※この作品はR-18です。

ただオペレーター達とセックスするだけの話   作:織部よよ

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襲い受けが似合うオペレーターランキング1位に君臨するクールダウナー随所あざとさチラ見えセンシティブ戦闘服真性ドクターLove勢筆頭



水着コーデはアルテミスの宗教画


騎士殺しのドキドキ撃ち落とし大作戦

 

 

 

 

 

 

 

 

「______行くよ、ドクター。時間ほど有限なものはないんだ」

 

「分かってるさ。今日は偶の休暇だからな」

 

 

午前8時。

 

 

アーミヤから久しぶりに「ゆっくり体を休めてください」と通達されたはいいものの特にやることが思い浮かべられなかった私。

そんな中、偶然その場に居合わせた秘書のプラチナから遊園地のペアチケットを渡され、私自身も一度も行ったことがなかったため、二つ返事で承諾した。

 

……ちなみに、その数時間後に様々なオペレーターにバレてひと悶着あったが、なんとか今日の外出までには抑えられた。

 

「ここは世界的にも有名なところで、毎年多くの人が訪れるらしいよ」

 

「このご時世にか?それはまた凄い人気だな」

 

「このご時世に、だよ。ずっと前からドクターとは一緒に来たかったんだ」

 

今私たちはエントランスに立っているのだが、この時点で既にその入り口の多さに驚いている。恐らく大勢の観客を効率よく捌くためなのだろうが、それにしたって10以上の通過口があるのは一周回って畏れを感じる。

 

エントランスを隔てていても、その奥に見えるアトラクションの数々はどれもスケールが大きい。見上げなければ全貌を捉えることすら出来ない。

 

「ほら、さっさと入るよ。チケットは私が持ってるから」

 

 

平日ということもあり思ったよりも人は少ないが、それでも「人混み」と名状出来るほどには混雑しているエントランスを、プラチナに手を掴まれながら抜けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでさ」

 

「うん?」

 

 

入り口を抜けるとそこは新天地だった_____。

 

自分の記憶領域に存在しない世界。「夢の国」を謳ってるだけあって、本当に夢の中に迷い込んでしまったような現実離れした園内に圧倒されていると、不意に隣から声を掛けられる。

 

当然、プラチナしかいない。

 

「どうかしたか?」

 

「………どう?」

 

「…………何がだ?」

 

二文字だけの言葉の意味を把握できずに聞き返すと、私の背中にぺしぺしと何かが当たる感触がした。振り返って見ると、白くもふもふとしたものが断続的に攻撃をかましてきている。

 

彼女の尻尾だった。

 

「……今日のために、気合を入れてきたんだ。何か、言うことがあるんじゃないの?」

 

「……ああ」

 

なるほど、ようやく彼女の言いたいことが理解出来た。

心なしかむくれている彼女の全身を、じっくりと観察する。

 

いつもロドスで見ている防御力の薄い戦闘服とは打って変わって、フリル仕立ての七分袖の白ブラウスに青色のフレアスカート、黒のショートブーツに頭にはキャスケット。

総じて、カジュアルさが前面的に押し出された意表を突かれたものだった。

 

「随分と可愛らしいな。普段のチラ……凛とした雰囲気の服もいいが、今日の落ち着いたものも非常に良く似合っている。私も気分が高揚するよ」

 

一瞬口が滑りかけたがギリギリで秘匿し、忌憚ない意見を口にした。

私の言葉を受けた彼女は、うっすらと頬を朱に染めている。お気に召しただろうか。

 

「…………ばか」

 

「……何で?」

 

「何でも。ほら、行くよ」

 

未だに掴まれている右手をぐいっと半ば強引に引っ張られる。

 

こうして、私とプラチナの一(・)日(・)限(・)り(・)の(・)遊園地デートが始まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそお越しくださいました!4名様でしょうか?」

 

「5名だ。1人は私の後ろにいる」

 

「畏まりました!大人5名様で当日券ですね!合計で36000弊になります!」

 

「私が出そう。他でもない呼びかけに応じてくれた礼だ」

 

「あら、助かるわぁ」

 

「全く………『ドクターとプラチナの逢瀬を追う気概のある者はこのシルバーアッシュの元に来るがいい』などと声高に叫んだと思ったら、まさかこんなところに来るなんてな。というよりも、此処は何処だ?」

 

「ソーンズ殿は遊園地はお初か」

 

「遊園地………なるほど。噂に聞く、様々な享楽装置のある巨大な敷地か」

 

「ソーンズはずっとイベリアで研究をしていたのかしら?」

 

「ああ。あそこはそういう国であり、また極閉鎖的な国だ。“遊園地”というものはあの国にはなかった。ここにドクターとクランタの狙撃手がいるのか」

 

「この目で券を視認した。間違いない」

 

「プラチナに聞いたら『前からずっと誘ってたし、遊園地ならまだ良い疲労を得られるでしょ』って開き直ってたわね……あの騎士殺しったら、もう何も隠す気もないのね」

 

「……はぁ。音に聞く“銀灰様”がこんな俗っぽいことを提案するなどとは思わなかった。まあ、研究の気分転換に丁度いいだろう」

 

