※この作品はR-18です。

IZUMO2〜鬼畜ショタ性記〜   作:イズモ

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誤字報告ありがとうございました!

年内の投稿は出来るとすれば、後一話になります。


神の娘・佐久夜番堕ち編 10

 地面に落ちている佐久夜が着ていた巫女服や付けていた装飾品を目にしながら、リンドは無言で立っていた。

 その背後ではいぶきとなずなが地面に平伏していた。裏の事情を知らない佐久夜がいなくなれば、当然いぶきとなずなは真の主であるリンドの雌犬巫女の立場として接しなければならない。

 そしていぶきとなずなは恐怖で身体を震わせていた。護衛の対象にしてリンドにとって大切な番にすると定めた佐久夜がまんまと潜んでいた『成り代わり(ドッペルゲンガー)』に攫われてしまったのだ。

 同じく番にすると定めていた琴乃の護衛を果たせなかった桂香にリンドが行なった暴虐を知っているだけに、いぶきとなずなは恐怖するしかない。だが、その恐怖は苛烈な凌辱を受ける事ではなく、せっかく与えられた子(・)を(・)孕(・)む(・)許(・)可(・)が取り消されてしまうかも知れない事への恐怖だった。

 しかし、いぶきとなずなは言い訳はしない。寧ろ言い訳をすれば、更なる不興を買いかねないからだ。

 

「……いぶき、なずな」

 

『は、はい!』

 

「そう怯えなくて良いよ。桂香の時は僕が傍に居られないからこそ頼んだのに護衛を果たせなかったから罰を与えた……でも、今回は僕も傍に居たのに、佐久夜を『成り代わり(ドッペルゲンガー)』達に攫われた。しかも周囲の警戒は僕の役割だったのにだ!」

 

 だからこそリンドは自分自身に対して怒りを抱く。

 『成り代わり(ドッペルゲンガー)』の特性を唯一詳しく知っているのは、他ならぬリンドだけ。

 なずなは確かに不覚をとったが、すぐ近くに『成り代わり(ドッペルゲンガー)』達が居たことに気付けなかったのはリンドの責任なのだから。

 

「……恐らくだけど、あいつらは影(・)化(・)して潜んでいたんだ。此処は森の中。其処等中が影で一杯だ。なずな。『成り代わり(ドッペルゲンガー)』達の中には佐久夜もいたんだろう?」

 

「間違いありません。勇の『成り代わり(ドッペルゲンガー)』と一緒に……その、服を脱がされた佐久夜様を連れて行きました」

 

「勇と護……いや、雌犬巫女の記憶を持っているなら、佐久夜が知らない僕の本性と本当の実力も知っている……なら、衣類や持ち物を置いて行って当然か」

 

 佐久夜の衣類や道具には居所が分かる術が仕込まれていた。

 それを警戒して役に立つにも関わらずアマテラスの霊力が籠った扇を含めて置いて行った敵側の判断に、リンドは感心する。

 

(うっかりしていた。奴らは自然に発生した『成り代わり(ドッペルゲンガー)』じゃなくて、サ(・)ヨ(・)ご(・)先(・)祖(・)様(・)の(・)下(・)に(・)式(・)達(・)で(・)も(・)あ(・)っ(・)た(・)ん(・)だ(・))

 

 その事実をリンドは見過ごしていた。

 今、この試練の空間にいるのは新たに発生した『成り代わり(ドッペルゲンガー)』ではなく、自分達の一族に式として仕えていた者達なのだ。

 

「……完全にしてやられた……アマテラスと『契りの儀式』を結べたことで僕の中で慢心が出来ていたんだ……いぶき、なずな」

 

『はい!』

 

「次の層に移動したら、僕は即座に『夢を紡ぐ力』を使って、層の探索を行なう。その層の全てを把握する間、僕はそれ以外に何も出来ない……言いたい事は分かるね?」

 

「勿論です!」

 

「ご主人様の事はウチとなっちゃんが全力で護ります!」

 

 主人の言葉に甘えずに、失態を挽回してみせるといぶきとなずなは気迫が籠った声で返事を返した。

 

