「地血、大丈夫?」
「大丈夫………じゃないかも、です」
プールからあがってる途中で足を攣ってしまった地血は、硬直したまま動けなくなる。
少しでも動けば痛みが悪化して姿勢が崩れる。けどこのままってわけにもいかないか。
「ちょっと痛むかもしれないけど、我慢してよ」
「えっ、先輩何するんですか?」
「そのままだとキツいでしょ」
本来ならプールに入ってしまった方が楽なんだが、生憎と制服を濡らすわけにもいかない。
身を乗り出して地血の肩を掴み抱き寄せると、素早く膝に手を回す。
「ちょっと先輩、ひゃっ⁉︎」
肩と膝裏に腕を回して抱えた。いわゆるお姫様抱っこってヤツだ。
「えっ⁉︎ちょ、先輩!何して………」
「おっと、動かないでよ。プールに落ちるから」
何せ初めてやるから、正直ちょっとでもバランス崩したら終わる。
「先輩、意外と力あるんですね。てっきりこういうことは出来ないのかと」
「あのな………」
まぁ僕自身も意外だったけど。
とりあえず休める所………外はさすがにキツいよなぁ。屋内がベストか。
「脚痛む?」
「ちょっとだけ………」
慣れない体勢だからか、地血は僕の服を掴んで身を捩る。
「普段運動しないのに動くからそうなるんだよ」
「お、泳いでって言ったの先輩じゃないですか」
「せめてストレッチしなよ」
プールの傍にある階段を降りると、とりあえず更衣室の扉を開けようとする。
僕が授業で使っていた男子更衣室は閉まっていた。
まぁプールに地血しかいない時点でそんな気はしてたが。
仕方ない。あんまり入りたくなかったんだが、奥にある女子更衣室にお邪魔する。
冷房なんかもないため、じっとりとした蒸し暑さがある。あと若干プールの匂いが移ってる。
「ほら、そこ座りな」
「あ、ありがとうございます」
ベンチに座らせると、地血は痛そうにしながらも脚を伸ばす。
「どう?」
「多少は良くなりましたけど………まだ少し」
「マッサージでもすれば?少しはよくなるでしょ」
「そうですね………ッ!」
脚に手を伸ばそうとするが、まだ痛みが残っているのか顔を歪める。
「す、すみません。ちょっと頼んでいいですか?」
「えっ、僕が?」
「他に人いないんですから、仕方ないじゃないですか」
たしかにそうだけど………僕でいいのか?
それなりに付き合いがあるとはいえ、一応男子だし襲ってしまったこともあるのに。
疑問に思って目を合わせようとすると、地血はフイッと目を逸らして脚を差し出してくる。
「早くしてください」
「わ、分かったけど」
こう言われては仕方ない。
「それじゃあ、失礼して」
彼女の前に膝をつくと、差し出された右脚の足首をはさみ膝まで引き上げる。
「こんな感じでいい?」
「………はい。もうちょっと、お願いします」
言われるがままに続ける。少し向きを変えたりして、左右の脚を優しくマッサージした。
プールのおかげで湿った肌は、自分の記憶よりもしっとりとしている。
その感触にドキドキしないでもないが、悟られないように顔を伏せた。
「先輩、こういうこと出来るんですか?」
「寝てる時に割と足攣るんだよ。キツいから覚えた」
「普段から運動してないんですね」
「今更何を」
「というか、さっき私を抱えたこともそうですけど、先輩って人のケア出来るんですね」
「僕を何だと思ってるの」
「私を殺す敵」
「酷い認識だな」
「当たり前でしょう。私達、ゲームしかしてないんですから」
お互い目を合わせることなく、他愛もない会話が細々と紡がれる。
「他にもうちょっとやってることあるでしょ」
「私達が他にしてること、ですか………」
顔を上げると、地血と目が合った。二人揃って首を捻ってこれまでのことを思い出してみる。
二人でやってきた、ゲーム以外のことね………
ウチに泊まったり、遊んだり、お菓子食べたり。でも結局その後は………
「「………!」」
二人揃って段々と顔が赤くなっていく。
「な、何で先輩赤くなってるんですか!」
「あ、地血だって!」
