※この作品はR-18です。

IZUMO2〜鬼畜ショタ性記〜   作:イズモ

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今回で次のアンケートの準備は終わりです。
後は琴乃とヤルだけとなります。
前回は不必要な言葉を後書きに書いてしまい、申し訳ありませんでした。

感想、お気に入り、評価、アンケートを頂きありがとうございます!


琴乃編② 4

 世界には様々な可能性が存在している。

 例えばヒミコが『世界の理を守護する一族』を強襲せず、2人の『救世主』の召喚に成功した世界。

 イザナギとイザヨイが悲劇の別れを得ずに済んだ世界。

 炎の神とならず、人としてアシハラノクニで光の青年が生きる世界。

 他にも救世主や光の青年が結ばれる相手が変わったりと、世界には沢山の選択肢によって生まれる別の次元の世界が存在している。

 だが……全ての世界が良き結果に終わるとは限らない。

 ヒミコが目的を達してしまった世界もあれば、邪神ヨモツオオカミが悲願を叶えてしまった世界も存在する。

 そして……ほんの些細な選択肢の違いによって光の青年の妹が、悪霊の将に出会う事無く、別の最悪の悪霊と出会ってしまう世界もまた存在していた。

 

(もう……だめ……)

 

 見渡す限り何処までも広がり続ける荒野。

 乾いて舞い上がる砂埃が舞う大荒野で、一人の少女が命を失いかけていた。ずっと歩き通しで疲労困憊という様子で、仰向けに倒れている。

 

(……どうして……こんなことになったんだろう?)

 

 脳裏に浮かぶのは自分のしてしまった数々の悪行。

 親友だった少女の気持ちを踏み躙った。親しかった友人達に悪態をついた。

 ……だが、どうしても少女は嫌だった。

 

(……お兄ちゃん)

 

 少女が想うのは幼い頃から一緒に家族として過ごしていた青年。

 しかし、少女は青年に妹以上の感情を抱いてしまった。それ故に許せなかった。

 一人の男として好きな青年に近づく女の子の全てが。

 それ故に最低なやり方で邪魔をした。結果……少女は親友だった筈の女の子を裏切り、兄からも信用と信頼を失った。他にも心配してくれる人達をなじったり、悪態をついたりした。

 その報いを受けたのか、今では少女は不毛な荒野で誰にも知られずにひっそりとその命が終わろうとしている。

 ある世界では、少女が気絶する直前に悪霊の将である青年が通りがかり、その命を救った。

 だが、この世界ではそれが起こる事はない。少女がその青年と出会う事ない道を歩いたがゆえに。

 

(……ああっ)

 

 意識が遠退く。不毛の荒野で気絶すれば、待ってる結果は決まってる。

 そしてこの世界で1人の少女の命は……失われる直前に、ソレに見つけられてしまった。

 

『……ミツケタ』

 

(……誰?)

 

 意識を保つのも難しい筈の少女の耳に、何故かその声はハッキリと聞こえた。

 

『ミツケタ』

 

 その声は、歓喜に打ち震えた。自らにとって最高にして最適な器となる存在を見つけられた事に。

 ソレは特異な存在だった。存在を発生させる事さえも、一つの世界では奇跡に等しいほどの存在。

 だが、この世界で発生してしまい、ずっと一つの行動を行ない続けて来た。

 そしてその行動が偶然にも簡単に実を結び、次の段階に進もうとしたところで、更に最高の器も見つけてしまった。まるで運命が味方しているかのようにさえ、ソレは思えた。

 少女の身はまだ弱い。しかし、その身の器はネノクニに生きる多くの人々の中でも一際大きく、加えて器の中に強い負の感情を宿している。

 

『四聖サエヲ、倒シウル可能性ヲ、秘メシ者……コレホドノ……器ガ存在シテイルトハ』

 

(この声は何? 怖い)

 

 逃げなければならない。しかし、既に体力の限界を迎えている少女の身体は意思に反して指一本動く事はなかった。

 

『サア。我ノ尖兵トナルノガイイ』

 

(いやいや!? 誰か助けて!?)

