました。60話もやってるとマンネリとか思われてそry

ではではまた次回〜


というわけでリクエストから琴里&美九回。なんというか……いつの間にかキャラが動いた、みたいな?私気に入った子に精神補正かけるの好きなんですかね。いや令音さんは逆補正した気がしますけど。そんな感じで私も予想外なお話になりました。
今後は折紙&十香、『士織エターナル』で士織ちゃんオナニー教育回、『澪インターフェア』でエレン秘書官プレイにかこつけて本命澪に琴里を添えてのイチャラブ回。そして狂三スレイヴ二話連続(予定)です。お楽しみに〜
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