※この作品はR-18です。

夜桜の森の下で   作:茄子林檎柘榴

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英国から帰国した討夜と日景。 討夜が死屍累々の戦場に向かう前にした告白、日景はそれに対して受容を選択、そして生きて帰ってくることを約束させた。
戦いからも、学校からも、開放された金曜日の放課後に、二人は改めて愛を確認するのであった。


向日 討夜×前川 日景の場合

討夜は日景の背中を追って部屋に上がる。 部屋には日景の身体から漂っている匂いに近い、甘くて、それでいて柑橘系のように爽やかな香りが漂っていた。 それは、自分の領域から離れるという不安感を覆って余るもので、それは討夜をとても安心させた。

 

所謂、アダルトビデオなどの創作物からしか知識を得ていない討夜は、どうすればいいのかは分からなかった。 しかし、性行為(セックス)をすることは決まっている━━

 

ならば最初は、キスだろう。 男である自分が先導できなくてどうする。 と、討夜は己に喝を入れると同時に、ベッドに腰掛けんとしていた日景の手首を握り、対面するように誘導させると背中に手を回す。 顔を合わせると日景は赤面して逸らしてしまったが、討夜は半ば強引に彼女の唇を奪う。

 

唇を合わせていること数秒間、討夜は自分の口の中に舌を入れられんとしていることに気付く。 それを、日景が自分を受け入れてくれたことを愛らしく思った討夜は彼女の口腔に己の舌を入れて、彼女を味わう。 音を立てて無味の唾液を交換する、無味といったが、ほんのりとタバコの、タールの味がした。

 

討夜はなるようになれ。 と、そのまま日景をベッドに押し倒してディープキスを続ける。 口腔が唾液で泡いてくると、それを飲み下し、唇を離す。

 

うなじに鼻を当てながら日景のパーカーのジッパーに手をかけ、脱がしていくと、薄桃色のカットソーが姿を現した、乳房の部分に視線を凝らすと、カットソー越しに乳首が立っているのを発見する。 ノーブラ、俺がブラジャーを外すことを手こずるのを想定してくれていたのだろうか? 日景は実に優しい女の子だ。 討夜は改めてそう思った。

 

うなじから顔を離すと、カットソーの隙間から右手を差し込み、臍から肋骨にかけてを愛おしく撫でていくと、体温を直に感じて、酷く興奮した。

左の乳房を乱暴に掴んで、乳首を探し当ててコリコリと弄っていると「ん……」とくぐもった声が漏れる。 その声を合図にしたように討夜の股間は限界まで膨張する。

 

「服、脱ぐ」

 

服越しに弄られるのが煩わしく感じたのか、日景は討夜の腕をすり抜けるとパーカーとカットソー、赤のフレアスカートを脱ぐと丁寧に折りたたんでベッドの横に置いた。 日景は薄桃色のシルクのパンティーのみという姿になる。 討夜も遅れてノーカラーシャツとバンドTシャツ、デニムを脱ぎ、隣に置く。

 

しばらくパンツ一丁でベッドの横に立っていると、日景が「脱がないの?」と聞いてきた。

そして、それと同時にパンツ越しに浮かび上がった男性器の亀頭をなぞる。 清潔な印象を受ける、小さくて、色白な冷たい手が、自分の陰茎に触れている。 討夜はその身体的、情報的な刺激から思わず射精しそうになる。

 

日景は指を討夜のパンツにかけて膝まで下ろすと、男性器が大きくバウンドして、その姿を現した。

 

「おっきい……」

 

そう口にすると、日景は右手で陰茎を包み込み、上下に動かしたりしている。 その反応は、初めて玩具を買い与えられた幼児のそれに酷似していた。 その瞳は純粋に男性器のみを映し、夢中になって手を動かしていた。

 

「ごめん……もうイきそうかも」

 

「もうイくの?」

 

討夜の言葉で現実に引き戻された日景は男性器から手を離すと、ベッドに横になった。

 

討夜は今から、この体を自由に出来ると思うと、リビドーが暴走してどうにかなりそうだと思った。 心臓は細かく脈打ち、陰茎はより一層、雄々しく勃起している。

 

ベッドにゆっくりと脚を下ろし、日景に覆い被さる形になると、まず最初に彼女の乳輪を口に含み、乳首を舌で転がした。

 

「……ん」

 