「今日の目的は、盟友の逢瀬を尾行することだ。楽しむのもいいが、本分を忘却しないことだ」

 

 

 

 

 

*************

 

 

 

 

 

「これは………ジェットコースターか。これまた随分とうねっていたり捻じれていたり……」

 

まず初めに連れられたのは、この遊園地の顔と言ってもいいアトラクションであるジェットコースター。聞くところによると、最高点からの落下角度は70度を超えるとか。

乗ったことがわからないからどれ程凄いのか分からない。

 

「あー……ここはジェットコースター初心者にはちょっとキツいかもしれないね。ドクター、大丈夫そう?」

 

「……正直、どうなるか分からないと言ったところか。それ程やばいものなのか?」

 

「ここの統計によると、乗客の3割が『二度と乗りたくない』で6割が『何度も乗りたい』、残りの1割が『昇天した』って結果が出てた」

 

「残りの1割は何なんだ……」

 

死んでるじゃないか。いやこの場合は臨死体験か?

どちらにせよそれ程までに衝撃的なものであることには変わりなさそうだ。覚悟していこう。

 

「お手並み拝見だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、楽しかったな!確かに『昇天した』と感想が出るだけはある!」

 

無事に楽しませていただいた。

急角度の落下から始まる猛スピードの嵐。左へ右へと曲がる度に遠心力に横殴りにされる感覚。縦一回転に突入した時の道の経験。どれを取っても非常にスリリングでいい経験だった。

 

「……初めてのジェットコースターでこれをここまで楽しめたのは、控えめに言って驚いたよ」

 

プラチナも特段気分が悪くなったとかそういう感じには見受けられない。

 

「ああ、どうやら適正があったらしい。幸い優先パスで待ち時間は少なく済んだし、後でもう一回来ようか。プラチナも来てくれるか?」

 

「………いいよ。ドクターが望むところに行こう。けど一通り回ってからだね」

 

「分かっている。次のところに連れて行ってくれ」

 

マップを取り出したプラチナを急かす。自分のテンションが上がっているのが容易に把握できた。

再び手を握ってきた彼女と並んで歩きだす。

 

「……んー、じゃあ次はこれに行こうか_______」

 

 

 

 

 

あれ、そう言えば。

どうして私はプラチナと手を繋いでいるのだろうか。しかもがっちりと五指を絡めたような、頑強な繋ぎ方で。

 

………まあいいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ジェットコースターの物理学や力学、非常に興味深いな。帰って調べてみよう」

 

「……ソーンズって、ジェットコースターの耐性が高かったのね……あたしには結構荷が重かったようだわ……」

 

「グラベル殿、こちらの水を」

 

「ありがとう、シラユキ………ごめんなさい、あたしは少しここで休んでいるわ。シルバーアッシュは引き続きドクターを追ってていいわ」

 

「了解した。何かあれば通信機に連絡を寄越せ」

 

「シルバーアッシュ殿、シラユキもここに」

 

「構わない。それでは行くぞ、ソーンズ、マンティコア」

 

「………はーい……」

 

「次はどんな叡智が俺を待ち受けているか、楽しみだな」

 

 

 

 

 

*************

 

 

 

 

 

 

「………へえ、この遊園地はとあるカートゥーンワールドをモチーフにしたものだったのか。道理でやたらと随所に拘りが散見されたわけだ」

 

「そ。大人でも子供でも大抵は皆知っているってくらい有名だね。ドクターは仕方ないけどさ」

 

「私はまだ生まれて1年も経っていないからなあ。ずっと仕事詰めだったし」

 

 

 

______そう。

 

私がドクターと一緒にデ……遊園地に遊びに来たのは、ひとえにドクターに外を知ってほしかったから。

そのためにわざわざ休暇を貰って、連れ出してきたんだ………前からドクターと2人で外出したかったのは、本当だけど。

 

 

ドクターは「ロドスアイランド」という表(・)向(・)き(・)は(・)製薬を中心にしている企業の研究者で、私がロドスに来る少し前に、記憶喪失の状態で永い眠りから目を覚ましたらしい。初めて会ったときには既にフードと金属製のマスクを被っていたなぁ。

今はそれも外して素顔を見せてくれている。

 

「お、このナムルというものは美味しいな。今度食堂に検討してみるか……」

 

けれど、表向きはと言ったように私たちの仕事は製薬ではない。本当の目的は「感染者を取り巻く問題を解決すること」。そのために私たちはオペレーターとしてレユニオンとかいう奴らと戦い、ドクターは指揮官として私たちの戦闘を指揮してきた。

ドクターの現場指揮能力はすさまじく、私も騎士殺しとして戦闘する時よりも力を発揮できると錯覚するくらいには効率的だ。

 

「あまりこういった飲み物は飲まないが、偶にならいいかもな」

 

だけど、ドクターの仕事は多岐にわたる。私はロドスに協定を結んでから……ケルシー先生に呼ばれるとき以外は大体、彼の秘書として様々に業務をこなしてきた。あんまり仕事には身が入らないけど、ドクターに頼られている手前、基地での仕事よりかは身が入るものだ。

 