(佐久夜を浚って、その『成り代わり(ドッペルゲンガー)』までいるなら目的は大よそ見当がつく。『弓』のご先祖様の命令なのかは分からないけど、奴らは佐久夜が宿す『夢を紡ぐ力』を使って、この場所を更に強力な試練の場へと変えるつもりだ)

 

 他の玄武、白虎、朱雀の社と違い、青龍の社はアマテラスの里から最も近い場所に在る。

 当然、サヨ達を止める為と青蘭の事を考えれば、リンド達が一番最初に攻略するのは青龍の社に決まっている。故に他の社よりも新たな試練を構築している時間は少ない。

 だが、それも佐久夜が宿す『夢を紡ぐ力』があれば話は変わって来る。『夢を紡ぐ力』があれば、より強力な難攻不落の試練場を作る事が出来るのだ。

 

「急ぐよ! 佐久夜の『成り代わり(ドッペルゲンガー)』が本人の肉体を掌握する前に助け出さないといけない! 佐久夜が『成り代わり(ドッペルゲンガー)』に負ければ、『夢を紡ぐ力』を使われてしまうからね!」

 

『はっ!』

 

 指示を受けたいぶきとなずなはすぐさま荷物を纏める。

 リンドも地面に落ちている佐久夜の巫女服や装飾品、そして扇を回収して自分の荷物に纏める。そして三人は佐久夜救出の為に『道祖』に触れて次の層へと転移したのだった。

 

 

 眠る佐久夜は夢を見ていた。

 その夢は過去の記憶。ネノクニの神の娘である佐久夜が無害を装いながら里に入り込んだ鬼畜な雄に弄ばれた最初の夜の出来事を。

 

「もう寝ようか?」

 

「……うん」

 

 佐久夜が作ってくれた夕食を食べ終えた後にリンドと名乗る少年は、使った食器を片付けながら少し暗い声で返事を返した。

 里の外れにある家で一人で少年は一月ほど暮らしている。それと言うのも少年は里の者ではなく、精霊である桃花が保護を里長にして共に戦ったアマテラスとカグツチに願い出たからだった。少年の身の内には膨大な霊力が眠っていて、ソレを悪霊に奪われないようにする為の保護。

 だが、戦続きで里の者達はピリピリと警戒を露わにしている為に、他里の者である少年への当たりはきつかった。それを含め、霊力の暴走を警戒したアマテラスが娘である佐久夜に世話を命じたのだ。

 実を言えばそれ以外にも里を密かに抜け出す癖がある佐久夜に役割を与える事で、里を抜け出すのを封じる意味もあった。実際、それは功を奏して佐久夜の里の抜け出しは無くなっていた。

 しかし、その事によって別の問題が発生し、佐久夜は今日その出来事を目撃してしまった。

 

「あ、あのね。今日はお母さんとお父さんから此処に泊まって良いって言われたの」

 

「えっ? ……ほ、ほんとう?」

 

「うん」

 

(あんな事があったからね)

 

 一月の間、不審な行動が一切少年からは見られなかった事もあるが、泊まる理由はそれだけではなく、佐久夜は今日、目撃してしまったのだ。

 里長であるアマテラスから厳命を受けているにも関わらずに、里の者達に虐められている少年の姿を。

 アマテラスが保護を認めた理由は、共に戦った桃花の願いだった事もあるが、それだけではなく少年の身の内に眠る霊力が悪霊側に奪われる事を恐れた為。そして危機的状況に追い込まれたり、精神的に追い詰められた時に力が覚醒する事が多い。

 膨大な霊力が暴走と言う形で目覚めてしまう恐れがあるからこそ、里の外れに住まわせ霊力の扱いに長けた佐久夜に世話役を頼んだのに、里の一部の者達はアマテラスの命令を破り少年に危害を加えた。その暴行現場を見た佐久夜はすぐに少年を助け、母であるアマテラスにも伝えた。

 無論、アマテラスが直々に暴行を加えた者達を叱責したのは言うまでもない。

 どちらにしても少年の心に傷を負わせてしまったのは変わらず、佐久夜本人も弟(・)の(・)よ(・)う(・)に(・)懐(・)い(・)て(・)来(・)る(・)少年の事が心配で自分から今日は泊まりたいとアマテラスとカグツチに願い出た。

