まそんなこんなで令音さんデート回です。温泉旅行、と聞けば察しのいい方はお分かりになられるかもしれませんね。それではイチャイチャラブラブな二人のデートをどうぞ。
「令音さん」
「……ああ。ありがとう」
素早く必要な支払いを済ませ、令音より先にタクシーから降りて手を差し伸べる。細かく、少し大袈裟かもしれない。だが、何より士道がそうしたいのだ。
士道が手を差し伸べてくれることを理解して、微笑を見せて手を取ってくれる令音に愛おしさを感じられるから。
「んーっ、着きましたねぇ。そろそろありましたけど、あっという間だったなぁ」
「……そうだね。長距離でも君の隣であれば、苦痛と退屈を無縁にしてくれる」
「え、もしかして俺、口説かれてます?」
「……? 私は事実を述べたまでだが」
さすがはクーデ令音の異名を持つ恋人。士道を軽々と赤面させることすら容易い。
と、士道のくだらないギャグはともかく、それなりの距離を駅からタクシーで移動し、二人で訪れたのは巨大な建造物――――有り体にいえば、
令音と一泊二日の旅行。予定を組み、二人で出かける。恋人としては、初めての試みだった。理由は、(様々な意味で)多大な令音を癒してやりたいと思ったこと。そして何より、士道が令音と旅行に行ってみたかった。
様々なものを令音と見て、感じたい。これは、その始まりの一歩というものだ。
「……これが秘密なら、不倫旅行のようだね」
「秘密じゃないし、秘密だとしても不倫じゃないですよね!?」
ぼんやりと何とも言えない冗談を口にした令音へ鋭いツッコミ。当然、精霊たちには伝えてあるし、そもそも令音は士道の恋人兼将来のお嫁さん。そして欲望奴隷……最後は、この旅行では封印しておきたい関係性だが。
「……冗談だ。私と君の恋人旅行、だろう?」
「うぇ……は、はい。そうです」
「……士道」
「わかってます。言わないでください」
「……今さら」
「言わないで!」
令音のちょっとしたからかいや直球な発言で赤面して、心臓を高鳴らせる自分が情けなくて顔を覆った。欲望全開の状態ならともかく、理性全開(令音さん尊いモード)の士道は令音にこれでもかというくらいに弱いのだ。
「……いや。君のそういう顔が見れて、私も嬉しい。ん……少し、気恥しい、かな?」
「その割には素面じゃないですか……」
「……そうかい?」
ぽりぽりと頬をかいてキョトンとした令音は、相変わらずいつもの起伏が薄い――――だが、士道とのデートにいつもとは異なる装いを見せるモノ。
「…………」
――――それだけで十分か、と士道は微笑んだ。
「……では今日は、羽を伸ばすとしようか」
「そうですね。じゃあ、お言葉に甘えて」
お互いの手を握る。令音は軽く力を込めて。士道はそんな令音の手を甘く、優しく。
恋人への信頼と愛情。士道と令音が交わし合った愛を余すことなく伝え合う行為に、令音を情動まま抱き締めたくなりながら、二人は足を揃えて従業員が出迎える旅館へと迎え入れられた。
手続きを済ませ、仲居の案内に従って部屋へと通される。軽い説明を受けて仲居を見送って、令音と二人で部屋の内観を見回した。
下調べで知ってはいたが、豪華すぎる部屋だ。二十畳はある和室に、客を迎えるために設えられた花の飾りや豪奢なテーブルに座椅子。それが和室という落ち着きのある景観を壊さないよう揃えられている。
「凄いですね……」
「……ん、いい部屋だね。――――君が選んでくれただけはある」
「っ……令音さん、もしかして俺のこと全肯定してくれるつもりじゃないですよね?」
「……私は私なりに、考えて答えているつもりだよ?」
小首を傾げてさも当然のように答えるも、令音が士道の言動や行動を大概肯定してくれるのはよく知っている。