どうやら思い出したことは同じみたいだ。
それでもここで手を止めてしまっては、触れ合ってることを意識してるようにしか見えなくなってしまう。
変なプライドが邪魔してしまって、区切りがつけられなくなってしまった。
むず痒い雰囲気の中で手を動かしていると、頭の上から地血の質問が降ってくる。
「先輩は、彼女とか作らないんですか?」
「えっ、何急に?」
「あぁいうことしたいなら、彼女とか作ればいいじゃないですか」
地血はさっきよりも背中を丸めて、小さな声で聞いてきた。
心の機敏は手の動きを止めさせた。それを無視するように無理やり動かして呟く。
「別に、誰でもいいってわけじゃないし」
まぁ実際に襲ってしまっているし、そう思われても仕方ないか。
けど例えば、同じクラスの人にもそういうことをするのかと言われたら、多分違うと思う。
抵抗があるというか、自分の中で何かが当てはまらない気がする。
「それなら………私はいいんですか?」
「いや、その………」
地血の質問は当然のものだ。
自分がされて、他の人には何もしないのは何故か。
でも僕だってそんなのは分からない。けど唯一言えるとしたら………
「地血は、他の人とは違う、から………」
他の人よりも長く一緒にいる。地血からしたらその程度の関係かもしれない。
でもその僅かな差は、僕にとって割と大きくて。
一緒にいる時間が少しずつ重なって、僕と地血の距離感を狂わせる。
「そうですか」
地血と身体を重ねる時、満たされるモノがあるのは否定しない。それが性欲なのも。
けどそれだけじゃない。
それが何なのかは分からないからモヤモヤしてしまう。だから普段はこういう話を避けてきた。
今も頭の中で迷いがグルグル回り、余計に地血に触れてることを強く感じてしまう。
「も、もう、マッサージいいかな?」
「………そう、ですね。ありがとうございました」
さすがにもう触っていることが恥ずかしくなり、マッサージの手を止める。
すると地血が目を見開いた。
「ッ⁉︎せ、先輩、それ………」
「えっ?あっ………!」
地血の視線を辿っていくと、そこは僕の下腹部だった。
二人での行為を思い出して彼女に触れていたためか、大きなテントを張っている。
「先輩の、すごく大きくなってるんですが………」
「いや、その、つい………」
とても見ていられなかったのか、地血は目を逸らして蹲る。僕も慌てて背を向けた。
「わ、私に触ったから、ですか?」
「というか………地血の水着姿見た時から、若干………」
「えっ、そんな………もう、先輩って本当にエッチなんですから」
身体を隠すように背中を丸めて、地血は鋭くなった目で僕を見つめる。
「あの、ご、ごめん………」
いつもより布面積の少ない水着姿だと、ふとした仕草が艶かしく見えてしまう。
生理現象とはいえ、地血に指摘されて申し訳ない気持ちになる。
ぎこちない雰囲気に耐えきれなくなり、僕は立ち上がった。
「その、気にしないで。僕、先に出てるから………」
「ま、待ってください」
逃げようとした僕の手を地血が握る。僕よりも小さい手のひらが焼けるように熱い。
「そのままじゃ、帰れないじゃないですか。だから………私が、鎮めてあげますよ」
「えっ?ちょっ………!」
掴んだ手を引かれてベンチに座らされた。地血が僕の脚の間にしゃがみ込む。
「あ、地血?」
「大人しくしてください」
わけのわからない僕を無視して、地血はズボン越しに僕のモノに触れた。
服の上からだというのに、たしかに触れられたことが分かる。ゾクッと背筋が震える。
「私のマッサージしてこうなっちゃったんですし………今度は、私がマッサージしてあげますよ」
「いや、いいよ!そんなの、申し訳ないし」
「ズボン越しでここまで熱くさせてる人に言われても、説得力無いですよ」
そう言って、地血はズボンのファスナーを下ろした。大きくなった僕のモノを取り出す。
「こんなになっちゃって………は、早く出して、スッキリしてくださいね」
僕のモノを優しく掴むと、ゆっくりと上下に手を動かし始める。
