※この作品はR-18です。

エロゲ的な何か(仮)   作:MC RAT

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第17話

「ひゃあッ⁉︎待っ、んんッ、あぁッ‼︎」

 壁に押さえつけたミリーと後ろから繋がると、下腹部から脳天にかけて快感が駆け巡る。

 堪らなくなって、すぐに僕は腰を打ちつけ出した。

 パンッパンッとぶつかり合う音と、ミリーの甘い声が部屋に響く。

 嫌がってはいるものの、触れ合うだけで体が反応し、敏感になってるみたいだ。

 彼女の蜜壺が僕のモノに吸いついて、最奥を突けば蜜が足元に飛び散る。

「よかった、気持ちよさそう………」

「あぁッ、んッ‼︎ち、違う、ッ!身体、何か変、んあぁッ‼︎」

 触れ合うたびに、ミリーの身体が震えて中がキュッと締め付けてくる。

 男を虜にさせるサキュバスの身体に加えて、理性を吹き飛ばすほど湧き上がる興奮。

 激しく動いているはずなのに、むしろ力が湧き上がってくる。

 一方ミリーも、いつもに比べて余裕がなさそうだ。

 スキンシップを楽しむというよりも、全ての刺激に体が反応し翻弄されている。

 もっとも、それは僕も同じだ。

 ミリーの身体の感触が、温もりが、声が、繋がる快楽が、脳を支配して体を操る。

 いつものように誘惑されて得る快楽とは、また違う。言葉に出来ない高揚が胸を満たす。

 そして本能に身を任せていれば、否が応でも限界はすぐに近づいてきた。

 後ろから手を回して、弾む胸を鷲掴みにする。

 下腹部から高まる衝動に身を任せて、乱暴に何度も突き刺す。

「はぁっ!はぁっ!ミリー………また、出る!」

「えぇッ⁉︎マスター、ひゃあッ⁉︎ダメッ、出すなら外に、んんッ!今中出しはぁ、いやぁッ‼︎」

 ミリーが首を振って訴えるが、ここまできてそんな勿体無いことはできない。そうでなくても、自分で自分を止められない。

 自分の身体すら省みることなく攻め立てて、全身が跳ねる。

「ッ‼︎」

 腰を叩きつけると、僕達は同時に絶頂に達した。

 さっき一度果てているはずなのに、さっき以上の精がたちまちミリーの中を満たしていく。

「ひぁ、んんッ‼︎何、これッ、熱ぃ、んあぁぁッ‼︎せーえき、止まらな、あぁぁぁ──────ッ‼︎」

 いつもなら、果てる時は力が奪われる様な感覚に見舞われる。

 でも今日は違う。自分の精を流し込む代わりに、ミリーの力を奪ってるみたいだ。興奮と共に力が高まる。

 壁に押さえつけられたミリーは、逃げ場などない。ただ流される刺激を押しつけられて悶えている。

「はぁっ………気持ちよかった」

「ま、マスター、出し過ぎ、んんッ!」

 自分のモノを引き抜くと、有り余った精が秘所から漏れ出てきた。ミリーと密着したまま、二人揃って崩れ落ちる。

 肩で息をしているミリーを宥める様に、抱きしめて背中を撫でる。

「んっ!ちょ、ちょっと………今触られると、なんか、変になるから………」

 いつもなら積極的にベタベタしてくれるのに、今日に限ってしおらしい。

 それなのに身体は敏感な様で、ピクピク震えながら声を漏らしている。

 何これ、可愛い………

 

 