今度は士道が頬をかいて曖昧に笑う。とりあえず、試しに座椅子に座ってみることにした。
「……おお、なかなかのフィット感」
……悲しいくらい庶民的な感想だった。欲望で生活が一変し、好き放題できるようになったとはいえ、士道が日用品にかける手間は以前と変わらない。こうした感想も仕方がないのではないか、と自己肯定をすることにした。
「……ん。いい座り心地だ」
「……俺の膝上ですけどね」
そして、自然な流れで令音が士道の膝上に座り、身体を密着させてきた。あまりに自然すぎて、士道は頬をひくつかせる普通のツッコミしかできなかった。
強く、だが香しく鼻腔をくすぐるデート用に用意された令音の香り。身体の感触――――特に、令音のスカート越しの美尻が押し付けられているのが堪らない。
「っ……」
手が伸びる。自然な流れで、令音の豊満な胸に伸びた両手が、ギリギリのところで止まった。
「……ん?」
「きょ、今日は穏やかに、のんびり令音さんと過ごすって決めたんですっ!」
「……出来もしないことを言うものではないよ?」
「くそ、辛辣に聞こえるけどれっきとした事実だなこれ!?」
その目標が達成できるはずがないことは、令音が身をもって証明している。理性が欲情し、理性のくせに理性を名乗る資格がなくなるまであと糸が一本。
「……士道♡」
そして、愛おしげに微笑んだ令音の唇が、士道の唇に押し当てられたのは一秒後。
「あ」
リップが引かれた甘い唇の味。脳髄まで届き、燃え上がる令音への愛情。
時間にして五分と立たず、旅館に着いて早々に、士道は令音のデートコーデを白濁液で汚し尽くした。
「……開始五分で目標が消滅した」
ガックシと肩を落として、旅館の廊下を歩く士道は出来もしない指摘を受けた目標が見事粉々になったことに気を落としていた。無論、下半身は全く気を落としておらず、極上の女を抱いたことで元気いっぱいではあったのだけれど。
「……そんな目標がなくとも、君と私であれば穏やかに過ごす時間は作れるだろう」
「十割中二割とかじゃないですよね?」
「…………」
「せめて何か答えてくれません?」
無言は何よりの解答。目尻を彩る隈とは裏腹に、温泉に入る前から肌をツヤツヤにした令音がそっと目を逸らす。無言以上に、行動で解答を用意されてしまった。
ちなみに、汚した令音の衣服は残らず綺麗に洗い流してある。今朝の洗濯が日課の士道にとって、〈
「……君の目標が必要なものだったとして、それは私から君を求めない前提の成り立ちではないかね? 私が求めなければ可能性は………………ゼロではないが」
「そこはゼロって断言していいですからね」
出来もしない目標というのは、二人きりの温泉旅行で士道が令音へ情欲を感じないわけがないという当然の理由。
仮に士道が耐えきれたとして、令音から誘いがないとも限らない。こと士道の我慢を見抜くことには、秘密の関係だった時期から定評があるのが令音なのだ。
「あ、ここですね」
「……ん、いこうか」
色違いの暖簾に分けられた大浴場。
「…………聞かれすらしなかった」
「……慣れているからね」
「ですよねー」
もちろん、士道と令音が二人きりで入れるため、予め時間を指定した
常識の範疇からは大きく外れているが、士道が直にやらなければ琴里の〈ラタトスク〉権力が発動するだけだ。かつての耶倶矢や夕弦のように、暖簾入れ替えのドッキリがない恋人二人きりの空間作りなだけマシだろう、恐らくは。
「……温泉は久々だから楽しみだよ」
「俺も、こういう本格的なのは久しぶりです。それも令音さんと二人っきりだと」
「……それはいつもしているけれどね」
湯を共にしない方が珍しいまである、と暗に指摘されて士道は苦笑を返す。まったくもってその通りだと、脱衣場で服を脱いでいく。令音も士道にならって同じ行動を取った。