「ッ………!」
「気持ちいい、ですか?」
「うん、気持ちいいよ………」
地血の細い指が巻きつき、ぎこちない手つきで扱いていく。主導権握られているから、与えられる快感が予想出来ない。
「んっ………先輩の、すごいビクビクしてる。えっと、先の方とか触ると良いんでしたっけ?」
少しでも気持ち良くしようと、触り方を工夫して攻めてくる。
「ッ!あ、地血ッ………」
一瞬頭がボーッとしては意識が引き戻される。その繰り返しの中で、体がどんどん熱くなる。
その時少し遠くから声がした。予想外の出来事に、二人揃ってビクッとなる。
「ひ、人がいる、みたいですね」
そういえば、この裏から少ししたら駐輪場だ。そろそろ部活が終わって帰るために通る人もいるだろう。
「せ、先輩、早くしないと」
「そんなこと言われても………」
緊迫した状況だというのに、地血に触られてるからか一向に萎える気配がない。
「もう………どうやったら、すぐにスッキリ出来ますか?」
「えっと、その………咥えてくれたら、いいかも」
「そ、そうですか。それなら………んっ」
地血は周りを気にしながらも、そっと舌を出すと僕のモノをチロチロと舐める。
「れろっ、んっ、くちゅっ………気持ちよく、なれてますか?」
「うん……いいよ、ッ!」
「れろっ、んちゅっ………もっと、しますね」
口を開けて僕のモノの先を咥えた。
「うっ、はぁ………ッ!」
最初はやや引き気味だったが、上目で僕の様子を窺いつつ、ゆっくりと飲み込んでいく。
「んっ、んんッ………!」
ぬるっとした唾液が全体にまとわりつき、柔らかい唇が捕らえて離さない。
手でも攻め立てながら、僕のモノを根元まで咥える。
「地血、無理しないでいいから………」
「ぢゅるっ、じゅぷっ、んっ!………きにしないれ。しぇんぱいは、きもひよくなっれくらひゃい」
僕のモノに舌を絡めて必死で顔を動かす。
彼女の淫らな姿から目が離せなくなり、与えられる快感に息が漏れる。
さっきまでは人の声が気になっていたというのに、今ではもう地血のことしか頭に入ってこない。
「んっ、ぐぷっ、ぐちゅッ!ぢゅうぅッ、んちゅっ、じゅるるるるッ‼︎」
「くっ、地血ッ!」
遂に耐えきれず、僕は腰を浮かせた。
溜め込んだ精が一気に爆ぜて、地血の口腔内へと注ぎ込まれる。
「ぐちゅ、んんッ⁉︎んん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ‼︎」
地血は驚きくぐもった声をあげるが、口を離すことなく精を必死に受け止めた。手で扱きながら残った精も吸い上げる。
そのおかげか体の力が奪われるように抜けて、地血以外見えなくなる。
「ちゅうっ、んッ!………んくっ、んぐ、ふぅッ………!」
ようやく口を離すと、精を零さないように口を塞いだ。やや苦しそうにしながらも、ゆっくりと嚥下していく。
「んはぁっ………な、何とか、零さずには済みましたね。先輩、出し過ぎですよ」
息の上がった地血の唇からは、飲み残した精が垂れている。
「スッキリ、出来ました?」
「うん、まぁ………」
「なら、よかったです」
膝をついた地血は、太ももを擦らせて縮こまっていた。顔を真っ赤にして蹲る。
「地血、大丈夫?」
「だ、大丈夫ですよ!もういいですよね?人もいるんですし、早く出ますよ」
会話を打ち切ると、地血は立ち上がり背を向けた。
よく見ると脚のつけ根にツーッと水滴が滑る。
プールから上がって身体は乾いているはずなのに、その一点だけはしっとりと濡れている。
まさか、今ので地血も………
そう思うと、地血から目が逸らせなくなる。
「さぁ、人に見られないうちに先輩は先出てください」
僕も立ち上がると、地血の後ろに迫った。
「先輩?どうかしました、きゃあッ⁉︎」
振り向いた地血の方を掴むと、僕は強く引っ張り壁まで追い詰めた。
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