口から抑えきれずに漏れる喘ぎ声が討夜のリビドーを煽てる。

一旦、乳輪から口を離すと指で乳輪をなぞって愛撫する。 あえて乳首には触れずに、愛撫を続ける。 日景が快楽を飼い慣らしてきたのを見越して、討夜は乳首を摘み上げる。

 

「〜〜ッッッ!」

 

アダルトビデオで手に入れた性の裏技、効果は確かだったようだ。 日景の激しい心臓の鼓動が乳房越しに伝わってくる。 童貞であるにも関わらず、女性を快楽の波に誘導してやれたことで、討夜は一矢報いてやったような気分になった。 また、その経験が確かな自信へと変わり、大胆な行動に出ることができた。 乳房を揉みしだきながら、パンツ越しに陰核(クリトリス)に手を伸ばしたのだ。 陰核包皮を花でも愛でるかの如く、慎重に、優しく摘み、陰核亀頭を露出させる。

 

「んっ……!」

 

日景は一際、大きな喘ぎ声を漏らすと小さく体を反らせる。 それによって調子づいた討夜は陰核亀頭を指先を使い、執拗に責め回す。 日景は声を押し殺しているのか、吐息が漏れる音とベッドの軋む音だけが静寂な部屋に響く。

 

そんな状況下でふと、討夜は尋常でないほどの「愛おしい」という感情に包まれ、日景の唇に己の唇を重ね、舌を入れて激しいディープキスをした。 このタバコの後味すら愛おしいと、そう思った。

 

リビドーに火が灯され、激しく燃え上がる。 唇を離すと是非も問わず、日景のパンツを膝まで下ろして大陰唇を舌で舐め回す。 手持ち無沙汰となった両腕は乳房を激しく揉みしだいている。

 

「待っ……んっ!」

 

陰核亀頭を重点的に責めることで、快楽を与え、出さんとしていた言葉を遮らせる。 こうなったら、もう止められない。 愛液と唾液で陰唇が濡れてきたので、膣口に人差し指をあてがって、押し込んでみる。 すると第二関節までするりと入ってしまった。想定したよりも、容易に入ったな、と討夜は驚愕する。 と、同時に初めての腟内の感覚に激しく感動した。

 

「待っ……て、私が舐めるから。 そのあとで」

 

あの消極的な日景が自分から口淫を申し出るとは思わなんだ。 いや、挿入されるのを恐れて、少しでも先送りしようとしたのだろうか。 討夜は自分の衝動に任せた、勝手な行動を恥じて彼女に謝罪する。

 

「あ、ごめん……じゃあ、お願いします」

 

討夜はベッドから降りて、立ち上がるとギンギンに勃起し、反った陰茎をベッドの上で半ば放心状態で座っている日景の眼前に放り出す。 興奮状態の陰茎には熱が籠り、亀頭はパンパンに腫れて赤黒くなっている。

 

日景の白くて冷たい手が、それとは対照的な歪なまでの陰茎に触れる。 それだけで、美女を汚す興奮が脳裏を巡り、カウパー腺液が鈴口から垂れてくる。

両手でしばらくの間、陰茎を扱かれる。 陰茎は扱かれる毎に、その感覚が研ぎ澄まされ、常に発射寸前のような快感。 思わず、声が漏れる。

日景は機を見て手を離し、ゆっくりと伸ばした舌を近付けていく。 舌先が亀頭の先端、鈴口に触れると、えも言えぬ快楽、それも肉体的な快楽だけでなく、少女に舌で陰茎を舐められているという、満足感が押し寄せてきて、思わず射精しそうになる。

 

舌はちょろちょろと動いて亀頭を舐め回している、と思ったら、亀頭から三センチほど奥までを口に含み、また亀頭まで戻し、という具合に本格的な口淫が始まる。 討夜が身体中を走る快楽の波に膝をガクガクさせていると、日景は陰茎から口を離して、えへへともんふふともつかない笑い声を漏らす。

 

「すごい感じちゃって、馬鹿みたい」

 

「……悪い」

 

討夜の赤面を一瞥すると、日景はイタズラな笑みを浮かべ、再び陰茎を口に含む。 すると、舌先で裏筋を責め立ててくる。 急上昇した快楽に、睾丸が縮み上がる感覚。 精液が、迫り上がってくる感覚。 射精する━━

 