お互い、共に服を脱ぐことは慣れっこだった。とはいえ、令音の脱衣には性的な意味でドギマギはさせられる。
「……んっ」
「…………」
衣服から解放される瞬間、ぷるんっと揺れる百に迫ろうかという巨乳。レースで飾られた青いブラのホックを外した瞬間、最後の枷を取り去った双丘がさらに振動の深みを増す。
揃いの下着を淫靡な仕草で足から取り去れば、士道のために丁寧に剃られ、しかし決して剃りすぎではない髪色と同じ恥毛が士道の目に迎え入れられる。先ほどまで男根と繋がっていたにも関わらず、初物のように美しい割れ目も同様。
興奮や煽情と拮抗する畏敬と神々しさ。村雨令音の脱衣裸身という芸術作品は、士道に見せつけるように行われた。
「……ここでするかい?」
無論、いやらしい視線はお見通しであり、士道に見られるために令音がやってくれていること。ほんのりと淫靡な色を貌に乗せた令音に、士道の肉棒はとうの昔に臨戦態勢を迎えている。
「そういうプレイもいいですけど、せめて中でしましょう」
「……ふっ。そうしようか」
どうしようもない提案を笑い合い、大浴場へと向かう。
脱衣場というのも乙なものかもしれないが、その先にはそれ以上に相応しいものが待っている。後片付けは完璧にするとはいえ、後の利用客には知らぬが仏、というものだろうが。
小さなタオルだけを二人で持ち、扉を開いた先に待っていた光景に感嘆の声を上げた。
「おお……」
「……いい風景だ」
岩で囲われた大きな浴槽に湯が張られ、特有の湯気が視界を満たす。その湯気の先には、広大な自然の風景が広がり、感傷さえも癒してくれるように思えてならない。
ロケーションとしてはこれ以上ない。互いの身体に湯をかけ合い清めてから、岩盤に囲われた湯に足を揃え、隣同士で浸かりあった。
「あー…………いつもながら、いいお点前で」
「……ありがとう?」
相変わらず士道のヘンテコな称賛と、小首を傾げてそれを受け取る令音。もちろん対象は、湯船にぷかぷかと浮き上がり、透明度のある湯に愛らしい乳首を見え隠れさせている乳房だ。露天風呂の快感より先に令音の乳房事情が目に入ってしまうのは、何とも令音に狂っていると内心で笑ってしまった。
いつもはどちらかを抱きながら入る湯船だが、たまにはこうして寄り添って入るのも悪くはない。湯船に浸けた手は、寄り添った互いの手を握りあっている。それだけで、十分すぎた。
「あ……」
言葉を沈ませ、のんびりと穏やかな理想の時間を過ごしていた士道の視界を
もう、長らくその光景を見ていない気がした。かつて令音が大切に、肌身離さず持ち歩いていたクマのぬいぐるみ――――三十年の時を超え、修繕を繰り返された崇宮真士の贈り物。
令音曰く、今は
故に、士道はぽつりと問うた。
「令音さん、ぬいぐるみなら何が好きですか?」
「……贈ってくれるのかい?」
「真士から澪にはあったなら、俺から令音さんにあってもいいじゃないですか。……対抗してるみたいで悩みましたけど、やっぱり俺からも贈りたいです」
それを肌身離さず持ち歩いてもらえたら、士道は嬉しい。純粋な恋人としても――――支配者を謳う令音のご主人としても。
「……ふむ」
ちゃぽんと、令音の艶やかな髪から雫が落ちる。それは何かを困っている時の顔だ。同時に、
「……君は、〝私〟に何が似合うと思う?」
「えっと……犬、ですかね?」
「……理由を聞いてもいいかな」
「や、だって俺の臭いを嗅いだだけでイっちゃ――――あ、痛い。令音さんの素敵な手に繋がれた手が地味に痛い。ごめんなさい雰囲気台無しでしたほんとすいません」
真顔ながら、若干つり目な気がしてならない令音からのささやかな制裁に襲われ、さしもの士道も今ぶちまける理由ではなかったと反省する。ちなみに、理由自体は至極真面目である。