「ど、どう………満足した?ねぇ、身体診せて、んんッ⁉︎」

 体を起こしたミリーの唇を奪った。舌を捩じ込ませて、唾液を吸い上げる。

 ミリーの尻に自分のモノを擦り付けながら、彼女の胸を揉みしだく。

 強く掴めば、手から溢れるほどに柔らかい。この感触を貪ろうと、ミリーの腕を掴む。

「今度は、こっちがいい」

「い、嫌ッ!身体が変なの、もうやめッ、きゃあッ⁉︎」

 まだ絶頂の余韻に浸っているミリーを、仰向けに押し倒した。腹の上に馬乗りになって押さえつける。

 さっきまで散々揉みしだいたたわわな双丘の谷間に、復活したばかりのモノを突っ込んだ。

「んんッ!」

 ミリーの唾液と愛液、僕の精液にまみれたそれは、簡単に谷間に滑り込んだ。

 手に余るほどの大きさの胸を、両脇から挟み込む。

 簡単に指が沈むほど柔らかく、包み込む様に密着する。ハリのある肌に包まれて、果てたばかりのモノが震えた。

 でもそれでまた果てたのではもったいない。

 強く締めつける膣内とは違う、むっちりとした弾力に包まれる快楽を激しく味わいたい。

 挟み込んだ膨らみを鷲掴みにして、自分のモノをゴシゴシと擦る。

 いつも胸で激しく搾り取られることはあるけど、それは全てミリーのペースでだ。

 自分の思うがままに貪るのは初めてで、新鮮な感覚が心地いい。

「きゃっ⁉︎やぁっ、んんッ!や、優しくしてよぉ‼︎胸ぇ、とれちゃうッ、あぁッ‼︎」

 ミリーが叫んでいるが、それすらも耳に入らない。

 何とか抜け出そうともがいてはいるが、上から押さえ込まれたおかげでされるがままだ。

 体格差的に僕の方が力があるのは確かだが、それにしたって何も出来ないほどとは。

 僕の力が増しているのかもしれない。何故かは知らないが、今は都合がよかった。

「んっ!んっ!このままじゃ、マスター危ないからぁ………とにかく止まって………!」

 それでも繋がっていた時ほどの刺激はないためか、ミリーが身を捩って逃げ出そうとする。

 せっかく気持ちよくなっているのに、邪魔されては鬱陶しい。

「ひゃあんッ⁉︎」

 胸の先を強めにつまむと、身体がビクッと跳ねて大人しくなった。胸が弱いのは相変わらずだ。

 そのまま胸の先を弄りながら、ただミリーの体を貪ることに集中する。

 そして、また絶頂へと至る。

「うぅっ!」

 全身を走る快感に、体が強張った。

 谷間から突き出たモノの先端から、白濁の精が噴き出して、ミリーの顔を汚す。

「ひゃッ⁉︎これ、熱い、あっ、あぁッ!やぁっ、んん〜〜〜ッ‼︎」

 胸を使われて汚されただけなのに、ミリーは達したようだ。

 腰がガクガクと震えて、また潮を噴いた。飛び散った飛沫がシーツを濡らす。

 絶頂の波が引くと、ミリーの上から降りて開放した。

 

 

「はぁっ、はぁっ………ま、マスター………さすがに、休ませて………」

 ミリーが四つん這いになり、這う様にしながらベッドの隣にあったティッシュに手を伸ばした。

 けど、休んでるのを待ってる余裕なんかない。

 僕を誘うかの様に、悪魔特有の尻尾がゆらゆらと揺れているから。

「何言ってるの。いつももっと搾ろうとするクセに」

「ひゃあッ!」

 ティッシュで拭いてる内に、彼女の尻尾を掴んでこちらへと引き寄せる。

 腰をしっかり掴んで、また元気になった自分のモノを、ドロドロに濡れるミリーの秘所に後ろからねじ込む。

「やぁ、ダメ、ッ⁉︎あぁぁぁ─────────ッッッ‼︎」

 何度も果てて敏感になったおかげで、繋がった瞬間にミリーは絶頂に達した。

 震える身体を押さえるように、彼女の体を後ろから強く抱きしめる。

「ミリー、いい匂い………」

「やっ、んんッ!あぁッ!これ以上は、ホントに無理ぃ、ひゃあぁぁッ‼︎」

 ベビーピンクの髪に顔を埋めると、勝手に腰が動き出していた。

 彼女を感じるための優しい動きはそこそこに、黒い羽根を掴むと段々と激しくなっていく。

「もっと、ミリーが欲しい………!」

「やぁ………こ、こんなの壊れちゃ、あぁぁ──────ッ‼︎」

 快感の刺激と共に震える尻を撫でながら、また僕達は快楽に溺れた。

 

 

 