陰茎が脈打っていることで、射精に勘づいたのか、日景は口を離す。

と、それから秒と待たずに、塊の如き濃厚な精液が日景の顔面に発射せられる。

 

白濁に上塗りされた日景の美貌は損なわれることなく否、かえってエロスの色を纏って、新たなフェーズに昇華していた。

 

「……ごめん」

 

意図せずにとはいえ、顔射をしてしまい面目なくなった討夜は日景の顔を直視できずにいた。

 

「顔、洗ってくる」

 

言って、ベッドとフローリング床が軋む音がしてから少し経って洗面所から水が流れる音が聞こえてくる。

 

ふと、討夜は陰茎に違和感を覚える。 射精してなお、陰茎が萎えていないのだ。 自分の性欲が底無しなのかと思ったが、違った。

 

射精の瞬間に陰茎に何も刺激が与えられないと、脳が射精したことを自覚せずにそのまま性欲を維持し続けてしまう。 討夜はふと、そんなネットの記事を思い出した。

 

自分は今その状態なのだ。

所謂、賢者タイムに達することはなく、未だ性欲は健在。 陰茎もギンギンに勃起している。

 

フローリングが軋む音がして、日景が部屋に戻ってくる。 ベッドの上に座り、相変わらず陰茎を激しく勃起させている討夜を目視すると、目を剥いてからため息をつく。

 

「……まだやるの?」

 

しかし、その呆れを感じさせる言葉とは対照的に、日景の顔は悪戯じみた、リビドーを掻き立てる扇情的とも言える、メスの顔になっていた。 口角は上がり、目は細められている。 何しろ、日景はまだ一度もオーガニズムに達していないのだ。 それも当然だろう。

 

「日景がよければ」と、言いかけて討夜は口を噤む。

日景は、自分から気持ちを伝えることに躊躇があるのだ。

それなら━━

 

討夜はベッドの前で立っていた日景の両手を取ると、唇を奪い、体を半回転させ、強引にベッドに押し倒した。

唇を唇で塞いだまま、左手で乳輪をなぞり、時たま乳首を責める。 右手では陰核を丁寧に愛撫した。

 

「んむっ……ん」

 

唇を離して、陰唇に移動させる。 愛撫で染み出てきた愛液を膣に浸透させるように舐め回す。 舐めながら、右手では陰核を愛撫し続けている。 絶えず愛液が生成され、陰唇を湿らせている。

 

「んっ……あっ」

 

日景の押し殺した喘ぎ声に再び、リビドーを煽てられた討夜の思考には、靄がかけられてしまった。 何を思ったのか、愛液で濡れた人差し指を肛門にあてがい、押し込む。 勢いよく挿入した人差し指は第二関節の途中まで入った。 肛門内で指を曲げてみると指先にコリコリした感覚。

 

「━━!……なにっ……して」

 

警戒心を露わにする声とは対照的に、日景の顔は惚けていた。 人差し指を引いたり、奥に入れたりと運動を繰り返していると、それに合わせて肛門が指に締め付いてくる。

 

「変……態、抜いて……お願い」

 

日景の声は討夜の耳には届いていなかった。 言葉は唇を奪われることで遮られた。

 

肛門から指が抜かれたのは、それから一分ほどしてからだった。 討夜は体を離すと 、日景をベッドの奥に移動させる。 討夜はベッドの上で胡座をかき、ギンギンに勃起した陰茎に、右手に付着していた、愛液と唾液の混ざりあった体液を塗りたくって、日景に迫る。

 

「……挿入(い)れるの?」

 

その言葉に討夜は首肯した。 前戯に対する反応によって、性欲は既に限界まで来ていたのだ。

 

「優しくするよ」

 

「うん……」

 

そう言った日景は、とても幼い、純粋な子どものように見えて。 討夜のリビドーを一瞬、暈した。

しかし、日景が自ずと開脚、指で膣口を広げたことで、リビドーはふたたび明瞭化、亀頭に張りが出てくる。 鈴口からカウパー腺液が漏れ出る。

 

討夜がゆっくりと日景を体に近付き、シルエットは一体となる。 日景はどこか不安そうな顔をしていたので、唇を合わせて、長いディープキスを交わす。

 

一歩分下がって、討夜は中腰の姿勢になった。 膣口に陰茎をあてがい、ゆっくりと押し込む。 討夜の陰茎は、ゆっくりと、しかし着実に日景の腟内に進入していった。 そして、ついに腟内に陰茎の殆どが収まる。 時間にして一分に満たないだろうが、とても長く感じた。