 二人も一月間不審な行動を一切していなかったから問題無いと判断して、娘の提案を受け入れた。

 

「今日はお姉ちゃんが一緒に寝てあげるね」

 

「……あ、ありがとう……お姉ちゃん」

 

「うん」

 

 安心させるように佐久夜は優しく年下の少年に微笑んだ。

 アマテラスから受け継いだ美貌のその微笑みは、男女問わずに見れば見惚れてしまう程とても綺麗な微笑みだった。

 その微笑みを見た少年は、赤くなった顔を隠すように俯いた。佐久夜はその姿に微笑ましさを感じる。

 佐久夜の中にはもう少年への警戒心は無い。少年の身の内に宿っている霊力も眠っていると認(・)識(・)し、何か不埒な事をしようものならば叱れば良いと思っている。

 見た目に反して自分は怪力の持ち主である事は佐久夜自身も自覚しているので、年下の少年を封じるのは簡単だと心から思っていた。

 故に気がつかない。恥ずかしさで俯いている筈の少年の口元が、明らかに笑みで歪んでいる事に。

 そして二人は一つしかない布団を床に敷いて寝る為に着替えに入る。

 

「こっちを覗いたら駄目だからね」

 

「う、うん……」

 

 巫女服から寝間着に着替える為に別室に移動する前に、佐久夜は一応強めに注意を言った。

 相手は自分よりも幼いとはいえ、年頃の乙女である佐久夜にとって男性に裸を見られるのは抵抗がある。異母兄がいた時は覗かれた時もあったので尚更だった。

 そして佐久夜は着替える為に別室に移動しようとして、一先ず布団を敷いた部屋から出て、くるりと身体を反転させて部屋の中に戻り、布団の上に座る少年の前に立った。

 

「さっ、早く着替えて戻らないと」

 

 明らかにおかしな言動。だが、佐久夜の中では別室に移動したと言う認(・)識(・)で、着ている巫女服の帯に手を伸ばす。

 同時に少年の手が微かに輝き、蝋燭の明かりだけで暗かった室内が明るくなった。それは明らかに術の発動。だが、少年が術を使った事も室内が明るくなった事も蝋燭の明かりだと思い、そして自分が少年がいる部屋に戻って来ている事も佐久夜は認(・)識(・)出来ていなかった。

 

(フフッ、完全に僕への警戒心が無くなった。おかげで僕の『夢を紡ぐ力』への影響下に置けたよ。桃花以外で直接見る雌の裸。暗い中で見るのなんて勿体無いからね)

 

 少年の力の影響下に置かれてしまった佐久夜。

 緋袴に結ばれている帯をスルリと引き抜き、パサッと音をたてながら床に落ちた。

 

(おおっ!)

 

 佐久夜が着ている巫女服は動き易さよりも護りを重点に置かれているのか、里の巫女衆が着ている巫女服よりも厚手で殆ど全身を隠している。その下半身から両脚まで覆いつくす緋袴が抜けると共に露わになったのは、日焼けもした事が無いではと思う程に白く透き通るような肌に細くしなやかな両脚。

 緋袴を脱いだ佐久夜は、次に白衣を押さえている帯に手を伸ばして解いて行く。家族と一緒に修業をする巫女以外の相手には晒した事が無い佐久夜の裸身が、今虎視眈々と狙っていた少年の前に晒された。

 

(っ……綺麗だ)

 

 既に桃花と言う絶世にして不可侵の存在だった美女を己の番に堕とし、子を孕ませた少年の目から見ても白衣の内側に隠されていた佐久夜の裸身は美しかった。

 ネノクニでは下着の文化が無い為に、服を脱げばすぐに裸身が露わになる。同年代に比べて豊かで柔らかく揺れる乳房。くびれが見え始めている細い腰。綺麗で柔らかそうな臀部。そしてまだ誰にも触れられた事が無い薄い陰毛に覆われた股間部。

 しなやかで細く見える手足と合わさった佐久夜の裸身は、まだ大人として成長が始まったばかりなのに魅力に満ち溢れていた。

 

(我慢した甲斐があったよ)

 