 それからどれほどの間、ミリーと絡み合っていたのだろうか。

 達して意識が遠のいても、ミリーのそばにいるだけで興奮が止まらず、衝動が止まることを許さない。

 繋がれば繋がるほど快感は増して、絶頂に達しているのかいないのか、その判断すらつかなくなっていた。

 前から後ろから、口で胸で膣内で。

 解き放たれてしまった欲望は止めることなどできず、ありったけをミリーにぶつけた。

 

 

「はぁ、あ゛ぁッ!ッ、ふっ、んんッ!」

 時間の感覚すら無くなってきた頃。

 ミリーと向かい合って抱き締めると、上からのしかかる様にして繋がっていた。腰を弾ませて、快感に酔いしれる。

「あ゛ッ、はぁ、んんッ!またイく、おっ、あぁッ!ひゃッ、あっ!あっ!あぁんッ‼︎」

「ミリー………ッ!僕も、はぁっ………出る!」

 がむしゃらにぶつけていた快楽も、いよいよ限界に差し掛かってくる。

 ミリーの腕を掴んで引くと、自分のモノを奥まで突き刺し果てた。

「くっ!」

「ッ────‼︎はぁ、あ゛ぁッ、ッ───────‼︎」

 腰を突き上げて達すると、ミリーは声にならない掠れた声をあげて、腰を跳ね上げさせた。

 体は抵抗できなくなるほど摩耗しているのに、秘所だけはより一層激しく収縮をくり返す。それに答えて、腰を押し付け精を注ぎ込む。

 結合部から噴き出した蜜がシーツに垂れて、大きな水溜まりを作っている。

 自分のモノを引き抜くと、倒れたままのミリーの口に突っ込んで掃除させた。

「ッ!ぇぅ、ぢゅうッ!ぐぷっ、ぐぷっ、ふぅ、んんッ!」

 果てたばかりで息も荒かったのに、僕は構わず腰を動かす。

 敏感になってるからなのか苦しいからなのか、体がずっと震えている。

 残った精も口の中に吐き出して、僕は脱力した。

 

 

「あっ…………はっ………ッ………」

 ミリーはもはや言葉を発することすらない。脚を大きく広げて、ただベッドに横たわり震えている。

 所々強く掴んだせいで、白い肌には痕がついていた。

 その肌には、僕の欲望を一人で受け止めてた証。髪や顔、胸から脚まで精液で白濁に汚されている。

 特に秘所からは、収まりきらなかった精が溢れ出ていた。

 触られるたびに呻き声のようなか細い声を漏らして、全身を跳ねさせる。

 舌を垂らして必死に呼吸し、飲みきれなかった精を吐き出す。

 焦点のあっていない目から涙を流し、僕のことをジッと見つめる。

 その嗜虐心をそそられる様に、僕の下腹部がまた反応した。

 繋がり、快楽に達したい。

「ミリー………」

「ッ!………あっ………!」

 湧き出る衝動のままに、また秘所に自分のモノを当てがう。それだけでミリーの体が震える。

 彼女の腰を掴むと、何度目かになる挿入をしようと………

 

 

「あっ………」

 

 

 頭がいきなりクラッときて、体が横に傾いた。

 ベッドの上に倒れてしまい、思うように体が動かない。

 そうか………体力が限界なんだ。

 僅かに残った理性でそう直感した。

 欲求は収まらないのに、意識と力がどんどん薄れていく。

「ミリー………」

 横で倒れてるミリーを視界の端で捉えると同時に、僕は意識を手放した。

 

 

 

 