「まあ……今度デートするとき、一緒に決めましょうか」
「……ん。それがいい。いや――――そうしたい、かな」
「はい。そうしましょう」
あの二人だって、決めてあれを選んだわけではない。ならば士道と令音が、出かけ先で決めても構わないだろう。
何も焦ることはない。時間は多くある。
「……ふぅ」
ふと、令音が湯を割いて立ち上がる。令音の減り張りのきいた美しい女体のラインから湯が流れ落ち、それだけで艶やかな光景を作る。
もう上がるのかと思ったが、そうではない。湯船を覆う岩盤に座り、少し身体を冷ますらしい。
「っ……」
息を呑む。その、士道を誘う仕草に。わざわざタオルを一枚肌に乗せ、大きく浮かぶ乳房を透けさせる。岩盤についた臀部も、水を弾いて素晴らしい弾力でこちらを誘っていた。
「……
薄紅が僅かに引き上がり、最後に言葉が士道を誘った――――据え膳食わぬは男の恥とは、こういうことだろう。
「じゃ、令音さんのお尻で」
「……ん、好きに使いたまえ♡」
色香をもたらす吐息を零し、令音が再び湯に足をつける。そうして岩盤に手をつけ、プリッとした張りと程よい大きさの桃尻を士道のために突き出してくる。
士道もそれに応えて令音の尻に手を這わせ、朱色を帯びた白肌を堪能して、イキリ勃った肉棒をお尻に置いて――――その谷間に挟み込んだ。
「……んっ♡ 士道……?」
直挿入ではない奇妙な感覚を感じてか、令音が顔をこちらに向けて名を呼ぶ。とはいえ、挟んだだけでしっかり感じているのは声から知れたこと。士道はそんな色香を纏う令音に声を返した。
「んー、たまには
あえて挿入はせず、令音のケツの割れ目でその味を楽しむ。既に挟み込んだ肉棒の先端からは、ダラダラと我慢汁が滴り令音の臀部を濡らしていた。その一滴一滴にピクリピクリと裸身を揺らす令音の感度が、士道の欲をさらに底上げしてくれた。
「……んっ、あ♡ ……もう少し、過激なプレイを望むかと思っていたけれど♡」
「たまには、ですよ。大体、何を想像したんですか? ケツマンコ使われること、ですか?」
「……ひぅ♡」
ぐちゅ、ぐちゅ、と令音の尻穴に亀頭を這わせて士道からも欲を煽る。その気になれば、今すぐにでも挿入れてしまえる。短い悲鳴を上げた令音が――――しかし、やられっぱなしではなかった。
「……いや。ふたなり人格排泄でもさせられるのかと――――――」
「忘れてっ! あれは今すぐ忘れてください!!」
「……令音のおちんぽシコシコ見――――」
「あー! あー!! 聞こえない!! 何も聞こえないなー!! 令音さんの尻コキ気持ちいいなー!」
叫びを上げて、問答無用で尻ズリを始める。元々から令音に敵わない士道だが、とんでもない黒歴史を握られてしまった気分だ。夢の中で予防線を張り、元の人格と根本は変わらなかったとはいえ、令音の人格排泄という本気で死にたくなる欲望を僅かでも思いついて叶えた暴走霊力を恨む士道であった。
「ふ、ぅ……あぁ」
「……っ♡ あ♡ ふぁっ♡♡」
とはいえ、そのような戯れはすぐに令音の尻ズリを堪能することで、快楽に押し流されて忘れられていった。
同じ肌であるはずだが、パイズリとはまた異なる悦楽。挟まりきらないからこそ、美尻を扱っているという背徳感を覚えて肉棒が力を増す。
令音は深く挟まれた士道の肉棒を肌に擦られ、秘部や尻穴を竿が掠め股ズリとは異なる感触に士道同様喘ぎ声を漏らしていた。
「令音、さん……っ!」
「……ん♡ 私のお尻は、気持ちいいかな?♡♡」
「すごい、いいです! 令音さんのケツに挟まれて……っ!」
令音の生尻を肉棒を扱き上げるためのモノにしている。冒涜と背徳、理性でさえその味を占めている士道には堪らないものがあった。
美尻の割れ目が濡れぼそって、肉棒の滑りが増す。令音の尻の中で士道の肉棒が力強く跳ねた。
