※この作品はR-18です。

オルレアンの捕虜   作:temma165

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6話  夢の支配者

「な、なんで、あなたが学校に!?…マシュは、マシュはどこだ!?」

 マシュの姿が急にジャンヌに変わり、立香は混乱し、恐怖した。ズボンを下げられた間抜けな恰

好で、ジャンヌから離れようとするが、軽く上から押さえられるだけで動きを封じられてしまう。

ジャンヌが触れただけで、立香の着ていた制服は、炭と化して消える。ジャンヌは冷たい笑みを浮

かべて、立香を見下ろし、言葉を告げる。

「周りを見なさい、リツカ。ここはあなたの学校かしら?」

 ジャンヌの言葉に、慌てて立香が周りを見渡すと、そこは立香の見知った学校ではなくなって

いた。コンクリートの床は石畳に変わり、手すりは背の低い石塀に変わっている。屋上から見渡せ

た街並みは消え、荒野がどこまでも続いていた。荒野のあちこちで火の手が上がり、血と鉄を含ん

だ合戦の匂いが漂う。周囲の光景から立香はこの場所がどこであるのか悟った。ここは第一特異点

――ジャンヌ・ダルクが復活した後のオルレアンだ。しかし、なぜという疑問が浮かぶ。先ほどま

で立香は確かにマシュと一緒に日本にいた。それがなぜ、今はジャンヌとオルレアンにいるのか?