 目を覚ますと、視界の端から部屋の明かりが差し込んできた。ぼやけている頭には少しだけ痛い。

 何度か瞬きをして顔を動かし、周りを確認しようとする。

 そこで気がついたが、温かい何かに包み込まれていた。優しくて、温かい。

 特に頭を預けているのは、ふわふわした感触の奥に程よい弾力がある。

 これって………

「あっ、起きた?」

 頭の上から声がした。

 顔を上げると、こちらをジッと見つめる緑色の瞳と目が合う。

「ミリー………」

 彼女のことを認識して、ようやく自分の現状を理解できた。

 ミリーが寝ている僕を抱き締めてくれていたみたいだ。彼女の胸に頭を預けていた。

 さっきまでは悪魔の格好だったはずだけど、今はジーパンとハイネックのセーターだ。

 首から下をほとんど隠しているが、彼女の身体の起伏ははっきりと浮き出ている。

 それでも僕よりはまだマシだった。僕は何も着ておらず、裸のままベッドに寝ていた。

「何で………あっ」

 全身の感覚が戻ってきて、その後ようやくさっきまでの記憶が蘇ってきた。

 夢の様な現実に、思わず目覚めたばかりの頭がふらつく。

「ミリー、僕………」

「思い出した?まったく、腰砕けるかと思ったんだから」

 そう言ってセーターをたくし上げると、下乳がチラッと覗く。

 そこには、赤い手の痕がしっかりとついている。僕が思いっきり掴んだ痕が。

 きっと胸だけじゃない。よく見れば、首にも吸いついた痕が残っている。

 ついている痕の一つ一つが、昨日の記憶をより鮮明にさせる。

 叫んで嫌がるミリーを、僕は………

「ごめん。僕、なんて事を………」

「ううん、マスターが悪いわけじゃないから大丈夫。精液もたっぷり貰えたしね」

 ミリーは笑って、俯いた僕の背中を軽く叩いた。

 たしかにミリーからすればいい事もあったかもしれない。

 それでも、僕は………

 

 

「やっぱり原因は、あのインキュバス達の呪いのせいだったよ。解呪したからもう大丈夫」

「あの時、解呪されてなかったってこと?」

 ため息混じりに頭を抱える。

 素人ながら、いい理論だと思ったんだけどな。それにあの時、呪いをかけられた時の熱が引いた気がしたんだが。

「いや、マスターの読み通り傀儡の呪いは解けてたよ。ただ傀儡の呪いって二段階あって、一回相手を自分達と似た性質を持たせる眷属化ってのをさせるの」

「その眷属化の呪いは解けてなかった、ってこと?」

「うん。操るわけじゃないから、術者が意識飛ばしても関係ないし」

 蜂に刺された時に、毒だけ抜いて針残ってるみたいなイメージか。またはいわゆる予備催眠みたいなものとか。

 似た性質ってのは、あの性欲とミリーの感度が上がったことらしい。

 ミリーの体液を飲むと僕の精力が回復するみたいに、インキュバスの体液は相手の感度を上げるんだと。

 そういえば、ミリーが敏感になったのは僕の精を飲み込んでからだった。

「本当は眷属化したあと、術者が傀儡の呪いでコントロールするんだけど、マスターがアイツらの意識飛ばしちゃったから………」

「コントロール出来ない性欲だけ残って暴走したわけか。本当にごめん………」

 中途半端に読みが外れた結果だ。この程度で済んだだけマシだったな。

 本来なら魔法で吹っ飛ばしてでも止めて欲しかったが、契約した悪魔は契約主にできる術が制限されているからな。攻撃は無理だ。

「だからいいって。たまにはあぁいうエッチも悪くないかもね」

「あのな………ミリー、身体何ともない?」

「全然。私だって淫魔だよ、あれくらいならすぐ回復するから」

 さすがだな。やっぱりその辺の回復力は人間とは違うのか。

 やや安堵していると、ミリーが僕の身体をペタペタ触る。

「それよりマスターこそ大丈夫?あんな呪い受けたのに」

「特に何とも。呪いも何とかなったしよかったよ」

 何なら、いつもミリーと肌を重ねた後のような気怠さもない。眷属化の影響で、体が丈夫になってたのかな。

「ってなわけで、ちょっとシャワー浴びてくる」

 ベッドにいても仕方ないので、抜け出そうとするが………

 

 

「………よくないよ」

 

 