「……あっ♡
すかさず令音が〝懇願〟した。士道がしているのではなく、士道に
「令音さんのケツズリで、
当然、堪えきれるものではないし、堪える必要もなかった。
どぶっ、どぷぷっ、と濃厚なザーメンが令音の尻の割れ目、抜け出して艶のある背中に落ちる。令音の肌理細やかな肌を濁り汁が占拠していく。
長い射精を終えれば、令音が向けた背中と尻は士道の白濁液でぐちゃぐちゃにされていた。それをさらに汚すため、桃尻を鷲掴みにして揉みしだき、割れ目に流れるザーメンを中に染み込ませる。
「……あ、んんっ♡ あぁ……っ♡♡」
「令音さん?」
「……君のザーメンが、私のお尻で感じられて、気持ちいい、よ♡♡」
――――淫靡な微笑みと、士道が育て上げた羞恥が垣間見える令音の貌。
促すだけで答える忠実な
交わり、身体をお互いに洗い合い、当然そこでも欲を交えて――――外気に触れられる露天風呂というロケーションを、存分に遊び尽くした。
「……あれはズルくないですか?」
グッ、グッ、と
「……ふ、あ……別に、意図したわけではないよ?」
「意図してないから動揺したんですよ!」
何の話かといえば、こんな高級旅館にも設えられていた
様々なリラクゼーション施設を堪能していた二人は、ふとした拍子に卓球で勝負をすることになった。もちろん、士道がふっかけたことなのだが。
『せっかくなので、勝った方が負けた方の言うことを聞くっていうのはどうです?』
『……勝っても負けても、君の言うことなら何だって構わないが』
『いやいや、こういうことで勝ち取るのは特別感があると思いませんか?』
勝負に勝って相手を従える。普段とすることは同じであるはずなのに、その付加価値は甘美な響きがある。
画して、またもや凄まじい腕前を発揮した令音と欲望ブーストをかけた士道は互角の卓球勝負を繰り広げ、互いにあと一ポイントで決着まで持ち込んだのだが――――――
『ぶっ!?』
『……うん?』
備え付けの浴衣に着替えて、しかも帯の結び方がぞんざいであったためだろうか。その豊満で悩ましい胸元がサーブの瞬間に零れ落ち、士道は見事空振り。勝者は村雨令音となったわけである。
「……見慣れているだろうに」
「見慣れるだけで興奮しないなら我慢の二文字を覚えてます、よっ!」
「……ふぁ♡」
少し強めに背中を押して、これまた悩ましい官能的な声が令音から零れ落ちる。これは確実にわかってやっているが、それを知っていても士道は興奮を誘われてしまうのだから仕様がない。
結局、欲望で勝負を挑んだ結果、その欲望に足を掬われた。意図せず浴衣から零れ落ちた令音のおっぱい……響きだけで、心が踊るのも仕様がないわけだ。
さり気なく己を正当化しながら、士道は令音の張りのある肌に手を這わせてマッサージを続ける。
「けど、本当にこれでいいんです? マッサージなら、旅館に本格的なのがありますよ」
士道としては大歓迎だが、純粋なマッサージという意味では旅館の施設に本業が存在している。何でも言うことを聞くとは言ったが、あまりにも軽い願いに士道は拍子抜けしてしまったのだ。
「……ん♡ いいんだ……私は、士道のマッサージが……いい♡」
甘い声。恋人に甘える、令音が士道だけに扱う唯一の声色。五河士道が手にした彼女に対しての、絶対的な特権。
うつ伏せから見える令音の貌は、艶があり仄かな笑みを携えている。裸体を含めた美しさに、士道はゴクリと生唾を飲み下す。
「っ……ホント、甘え上手になっちゃって」
「……君にだけは、特別だ♡」
「当然。俺以外になんて、絶対見せませんから」
令音は士道のモノであり、士道は令音のモノ。
令音の肌に隙間を作らず指と手を押し当てる。背中を押せば、押し潰された生乳が形を変え、足つぼを刺激すれば声高な嬌声が上がる。