 番である桃花の伝手でネノクニの人間側の勢力で最大と思っていたアマテラスの里に入り込んだ少年。

 その目的は自らの子を孕める番となる相手を探す為。既に桃花は番となって子を孕んだが、それだけでは足りない。一族復興を生涯の己の役目と定めた少年にとって、新たに子を産んでくれる相手が必要。

 無論、桃花は嫌がったが、万が一お腹に宿った命か或いは少年に何かあった時に起きる出来事を聞かされてしまえば、渋々ながら受け入れるしかなかった。

 そしてネノクニの人間側の勢力で最も大きく、神であるアマテラスとカグツチが治める里ならば何人か相手を見つけられると期待して、桃花が治めていた『妖やかしの森』の近くにいる精霊ではなく、アマテラスの里に少年は桃花に連れられてやって来た。

 だが……少年の期待は外れてしまった。アマテラスの里で自らの血を引く強い子供を産めると確信できる相手は、たった二(・)人(・)しかいなかったのだ。

 その一人は言うまでもなく少年の目の前で白衣から手を抜いている佐久夜である。

 

(完全に期待外れで、大きく方針を変えるしかなくなるなんて思ってなかったよ)

 

 里に来る前に考えていた方針を変える事を決めた少年は、番の桃花に一族の遺産が記されている地図を託して旅出させた。

 子を宿したばかりの桃花には大変申し訳ないと思ったが、それを呑み込まざる得ない程の状況だった。そして里に入り込んだ少年は、霊力があるだけの無害な少年を装って気付かれないように虎視眈々とまるで地中にある種が

芽吹くようにゆっくりゆっくり浸食を始めた。

 その成果が少年の力の影響下に置かれた佐久夜である。

 

「んっ……何だか身体が熱い……」

 

 白衣も脱ぎ終えて髪飾りと足袋以外に、何も纏っていない裸身を晒した佐久夜の肌は赤らみ始めていた。

 体中がポカポカと温かくなり、胸の奥の心臓の鼓動が早くなってきている。

 

「き、緊張なんてする事ないのに……一緒に寝るのだって今日だけなんだから」

 

(フフッ、今日だけね……お姉ちゃんの調教の方針が決まったよ)

 

 自身の進むべき道が知らない間に決められてしまった事に気付かない佐久夜は、手早く寝間着を着て脱いだ白衣と緋袴を丁寧に畳んで行く。

 佐久夜の巫女服は母であるアマテラスの用意してくれた物。故に大切に扱うその姿は、佐久夜の母親への想いが伺える光景だった。

 

「さっ、戻(・)ろ(・)う(・)」

 

 巫女服を畳み終え、足袋も外して裸足となり、髪に付けている飾りも全て外したところで佐久夜は立ち上がった。

 そして再び出口に向かう動作をして、そのまま佐久夜は何事も無かったように戻って来た様子で少年に微笑む。

 

「お待たせ」

 

「う、うん……」

 

「もう、恥ずかしがることなんてないでしょう。ちゃんと寝間着は着てるんだから」

 

 可愛らしい反応をする少年の様子に、年上の余裕を見せるように佐久夜は微笑みながら敷かれていた布団の上に横になった。

 そのまま自身の横側の毛布を捲り上げて、パンパンと叩いて其処に来るように佐久夜は少年に示した。

 

「蝋燭の火を消して此処に来て寝ましょう」

 

 誘われた少年は言われた通り点いていた蝋燭の火を消し、同時に術も解いて部屋が真っ暗になる。

 視界が暗闇に覆われる中、少年は佐久夜の隣に入り込む。

 気配から少年が布団に寝た事を察した佐久夜は毛布を掛ける。そのまま少年の手を探して見つけると共に握る。

 余計な事は言わず、自分が一緒に居る事を示す意思。それは里の者達が母であるアマテラスの厳命を破って、暴行を働いた事への謝罪からの気持ちだった。少なくともこの時点の佐久夜にとっては、やはり年下で別の里の者でしかない。

 当たり前だが、佐久夜は少年に同情心はあっても恋愛感情的なものはない。第一に佐久夜の異性への好みは、父親であるカグツチのような男性だったのだから、年下で弱い少年に気が向く筈がない。

