―???―
ピシッバシッ
「イヤっやめてええっ」
「黙れっ!!お前があんなミスさえしなければっ」バシッ
「ごめっんなざいっっ」
「はあっはあっ…まったく役立たずのグズめっ!!」
「ううう…」
「泣くなっ!!耳障りだっ!!」ゲシッ
「ウエッ…ゲポッ」
「うわっ…汚ねえな…くそっ!!掃除しとけよ!!」
「・・・」
―霧の湖@湖岸の森―
ここは霧の湖 一年中霧に覆われていて向こう岸が見えることはほとんどない
ここを根城とする氷精は退屈していた
「あ~ぁーつま~んな~いな~。大ちゃんは一回休みでいないし、
カエルは冬眠していないしなぁんにもない。なんか面白いことないかなあ」
う…うう
「ん?なんだ?また里の人間でも行き倒れてるのか?たしかけーねが困ってる人がいたら助けてやれって言ってたな。よし!」
声のする方へと向かうとそこには裸の少女がうつ伏せで倒れていた
「うわっ、お前なんで服着てないんだ!?
はっ!まさかけーねの言ってた変質者ってやつか!?
裸を見せてきたり、触ってくるやつがいるから気をつけろって言ってた!!」
「ち、ちがっ…助け…て」
「ん?お前服着てないだけじゃなくて足も一本ないじゃないか!」
そのことに気が付いた氷精は少女に近づき、無い方の脚の付け根に触れた
するとそこからピキピキと音をたてながら氷の脚が生えてきた
「どうだ?これで血は止まるし、立てるようになっただろ?」
氷精が少女の肩に手を置くと、見る見るうちに氷精の着ている服と同じデザインの服が少女に纏っていく
「これで裸じゃないな。安全な場所まで連れてってやるから立って」
少女はあっけにとられて、氷精を見つめることしかできなかった
―霧の湖@沿岸の道―
少女はその氷精についていくことにした
しかし、脚の断面から流失した血の量が多かったためうまく立ち上がれずにいた
それを見た氷精は少女に手を伸ばすと、俗にいうお姫様抱っこをした
「あたいはチルノ。おまえの名前は?」
「…わかんない」
「んー…じゃあどうしてあんなとこにすっぽんぽんで倒れてたんだ?
脚もなくなってるし」
「…」
「答えてくれなきゃわかんない」
「…覚えてない」
「覚えてないのか…じゃあ仕方ないな」
「何で信じられるの?」
「嘘をついてる感じがしないから」
「…」
チルノは湖岸に沿って歩き出した
少女もチルノに聞きたいことがあったが貧血で意識を手放しそうだった
しばらく歩くと紅い壁が見えてきた
少女はぼやける意識の中で『血みたい』と思った
壁には扉があり、そのそばに草色のチャイナ服を着た女性が立っていた
「おーい、めいりーん」
チルノが『めいりん』と呼んだ女性はその声に反応してこちらへ駆け足で向かってきた
「一体どうしたんですか!?その子、大怪我してるじゃないですか!!」
「あたいもよくわからないんだけど湖の近くで裸で倒れてたんだ。
助けてほしくて連れてきた」
「そうでしたか。ひとまず待機所に運びましょう。
軽く手当てをしてからお嬢様に許可を取ってきます」
こうして少女は一応安全な場所へと避難することができた
―紅魔館@門番待機所―
少女は手当てを受けている間、貧血で気絶していた
美鈴はお嬢様とやらの許可を取りに館へ向かった
チルノは少女の様子を見ていてほしい頼まれ、番をしていた
見守っていると少女は涙を流し、うなされだした
「やめて…もう痛いのはイヤなの…お願い…やめてぇ…」
「…」
しばらくして美鈴が戻ってきた
「許可が出たから医務室に運びます。手伝ってください」
「わかった。扉とかはあたいが開けるから運ぶのはよろしくね」
「ええ了解です」
―紅魔館@医務室―
少女を医務室へと運んだ二人は白衣に着替え、少女の脚の切断面を処置し始めた
処置は一時間ほどで完了し、今はベッドに移して点滴と輸血をしている
美鈴はお嬢様に報告するためのレポートをチルノの話をもとに書いていた
「…で、ここに連れてきたってわけ」
「なるほど…ありがとうございました。レポートはこれでいいでしょう」
「あ、そうだ。さっき待機所で『痛いのはイヤ』とか『お願い…やめて』って
うなされて泣いてたんだよね」
「そうでしたか。おそらく過去の出来事の夢を見ていたのでしょうね。
まだ10歳くらいなのに…どんな体験をしてきたんでしょう…」
美鈴はレポートに加筆しながら胸が締め付けられていた
しばらくしてドアをノックする音が響き、若い女性の声が響いた
「美鈴?入るわよ?」
「どうぞ、咲夜さん。鍵は開いてますから」
「失礼します」
『咲夜』と呼ばれたメイド服の女性の作法は完璧であった
「お嬢様が呼んでるわ。あとは私に任せて行ってきなさい」
「わかりました。よろしくお願いします」
「チルノ様お久しぶりでございます。大恩あるチルノ様が我々紅魔館を頼ってくれたことをうれしく思います。どうぞ後はわたくしめにお任せくださいませ」
「もう!そんなに堅くなくていいっていつも言ってるじゃん!!