「ほら、プラチナ。これを食べてみるといい」

 

「ありがとう、ドクター。もぐっ」

 

 

 

それ故に、ドクターは目覚めてからずっと業務や戦闘指揮を任されていたらしい。記憶のないまま、自分が誰かも分からないまま。

 

 

 

____それは、あんまりだと思う。騎士殺しになるために鍛錬を重ねてきた自分には想像もつかないけど、きっと楽しいものではないだろうに。

だから、私はドクターに外を見てほしかった。あわよくば、私と一緒に旅でも______

 

 

「………はい、ドクター。あーん」

 

「うぇっ、プ、プラチナ?」

 

「いいでしょ、これくらい。ほら、あーん……」

 

「……あ、あーん………」

 

「どう」

 

「……美味しいさ」

 

「だと思うよ」

 

 

______ううん。

 

それは、ドクターと長旅に出て各地を回るのは、諸々の問題が全部解決してからでいいや。それまではきっと、ドクターも自分のやるべきことをまっとうすると思う。

 

…………けど、やっぱり現段階でもライバルが多いから今日で決定的に差を付けないとね。

 

「ごちそうさま」

 

「ごちそうさま。さて、まだまだ行くよ」

 

 

 

 

 

______私はプラチナ。カジミエーシュ無冑盟所属、騎士殺し(ナイトキラー)のアサシン。

 

狙った獲物は、必ず撃ち落とす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「む……この料理、どこか懐かしさを感じる………イベリアのものに似ているのか?」

 

「ほう………中々の味だ。流石に世界一のテーマパークを謳うだけある」

 

「………もぐもぐもぐ………」

 

 

 

 

 

*************

 

 

 

 

 

「………ドクター」

 

「お手洗いか?」

 

「……デリカシー無さすぎ。違う」

 

何だ、違うのか。一応私なりに気を遣ってみたのだが、どうやら彼女的にはまだまだらしい。

昼餉を食べてからも、私たちは方々に足を運びバラエティに富んだアトラクションの数々を楽しんだ。蜂蜜を巡って不思議な旅をする熊になぞらえたもの、モチーフにしたカートゥーンのこれまでの創作物をまとめた室内型アトラクション、エトセトラ………。

 

おおよそほぼ全てに行ったのではないかというくらいに巡り、気が付けば鮮やかな斜陽が園内をまばゆく染め上げる______そんな時間帯に差し掛かっているときだった。

 

「朝からずっと、複数人につけられてる。敵意や殺気は感じないけど」

 

「……ええ……?面倒だな」

 

「もう夕方なのに何もしてこない辺り、このまま放っておいても大丈夫だと思う………けど」

 

「けど?」

 

「………予定は変えなくていいか。ううん、何でも。2時間後に目玉のパレードがあるから、もうそろそろ席を取った方がいいかな。どうする?」

 

「………そうだな。結構歩いたりして疲れたし、それでいい。行こうか」

 

小声で何か呟いていたようだけど、生憎と私には聞き取れなかった。つまり私が聞くようなものではないのだろうから、問い詰めたりはしない。

 

 

「それにしても………こうして自由な時間を過ごしたり外で楽しんだりしたのは久しぶりだが、やはり良いものだな。私一人では思いつきさえしなかったよ。ありがとう、プラチナ」

 

「………別に、私が行きたかったから」

 

目的地へ向かう道中に、彼女に素直な感謝の意を述べる。ロドスという方舟の中で仕事に追われていただけの私を外へと連れ出してくれたのは、何時だってプラチナだった。外出に誘われたのはもう両手では数えきれないほどだ。

 

すれば、彼女はそんな言葉を溢しつつも、耳と尻尾が絶え間なく揺れている。最近になってようやく、これは彼女が嬉しい時に行われる無意識のものだと気づいた。だからきっと、喜んでくれているのだろう。

 

「それでも、だ。私は、君がロドスに来てからずっとお世話になりっぱなしだ。戦闘面でも、日常の生活でも。そのことが、私にとってはとても喜ばしいことなんだ………」

 

「………これ、いけそう」

 

「ん、何か言ったか?」

 

「……何も。ほら、早く歩いて」

 

ぷいっと顔を前に戻して、隣の女性の歩行速度が若干速まる。一瞬こけそうになるがなんとか立て直し、遅れないようについていく。遅れるも何も、何故か手じゃなくて腕を組まれているのだが。腕に当たる控えめながらしっかりと存在しているあの感触にずっとドキドキしている。

 

一日限りの夢の時間が、もうすぐ終わろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あれが、“良い雰囲気”という奴か?疎い俺でも、なんとなく察せられる」

 

「あらあら、プラチナったら可愛らしいわぁ」

 

「御身の護衛を務め始めたときには既に秘書として君臨していた」

 

「私もかなり早い時期にロドスと協定を結んだが、彼女も同時期ほどだ。知る限りでは、盟友が彼女を編成から外したところは見たことがない」

 

「へえ……ドクターは随分とプラチナのことを信頼しているんだな。良いことだが、揃ってサボりがちなのはどうにかすべきだろう」

 

「アーミヤがいるから大丈夫じゃないかしらぁ。あの子、怒ると凄い剣幕だし」

 

