ここにはエロシーンはないです。
読む方によっては下ネタぽくなるかもです。
いえ、機械なんですけどね……。
某所コーヒーサーバーの元ネタです(謎)
コーヒーサーバーと保美 1
正確に測った分量の水を飲む。保美は研究施設の中にあるキッチンに立っていた。計量カップで測った水を飲み下して目を閉じる。ほどなく体内で低い動作音が響き始めた。
保美の機体には様々な機能がつけられている。それらの半分は性行為とは無関係な機能だ。コーヒーを淹れる。洗剤を合成する。炊飯する。家事ロボットとしても十分にやっていける機能が細い身体には詰め込まれている。保美は体内で温められていく水の音を聞きながら椅子を引き寄せた。
雑誌をめくりながら水が沸騰するのを待つ。保美がページをめくっているのはハードSMの雑誌だった。静かな眼差しでモノクロの写真を見つめる。保美の顔は穏やかで、とてもその手の雑誌を見ているようには見えない。写真の中の誰かはロープで縛られ、バイブで攻められているのに、だ。
「あら。そろそろかしら」
保美の体内で小さな音がする。水が沸騰したのだ。ほどなく保美の周囲にコーヒーの香りが立ち始める。保美はのんびりと雑誌に目を戻した。コーヒーカップはきちんと用意している。カップは熱湯であらかじめ温めているのだ。保美は微笑を浮かべて次のページをめくった。写真ではなく文章がページに連なっている。保美が毎月楽しみにしている、連載SM小説だ。
毎日が楽しい。保美は充実している毎日のことを思い、そっと息をついた。この機体を手に入れてからは辛い思いもしたことがない。優一郎は保美の嗜好に合わせた最高の機体を与えてくれた。そして傍にはカレンがいる。保美は雑誌から顔を上げ、感慨を込めて深い息をついた。
体内で熱湯が移動している。ひいたコーヒー豆は十分に蒸らしてある。腹に仕込まれたサーバーにゆっくりとコーヒーが落ちるのを感じながら、保美は手を腹部にあてがった。時折、水音が大きくなる。保美は微笑みながらゆっくりと腹部を撫ぜた。
立ち上がる。保美はカップに満たしていた熱湯を流しに捨てた。カップの表面についた水滴をふきんで拭いてソーサーに乗せる。そして保美は長いスカートをめくり上げた。使い終わったコーヒーフィルターを先に取り出してしまわなければならない。保美は静かに足を開いて体内の機器を動かした。使用済みのコーヒー豆が一気に乾燥される。それは小さな丸いカプセルに詰められ、体外に押し出されるのだ。続いて体内に仕込まれたカッターがモーター音を上げて回転する。すると使用済みのコーヒーフィルターが一瞬で細切れになった。粉状にまで切り刻まれ、これもやはりカプセルに詰められていく。
保美はじっと足を開いて流しの前に立っていた。カプセルがゆっくりと体内を移動する。廃棄物の詰まったカプセルは、保美の腹を通過して膣に移動した。保美は吐息をつきながら下腹に軽く力をこめた。膣内が波打ち、カプセルを排出する。音を立てて床に転がった二つのカプセルを拾い上げ、保美は小さく笑った。
「いつもながら凄い技術ね。吉良部長はやっぱり素晴らしい人だわ」
うっとりとカプセルを見つめて保美はそう呟いた。流しの隅に設えてあるごみ箱にカプセルを放り込む。そうしている間に腹の中のコーヒーサーバーからコーヒーがパイプに入ってくる。細い管を通されたコーヒーがゆっくりと体内を流れている。保美は体内を移動する熱に息をついてカップを取り上げた。
コーヒーメーカーを起動させる時の保美の体質は変化する。熱湯に触れても熱いと感じることもないし、火傷を負うこともない。皮膜に似た耐熱材が保美の身体を完全に保護するからだ。保美はカップを一つ取り上げ、スカートの中に入れた。上体を少し屈めて流しに手をかけて身体を支える。ほどなくカップの中にコーヒーが注がれた。保美の膣を通り、陰唇の間からコーヒーが流れ落ちたのだ。
保美は手際よく二人分のコーヒーを準備した。その後に一つの小さなカプセルを指につまむ。一見、何かの薬のような小さなカプセルは、体内に残ったコーヒーを処理してくれる優れものなのだ。
膣にカプセルを挿入する。すると膣壁が自動的に蠢いてカプセルを飲み込んだ。膣の中に残ったコーヒーを処理しながらカプセルが移動する。カプセルは生身の女性の子宮部分に当たる場所に渦巻いている管を通り、コーヒーサーバーへと昇っていく。保美はそれを身体で感じ取りながらコーヒーをトレイに乗せた。籐で編んだ小さな籠にレースのペーパーを敷き、クッキーを盛る。籠もトレイに乗せてから保美はキッチンを出た。
優一郎の周囲にいる人形の中で保美は一番、メイドとしての機能を備えている。反れ故か保美にはメイド服が酷く似合っている。静かに廊下を歩きながら保美は小さく笑った。トレイには二人分のコーヒーとお菓子。そして今から自分は本当の甘いお菓子を食べるのだ。そう考えた保美は心底、喜びに震えた。
ドアをノックする。保美は研究室の前に立っていた。第五研究室。休憩所として活用されてる場所だ。
「斎姫さん? 入っていいかしら?」
中に声をかける。すると小さな返事が聞こえ、ドアが内側から開いた。顔を覗かせた斎姫の目は赤くなっている。もしかしたら泣いていたのかも知れない。だが保美はいつも通りの微笑を浮かべた。小首を傾げて斎姫を見つめる。
保美というキャラは現在も出てきてます。
キワモノ的なメカ娘と思ったのですが、まだまだ書けてないです。
すみません……(汗)