「ミリー………?」

 いきなりしおらしくなったミリーが、僕の腕を掴んだ。

 顔を伏せてしまったミリーの顔を覗き込むと、こちらへと倒れてきた。

 さっきまで僕を抱きしめてくれていたミリーが、今度は僕胸板に額を重ねる。

「だから言ったじゃん、私のこと出してって。そしたらあんな呪い受けずに済んだのに」

 いつになく責める様な言葉は、僕の心に深く突き刺さる。

 たしかに、自分でなんとかしようとして、結果的にミリーを傷つけた。そんなの受け流せるわけもない。

「それは………そうだね。やっぱり嫌な思いさせたよね」

「そんな事どうでもいいよ!」

 謝る前に、ミリーが怒鳴った。潤んだ目を吊り上げて、今にも泣きそうな声で。

 いつも見せない顔に、思わず怯む。

 今まで、それなりに長く共に暮らしてきた。

 色んな表情を見せてくれたけど、こんな剣幕で怒るミリーは初めてだ。

「何で戦わせてくれなかったの⁉︎そのせいで危ない目に遭って!今回はこの程度で済んだけど、かけられた呪いによっては死んでたかもしれないんだよ‼︎」

「ミリー………ッ!」

 叫ぶミリーを宥めようとするが、その前に顔を上げた彼女に唇を塞がれた。

 一瞬驚いたが、唇を重ねるだけでそれ以上のことはして来ない。ミリーにしては珍しいことだ。

 だから僕もしっかり受け入れて、彼女の体に腕を回す。

 やがて唇を離すと、そっと額を重ねた。

「もう二度と、あんな事しないで………」

「何でそんな事………僕は、いない方がいいんじゃないの?」

 僕達はうっかり契約してしまったが、僕が死ねば契約は解消される。つまりミリーは自由な身になるわけだ。

 どこへだって行けるし、好き勝手過ごせる。食べる精気だって、代わりの男なんていくらでもいる。困ることはないだろう。

 それなのに、何故僕をここまで心配するのか。

「マスターがいなくなったら、誰がこういう風に相手してくれるの。こんな広い世界にひとりぼっちなんて、寂しいよ………」

 身体に回された腕に力が込もる。

 そうだ。ミリーはこういう悪魔だった。

 海の時に分かってはずだ。ミリーはもう、ただ隣にいる悪魔じゃない。

 当たり前のようにそばにいてくれて、人間のことを分かろうと努力して、こんなにも大事にしてくれる。

 僕もその想いを組んで、尊重してあげるべきだったんだ。

「ミリー………分かったよ」

 想いはしっかり伝わった。それを示すようにそっと背中を撫でてやる。

「マスター………」

 見つめ合った僕達は、また唇を重ねた。

 いつもなら交わる時の行為の一つでしかない。

 でも今は違う。ただお互いの想いが伝わって、それが嬉しくてキスをした。

 まるで恋人みたいだ。

 正直ミリーに聞きたいこともある。何故同じ悪魔に追われていたのか、まだ分かってないままだ。

 でも今は、この喜びに浸っていたい。

 そうすれば、この先何があっても後悔することはないと思うから。

 

 

 しばらくそのまま抱き合っていたが、遮る様に僕のお腹が鳴った。

「あっ………」

 そういえば夜に気絶して朝を迎えたから、夕ご飯食べてないんだった。

 というか今9時だし、何なら朝ご飯の時間だ。

 今日土曜日でよかったなぁ。平日なら完全に遅刻だったし。

 僕のお腹を見て、ミリーがクスッと笑う。

「ふふっ!ねぇ、今からご飯食べるなら外で食べない?」

「そうだなぁ………作るの面倒だし、そうするか」

 ゆっくりベッド抜け出すと、のそのそと脱ぎ捨てた服を回収する。

「だったらさ、私も実体化していい?プライベートだしいいでしょ?」

「まぁいいけど………先にシャワーだけ浴びさせて」

 昨日からこのままだし、さすがにサッパリしたい。

 ミリーは既に浴びていた様なので、僕も手早くシャワーを済ませる。

 

 

「ほら、マスター早く!」

「はいはい」

 玄関に出て靴を履くと、ミリーが僕の手を取って笑った。

 海の時以降、実体化して歩く時は、こんな風に手を繋ぐことも多い。

 ミリーは何も考えずにしてるみたいだが、僕としてはそれなりに恥ずかしい。

「よし、行こう!」

「あ、あぁ」

 この笑顔を守りたい。

 だから危険な目に遭って欲しくなかった。

 それが襲われた時、ミリーを外に出さなかった理由だ。

 けどその結果、傷つけてしまった。結局、僕一人の力なんてそんなものだ。

 でもミリーとなら、出来ることもたくさんある。今度は二人で立ち向かおう。

 手を繋いだまま、僕達は部屋を飛び出した。

 どこに行くのかも決めてないが………楽しそうだし、まぁいいか。




 最後まで読んでいただきありがとうございました。
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