「ご主人様。朝の性欲処理のお時間です」
涼しげな声の直後、ジュプンッ、と音を立てて僕の男性器が何かに包まれた。強く締めつけ、精液を搾り出そうと密着する熱い何か。それが与える刺激によって、僕は柔らかいベッドの誘惑を跳ねのけて目蓋を開いた。
天井を捉えるはずの僕の瞳は、銀髪の女性を映し出した。
「おはようございます、ご主人様。あなたの咲夜です」
挨拶をし、その女性は柔らかく笑んだ。
僕は、咲夜さんの顔からゆっくりと下半身へ視線を移した。スカートから伸びる色白い太股に目を奪われそうになるのを堪えて、そのまま太股の付け根へ向かい、スカートで隠れた箇所を見つめる。
僕の着ているパジャマのズボンが、足元まで脱がされているのがわかった。ズボンだけでなく下着も。咲夜さんの肌と直接触れていて、今も温かくもすべすべとした肌触りが伝わってくる。
これって、もしかして。肌よりも熱い何かに陰茎を包まれる感覚に、僕は嫌な予感を抱いた。
「何して……」
僕が言い切る前に、咲夜さんの顔が視界を満たし、僕の唇に柔らかいものが触れた。
「んっ!?」
初めてのキス。僕の唇を唇で塞いだ咲夜さんは、即座に舌を入れてきた。咄嗟のことに反応が遅れた僕を他所に舌が口内に進行し、中を撫でまわる。ビクリと震えた僕の体は咲夜さんに圧し掛かられて身動きが取れず、一方的に口を蹂躙される。
「ぬちゅっ、ぐちゃっ、ぐちょっ、ぐぷっ、ぢゅるっ、ぢゅるるっ、くちゅっ!」
湖面のような青い瞳に光を宿し、普段は冷たさを感じさせる美しい容貌は朱に染まっている。興奮しているみたいだ。未経験の男子に見せてはいけないエッチな顔で、咲夜さんは緑色のリボンで留めた銀髪の三つ編みを揺らしながら主人である僕を徹底的に味わっている。
舌を押し返しても、咲夜さんの舌がやり返してくる。舌を絡ませ、唾液を注いでくる。僕は咲夜さんの唾液を強制的に呑まされ、頬の内側に塗りたくられた。かと思えば、咲夜さんはぢゅるるっ、と音を立てて僕の唾液を奪い取っていった。
やりたい放題だ。主従が逆転してしまっている。
「ちゅ、ぷっ……」
満足した様子で笑う咲夜さんが口づけをやめ、その顔がゆっくりと離れていく。途中、僕と咲夜さんの間に伸びた唾液の糸も咲夜さんの舌で掬い取られ、見せつけるように僕の前でこくりと喉を鳴らして食べた。
「ご馳走でした。ご主人様の唾液、胃の中でゆっくりと消化させていただきます」
淫らな笑顔で言うメイドを見て、とんでもない人に出会ってしまった、と僕は思った。
僕は、咲夜さんに会うきっかけをくれた女性、女神様のことを思い出す。見ただけで女神様とわかるくらいに綺麗な人で、記憶にないお母さんを想像させる優しい雰囲気。見た目も性格も全然違うのに、女神様と咲夜さんの顔が一瞬だけ重なって見えた。
「なんで、こんな……」
「ご主人様の性欲処理はメイドの務めですから」
「やめて……」
「駄目です」
「僕のめ、命令でも……?」
「はい。女神様より、ご主人様を可愛がるようご命令されておりますので」
咲夜さんは僕よりも、女神様の命令を優先するようだ。
つまり、やめてほしいのなら自分で頑張らないといけないということ。
「たくさんエッチなことをして、もっと素敵な殿方になりましょうね?」
咲夜さんは僕に跨ったまま姿勢を真っ直ぐ正し、ミニスカートを両手で託し上げた。
吸い寄せられるようにスカートの中を見た僕は、息を呑んだ。
肌が透けるような極薄生地の黒ショーツには穴が開いていた。隠すべき秘所を隠すことなく、僕の股間で元気に勃起する陰茎をぱっくりと捕食している。今も膣肉がうねるように陰茎を揉み解している。
快感に負けて射精しそうになった僕は、気を引き締めた。オナニーの経験はあるけど、女性とエッチするのはこれが初めて。気を抜くと一気にいけない気分になって、頭の中が快感で塗り潰されてしまう。