「………ただいま……2人とも……パレードに行くみたい………」

 

「了解した、マンティコア。我々も向かおう」

 

「大詰めよ。ここから彼女はどう動くのか見物だわ」

 

 

 

 

 

*************

 

 

 

 

 

「非常に良かったな。真っ暗の中で音と光による圧倒的パフォーマンスに心を奪われたよ」

 

「だよね。私もすっかり夢中になっちゃった」

 

 

パレードは40分という長丁場だった。がしかし会話に挙がったようにとても引き込まれるもので、感覚としては一瞬だったかもしれない。

 

最後の一大イベントを終えた私たちは、現在はエントランスに戻る帰路に着いていた。

 

「………それにしても、“夢の時間”はもうおしまいか。早かったな」

 

「………ん、そうだね」

 

おんや、随分と生返事だ。疲れたのだろうか。

とは言え、体力も筋力もない私でさえ良い疲労を得ているのだ。プラチナはもっと元気でもおかしくない。

 

「何かあったか?」

 

「………ん、いや」

 

「そう、か……?」

 

なら良いのだが。

 

今日ここまでは電車で来ている。行程は全部彼女にまかせっきりになってしまったのだが、恐らく帰りの電車の分もちゃんと考慮しているのではないだろうか。

 

エントランスをするりと抜ければ、最寄りの駅までは徒歩10分ほど。全てが新天地だった空間を出て、いつもの日常へ帰るべく真っすぐ歩き出して______

 

 

「んおっ」

 

 

______足を踏み出せず、左に引っ張られた。

 

見れば、私の左腕に引っ付いていたプラチナがその方向へと強引に連れ歩かせようとしている。

なんで?

 

「お、おいプラチナ。駅はこっちだが」

 

「良いから、こっち」

 

「え、は_____」

 

何度か問いただそうと彼女に声を掛けるも悉くを同じ文言で返され、成す術もなくどんどんと本来の道からずれていく。

暗闇の中で金色のイルミネーションがそこかしこに灯る道を歩いて、歩いて、果てに私が連れてこられたのは_____

 

 

「……ホテ、ル……?」

 

「行くよドクター」

 

 

見るも目が焼かれそうな煌びやかな建物。途中一瞬だけ見えた石碑の文字を見るに、ここが宿泊施設なのだろうということは容易に想像が付く。

 

けど、ちょっと待ってほしい。

 

「待てプラチナ、明日も仕事で今日中に帰らないといけないじゃないか!」

 

「…………ふぅ……とりあえず、部屋についてから説明するから。今は黙ってついてきて」

 

「いや、そんなこと言ったって______」

 

 

 

問答無用で屋内に入れられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ホテルに入った……明日はドクターは業務があるはずだが?」

 

「……今通信機でロドスに連絡を取ったら、『ドクターの休暇は明日も申請されている』って返って来たわ………これってつまり、そういうことよね?」

 

「…………そういう、ことって……?」

 

「ふむ……恐らく彼女が裏から手を回したのだろう。我々も騙されたということだ……して、“そういうこと”とは、まあ大方男女のまぐわいだろうな」

 

「御身とプラチナ殿の同衾か」

 

「成程……俺にはよく分からないが、2人は恋仲だったのか?」

 

「いや、彼女が一方的にドクターにぞっこんなだけよ……とにかく、これから先は2人だけの時間。邪魔しちゃ悪いわね」

 

「面白いものを見れたな。わざわざ足労した甲斐があったというものだ」

 

「それにしても、本当に意外だったわ。シルバーアッシュがこんなことを提案してくるなんて」

 

「ふっ、私も盟友のことは気にかけているのだ。帰るぞ」

 

 

 

 

 

*************

 

 

 

 

 

当然のように2名でフロントにチェックインをして、とある階のとある部屋までずるずると訳の分からないままに引きずられ。

カードキーで部屋に入れば、シックにまとめられた格調高い空間と金の粒が散りばめられた窓が目に入り。

 

 

「…………はっ!!」

 

 

そこで、ようやく私は再起動した。

 

「おい、どういうことだプラチナ!何故私たちはこんなところにいる?!」

 

「…………ドクターの休暇は、明日もある。だから、泊まることにした」

 

「は………?いや待て、与えられたのは今日限りだって………」

 

「いいや、明日もある____明(・)日(・)ま(・)で(・)あ(・)る(・)ん(・)だ(・)」

 

 

そう言い切るプラチナの雰囲気は、どこか先ほどまでと違うように見える。重苦しいような、後戻りできないような。

 

「とりあえずさ、風呂に入ってさっぱりしようよ。私が先でもいい?」

 

「………ああ」

 

彼女のいつもの揶揄いという可能性は否定できない。が、ロドス全体を乱すようなことは彼女はしない。

仮に私の休暇が本当に今日一日で明日普通に業務があったとしたら、全ての職員やオペレーターに迷惑が掛かってしまうことくらいは彼女だって承知のはずだ。

 

だから、今はひとまず信じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらくして互いに身を清めた。何も泊まる用意はしていなかったため備え付けのバスローブを着ている。お互い。

いいホテルなのか、一通り以上のアメニティや飲食物なども揃っており特段暇を持て余しそうな予感はしない。

 

そして現在______

 

 

「あの…………プラチナ、さん?」

 

「……動くな」

 

 

_____何故か、プラチナに押し倒されていた。

 

なんで?