 立香は捕虜になってからの記憶を、必死に掘り起こす。自分はジャンヌに犯された後、ジル・

ド・レェが運んできた肉を食べ、それから…それから眠りについた。ということは、この世界は

「ここはあなたの夢の世界よ、リツカ」

 立香が至った結論をジャンヌが口にする。夢の世界だと分かれば、立香がすることはただ一つ

――今すぐ目を覚ますことだ。(消えろ…消えろ…消えろ!)立香は目を閉じ、頭の中で強く念じ

た。目の前のジャンヌ、燃え盛る荒野、すべてを消して目を覚まそうとする。少し時間をかけてか

ら目を開く。何も変化は無かった。ジャンヌも、フランスの光景も健在だった。動揺する立香に

ジャンヌが言い放つ。

「無駄よ。ここはあなたの夢の世界だけど――主導権はあなたに無いわ」

「どういうことだ!? あなたは、あのジャンヌ・ダルクなのか!?」

 立香には状況が理解できなかった。サーヴァントとマスターの夢が、同期してしまうことがある

とは、ダ・ヴィンチ達から聞いたことがある。しかし、マスターの夢にサーヴァントが介入し、夢

の主導権を握ってしまうなど聞いたこともなかった。ましてや、ジャンヌは立香が契約したサー

ヴァントですらない。彼女が如何に強力なサーヴァントであろうと、現状は不可解だった。困惑す

る立香を面白そうに見下ろしながらジャンヌが説明を始める。

「まずは、質問に答えてあげましょう。私は、あなたの想像するジャンヌ・ダルク本人ではない

わ。あなたにつけられた首輪の令呪が、あなたの中で、ジャンヌ・ダルクとして姿を持ったもの

――それが私です」

 ジャンヌからの回答に、立香の頭に疑問が湧く。なぜ、令呪がジャンヌの姿を持つのか? なぜ

立香の夢に干渉し、主導権を握っているのか? 立香の心に浮かんだ疑問に答えるように、

ジャンヌが続ける。「令呪は通常、持ち主の命がなければ効果を発揮しない。でも、彼女があなた

と交わった時、あなたの心を支配したいという強い欲望が流れ込み、あなたの頭の中に私が生まれ

た。もし彼女の欲望を命令として言葉にするなら、――令呪を持って命ず。我が存在を心に刻み、

心の奥底から我が支配を受け入れよ――といったところかしら」

「私の使命は、あなたの潜在意識にジャンヌ・ダルクの存在を、恐怖とともに植え付け、彼女から

の支配力を強めること。そのために私は、彼女の力と記憶を持って、あなたの夢に出現した。夢の

出来事は目が覚めれば忘れてしまうけど、意識の奥底に刻みこまれた恐怖は忘れられないわ」

 ジャンヌの言葉を聞いた立香は、昔見たホラー映画を思い出した。映画の登場人物は夢の中で殺

人鬼に襲われ、夢の中で殺されると現実でも死亡する。登場人物の中には、強い自分をイメージし

て対抗した者もいた。自分も同じことができるかもしれない。

 立香は必死に強くなった自分を想像した。映画に登場する、筋肉モリモリの俳優が演じる

ヒーローや、惑星を破壊する規模の戦闘を繰り広げる少年漫画の主人公になった自分を想像した。

しかし、立香が期待したような奇跡は起こらず、目の前のジャンヌに立香は無力なままだった。

「無駄よ、リツカ。今のあなたは私の玩具よ。せめて、ジルが出した肉を食べていなければ、こう

はならなかったでしょうにね。愚かすぎて笑えてくるわ」

 ジャンヌの言葉に、立香はハッとした。昔読んだ物語で、竜を殺した英雄が、その返り血で竜の

性質を受け継ぐというものがあった。立香はワイバーンの肉を食べたことで、竜種の性質を受け継

いでしまったのだ。――”竜の魔女”への服従――それが立香が受け継いでしまった性質だ。立香

に食事を運んできたジルが意味ありげに見ていたのも、立香がワイバーンの肉を食べることで、竜

の性質を受け継ぐのか確認していただろう。立香はジャンヌとジルの目論見通りに、ワイバーンの

肉を食べ、竜の性質を受け継いでしまった。夢のジャンヌも、”竜の魔女”の権限で立香を支配し

ているのだ。ジャンヌは立香を冷笑しながら見下ろす。

「自分の愚かさを理解したようね。最後に1つ教えてあげるわ。さっきまでの夢は、私が作ったも

のではない。あれは、あなたが心の奥底で望んでいる光景を見せて上げたものよ。今後、夢の中に

すら逃げ場がなくなるあなたへの、せめてもの慈悲。まさか自分のサーヴァントに愛されて、犯さ

れたい願望があったなんて思わなかったけど。彼女に犯されるうちに、被虐趣味でもできたのかし

ら?」

 ジャンヌにからかわれて、立香は顔を真っ赤にするが、何も言い返せなかった。マシュへの仄か

な恋心は自覚していたが、ジャンヌに犯されたときに、被虐趣味を植え付けられたなど知りたくな

かった。羞恥心に震える立香の頬にジャンヌが手を触れ、自分を向かせる.