「……んぁ♡ ……ひぁっ♡♡」
「…………」
浴衣の下に隠れた肉棒が悲鳴を同調させている。顔を顰めてしまうほど、痛々しく中で腫れ上がっている。
「……士道、もう一つ、いいかい?♡」
「何なりと」
そのことに、
「……
それが
ピタリと、令音の身体に這わせていた手を止めて、唇の端を上げて問いかける。
「具体的には、どうしてほしいんですか?」
「……君の
仰向けになり、その女神の裸身を武器にする。
汗が滲み、士道の鼻腔を令音の体液が刺激する。雌の香しい臭いがする――――その雌を、士道という雄の臭いで囲い込む。
ああ、ああ。本当に、淫乱な雌犬に
「く、くく……やっぱり、俺の臭いでイク変態じゃないですか。ねぇ、俺の雌犬奴隷さん?」
「……うん♡ 私は君の臭いだけでイっちゃう雌犬奴隷です♡♡ 士道のおちんぽ様を令音の身体にください♡ 臭いだけで絶頂する変態な私を、その臭いで躾てほしいです♡♡♡♡」
媚びへつらい平伏し、発情した雌の貌に蕩けた瞳を飾る。その理知や理性などなく、士道に飢えた一匹の雌犬。己の美貌を理解しながら、雄に従う絶美の雌が転がっていた。
「ええ。躾てあげますよ。俺の可愛い雌犬に、俺のモノを擦り付けてあげます。令音さんの綺麗な身体から、俺の臭いが取れなくなるくらいにね」
「……ありがとうございます♡ 士道のおちんぽ、令音の身体に塗りたくってください♡♡」
この
先ずは足。令音の美しく、シミ一つない輝かしい足。
「……ん、あぁぁぁ♡ 士道のおちんちん、私の足に……♡♡」
「俺も、令音さんの足で気持ちいいですよ」
足裏に竿から亀頭までを丹念に擦り付ける。足と足の間にも欠かさず亀頭と竿を這わせ、カウパーで濡れた淫奔な両足を作ってやる。
足回りを丁寧に。膝裏、太股、時間をかけて士道の臭いを肉棒で擦り付ける。令音の裸身という絶美を、更なる淫靡の高みへ押し上げる。
肌だけでなく、その体毛に至るまで例外はない。本来なら必要がないはずの恥毛。士道のために誂えた銀の陰毛を肉棒に絡みつけ、艶のある毛先の一本に至るまで徹底的に汚し尽くす。
「……あっ♡ 私の恥毛……♡♡」
「はい。俺のために生やしてくれてる令音さんのマン毛、これも気持ちいいですね」
「〜〜〜〜〜っ♡♡♡♡」
自ら望んだこととはいえ、恥毛まで扱われる羞恥感は薄れていない。腕で申し訳程度に顔を隠した令音――――ぷしゃっ。そんな淫らな水音が、彼女の秘部から飛沫を上げた。
「あー、令音さんのへそ穴……」
「……ひ、ぁ♡ 私のおへそ、士道専用のちんぽ汁の穴にされてる♡♡」
なだらかなお腹。そのへそ穴に亀頭を押し付けてカウパー用の穴にしてやる。汚れを知らない穴を、士道の臭いを溜め込むタンク扱い。それでも、令音は感涙の声音を零していた。
「くっ、令音さんのおっぱいの隙間、いい感じに蒸れて……っ!」
「……ん、私のおっぱいの隙間まで、君の臭いを付けてくれてありがとう♡♡」
乳房は蒸れるであろうバージスライン、下胸の隙間に肉棒を挟み込んで、念入りに臭いを擦る。元々、豊満すぎる乳房を先ほどから押し込んでいたためか、程よく汗で蒸れて士道の臭いと混ざりあってくれた。
腋、鎖骨、首元、手のひら、爪先、二の腕。聖域など存在しない。村雨令音という絶美の女体に、士道の臭いとちんぽ汁を塗りたくる。汗とカウパーに塗れた令音の身体は、時折痙攣して股から水音を散らしている。
「……おっ♡ あ、はっ♡♡ い……くっ♡♡♡♡」
イッている。令音が、士道の臭いを擦り付けられて絶頂している。全身を隈無く淫靡な汁で濡らして、令音自身の汗と交えた艶やかな装いで。
張りと潤いのある白い素肌。足指の隙間。恥毛。へその穴。腋の窪み。全てに汁を塗りたくり、肉棒を擦り付けた。全身から溢れる令音の臭いが、士道の臭いと混ざり合っている。