 

「え、と………これは」

 

「今から私の言うこと、一言一句聞き漏らさないでね」

 

視界全てが白金で覆われていて、いつもクールで気だるげな目は真剣そのもの。まるで戦場にいるときのように。

それだけで私は何も言えなくなり、口をつぐんだ。それを見たプラチナは、ほうと息を整える。

 

頬に赤みが差しているように見えた。

 

 

 

 

 

「______ドクター、私とセックスしてほしい」

 

「______」

 

 

 

 

 

は?

 

えと。

 

えーと………ん?!

 

 

「んんん?!?!」

 

「………だから、私とセックスしt「待て待て待て!!」………なに」

 

私のバスローブの襟に掴みかかった彼女を慌てて制止する。

行動こそ止めてくれたものの、今にも脱がさんとする勢いは止まっていない。

 

「どうして……急にそんなことを言いだしたんだ?いくら何でも唐突過ぎて全く頭が追い付いていないのだが」

 

「私がしたいと思って、ドクターなら了承してくれると信じてるから……………わ、大きい」

 

「………」

 

馬乗りされている、ということは、丁度私と彼女の接触部分が大変宜しくないところになっているということ。

先ほどから局部を通じて感じていた彼女の……股間は、生暖かくやけにぷにぷにとしている_______これ、絶対、履いてない!!

 

そして、当然その生々しい感触に未経験(推定)の私は簡単にあてられて、己の愚息を情けなく勃起させてしまっている。

そうすると、きっとダイレクトに私の変化をプラチナも感じ取っているのだ。

 

「……恥ずかしい………」

 

「……ドクターもその気だね」

 

「これは生理現象だ……それに、やっぱり私にセックスを誘う理由が分からない。それだけはっきりと教えてくれ」

 

「…………」

 

 

突如、黙りこくってしまったプラチナ_____正直、彼女の内心に限っては何となく予想はついている。

しかしそれでも、しっかりと彼女の口から真相を聞きたい。

 

「…………~~~~~~っ、だから、その………」

 

ややあって口を開いた彼女は、非常に言いにくそうにもごもごしている。

続きの言葉を待つ。下半身がとっくにギンギンになっているが。

 

 

 

 

 

「ああ、もうっ!んっ!」

 

「へ……んむっ!」

 

 

……気が付けば、彼女の端正な顔がとても近くに見えていた。

ん?

 

 

「んむ、ちゅるっ、じゅるる、んはぁっ、はむっ……」

 

「ん、んん?!んちゅ、は、んむっ、へ、ひょっほ、ふはひは?!」

 

「れるぅっ、んはっ、どく、ちゅる、たぁ、んんんっ……」

 

 

そして、先ほどから私の口が唾液を溢れさせながら激しく何かと絡み合っている。彼女の呼吸1つ1つに応じて私の口内で何かが蠢いて、餌をねだるひな鳥のように一心不乱にまさぐされている。

 

親子鳥も真っ青なレベルのディープキスだと気が付いたのは、その何かが私から離れていってからだった。

プラチナはこちらを熱のこもった目でみつつ、何故か透明は粘液でべたべたになっていたその口元をぐいっとバスローブで拭っている。

 

 

「………はぁ……はぁ…………はぁっ?!え、な、何をっ?!」

 

「……はぁっ、はぁっ……これが、私の気持ち」

 

 

 

 

 

「………ドクターのことが、好きなんだ。ずっと、言いたかった」

 

 

 

 

 

世界が止まる。

 

鼓動が止まる。

 

けれど、視線は交錯したまま。

 

 

 

 

 

 

 

何秒、何分、何時間経ったか。

 

 

 

 

 

 

「………私も。私も……君のことが好きだ」

 

 

 

 

 

 

ようやく絞り出せたのは、全く同じ言葉だけだった。

琥珀色の双眸がこれでもかというほどに大きく見開かれる。

 

 

「……多分、初めて君を見たときから……私が目覚めてからすぐにロドスに来た君と初めて会ったとき、君に一目惚れしていたんだ」

 

「…………ぁ、っ」

 

「それからすぐに秘書に任命して、様々なことで会話して、交流して。君に初めての2段階目の昇進を与えて………君は、私にとって掛け替えのない秘書であり、相棒であり、同時に誰よりも大切な人になっていったんだ」

 

 

そっと彼女の頬に手を伸ばす。何の抵抗もされずに容易にたどり着く。

先ほどまでと違って、彼女はどこか泣きそうな表情をしていた。

 

 

「……好きだ、プラチナ。恋人になってほしい」

 

「………っ、私も……私も好き……ドクターと………特別な関係になりたい……」

 

「……………プラチナっ!」

 

「え、ひゃっ?!」

 

 

普段飄々としている彼女が、私に対して恋慕の本心を告白してくれている。

 