 だが、佐久夜は知らなかった。草食動物のように弱いと思っていた少年が、実はカグツチよりも恐ろしい肉食動物だった事。

 その肉食動物と床を共にした時点で、佐久夜の運命は決まってしまったのだ。

 

「……んんっ……」

 

(やっぱり……熱い……何だか息苦しい)

 

 隣で少年が立てている寝息を聞きながら、佐久夜はもぞもぞと身体を動かす。

 規則的な寝息を立てている少年と違い、佐久夜の呼吸は若干乱れて、思考も乱れていく。

 その上に甘い疼きにも似た熱が全身に広がって、弱火のままでいるような感覚が続いている。それは佐久夜はまだ知らない性的興奮に寄るものだった。

 

(な、なんで、私……胸やアソコを触りたいと思って来てるの?)

 

 身体を苛む性的興奮を晴らす為に、佐久夜の本能が囁く。

 だが、今日まで自分を慰めると言う行為を行なった事が佐久夜にはなく、更に隣には年下の少年が眠っている。

 そんな状況で自分の胸と秘所を手で弄ると言う行為に佐久夜は踏み込めない。

 しかし、肉体を苛み続ける欲求は、時間と共に膨らみ続け、思考がぼんやりと霞がかり、次第に理性を苛んでいく。

 

(す、少しぐらいなら……)

 

 遂に湧き上がって来る狂おしい熱に耐えきれなくなったのか、佐久夜は少年と握り合っていた手を離す。

 

「んんっ」

 

「えっ!?」

 

 握り合っていた手が離れた瞬間、横で眠っていた少年がゴロリと身体を回転させ、その動きと共に動いていた小さな手が寝間着の上から佐久夜の胸の上に乗った。

 

「っ!? な、何して……」

 

「すぅ~すぅ~」

 

 寝間着の上からとは言え、敏感になっている乳房を触られた佐久夜は反応し、少年に問い詰めようとする。だが、佐久夜の耳に聞こえて来たのは規則正しい寝息だった。

 

「ね、眠ってる? んっ♥」

 

 着ている寝間着の上から乳房に触れている少年の指が微かに動く。

 その動きはあくまで眠っている者が無意識に行なう範疇。しかし、狂おしい熱と甘い疼きと言う相反するものに苛まれて感覚が敏感になっている状態の佐久夜にとって求めていた感覚が得られた事で切なげに吐息を溢していく。

 

「はぁっ……んっ……はぁんっ♥」

 

(こ、これって? なんなの?)

 

 求めていた感覚の筈なのにもどかしさを覚え、佐久夜は戸惑いながら熱く切ない吐息を吐く。

 眠る少年の手が寝間着越しに触れる乳房から伝わって来るのは、佐久夜にとっては未知の感覚だったが、それは紛れもなく快感だった。

 軽く触れる程度。しかも佐久夜が着ている寝間着は肌を見せない為に厚手のもの。普通ならば快感など感じないが、今の佐久夜は普通でない。

 全身へと広がった狂おしい熱と甘い疼きによって肌が敏感になっている。そして少年の指の動きは自分の指で快感を感じさせるのではなく、布で肌を擦りもどかしい快感だけを与える手捌きだった。天性の女殺しの才能は、桃花と言う番と結ばれた事で既に開花している。

 その才能に無防備に受けてしまっている佐久夜は戸惑いながらも熱い吐息を吐き続ける。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、んぁんっ♥」

 

 布越しに尖り始めていた乳首にでも触れたのか、僅かに強めの快感に佐久夜の口から甘い声が零れ出た。

 

「んん……」

 

 その声か或いは佐久夜の身体の動きに反応したのか、眠っている少年の身体が再び動き胸の上から手が外れた。

 

「はぁっ……はぁっ……んんっ♥」

 

(うぅっ……あ、熱いのにすごく切ない……こ、これなんなの?)

 

 未知の感覚に佐久夜は更に苛まれる。

 中途半端に与えられた快感は、佐久夜の内から沸き上がる狂おしい熱と切なさを更に強める燃料でしかない。

 

(も、もう駄目っ!?)

