若干足りないので、後ろにちょっと余計なことを足してます。
ご了承ください。
あ、エロシーンはありません。
雨が降っている。水輝は壁にもたれながら煙草を吸っていた。右手にはぶら下げているのは抜き身の刀が一振りだけだ。人に見つかったら騒がれるだろうが、今は幸い咎める者はいない。水輝は嗤いながら静かになった周囲を見回した。
雨の落ちる暗い地面にはたくさんの人間が折り重なるようにして倒れている。彼らは水輝の侵入を阻止しようとしたガードマンたちだ。水輝は倒れた人々を見下ろしながらため息をついた。唇の隙間から紫煙が流れていく。
「薄っぺらい防御壁なんて、雇うだけ無駄だと思うがな」
小さく呟く。だが水輝の声に答える者はない。雨音だけが周囲を満たしている。先ほどまで喚いていた大量の犬も、今は沈黙している。水輝の放った不可視の力に吹き飛ばされて気絶しているのだ。
水輝はぼんやりと昔のことを思い出した。
かつて水輝は一人のハンターと呼ばれる者と後にフェイクとなった少女をまとめて消そうとしたことがある。あの時は本気で殺そうと思った。いや、思っていた。幸いなことに少女はまだフェイクになってはいなかった。当時、力の差は歴然としており屠るのは容易く、水輝が思うだけで簡単に二人は消し飛んでいただろう。
だが結局、水輝は二人を殺さなかった。理由は簡単だ。生かしておいた方が面白そうだったからだ。
そして未熟だったハンターとフェイクは成長する。ハンターは木村の当主に、そしてフェイクは木村にとって最強の戦士になった。あの凄まじさは最凶と言ってもいいかも知れない。
結局、おれは間違っていたのか。
これまでも何度も水輝は自問した。だが何度考えても答えははっきりと出ない。判らないのだ。考えても考えても、やはりあの時の自分の判断が正しいのかどうかは判らなかった。龍神とハンター、その他の存在の命の多くが失われても、やはり答えは出なかったのだ。
右手に握った刀の刀身が青く輝いている。水輝は何気なく刀に目をやり、腕を持ち上げた。目の高さに掲げて刀身を見つめてみる。だがどんなに意識を集中させても、優一郎の言っていた誰かの声は聞こえてこない。水輝は苦笑して腕を下ろした。
様々なものを失った。長々と眠ったことで大半の力は戻ったが、それでも完全に癒えたわけではない。水輝は小さく笑って短くなった煙草を雨の中に投げ捨てた。
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ここは水輝の視点でのシーンなのですが、描写が薄すぎて何が何だか判らないかも、と思ったり……。
一応、書き直してみたものの、やっぱり足りない件(泣)
雰囲気重視で書いた場面だったので、読まなくても大丈夫かと思います。
あ、1,000文字超えましたw
余計なものを足してギリギリな文字数にしました。