そんな状況にどうしようもなく胸が刺激されて、がばっと体を勢いよく起こしあっという間に彼女に覆いかぶさってしまった。

 

「……っ、いつもクールぶっている分、余計に可愛く見える……そんないじらしい姿を見せられたら、流石に保たない………いいか?」

 

「…………え、う……」

 

もう彼我の距離は数十センチもない。

少し俯いているせいか、彼女は濡れた琥珀の瞳でそっと上目遣いをしてくる。駿馬のような凛々しい雰囲気はとうに消え去っていて、そこにはただ、これからの行為に不安と期待を抱いている1人の乙女がいた。

 

「……え、えと、その…………うぅ……」

 

「…………こっちは、準備万端みたいだが?」

 

「…………やぁっ……ちょ、ちょっと手をどけっくぅん♡」

 

右手を徐に下に伸ばして、彼女の秘部に触れる。事前に処理してきたのか、一切の毛が見当たらないソコは既に受け入れ態勢が整っていて、陰核の周りをちょっと撫でまわしただけでもクチュクチュと卑猥な水音が聞こえてくるだけ。

 

プラチナは敏感なのか、拙い私の手の動きでもビクビクと体を震わせて感じている。小陰唇の淫襞を弾くたびに、日常の彼女からは全く想像のつかないような甲高い声をあげていて、それだけで私の脳は興奮に溶け往く。

 

そして、興奮とは別にもう1つの欲が沸々と沸き上がっていた。

 

「………ほら、もうこんなになっているじゃないか」

 

指に幾重にもまとわりついている粘性の液体。それをわざわざ彼女の顔の目の前に持ってきて、にちゃあとわざとらしく広げる。

むくむくと沸き上がっている嗜(・)虐(・)欲(・)の為すがままに。

 

「バカっ……そんなの、見せられなくたって知ってるし……」

 

ひどく恥ずかしそうに眼を背けるプラチナ。

ピンと尖っていたはずの白くふわふわとした耳はへにゃりと垂れ下がっている。さながら彼女の感情を反映しているかのようだ。

なのに……彼女は気が付いているのかいないのか、バスローブの前がはだけて彼女の小さな膨らみが大胆に見えてしまっている。そして、そのなだらかな双丘の頂でこれでもかと主張している、桜色の蕾。

 

「………っっ!!」

 

今すぐにでも弄ってしまいたい衝動に駆られるが、それ以上にギンギンに漲った私の陰茎が今か今かと待ち構えていた。

____潮時か。

 

 

「……っふー…………プラチナ。挿れるぞ……」

 

暴れる鼓動を押さえつけてなんとか冷静を装う。ここで焦る奴は失敗する奴だと何かの雑誌で読んだ。

手が震えているのを悟られないようにしつつ彼女に問いかける。覆いかぶさっていた体をプラチナの上からどけて、いわゆる正常位と呼ばれる体勢になった。

着ているバスローブの隙間から己の怒張をぶるりとさらけ出せば、それを見た彼女がビクッと反応した。

 

 

ああ………なんと弱々しく、そして襲いたくなるのだろう。

両足を力なく広げて大事な部分をおっぴろげにしている彼女は、「悠然たる騎士の悪夢」と称される戦場の彼女とは全くもってかけ離れていた。

 

 

「………ドクター」

 

「……なんだい、プラチナ」

 

今更呼び交わす名前。

彼女の頬はとうに紅潮しきっており、浅い呼吸のせいで見えるほどに胸を上下させている。

 

「怖気づいたか?」

 

「………まさか………そうじゃない」

 

彼女の頭の横に投げ出されていた両腕がゆっくりと動かされていく。一体どこに向かうのだろうと思ってじっと観察していると、胸、へそと下がっていき______

 

 

 

 

 

「________私、処女だから……優しくして」

 

 

 

 

 

_____淫蜜に塗れた花園を、こちらに見せつけるように両手で拡げた。

 

 

「………っ、プラチナあああッ!」

 

「____っくううううううううん♡」

 

 

とうとう理性が決壊して、その快楽の坩堝に己のペニスを一気に差し込んだ。

 

「っぐ……おあっ……なんだ、これっ………」

 

「あっ……あああっ………ドクター……っ♡」

 

___プラチナのナカは、まさしく高密度の快楽物質だった。

 

熱くぬめった膣壁は思ったよりも狭く、ただ挿入しているだけでもキュウキュウとペニスを締め付けてくる。それに合わせて膣壁そのものが絶えずうねっているために、このままでも思わず射精してしまいそうだ。

 

肉棒が肉壺に差し込まれている結合部を見れば、白く濁った彼女の分泌液に交じって薄く赤い液体が流れている。

ここで彼女が純潔の乙女だったことを明確に知った。

 

「……プラチナっ……すまん、大丈夫か………っ!」

 

「………ドクターっ……これ、まずい……っ……初めてなのに……全然痛くなくてっ……♡」

 

先ほどからプラチナは腰を軽く痙攣させていて、それだけでも彼女が初めての快楽に戸惑っていることがわかる。そんな様子に、更に興奮が加速する。

 

「……う、動くぞ……プラチナ………っ」

 

「!ま、待ってっ……今動かれたら………あああぁ……っ♡」

 