 

 何かが自身の中に入って来る。その事実に少女は恐怖を覚えるが、誰の助けも現れることなく、闇が彼女の身体に納まった。

 納まると同時に少女の心は自らの内に宿していた心の闇が膨れ上がり……。

 

「……あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 解放されるように少女の口から断末魔のような悲鳴が上がり、発せられた膨大な霊力が地面を吹き飛ばした。

 それは少女の器に秘められていた可能性。世界を救う救世主を支える可能性を秘めていた器。

 だが、その器は自らの負の感情に染められ、宿った者に心地よい居場所を与えてしまう。そして吹き飛ばしてクレーターのような形になってしまった地面から、最早一歩も動けない筈の少女が立ち上がった。

 しっかりとその両足で地面を踏みしめ、身の内から納まり切れないほどの霊力を発して。

 

『ホウ……コノ娘ハ……ククッ……ハハハハハハッ』

 

 ソレは哄笑した。ソレは知ったのだ。

 少女の身体に宿った事で、その起源を。同時に他にも最高の器となる者達がいると言う事を。悪霊『迷い人』は知った。

 そして少女は前に歩き出す。ゆっくりと、牛歩のような歩みだが、力強く地面を踏みしめて歩く。その綺麗な瞳から止まる事のない涙を流し、辛く悲しみに満ちた顔をして、少女は歩み……この世界から消えた。

 

 

「な、な、な、なんやてぇぇぇぇぇぇーーーっ!?」

 

 とある森の中。

 突如として上がった女性の大声に森の木々に止まっていた鳥達が慌てて飛び去って行く。

 その声の主であるお団子結びをしている赤いチャイナドレスを纏い、両手に鎖のついた鉄の腕輪を付けた絶世の美女は、目の前にいる白虎の報告に心から驚愕していた。

 驚愕しているのはその女性だけではなく、話を聞いていた蒼いチャイナドレスを着た美女と、ボディコン風の服を着た美女も驚愕の余り目を見開いて固まってしまっている。

 

「びゃ、白虎……い、幾らなんでも冗談が過ぎるわ……あ、あの一族がヒミコ達に滅ぼされたって、そないな事が在る訳……」

 

「冗談ではない。現に私はアマテラスからあの一族が持つべきあの虹色の宝珠を見せられ、かの一族の遺産と呼ぶべき宝の山も見せられた。その中には精霊が作ったと思わしき呪具も幾つかあった。他にも、今は失われた筈の『真の契りの儀式』に関する事が書かれた巻物も、アマテラス達から見せられた」

 

「……まさか、では、本当に……」

 

「あーもうっ!? ヒミコの奴! 何てことをしてくれたのよ!? あの一族が滅んだら、このネノクニが外敵に狙われやすくなるのよ!?」

 

 ボディコン風の衣装を着た美女-『玄武』-は、心の底から困ったというように頭を抱えて叫んだ。

 隣に立つ蒼いチャイナドレスの美女-『青龍』-も暗い顔をする。それだけかの一族が担っていた役目は大きかったのだ。

 

「それだけヒミコには、このネノクニに想い入れが無いと言う事なのでしょう……ですが、これで、以前よりもヒミコ軍の行動が消極的な理由が分かりました……かの一族と争い、その勢力と力を大きく失ったと見て間違いありません」

 

「で、その回復に霊地を枯らしとるちゅう事か……うちらの役目、前よりも責任重大なったちゅうことやね」

 

「うむ。アマテラスとカグツチ達は、出雲学園に現れるという『迷い人』なる外敵の悪霊との戦いの準備で忙しく、遠征は無理のようだ。私達でヒミコ軍と戦うのは未だ厳しい。彼方が落ち着くまでは、今まで通り霊地の守護に回っていて欲しいそうだ」

 

「せっかくこっちが有利になっているっていうのに……」

 

「仕方がないのです、玄武。かの一族が外敵と判断する存在は、須らく強大な敵。ヒミコの居所も未だに明確な場所は判明していないのですから。残念ですが、この度は諦めて、其方を優先すべきでしょう」

 

 不満そうに声を洩らす玄武を、青龍が窘めた。

 青龍とて今回の霊地を枯らされてしまった件に関しては思うところがある。何せこれまで慎重な行動を重ねて来たヒミコ軍が見せた明らかに大きな隙。霊地を護り切れなかった事に不甲斐なさを感じるが、それでもヒミコ軍の居所の特定も出来たかもしれない。

 だが、居場所を発見できても、肝心の戦力であるカグツチ達の軍は動かせない。

 

(歯痒いですが、この度は諦めるしかありませんね)

 

 四聖獣達だけでヒミコ軍に挑むのは無謀。

 相手は『ヤマタノオロチ』に加え、『スサノオ』さえも打ち破った強者なのだから。今まで通り霊地を護り、次の機会を待つしかないと四聖獣達は決めた。

 

「で、白虎。あの一族の生き残りが1人いるんでしょう? どんな子なの?」

 

「会ってはいない。丁度私が里を訪ねた時には、出雲学園に佐久夜と共に向かったらしく、行き違いになった」

 

「出雲学園やて……あそこには確か……」

 

「……樹木の精霊である蔓がいますね。そのすぐ近くには桃の木の精霊である桃花も」

 

 四聖獣達四人の顔に険しさが浮かんだ。かの一族の非常に困った部分も、彼女達は知っているのだ。

 

