文字数が圧倒的に足りなかったので余計な文章が入ってます。
静かな庭に降りる夢を見る。いつも夢はその場所で始まり、その場所で終わる。時間は月の出ている夜のこともあるし、日が輝いていることもある。風のある日もあるし、ない日もある。ただ変わらないのは咲き誇るばらの群れ。
広々とした庭の中央には一つの噴水がある。その周りは浅い水場になっていて、彫像なども置いてある。白い石の彫像は天使と鳥。愛らしい子供の姿の天使の羽根はいつも開いている。宙に浮かんでいる様子なのだ。そして鳥は水と戯れる形で設えてある。白鳥だ。
月は水に映りこむ。日は水面をきらきらと反射する。どんな時間の夢を見ても、その場所はとても穏やかだ。そしてばらは常に生き生きと咲いている。
深紅のばら、白いばら、ピンク、黄色、紫、朱。色とりどりのばらは濃い緑色の葉の中で誇らしく天を向いている。絹のような手触りの花びらは、いつも鮮やかな色彩を失わない。花は風に揺れても、一片の花弁も落とさない。まるで人の手で作られたようにも見受けられる。
夢に影はない。そして花は常に光に触れている。
沈む夕日に照らされても色は変わらない。月の出ている夜でもそれは同じだ。白い淡い光の中で、花だけは鮮やかに咲き誇っているのだ。
そして都子はいつも一人で庭に立っている。夢はいつしか終わるが、ほどなく次の夢が訪れる。くる日もくる日もばらの花園の中に都子は立っているのだ。
迎えは来ない。時折、遠く、愛しい誰かの声が聞こえる以外、夢に変化はない。いつか夢が終わる時がくるのだろうか。それとも永遠に夢は終わらないだろうか。都子はいつも夢の中でそう考えている。
ばらを手折る。だが次の夢の時には折った筈の枝は元に戻っている。その繰り返しだ。噴水は静かに水を噴き出しているし、彫像にもまるで変化はない。
時々、寂しいと思う。それでも迎えは来ない。都子はため息をついてばらの花を見回した。
まるで時が止まっているよう。そう都子は呟いた。
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1,000文字に足りないので後書きついでに都子の説明をここで軽くしてみます。
都子というのは木村順の妹です。
血は繋がっているというか、似たモノなのですが、微妙に実の兄妹ではないような感じです。
でもって、この時の都子は現実世界に空の器と乖離しています。
順が一緒に水輝と遊んで(?)いたのは、空の器で、都子の意志はこもっていません。
なんでこんなことになったのかは、作中で何となく語られると……思います(汗)