※この作品はR-18です。

憂いの篩   作:とある男子

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クリスマス

今日はクリスマス。

 

俺は少ない居残り組。

 

寮の談話室に下りると、クリスマスツリーにたくさんのプレゼントが置かれていた。

 

ルーナからはアルバム。

 

制服や色々な服を着たルーナが、写真の中で手を振っている。

 

しばらく見ているとルーナは服を脱ぎ始めた。

 

やがて裸になり、にっこり微笑む。

 

……良い物をもらった。

 

俺が贈ったのは2段仕掛けの郵便受け。

 

これは対になった郵便受けへ物を送ったり受け取ったりできる魔法具だ。

 

上の段が受信用で、下の段が送信用。

 

なんでこんな物を持っていたかというと、数日前、突然ドビーが枕元に姿現しして置いていったからだ。

 

ドビー曰く、会に貢献したから、とのこと。

 

 

「特にハリー・ポッターが人気……ドビーは悪い子!」

 

 

闇を感じる台詞を残してドビーは消えた。

 

すまんハリー、また風呂を覗きに行くよ。

 

 

「ん?」

 

 

送り主のないプレゼントがあった。

 

案の定、中身は憂いの篩だった。

 

会からのクリスマスプレゼントということだろう。

 

ベッドに戻り、念のため仕切り用のカーテンをしてから憂いの篩に杖を振った。

 

 

生徒がたくさん廊下を歩いている。

 

記憶の主は近眼らしい。

 

メガネを取ると視界がぼやける。

 

 

「おお!」

 

 

再びメガネをかけると、視界に映る女子生徒が全裸になっていた。

 

教科書や鞄はそのままで、友達とワイワイ喋りながら歩いている少女達。

 

記憶の主が教室の方を見る。

 

すると壁が透けていき、やはり裸で授業を受けている少女達の姿が見えてきた。

 

メガネは多機能のようで、メガネの縁を触る度に下着姿、上半身裸、下半身裸など切り替わっていく。

 

記憶の主は靴と靴下、ネクタイ以外は裸という設定がお気に入りらしい。

 

……ヘソの下あたりに数字が表示されるのはなんだろう?

 

マリエッタ・エッジコムは0。

 

双子のパドマ・パチルが1、姉のパーバティも1。

 

見知らぬ上級生が89。

 

偶然通りがかったルーナが1。

 

あ、記憶の主がルーナを二度見した。

 

 

「昨日は0だったはず……」

 

 

0だったらしい。

 

……うん。

 

これは経験相手の数だな。

 

記憶の主が男子を執拗に見るようになった。

 

男子は額に数字が出ている。

 

0、0、0……0ばっかだな。

 

そこへ、前にチョウに変身したクラスメイトが横切った。

 

――6

 

変身した日よりも増えている……。

 

俺は見なかったことにしたかったが、記憶の主はクラスメイトを呼び止めてしまう。

 

 

「ちょと君、来なさい」

 

「えっ……はい♪」

 

 

嬉しそうに腕を引っ張られているクラスメイト。

 

寮監に割り当てられた部屋で、記憶の主は説教を始めた。

 

場面が少し飛ぶ。

 

 

「せんせー、授業があるから僕いくね♪」

 

 

やけに肌がツルツルになったクラスメイトが部屋から出ていく。

 

その額の数字は……7。

 

しばらく膝を抱えた記憶の主は、辛い記憶を消そうと必死になった。

 

といっても、授業で女子をぴょんぴょん跳ねさせて乳揺れをさせたり、箒で飛ぶ女子選手を後ろから眺めたりする程度だったが。

 

 

「……」

 

 

霧に包まれ、元の場所に戻ってきた。

 

枕元には憂いの篩と、見覚えのあるメガネが置いてあった。

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