 

 苦しささえ覚え始めた切なさと熱に支配された佐久夜は、遂に寝間着の帯に手を伸ばして解いた。

 そして誰(・)か(・)が(・)手(・)を(・)貸(・)し(・)て(・)い(・)る(・)か(・)の(・)よ(・)う(・)に(・)、布団の中で寝間着を脱いで行く。いや、実際に佐久夜の手以外も動いていた。

 眠っていると佐久夜が認(・)識(・)している少年が、目をハッキリと開けて服を脱ぐのを手伝っていたのだ。

 

「フフッ、お姉ちゃん、身体が熱いんでしょう? だったら服を脱いで布団も退かそうね」

 

「はぁっ♥ はぁっ♥ あ、熱い♥ 熱くて苦しい♥ お、お母さん、お父さん……はぁぁっ♥」

 

 少年が起きている事に気付けない佐久夜は、止まる事無く湧き上がって来る激しい疼きと熱に顔を真っ赤に染めてうわ言の様に言葉を発して此処にいない両親に救いを求めた。

 だが、当然アマテラスとカグツチが都合よく様子を見に訪れるなんて奇跡が起きる筈がない。これから佐久夜に襲い掛かるのは少年の番へと堕ちる為の調教だった。

 

「よっと」

 

 脱ぎ終えた佐久夜の寝間着を布団の外側に少年は放り捨て、被っていた布団も退かす。

 布団の上に広がったのは再び佐久夜の未成熟でありながらも煽情的な肢体。発情によって汗が浮き出て赤らんだ肌に、全身を巡る血と熱によって乳首が尖って震えている乳房。そして股の間は汗とは違う別の体液で濡れていた。

 先ほどの清楚さと違う扇情的に彩られた肢体を少年は眺めていると、我慢出来ないと言うように佐久夜は胸と股に手を伸ばす。

 

「もう駄目だよ」

 

「ひぁぁぁぁぁっ♥」

 

 佐久夜の手が胸と股に届く直前に、覆いかぶさるように少年は抱き着いた。

 抱き着いた少年の胸によって敏感になっていた胸が押し潰された佐久夜は、嬌声を口から上げた。

 

「たっぷりと僕が発していた媚香を吸ったからね。もう肌に直接触れられるだけでも、気持ち良いだろう、お姉ちゃん」

 

 性感も開発していないどころか、まだ自分で自慰もした事が無い佐久夜が発情した原因は、少年が発する無臭の媚香だった。

 桃花と言う相性の良い精霊と『真の契りの儀式』を結んだ事で自らに宿る精霊の力が強まった事で、少年が得たのは様々な効果を発する香を発する力だった。少年が佐久夜に嗅がせていたのは発情を促す媚香。

 その気になればすぐに発情させる事も出来るが、それでは間違いなく佐久夜に違和感を覚えられてしまう。里長の娘である佐久夜には貴重な『産玉』が渡されているので、状態異常を呪法で打ち消されてしまう。故に短時間ではなく長時間嗅いでいなければ効果が出ないように調整した媚香を嗅がせた。

 目論見通り佐久夜は最早まともな思考が出来ず、理性も殆どない。その状態は最も少年の力の影響を受けやすい。

 

「良い、お姉ちゃん。これからお姉ちゃんの身体に触るのは自分の手だよ。お姉ちゃんは寝てる僕の隣で気(・)持(・)ち(・)良(・)く(・)な(・)る(・)ん(・)だ(・)」

 

「はぁっ♥ 触れるのは、私の手……気持ち良くなれる……隣にあの子が寝てるのに……気持ち良くなる」

 

「そうだよ。その証拠に……」

 

 抱き着いていた身体を離す。肌に触れているだけでも快感を感じていた佐久夜は、その快感が治まった事で艶めかしい吐息を吐く。

 しかし、それはこれから始まる本番前の休憩。これから女の弱点という弱点を探り当て、苛め抜き、未通女ですらその虜にしてしまう少年の姿を装った鬼畜な雄の手によって佐久夜は一晩中鳴かされ、彼女の知らない、知りたくもなかった快感が教え込まれて、次々と性感帯を開花させられていく事になる。

 その手始めだと言うように少年は気を纏わせた両手で、佐久夜の乳房を愛撫し始めた。

 