「さぁ、どうやって私を刻もうかしら」

 冷たい瞳で見下ろしながらジャンヌが発する言葉に、立香は背筋が寒くなる。彼女の言う”刻

む”という行為がどのようなものか想像できず、体がすくんだ。身をすくめ、怯える立香を見て、

ジャンヌはニヤリと笑った。どうやって立香に己の存在を刻み込むか決まった。

 突然、ジャンヌの肉体が変化し始める。背中の一部が盛り上がったと思うと、内部から蝙蝠を

思わせる黒い翼が押し出される。腰骨の上からは恐竜のような黒い尾が生え、見る見るうちに地

面を這うほどの長さになった。指先の爪がとがり、黒く変色していく。頭部の側面からは悪魔を

連想させる黒い角が生え、口内の歯が尖っていき舌は長細く、二股に変化する。変貌を遂げた

ジャンヌのシルエットは、奇しくも立香と短い間ではあったが、行動を共にしたサーヴァント、

エリザベート・バートリーに似ていた。彼女との違いは、彼女の配色が紅を基調にしたものであ

るのに対し、ジャンヌは黒を基調としており、より禍々しい姿になっていることだ。しかし、

禍々しい人外の容姿へと変わりながらも、ジャンヌの美しさは損なわれることなく、それどころ

か、人外のパーツで、より彼女の美しさは引き立っていた。呆然とする立香の頭上で、人外の美

貌となったジャンヌが口を開く。

「夢の世界は便利よね。どんな姿にでも変わることができる。これは”竜の魔女”ときいてあな

たがイメージする姿よ、リツカ。この姿なら色々楽しめそうね」

 ”竜の魔女”はそう言うと立香に覆いかぶさると、現実世界のジャンヌがしたように、立香の

耳を甘噛みした。しかし、現実世界でジャンヌが噛んだ時とは違い、立香の耳は痛みしか感じな

い。立香が微かに悲鳴を上げるとジャンヌは耳を離した。甘噛みとはいえ、尖った歯で噛まれ、

立香の耳にはくっきりと歯型が残ってしまう。

「あら、ごめんなさい。また耳を噛まれてよがるものだと思ったわ」

 ジャンヌは立香に皮肉な言葉を投げかけると、今度は立香の耳に口を当て、耳の中に舌を這わ

せていく。人外の舌と化して、長さを増したジャンヌの舌は耳道を通り、三半規管にまで届いた。

通常であれば絶対に体験することのないおぞましい感覚に立香はひぃっと小さく悲鳴を上げた。

下手に大声を出すと耳の中が舌でかき回されそうで懸命に悲鳴をこらえる。ジャンヌは立香の様

子などお構いなしで、彼の三半規管に舌を絡め、引っ張った。立香の体はたちまち平衡感覚を失

う。仰向けに倒れているはずが、うつ伏せになっている感覚に陥り、次の瞬間には体をグルグル

と回される。さらに頭の中をかき回されるような感覚に襲われ、立香はめまいを感じた。

ジャンヌが三半規管を引っ張るのをやめると、ようやく立香は一息付けた。まるで無重力の宇宙

空間で、キャッチボールのボールに使われたような経験だった。時間にして20秒程だったが、2

度と経験したくない感覚だった。しかし、ジャンヌは今度は反対側の耳を甘噛みする。

「や…やめて…」

 ジャンヌの意図を察した立香は懇願するが、ジャンヌが止めるはずもなく、立香は反対側の耳

から、再び三半規管を滅茶苦茶に弄られる。再び頭の中をかき回されるような感覚に襲われ、

もみくちゃにされた。永遠とも思われるほど、弄られてからようやく解放される。

「頭の中を犯される気分はどうかしら?」

「もう…勘弁して…ください」

 耳元でジャンヌに感想を聞かれ、息も絶え絶えに答えた。このまま弄られ続けると頭がおかし

くなりそうだ。ジャンヌは立香の答えに、満足げにうなずくと、指先で立香の上半身をくすぐる

ように、撫で始めた。撫でられる感覚は心地よかったが、尖った爪はジャンヌの気まぐれで簡単

に胸を引き裂きそうで、立香はビクビクする。怯え

る立香を楽しそうに見つめながら、ジャンヌは次の責めを思いつく。

「あなたの肌ってきれいねぇ、リツカ。何か描いてあげたくなるわ」

 そう言うと、ジャンヌの右手の爪先が溶けた鉄のような、赤銅色に変化する。ジャンヌが変色

した爪を近づけてくると熱が感じられた。自分の身に起こることを察した立香は、身をよじって

必死に逃れようとするが、左手で地面に押さえつけられ、身動きがとれなくなった。

「や、やめてー!」

 立香は、強姦魔に襲われた小娘のような悲鳴を上げてジャンヌに懇願するが、ジャンヌが聞き

入れるはずもない。わざとゆっくりと指先を立香に近づけていき、恐怖を煽る。ついにジャンヌ

の爪が立香の胸に触れた。かすかにジュッという音がして、いやな匂いがたちこめる。ジャンヌ

は爪先で立香の皮膚を切り裂きながら焼いていく。立香の肉体というキャンパスに、ジャンヌの

作品が刻まれる。

「ああああああああああああああ! 熱い! あつぅいいいい!」

 余りの熱さと痛みに、立香の絶叫が響き渡る。ジャンヌにとって、それは、心地の良い音楽の

ようだった。刺青も傷跡もないきれいな立香の肌を、高温の爪先で焼きながら裂いていくのは、

聖人が描かれた絵に泥を塗りたくるような快感があった。ジャンヌが指を動かすたびに、立香の

悲鳴が響き渡り、彼の体に消せない跡が刻まれていく。たっぷりと時間をかけて、ジャンヌは作

品を完成させた。その間、立香は悲鳴を上げ、泣き叫び続け、ジャンヌが作品を完成させるころ