「では、膣扱きを始めます」
だから、咲夜さんがいきなり全力で腰を振り始めると、
「あぁっ!?」
暴力的な快感によって全身を嬲られてしまう。
僕は全身を暴れさせ、大声を上げる。でも、何の意味もない。中学一年生の平均を下回る小柄な僕では、十代後半くらいに見える咲夜さんに歯向かえない。咲夜さんの馬乗りを解除するだけの力がない。ぱちゅっ、ぱちゅっ、と小気味いい水音を鳴らして狭い膣が陰茎を出し入れするたびに、僕は頭がどうにかなってしまいそうな快感に犯された。
「大丈夫ですよ、大丈夫、大丈夫」
「大丈夫じゃな、ひぃっ!? あっ、あっ……!」
安心させるように囁きながら、咲夜さんは無慈悲な腰振りを敢行する。僕を苛めて面白がっているのか、咲夜さんの微笑みが絶えない。僕の反応を見て動きに緩急をつけ、弱点を見つけては的確に攻めてくる。
「はぁっ、あぁっ、んくぅっ!?」
「あぁ、とても可愛いですよ」
パンッ、パンッと僕の股間にお尻を振り降ろし、咲夜さんが恍惚としている。危ない眼差し。このまま本当に食べられてしまうのではないか。僕は微かな恐怖を抱いて表情を歪ませた。
それが、咲夜さんの気分をかえって煽ってしまったようだった。
興奮を強めた咲夜さんが僕の顔の横に両手を突いて、前のめりの格好で陰茎を食い漁る。膣中で陰茎を扱かれる速度が上がり、ゾクゾクとした刺激が体を這い回る。嫌がるように頭を左右に振っても、咲夜さんは解放してくれず、僕の興奮は臨界に至った。
「あ……」
下腹部の奥からせり上がってくるなにか。それは強い快感を僕に運んでくる。
「ご主人様の精液、子宮にたくさんぶちまけてくださいね?」
また僕を覗き込んだ咲夜さんが、僕の唇を奪う。咲夜さんの両手が僕の背に回った。本当に逃げられない。咲夜さんから漂ってくる甘い匂いを嗅ぎながら、陰茎をずぷずぷと膣で舐め回される快楽に酔いながら、僕は達した。
びゅるるーっ、びゅーっ、びゅーっ、どびゅっ、ごびゅっ、どぷっ、どぷんっ!
「んーっ!? んーっ!?」
女性の膣で射精する危険性は僕も理解している。中学校の保健体育で性教育については学んでいる。望んで子供を作るとき以外は、避妊しないといけない。何より、お互いに同意したエッチでないと、駄目だ。
そう。駄目なのに。すごく、気持ちよかった。
「ぢゅるっ、ぐぷっ、ぐぽぉっ、ぢゅるっ、ぢゅぱっ、れろっ、ぢゅるるっ!」
咲夜さんの舌が僕の口を犯す。瞳は変わらず爛々と輝き、獲物の僕を貪る。
溶ける。全身が蕩けて、咲夜さんに吸収されてしまう。頭の中が真っ白になって、他に何も考えられない。射精中も咲夜さんはお尻を振って陰茎をマッサージしてくるせいで、射精が全然止まらなかった。
初めて射精を経験したときと比較にならない高揚感。死んでもいい、と思ってしまった。このまま死んで天国に行けたらどれだけ幸せだろうか。そんな僕の思いとは裏腹に、意識が遠ざかることはなく、僕は咲夜さんにキスをされながら酷な現実を知ることになった。
咲夜さんに精液を搾り取られている途中で、部屋の扉が開き、僕は驚いた。
僕がいるこの部屋は、迷ってしまうほど広いお屋敷にある一部屋。でも、僕が昨日このお屋敷に来てからずっと、咲夜さん以外の人がいる気配はなかった。まだ優しかった咲夜さんが僕の手を引いて案内してくれたときにも、誰とも出会わなかった。
だから、僕たち以外に誰もいないと思っていたのに。
それが嘘のように、開かれた扉からメイド服を着た女性がぞろぞろと現れた。全員、咲夜さんに負けないくらい綺麗だった。僕が元々住んでいた世界では見たこともない、思わず夢中になってしまうほどの美少女や美女の集団。中には、明らかにただの人間ではないと思われる女性もいた。
隠れていた? どうして? こんなにたくさんの人が?