「ふぅ……ふーっ……」
興奮でおかしくなる。気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい。ただ肉棒を令音に擦り付けているだけなのに、何度白濁液が尿道からぶちまけられそうになっているのかわからない。
残すは、首より上。それより下は透明な汁が汗と混ざり凄まじい臭いを発している。令音と士道。二人の臭いを混ぜ合わせた興奮の香り。
令音の蕩け始めた端整か貌に、極限まで硬くなった肉の塊を押し当てる。
「……はっ、ぁぁぁぁ♡ おちんぽ♡ おちんぽ擦って♡ 令音の顔におちんぽください♡♡ 士道の立派なおちんちん♡ 私の顔に擦り付けてぇ♡♡」
かつては、違う自分になってしまうと恐れていたモノを、今では自らの意志で顔に擦り付ける令音。
「ええ、あげますよ。たっぷりと、令音の綺麗な顔にちんぽ汁でお化粧しましょう」
「……はい♡ ちんぽ汁お化粧してください♡♡ 士道のために綺麗になるから♡ 私をもっと好きになって♡♡」
「もう、十分すぎるくらいに綺麗ですよ」
けれど、もっと好きになってほしいのは士道も同じだ。今以上に壊れてしまえ。士道と一緒に壊れてほしい。片時も離れられない、お互いの臭いだけで絶頂する狂いに狂った雄と雌になれと願いを込めて肉棒を擦り付ける。
頬に、唇に、目の深い隈に、睫毛に、額に。しまいには髪に絡めてせっかく整えられた艶髪の毛もカウパーで濡らしていく。
そして、その鼻孔を無理やり押し広げるように亀頭を押し付ける。
「……おっ♡ ふごっ♡♡ は、鼻の穴にちんぽ汁っ♡♡ イクっ♡♡ 士道の臭いでイクゥッ♡♡♡♡」
鼻の穴を犯され、腰を浮かせて愛液を吹き散らす。変態雌豚奴隷に相応しく、豚鼻のアヘ顔でイキ果てる。
それでも、ああ――――村雨令音は美しい。
「令音さん、歯磨きしましょう。ちんぽで歯磨き、好きでしょう?」
「……すき♡ ちんぽ歯磨きするから♡ 口の中まで士道の臭いを擦り付けてほしいっ♡♡」
どこまでも狂って、狂い切る。令音の白く並びのいい歯に竿を当て、強引な歯磨きを行わせる。
「……じゅる♡ じゅるっ♡♡ おちんぽ歯磨き♡ 歯に士道の臭いがついて……んっ、イクっ♡♡♡♡」
もう何をしても絶頂する。全身に士道の臭いをこびりつかせて、どこからでも臭いを感じてイキ狂う。
――――令音だけがそうなるのは、公平ではない。
「……令音さん。俺にも令音さんの臭いをください。どこでも舐めていいですから。令音さんの臭いで、イカせてください」
「……うん♡ 君の身体、舐めるよ♡♡ 顔も、足も、腋も――――お尻の穴まで、私の臭いが取れないようにしてあげるから♡♡♡♡」
舌が這う。令音の舌に犯される。それが堪らなく気持ちよくて、二人で溶け合っていく――――どこまでも、士道と令音は快楽に溶けていった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「…………」
「…………」
部屋に設えられた専用の露天風呂に身を浸し、真っ直ぐに向かい合って見つめ合う。
なんと、言えばいいのか。
「忘れてくれません?」
「……すまない。無理だ」
「……俺だって、自分のお尻の穴舐められて、あんな声出すとは思わなかったんですよ。忘れてください」
「……いやだ」
「無理から嫌になった!?」
何がなんでも忘れてやるものか、という強い意志が感じられて士道は目を見開く。
尻穴。前々から折紙や夕弦に責められて何となく自覚はしていたのだが――――令音は、比にならないくらいに危なかった。何がとは言わないが、危なかった。
「……君だって、私の変態的な言動を聞いていただろう。これで恋人同士、平等だよ」