あたいは自分にできることをしただけなんだから!!」
「失礼いたしました。
妖精メイドがお嬢様の部屋まで案内するからついていってちょうだいね」
「うん、わかった!」
メイド服の女性はは雰囲気も口調もガラッと変えてチルノに応対し、見送った
そのやり取りをベッドの上から見ていた少女は吹き出してしまった
「あら?気が付いたのですね、おはようございます。私はこの紅魔館でメイド長をしております十六夜咲夜と申します。以後お見知りおきを」
「よろしくお願いします…」
「点滴と輸血が終わりましたら、いきなりで申し訳ありませんがお嬢様とお会いしていただけますか?先ほど美鈴があなたについてレポートを作成しましたがあくまで簡易的なものです。
ですので、直接お話しいただきたいのです」
「わかりました」
「ではわたくしは終わるまでここにいます。何かございましたらお声がけください」
「はい」
咲夜と名乗ったメイド服の女性はそう言うと椅子を引き寄せて座った
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―――
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40分ほどして少女は尿意をもよおしたため声をかけた
「あの、トイレに行きたいんですが…」
「大きい方ですか?小さい方ですか?」
「ち…小さい方、です」
そう答えると咲夜はどこからか尿瓶を取り出し、消毒し始めた
「えっ」
てっきりトイレまで連れて行ってもらえると思っていた少女は面食らってしまった
咲夜はそんな少女の様子を気に留めることなく尿瓶の消毒をしている
「失礼しますね」
消毒し終えた尿瓶を、少女のスカートをめくりパンツを降ろして幼い聖域に当てた
少女は顔を真っ赤にし、口と目を一文字に結んび、目には羞恥の涙が浮かんでいた
咲夜はなかなか
すると少女の聖域からジョボジョボと音をたてて黄金色の水が湧き出した
咲夜は恥じらう少女に母性とも庇護欲ともとれる温かく痺れるような感情を抱いた
同時に聖域が幼子の物とは思えないほどひどい有様であることに気が付き、
悲しみと怒りが込み上がっていた
少女が排泄を終えると割れ欠けたグラスに触れるかのような手つきで少女の聖域をやさしくそっと撫でた
少女の頬には淡く光る一筋の川ができていた
「申し訳ありません!!何か失礼なことをしてしまいましたでしょうか!?」
「こんなに…ヒック…やさしく触られたの…ぅっ…初めてで」
少女は嗚咽交じりに話した
咲夜にはただ少女の頭をなでることしかできない
嗚咽と涙は激しくなるばかりであった・・・
少女が落ち着きを取り戻すと、咲夜はホットミルクを作って渡した
ひとくち、またひとくちと飲んでいくうちに緊張がほぐされていき、最後の一口を飲み干すころには半分夢の中であった
飲み終えたカップを置き、咲夜を見つめながら眠りにつく
最後に見えた咲夜の顔に、温かく懐かしい