なんとか射精への快楽に抗いながら、ゆっくりゆっくりと腰を動かしていく_____が。

 

「っぐあっ……持ってかれる………っ」

 

「や、あぁっ………抜くの、止めっ……♡」

 

ガチガチのペニスに、淫壁と粘液が絶対に離さないと言わんばかりに咥え込んでくる。引き抜こうとすれば嫌でも締め付けて来て、なんとか我慢するので精いっぱいだ。

 

ずるずると腰を引いていって、ようやく雁首のエラがチラ見するまで戻し、またゆっくりと膣を割り開いていく。

 

「ひぃんっ………ド、ドクター………っ」

 

「何だ、プラチナっ……」

 

互いにギリギリを保っている状況でプラチナが私に呼びかけたと思うと、彼女の腰を掴んでいた私の手首を両腕とも握ってきた。

 

 

 

 

 

「______おく……もっと突いて………っ♡」

 

 

 

「______っ、わかった………っ!!」

 

騎士としての、そして女としてのプライドさえかなぐり捨てた本能の声に、私は全霊を以て答えることにした。

自分も保たないので、少しずつゆったりとしたペースで抽挿を開始する。

 

「プラチナっ、どうだ、セックスはっ!」

 

「はぁっ、あん、あうぅっ、思った、えあっ、より、ずっと、ひぃん、キモチいいっ♡」

 

「ぐっ、そうかっ、私も、同じ気持ちだっ!」

 

パンッ、パンッと互いの体のぶつかる音が響く。その度に結合部はぶちゅぶちゅと水音を立てて、意識もしてないのに勝手に腰を振るペースが上がっていく。

 

「ドクターに、突かれるたびっ、んぁっ、あたま、ぱちぱちしてっ、何も、考えられないっ♡」

 

私が握りしめている彼女の両手首が暴れる。私の方が力は弱いはずなのに全く外れる気配がないのは、彼女が慣れない快感にあてられて力が抜けているせいだろうか。

 

私もプラチナもこれが初体験だ。一応あくまで知識として“好きな人同士はセックスをする”ということは知っていたものの、具体的なテクニックやコツなんて(忙しすぎて)知る機会すらなかったのだ。

つまりまあ……精を吐き出すために腰を振るのも、脳髄が蕩けそうな快楽にも慣れておらず、夢中になっていてもなかなかに動きがぎこちないのだった。

 

だが______

 

 

「____っ、あああああああぁぁっ♡」

 

 

____それが、却って思いもよらない現象を齎すもので。

 

硬度を保ったペニスが、彼女の膣内で一部だけ感触が違うザラリとした部分をこすり上げると、彼女はそれまでよりもひと際大きい嬌声をあげて、同時に柳のような腰が大きく痙攣し彼女のヴァギナからプシャアアアアアと薄黄色の液体が噴水のように噴き上がった。

 

「え………プ、プラチナっ……ぐううぅぅぅぅ……!」

 

「あっ……あぅん……へぁ……どくた、みっ、みないで……♡」

 

もうとっくにどろどろになっていた肉壺が際限なく愚息を締め付けて来て、全身の神経を集中させ射精しないように踏ん張る。

ああ、この液体はおそらく………。

 

「……すん、すん……気持ち良すぎておもらししてしまったのか……」

 

「……う、ううぅぅ………だめぇ…………とまら、ない……っ♡」

 

顔所はガクガクと腰を跳ねさせながらも、漏れ出たおしっこをちょろちょろと絶えず垂れ流している。私の下腹部に直接当たっており、非常に生暖かい。

 

「んあっ!?な、ちょっと、何でより大きくっ♡」

 

「……すまないな。君の粗相を見ていると、どうしようもなく動悸が激しくなって、もっとめちゃくちゃにしたくなるんだ………」

 

「……ばかっ、ほんとばか…………は、あああぁぁっ………♡」

 

言葉通りに、彼女をもっと乱れさせるべく抽挿を再開する。

 

「はぅん?!な、なんでっ、よわいところばかりっ、くひぃんっ♡」

 

「なんでって、そりゃっ、君が本気で、感じてる姿が、可愛いからだっ!」

 

「っ、ひぃっ、いっ、イッたばかりなのにっ、そんなっ、きゅうに、かわいいなんてっ、だめ、またすぐイクっ、イッちゃうっ♡」

 

 

「それでいい、もっとイってくれっ、君の、乱れた姿が、見たいんだっ!!」

 

熱く蕩ける快感の秘穴をガンガン責めるように腰を素早く打ち付ける。もう何も考えられなくなって、ただ繋がっている部分から感じる快楽に腰が崩れ落ちそうになるのを必死に堪えていた。

けれど、もういろいろ限界だ。

 

「っぐ、プラチナっ、そろそろ、射精(で)そうだ……っ!」

 

一方的に掴んでいた両手首を一旦離して、接着面を彼女の手のひらへと移行させる。そのまま力任せに指を絡ませ、恋人繋ぎの状態にした。

 

「ひん、はぁっ、わ、わたしもっ、いっしょにイキたいっ♡」

 

 