状況に理解が追い付かない。咲夜さんの中で射精が止められない。
「これから毎日、私たちがご主人様の性欲処理をいたします。頑張ってくださいね、ご主人様」
咲夜さんに首筋から頬にかけて舌で舐め上げられる。その感触に僕は震え、咲夜さんの膣内で抱き締められた陰茎もビクリと反応した。出したばかりなのに、全然小さくならない。むしろ、性行為の快感を覚えてしまって、陰茎を膣から抜いてほしくない。
駄目だよ。こんなのおかしいよ。エッチは好き合っている人としないといけないって、学校の先生も言っていたのに。怒られちゃう。僕を苛めて、そんなに楽しいの? 言葉も出せずに咲夜さんと、部屋の中で整列したメイドの集団を交互に見る。
咲夜さんも、メイドたちも笑っていた。皆で僕を苛める気なんだ。
苛めは怖い。でも、どうしてか期待するような気持ちもあった。
「では、早速他のメイドにも混ざってもらいましょうか」
咲夜さんは振り向き、「あなたと、あなた。二人だけ来てちょうだい」とメイドに指示を出す。咲夜さんはメイドの中でも地位が高いようで、選ばれなかったメイドは少し不満そうな顔をしていたけど、争いに発展することはなかった。
「二人以外は持ち場に戻りなさい」
続けられた指示に従い、メイドたちが部屋を出て行く。
そして、残された二人のメイドが僕の傍へと寄ってくる。
「お待たせいたしました、ご主人様。グレイフィア・ルキフグスと申します」
咲夜さんと同じように長い銀髪を三つ編みにしていて、メイド服を着ているために見た目が似ている。だけど、咲夜さんよりも年上で大人の色気が強い。ロングスカートのメイド服の上からでもその母性的な身体ははっきりとわかる。
「
白い髪を肩まで伸ばした高校生くらいの少女。咲夜さんやグレイフィアさんのものとは違うメイド服を着ている。感情が読み取りにくいのと、端正な顔立ちのおかげで『人形のような』という表現が似合う。ぱっちりと開いた目の内側で、群青色の瞳が僕を真っ直ぐに見据えていた。
ごくり、と折紙さんが喉を鳴らしたのを見て、本能的に恐怖を感じた。
逃げたいけど、逃げられない。まだ、咲夜さんに圧し掛かられている。
「さぁ、ご主人様。再開しましょうか」
まだまだ搾り取る気の咲夜さんを挟むように、ベッドに上がってきたグレイフィアさんと折紙さんが僕を嬉しそうに見下ろす。三人の美女を見つめられて顔に熱が集まるのを隠しきれず、僕はぼうっとしていた。
そして、なすすべもなく、三人に代わる代わる犯された。
「いかがですか? ご主人様。人妻の中古おマンコですが、存分に楽しんでください」
優しく接しながら僕の両手を握り、大きなお尻を僕の股間に振り下ろす下品な腰振りを続けるグレイフィアさん。ふわふわで柔らかい膣に陰茎を扱かれながら聞かされた話では、グレイフィアさんには夫と一人息子がいたらしい。
「あなたは動かなくていい。全部私に任せて、気持ちよくなることだけを考えて」
僕の弱い部分を知っているように、折紙さんは的確な腰遣いで攻めてくる。咲夜さんとグレイフィアさんよりも華奢な体のおかげで膣の締めつけが強く、ガシガシと犯されて体の震えが止まらなかった。
家族のいるグレイフィアさん。
付き合っていた恋人がいた折紙さん。
二人はどちらも愛する人を捨てて、僕のメイドになったらしい。
なんで? 好きな人がいるのに、どうして僕とエッチしているの?
二人に尋ねても、答えてくれなかった。
「精液のご提供、ありがとうございました」
「この精液の量なら問題ない。妊娠確実」
グレイフィアさんと折紙さんは穏やかな表情で、僕の精液を膣で受け止めた。
三人の女性に中出し。まるで現実感がない。でも、これは夢じゃない。
一昨日まで、日本で中学生として暮らしていた僕。お母さんは僕が生まれてすぐに亡くなり、仕事人間なお父さんは僕をヘルパーさんに頼んで放任していて、僕は親の愛情は殆ど受けられなかった。でも、お父さんの稼ぎのおかげで家庭は裕福で、何不自由のない生活を送っていた。
昨日、そんな生活に変化が生じた。
自宅のベッドで眠っていたはずの僕が、なぜか女神様の下で目を覚ました。女神様が言うには、僕みたいにたまに迷子になる子供がいるようだ。そういった子供を元の世界に返す役割を女神様は担っているのだとか。
僕がいた世界以外に世界は数えきれないほどにあるらしく、僕の世界を見つけるには時間がかかるとのことだった。そこを探している間、仮住まいとして案内されたのが、咲夜さんが待っていたこのお屋敷だった。
早く、僕の世界を見つけてほしい。でないと僕が、おかしくなってしまう。
グレイフィアさんの大きな胸を口に押しつけられ、咲夜さんの舌で耳の穴をぐぽぐぽと掻き回され、背を向けた折紙さんの高速腰振りで精液を念入りに何発も搾り出されながら、僕はこの場にいない女神様に祈った。