「んあっ♥ あっ♥ あはっ♥ こ、これっ……あああっ♥」

 

 少年の胸への愛撫は、佐久夜の内で高まり続けていた熱と疼きを蕩けるような快感へと変えていく。

 小さな指が同年代と比べても大きい佐久夜の胸で躍り、その度に佐久夜の口から喘ぎ声が上がる。

 

「ん、あっ♥ や、あっ、あ……♥」

 

 媚香で発情させられ全身の感覚が鋭敏になっているところに気を纏った手によって愛撫される事で、佐久夜の未成熟だった性感は急速に開花していく。

 揉まれる乳房の頂点では、ピクピクと震えながら薄い桜色の乳首が自己主張するように尖り始めていた。

 

「あぁ♥ し、しらない……♥ こんなにしらないぃぃっ♥」

 

 布団の上から背中が僅かに浮き上がると共にプシュッと軽い水音が佐久夜の股の間から上がった。それは佐久夜が軽くではあっても初絶頂を迎えた瞬間だった。

 

「はぁ♥ はあ♥」

 

(な、なに今の……頭が真っ白になって……気持ち良かった♥)

 

 全身を苛む狂おしい熱と甘い疼きが消費され、それに伴った快感によって軽くであっても絶頂に達した佐久夜は目元を緩ませながら布団に横たわって、艶めかしい吐息を吐いた。

 その感覚と衝撃が自身を堕落させるものだと知らずにいる佐久夜に、再び寝(・)返(・)り(・)を(・)し(・)て(・)き(・)た(・)少年が抱き着いて来る。

 

「んんっ……」

 

「きゃっ」

 

(ま、また! こ、今度は起こしてでも……っ!?)

 

 軽いとはいえ絶頂に達した事で疼きと熱が下がっていた佐久夜は、自らに抱き着いて来た眠る少年を引き離そうとしたところ動きが止まった。

 

(わ、私、今、裸に!?)

 

 疼きと熱で自(・)分(・)か(・)ら(・)裸(・)に(・)な(・)っ(・)た(・)と(・)認(・)識(・)し(・)て(・)い(・)る(・)佐久夜は、羞恥心から少年を引き離せなくなった。

 無理やり引き離そうとすれば、眠(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)少年が起きてしまうかも知れない。そうなれば眠り着く前には寝間着を着ていた筈なのに、裸になっている自分の姿と被っていた筈の毛布が無くなっている事に少年に見られてしまう事に佐久夜は気がついて身動きが取れない。

 そして動揺する佐久夜の心に楔を打ち込む決定的な言葉が、少年の口から悲しみに満ちた声で放たれる。

 

「……母様……父様……」

 

「……っ」

 

 亡き両親を想う少年の悲しき声。

 その声を聞いてしまった佐久夜の動きが止まる。その胸中に沸き上がった感情は、罪(・)悪(・)感(・)。

 少年が置かれている現状を佐久夜は認(・)識(・)し、ゆっくりと両手を少年の背中に回した。

 

「きょ、今日だけ……だからね」

 

 里の者達が少年にした暴行。今の自分の姿や行なってしまった行為。

 その他にも様々な事が頭に浮かんでは消えていき、罪悪感となって佐久夜は行動した。

 しかし、それら全ての行動は佐久夜の胸に顔を埋めている少年の思惑通りでしかない。

 

(何だろう? 何か良い匂いがする♥)

 

 花の香りのような心地よさを抱かせる香り。少年から漂うその香りに心惹かれた佐久夜はより密着する。

 その香りがこれまで以上に強力な媚香だと佐久夜は知る由もない。そして此処までが佐久夜が覚えている記憶。

 夢現のような心地の中で、その少女から大人になろうとしている肢体に少年が与える快楽を刻まれ、求めるようにされてしまうのだった。




佐久夜救出までエロが続きます。
次回は始まりの後半と、そしてドッペルゲンガー達との佐久夜の出会いです。

アマテラス、佐久夜、琴乃の妊娠について。

  • 琴乃が堕ちた段階で孕ませる
  • 四聖の社全て攻略後に孕ませる
  • サヨ関連終了後に孕ませる
  • イザナミも加え、四人そろって孕ませる
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