視界がばちばちと明滅する。もう足が保っているかどうかもわからない。

 

 

「おあっ、プラチナ、射精(だ)すぞっ!!」

 

「だしてっ、なかに、どくたーのっ、いっぱい、ほしいっ♡」

 

 

全ての神経と快楽がペニスに集中していく。

そして睾丸から特有の感覚がせり上がっていき____。

 

 

「射精る、射精るっ、あぁっ______」

 

「イクっ、イッちゃう、あっあっあっあっ_______」

 

 

 

 

 

 

 

「_____っぐううぅぅぅぅぅっ……!」

 

「_________ああああああああああああああぁぁっ♡」

 

 

 

_____最奥の子宮口に勢いよくペニスを叩きつけ、その分のまま精液を余すことなく注ぎ込んだ。

 

 

 

 

「………おあっ……ペニスが……溶ける………っ!」

 

「んああああっ……あついのが……なかにっ………やっ…ぐりぐりしないで……っ♡」

 

 

自分の生命力が全て引きずり出されたような強烈な射出感。そしてそれを彼女のナカに残らず発射する征服感。

 

それに合わせて彼女の膣壁が今までで一番締め付けて来て、そのアンコールのような快楽に思わず腰を押し付ける。そしてわずかにペニスに残った精液も全て注ぎ込む。

 

 

 

「…………あっ、ぐぅ……」

 

「あっ……まだ、でてるっ……♡」

 

 

 

 

 

________こうして、私たちのセックスは何とか無事に完遂したのだった。

 

 

 

 

 

*************

 

 

 

 

 

「あー……うー…………」

 

「……何をそんなに、唸っているんだ……?」

 

 

あの後。

 

2人して体液まみれのまま、いわゆる「ピロートーク」なる状態になった私たち。すると開口一番、最愛の女性がうつぶせになって、枕に顔を埋めてうんうんと可愛らしい唸りをあげていた。

体液まみれなのですぐに洗ってしまいたいが、それだと雰囲気が台無しになりそうな気がしたのでそのままである。

 

私の素朴な問いを聞いて、彼女は首から上だけこちらに向けた。顔を真っ赤にさせながらどこか不満げである。

 

「……そりゃ、予め考えていた予定が全部崩れたから。もっと私が余裕をもって、ちゃんとドクターをリードしようと思ってたのに……………ドクターのばか」

 

「……なんかすまん。しかし、ベッドの上で喘ぐプラチナは非常にそそるものがあっ………いひゃいいひゃい」

 

「うるさい。思い出させないで………んぅ~……!」

 

片手でぐにぐにと頬をつままれる。今までの彼女とは微妙に異なるであろう態度に、つままれながらも頬が緩んでいく。ややあってようやく解放された。痛い。

 

 

「……それで、さ。私たちは、これから恋人同士ってことで……良いんだよね?」

 

「………当り前だろう?」

 

「…………そう」

 

それだけ溢して、また彼女はくるりと顔を背けてしまった。

 

「……どうしてそっち向いたんだ?」

 

「………嬉しくて、顔がにやけてるから」

 

「……なんだ、私と同じか。ならやっぱり、こっち向いてくれないか?もっと君の顔を見たい………駄目か?」

 

「……………そういうこと、素面で言うのずるい」

 

 

不平を漏らしながらもまたすぐにこっちを見てくれるプラチナ。

よく整った顔は変に口角が上がっていて、見たことのないものだった。

 

「………ぷっ」

 

面白おかしくて、つい吹き出してしまう。

 

「……………」

 

「んに、わうかっは、わうかっはかは………」

 

ノータイムで顔をつねられた。細い外見からは想像もつかないような膂力のために、すごくひりひりする。彼女は怒らせない方がいいかもしれないなと、冷静になった頭で結論付ける。

 

 

「………ねえ、ドクター」

 

「いてて……なんだい?」

 

 

彼女の両手がにゅっと伸びてきて私の顔に添えられる。そしてそのまま近づいてきたかと思えば、ふっ、と唇にひどく柔らかい感触。

 

数秒ですぐにその感触は消え、ゼロ距離は元に戻っていく。その顔には強い意志が込められていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「______絶対、離さないから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、この瞬間を一生忘れないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







スタートダッシュスカウトの最初の10連の、1連目に来たのがプラチナでした。それからずっとうちの狙撃のトップを張ってきた(後にアズリウスも並んでツートップに)正真正銘の最古参の彼女には、特別に思い入れがあります。なので1発目に。

書いてから「絶対プラチナって勝負下着はさりげなく見せてくるし……なんだったら昇進時みたいに余裕ぶっこいておきながら完璧な誘い受けムーヴするよな……誘い受けどころか襲い受けすら似合う女だ……」って後悔してました。
アフターでも書ければいいな。書きます(速戦即決)。




尾行組

・ソーンズ(常識人じゃないけどまとも枠)
・グラベル(ドクターの近衛)
・シラユキ(同上)
・マンティコア(シルバーアッシュのステルス看破によって他の4人には見えている)
・シルバーアッシュ(ギャグ時空)



プラチナはドクター限定(というか好きな人限定)でクソ雑魚まんこであってほしい願望
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