には、虚ろな瞳で許しを乞うていた。完成した作品は、なかなかの出来栄えで、思わず笑みがこ

ぼれる。

「なかなかの出来よ、リツカ。これであなたが誰のものかすぐに分かるわね」

 ジャンヌに言われて、虚ろな目で自身の体を見た立香は、我に返り絶句した。立香の体には、

胸元から腹部にかけてジャンヌが旗印にしている竜の紋章が、黒く刻まれていた。白い肌に浮か

び上がる黒い紋章は、奴隷の烙印を押されたようで、立香を惨めな気持ちにさせた。立香は震え

る声でジャンヌに夢からの解放を訴える。

「もう、十分でしょう…もう…解放してください…」

「まだ始まったばかりよ? まさかこれで終わりだと思ってるの?」

 立香の哀願はジャンヌに一蹴された。立香が泣きそうな表情をするが、ジャンヌは構わず言葉

を続ける。

「でも痛みだけというのも芸が無いわね…そうね。あなたに新しい快楽を教えてあげるわ――体

を中から犯される快楽を!」

 そう言うとジャンヌの尻尾が、意思を持つ生き物のように動き出した。尻尾の先端が立香の脇

腹をくすぐり、胸元を這い上がり、頬に到達する。人の手のように頬を撫でた後、口内に侵入し

ようと、口元をノックしてきた。立香は必死で顔をそらし、尻尾から逃れようとする。しかし、

ジャンヌに顔を顎を抑えられ、強制的に口を開かされてしまう。待ってましたとばかりに、尻尾

が口内に侵入した。

「んんんん! むぐぅぅ」

 立香は声を出すことも出来ず、悶える。窒息しそうになり、尻尾を嚙み切ろうとするが、固い

ゴムのような感触で、傷つけることもできない。尻尾の先端は、あっという間に立香の喉に到達

し、食道にまで至る。呼吸がしづらい苦しさと、異物が喉につまった感触に立香は吐きそうにな

るが、吐き出すことはできない。目を白黒させてパニックに陥る立香を楽しそうに見ながら、

ジャンヌは少し尻尾を引いた。食道から尻尾が離れ、立香が一瞬、安堵の表情を浮かべる。しか

し、立香が油断した瞬間、ジャンヌは再び尻尾を立香の喉に突き入れた。

「―――ッ!」

 声にできない叫びを上げる立香の両手を押さえ込んで、まるでフェラチオを強要させるかのよ

うに、立香の喉に尻尾を出し入れする。立香はロクに呼吸もできず、喉に尻尾が詰まるおぞまし

い感覚を味わわせられながらも、失神することは許されなかった。立香の口内を犯す一突きを入

れるたびに、征服感が満たされ、ジャンヌの高揚感は増していく。立香にとって永遠とも思われ

る時間が過ぎて、ようやく立香はジャンヌから解放された。ジャンヌが尻尾を立香の口内から引

き抜くと同時に、激しくせき込み、胃液を吐き出してしまう。

「前戯はこれで十分かしら」

 必死で呼吸を整える立香の耳に、ジャンヌのとんでもない発言が聞こえた。先ほどまでの発狂

しそうになるような責めでさえ、ジャンヌにとっては、前準備に過ぎなかったのだ。彼女にとっ

ての”本番”が何であるのか、薄っすらと察せられたが、立香は必死にその考えを振り払った。

その行為だけはしてほしくなかった。しかし、嫌な予感というのは、よく当たるものだ。

ジャンヌの尻尾は、今度は立香の下半身に這い寄ってきた。立香の膝に触れ、太腿を撫で、陰嚢

をくすぐる。尻尾は、立香の体のある1点に徐々に近づいてくる。

「ダ…ダメだ…そこは…そこだけは」

「あら。何をされるか分かるのかしら? それなら期待に応えてあげないといけませんね」

 ジャンヌの行動を嫌がり、全身で拒もうとする立香に意地悪く語り掛けると、ジャンヌの尻尾

は目的地である尻に到達した。ジャンヌは今度は、立香の下の穴から挿入するつもりなのだ。

まず尻尾で、穴の付近をくすぐる。

「ん…くぅ‥‥ふぅ」

 未知の快感に感じているのか、立香の口から切ない声と吐息が漏れる。

「あらあら。早く入れてほしくておねだりしているのかしら?」

「ち…ちが…う! く…ぅん」

 ジャンヌにからかわれ、必死に否定する立香だが、尻尾でくすぐられる度に声が出てしまう。

ジャンヌはしばらく立香を鳴かせて遊んだ後、ゆっくりと挿入を始めた。尻尾は立香の口内の水

分で、ぬめぬめとした触感に変わっており、想像以上に滑らかに立香の中に入っていく。

「や…やめてぇぇぇ! く…ふぅ…んんん!」

 最初は声を上げて拒絶しようとした立香だったが、尻尾が体内に侵入してくる奇妙な感触に、

喘ぎ声を上げて感じてしまう。尻尾は肛門を通り過ぎ、腸を侵略する。尻尾の太さから、とっく

に立香の尻が裂けていそうだったが、ジャンヌは器用に尻尾の太さをと長さを調整し、立香の体

内を侵略していく。幸い、立香の体内に余計なものは何もない。ジャンヌの尻尾が通った個所は

内側から押し広げられ、外からでも分かるほど膨らんでいく。内臓が内側から拡げられる感覚は

体内が爆発しそうな恐怖と奇妙な快感を立香に与える。ついにジャンヌの尻尾が腸を制覇した。

立香の腹部は、腸の形が不自然に浮き上がり、不格好なオブジェのようになる。自分の体の状態

を見る立香の目から、涙が零れる。ショックで言葉も出ない。取返しのつかないものを失ってし

まったような気分だ。その姿を見て、ジャンヌは興奮を覚えた。実際に体内にいるのは、

ジャンヌのほうなのに、立香を食べているような錯覚に陥りそうだった。(あぁ、たまらないわ)