 

「痛くない?」

 

「少し、ヒリヒリする」

 

日景は全身をナイフで這われるような、緊張した面持ちで言った。

 

「じゃあ、ゆっくりやろう」

 

言って、討夜は日景の肩の上に手を置いて、本日何回目か分からないディープキスをする。 初めての体位は、正常位であった。

 

宣言通り、ゆっくりとピストン運動をしていく。 日景も最初は目尻に涙を貯めたりしていたが、五分も経過すると、短い喘ぎ声を漏らし始める。

 

「んっ……んっ……」

 

挿入に慣れてきたことを察した討夜は、ピストン運動のペースを少し早める。 愛液が大量に漏れ出ていち)に、その動作はスムーズに進んだ。

 

それから一分も腰を振っていると、睾丸が締まり、陰茎に精液が迫り上がってくるような感覚を覚える。

まだ、射精を迎えたくないため、討夜はゆっくりと陰茎を引き抜いた。

 

「こっちに、お尻を向けてくれる?」

 

「ん……」

 

日景は素直に従って、無防備にも尻をこちらに向けてくれた。 改めて陰唇を見ると、愛液に血が混じっていた。 少し、荒々しかったかな。 と、討夜は申し訳なく思う。

 

陰茎を空気に晒して、落ち着かせると、濡れている陰唇に陰茎をあてがい、ゆっくりと挿入。 腟内のキツさは変わらないが、抵抗なく入る。さっきよりもスムーズに挿入できた気がするのは、日景の陰唇が後ろ寄りに付いているからだろうか。

 

「……んっ」

 

ヌチュヌチュと卑猥な音を立ててピストン運動が行われる。 後背位は、正常位を愛し合っている、立場が同等な型だとすると、一方的に強姦しているような意識となった。 その意識が討夜をより一層、興奮させる。

 

ピストン運動の速度を速める。 予想はしていた。 パンパンという肉のぶつかり合う音はしない。 日景が標準体重を下回っているためである。 むしろ、痩せすぎているため、尻の骨が当たって痛いくらいであった。

しかし、そんなところも愛らしい、肋骨や背骨の浮き出た後ろ姿はとても魅力的に映えた。

 

否、愛する女性なのだから、全てが愛おしい。 後背位で突きながら日景の背中に体を寄せ、乳房を両手で揉みしだく。 鼻腔には、彼女の人間らしい頭皮の匂い。

 

かれこれ十分ほど繋がっていただろうか、亀頭に与えられる刺激が強くなった気がして、日景は「あっ! んっ……!」と声をあげて体を大きく顫動(せんどう)させた。 腟内の刺激のみで、絶頂を迎えたのだろうか。 彼女のリビドーを扇情する喘ぎ声により興奮が高まったのと、腟内の圧が強まったことで陰茎への刺激が強くなり、討夜は射精寸前になる。

 

「ふぅ……ふぅ……」

 

絶頂を迎えた日景は肩で息をしていた。

 

討夜は勢いよく腟内から陰茎を引き抜くと、日景の尻の上で陰茎を上下に扱きはじめ、一分と経たずに射精に達した。 二回目の射精にも関わらず、相変わらず塊のような精液を彼女の尻から背中にかけて発射。

 

討夜はベッドの横にあったティッシュペーパーの箱から二枚ほど摘み出して、日景の身体にかかった精液を拭き取る。 顔を後ろに向けて、拭き取られたことを確認した日景は赤らめた顔をしていた。 討夜と目が合うとバツが悪そうに顔を背けてしまう。

 

「なあ、日景」

 

「……なに?」

 

顔の熱が冷めたのか、日景は討夜を見やると、平生の調子でそう言った。

 

「愛してるよ」

 

言って、討夜は強引に日景の唇を奪い、ディープキスを交わした。 討夜が舌を入れると、こちらにも舌が入れられ、絡み合う形になる。

 

互いの体液を交換する感覚は彼女に限定しては、嫌いじゃない。

 

「馬鹿みたい」

 

唇を離すと、日景はそう言って、ベッド横に設置していた赤色と白色のパッケージのタバコと、オイルライターに手を伸ばす。

討夜は彼女が、言葉を発したその直後に、んふふとも、えへへとも付かない笑い声を漏らしたのを耳にした。

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