「くっ……俺に責められるのが好きだって言ったくせに」
「……好きだよ。けれど、君に求められたのなら吝かじゃあない。……端的に言えば、嫌いだとは告げた記憶がない」
「こっちは謀られた気分ですよ。……まあ、俺も嫌ではないですけど」
むしろ、してほしいとは思っていたのだ。ただ、自分の弱点が予想外で終わってから恥ずかしくなったというだけ。
湯に口まで沈めて恥ずかしさを鎮火させる士道に、令音はフッと微笑んで声を発した。
「……今日は特別だ。私と君の恋人旅行だからね」
「じゃ、また旅行したらしてくれるんですか?」
「……君がいいのなら、構わないけれど」
「…………目覚めないようには頑張ります」
何にとは言わないが。誰になるとも言わないが。
「そういえば令音さん。この宿から少し歩いたら……海が見えるんですよ」
「――――海、か」
僅かばかりに、水面が揺らぐ。令音の動きか、それとも声か。
「見に行きましょう。俺たちで――――村雨令音と、五河士道で」
「……ああ。きっと、綺麗だ――――とても」
士道と令音は
無論、令音と本物の恋人になったあの場所で、というロマンチストな想いはあるのだけれど。
「令音さんは今、幸せですか?」
「……陳腐な表現だが、君といると心が洗われるようだ。……それが答えかな」
「あはは、詩人みたいなこと言いますね。それが大げさじゃないなら、凄く嬉しいです」
「……大げさじゃないさ。喜んでくれたまえ」
「はい。喜びます」
ああ、何だ――――目標はちゃんと、果たされているじゃないか。
「……士道」
「はい」
「……ん、いや、何だったかな。――――ああ、そうだ」
花が咲いた。
「……ありがとう、士道。私は、君のことが大好きだ――――――世界で、一番にね」
村雨令音の笑顔という、満開の花が――――士道の心を、照らし続けていた。
ちなみに令音さんとのお尻エッチ描写したら士織ちゃん係わってないのに士道くんのセリフに♡つきますよ(先制攻撃)。
基本的に令音には勝てないという士道くん。本能ブーストかけたら勝てるけど、結局丸ごと一緒にって感じはある。そして臭いネタを含めて原点回帰となりました。初期リクエスト、今なら書けるなーと拾ってきたりなんだりと。あの頃は心情云々とかアレだったけど、今の二人ならノリノリでやりそうだな……って。
そうじゃなかったら泡プレイ足したりマッサージ継続してたりだったかなぁ。尻コキは趣味。あと夢オチを笑い話にできるの平和時空って素敵だなぁと。てか令音さんより士道くんにダメージいってんだよな夢オチ回……。
原作の台詞を変えたり使ったりで久しぶりにこの手の芸は楽しかったです。必ずその台詞を本人が言ってるわけじゃなかったり、ふふふ。
ラストは……私、澪関係者書くともれなくこの台詞を扱う辺り、ほんと好みが漏れ出てんだよなぁ。前作参照です。まあタイミングちょうどいいしね。何がとはこちらでは言いませんが。
感想、評価、リクエスト募集中でーす。断っておきますけど、これ同じ人が書いてます。今回に区切ってもちんぽ擦り付けプレイとラストのイチャラブ正気で書いてますからね!!!!どっちも私の性癖です。どっちも書きたいからほんとにもう欲張りさん。
ではではまた次回〜
さっそく『精霊デイドリーム』を活用して、狂三バッドエンド続編第一弾となります。犠牲者は真那です。はい、実妹の崇宮真那ちゃんです(はぁと)。こんな形でしか出せない私を許せ。そして容赦のない人格排泄すらこの次への前座だ。というわけで2話連続で行われる容赦のない三人のバッドエンド。特に本命は気合い入れて書いてます。私一人では辿り着けないものを形にしています。このリクエストだけは譲れねぇ、そんな感じの回をお楽しみに!
まあこんだけやっても夢オチで安心はするよね、ほんとに。