ジャンヌは、なおも容赦なく立香への侵攻を続ける。尻尾の先端は、今度は胃に到着した。本来、

食べ物が上がってくるはずのない方向からの異物の侵入に、立香の胃は収縮して押し戻そうとす

る。ジャンヌは無論、構わずに押し進め、立香の胃の内壁に尻尾が擦れる。その感覚の悍ましさ

に、立香は吐き気を催し、激しくえづいた。しかし、立香の口からは何も出てこない。ただ空気

を排出するのだ。ジャンヌの尻尾は遂に胃を通り過ぎ、食道にまで到達した。喉のすぐ下にまで

尻尾が到達している。このまま全身を貫かれたら、死んでしまうのではないかと立香は戦慄した。

立香の不安をよそに、尻尾は喉を通過し、口内から飛び出てきた。

「あ…が…ぐぅ…」

 立香は口を閉じることができず、ロクに言葉を発することもできない。一方、ジャンヌは自身

の尻尾に貫通された立香の姿をうっとりと眺める。少年の全身を犯しつくし、穢してやった満足

感があった。ふと立香の股間を見ると、モノがそそり立っていた。どうやら死への恐怖による生

存本能など、様々な要因で勃起してしまったらしい。ジャンヌは、さらに立香を追い込むことに

した。

「このままでは、喋れないわよねぇ? 少し戻すわ」

 ジャンヌはそう言うと、言葉通り、尻尾を引っ張り出した。立香の食道を、胃を、腸を尻尾が

内側から擦り、刺激する。その感覚に立香の口から、悲鳴とも嬌声ともつかぬ声が響く。

「あら、戻しすぎたわね」

 ジャンヌはわざとらしく言うと、再び尻尾を立香の中に押し込んだ。再び立香の内側が刺激さ

れる。

「あ…あぁぁぁぁ!」

 その感覚に感じてしまったのか、立香は声を上げてイってしまう。白濁液が立香の股間から飛

び、ジャンヌの肌に付着する。

「フフ…フフフフ…アッハハハハハ! なんて様なの、リツカ!」

 立香の痴態を見たジャンヌは爆笑し、内臓を傷つけないように気を付けて立香の中から尻尾を

引き抜いた。立香はしばらく呆然としていたが、ジャンヌが尻尾を引き抜き終えるころには我に

返り、顔を赤らめて、羞恥心で震えながら涙を浮かべる。無理やり体内を犯されて射精させられ

るなど、男としてどころか、人としてのプライドを打ち砕かれていた。しかし、ジャンヌは耳元

で囁き、追い打ちをかける。

「体に竜の紋章を刻まれて、体を中から犯された挙句、イってしまうなんて、あなたのサー

ヴァントが見たらどう思うかしら?」

 ジャンヌの言葉に、立香の脳内に健気なシールダーの姿が浮かぶ。彼女は今の自分の姿を見て

も、幻滅せずに、助けようとしてくれるだろうか? 手を差し伸べてくれるだろうか? 自問自

答の末、立香は答えを口にする。「幻滅して…見捨てると…思います…」

 それは、立香の敗北宣言だった。できれば、マシュは自分を見捨てないと思いたかった。”竜

の魔女”に汚されたとしても、自分の手を取って、共に戦ってくれると思いたかった。しかし、

竜の紋章を刻まれただけならまだしも、体を内側から犯されてイってしまい、マシュに犯される

願望を持っている自分を、マシュが見捨てないでいてくれるとは思えなかった。立香の敗北宣言

をきいたジャンヌは、ほくそ笑む。立香の支配にまずは一歩前進した。 突然、空にヒビが入る。

ジャンヌと立香の周りの世界が崩壊を始める。現実世界の立香の覚醒が近い証拠だ。せっかくい

いところだったのに、とジャンヌは舌打ちする。世界の崩壊とともに姿が薄くなっていく立香に

声をかける。

「リツカ。あなたが起きたら、ここでの体験は忘れるわ。でも、ここでのジャンヌ・ダルクへの

感情は、あなたの心の奥に刻まれる。そして再び眠りについたら、この続きが始まるわ。あなた

に安眠は、一生訪れないのよ。アハ、アッハハハハハ!」

 ”竜の魔女”の哄笑を聞きながら、徐々に立香の意識は薄れていった。

 

 日の光と共に、立香は目を覚ます。うなされていたのか、ひどく寝汗をかいている。目の横に

違和感があり、指先で触れると、涙の雫がついた。すっかり遅くまで寝てしまったのか、太陽の

光が高い。ドアが開く音がして、誰かが部屋に入ってくる。

 

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