憂いの篩 作:とある男子
記憶の持ち主は服を脱ぐ。
制服、シャツ……パンツも?
それから真っ裸で仁王立ち。
体がどんどん毛深くなって……手が犬っぽくなった。
彼はアニメ―ガスらしい。
ドアノブをガチャガチャと犬の手で器用に……あ、諦めた。
半開きの窓を鼻づらで押し上げ、彼は部屋から脱出。
さすが犬、走るスピードが速い。
暴れ柳の根元を通り過ぎる時も、振り下ろされる枝を軽く避ける。
ホグワーツの中庭が見えてくる。
昼休みなのか、3人の少女がお弁当を広げていた。
「わんわん」
「きゃっ」
犬は女子生徒のスカートに顔を突っ込んだ。
ほう……水玉か。
「わんちゃん、また来たの?」
「わふっ」
「あ、こら」
別のスカート、こっちは縞々。
少女達は本気で怒ってはいない。
おかずを分けてやったり、体を撫でまくったりと、彼がアニメ―ガスであることに気づいていない。
「あ、そろそろ行かなきゃ」
「またね」
2人の少女が鞄を持って校舎の方へ去っていく。
「……」
残った少女の手が犬に伸びる。
お腹を通り越し、雄のシンボルを握ってきた。
「大人しく、ね」
「わ、わふ」
小さい手が竿を上下にしごき始めた。
少女のスカートの中からピンク色のオーラのような物が出ている。
犬は鼻づらを押し付け、下着の上から舐めた。
「あっ……ここじゃだめだよぅ」
少女と犬は近くの森の茂みへ入っていった。
少女は四つん這いになり、犬にお尻を突き出すような恰好をする。
「わふっ」
がば、と圧し掛かる犬。
少女が指を添えたりするが、つる、つる、と滑って、なかなか入りそうにない。
「うーん。ちょっと大きすぎるみたい。ごめんね」
「くぅーん」
「よしよし。泣かないの」
少女は犬を仰向けにすると、股間に顔を近づけていった。
「ぱくっ」
先っぽに桃色の唇が覆いかぶさる。
少女は舌を一生懸命動かして犬を喜ばせた。
下半身に走る快感に悶えていると、犬の目の前に少女の割れ目が来た。
犬が下、少女が上になってお互いを舐め合う。
2人が満足するまで舐め合いは続いた。
「また来てね。今度は後ろの方でできるようにしとくから」
「わんっ」
視界が霧に包まれてきた。
今回はここまでのようだ。
「……」
数時間後、俺は図書館でアニメ―ガスについて書かれた本を読んでいた。
アニメ―ガスは大人でも習得することが難しい呪文らしいが、あんなことができるなら、そんなことは気にならない。
が、どんな動物になるかは事前に分からないことが難点だった。
せっかく苦労して鳥とかだったら何もできない。
「あら、サクじゃない」
たくさん本を抱えたハーマイオニーが隣に座ってきた。
「それアニメ―ガスの本? 最近多いわねぇ」
「俺の他にもいたのか?」
「ええ。シェーマスでしょ、フィネガンでしょ……」
ハーマイオニーの口から5,6人の男子の名前が出てくる。
うーん……この状況で犬になっても怪しまれそうだなぁ。
いや、見逃してくれるかも?
「フレッドとジョージも見てたのはびっくりしたわ。まぁ、本性を暴く呪文があるから大丈夫だけど」
「呪文?」
「そう。
「ふ、ふうん……」
その言葉を聞いた俺は、そっと本を閉じた。