「アマテラス達の話では、まだその少年は二次性徴を迎える年齢ではないようだ」

 

「でも、油断できないでしょう……何せあの一族は精霊の血を取り込み過ぎてる。此処数百年はヨモツオオカミが暴れていたのもあって、何処かの里から嫁や婿を娶っていたようだけど」

 

「それでも古から脈々と受け継がれている血は油断できません。寧ろ精霊の血が弱まった事で、新たな精霊の血を取り込むかも知れませんね」

 

「……二次性徴迎えたら、桃花と蔓、そしてツクヨミが危ないかも知れへんなあ」

 

「いや、ツクヨミは大丈夫だ。ツクヨミは改めてカグツチと『真の契りの儀式』を交わしたらしい。先ほども言ったがあの一族が万が一の時に残しておいた財宝の中に、『真の契りの儀式』に関する資料があった。無論、その巻物は既にアマテラスの手によって禁術として封印されている」

 

「となると……危ないのは桃花と蔓ですか」

 

 『真の契りの儀式』をカグツチと結んだツクヨミは安全だが、危惧を覚えない訳にはいかない。

 なんせ、かの一族は使命には忠実なのだが……精霊を孕ます事が出来る一族。精霊は本来子孫を残せない。

 だが、『真の契りの儀式』はそれを破り、精霊と人との間に子を為せる。それは精霊と言う存在にとって福音。

 心の奥底で求めている事を叶えられるかの一族に惹かれてしまうのは仕方がない。四聖獣達もそれを否定するつもりはないが……一族最後の生き残りと言うのが不安を感じていた。

 

「……二次性徴迎えたら……一族再興の為に手当たり次第に精霊を孕ませそうやね」

 

「使命に忠実なのは良いけどね。忠実過ぎるのが、あの一族の欠点よ。ヨモツオオカミの時だって、私達の封印ぐらいは解いてくれても良かったじゃない」

 

「玄武。それは無理な願いですよ。ヨモツオオカミとかの一族が争えば、確実にこのネノクニは崩壊の道を進んでいました」

 

「うむ。寧ろアシハラノクニに悪影響が出ないようにしたり、陰ながらカグツチ達に武具や勾玉が渡るように準備してくれただけでも、感謝しなければなるまい」

 

「はいはい。分かってるわよ……だけど、真面目な話。その子供が『一族の再興』を目的としてない保証はないと思うわよ。あの一族の再興は、実際に必要な事なんだから」

 

『……』

 

 玄武の指摘を他の四聖獣達は否定する事が出来なかった。

 時が止まった世界であるネノクニでは、絶えず戦いが行なわれている。現にヒミコが悪霊の長として台頭する前は、各地で悪霊と人間の戦いだけではなく、人間同士の戦いも起きていた。

 そう言う内側での戦いに巻き込まれない為に、かの一族は影に潜り、人知れず世界の外側からの脅威と戦い続けて来た。新たな血を取り込むために、稀に外側に出て来る事もあったが、その相手も役目の為に影に生きる事を選ぶ。

 ネノクニの存続の為にも、どうあっても、再びかの一族のような世界の外側からの脅威に対抗する者達が必要となる。

 

「……ですが、今現在で『一族の再興』の為に動かれるのは困ります。かの一族との戦いでヒミコ軍が弱体化しているとは言え、やはりヒミコは強大なのですから」

 

「ほんと、何者なのかしらね、ヒミコは?」

 

「あの一族の事まで知っていたとなれば、先ず間違いなく古の時代から生き残っている者だろう。だが、その正体は今だに不明だ」

 

「せやな……ああ、こんな時に『麒麟』がおってくれたらなあ」

 

 朱雀のぼやきに、青龍、玄武、白虎の顔に僅かに悲しみが浮かんだ。

 『麒麟』。それは四聖獣を本来束ねる最強の精霊。だが、長らく『徐福』と共に行方が分からなくなってしまっている。

 

「……いない相手の事を考えても仕方がありません。とにかく、かの一族の生き残りとは一度会っておくべきでしょう。幸いにも私達にはかの一族と交わした盟約の護りがあるのですから」

 

「ああっ、そんな盟約もあったっけ」

 

「玄武。重要な盟約なのだぞ。この盟約のおかげで、私達はかの一族の者が暴走して数多くの精霊に手を出そうとしたときに止められるのだから」

 

 それこそがかの一族と盟約を交わした時に、四聖獣達に与えられた役目と恩恵。

 精霊を孕ませる事が出来るかの一族。本来ならば四聖獣達も対象となってしまう。だが、ネノクニの守護神を司る事になる彼女達と『真の契りの儀式』を結ばせる訳にはいかない。

 故に彼女達は盟約に反しない限り、かの一族を相手にしても影響を受けることなく戦える。

 因みに四聖獣達は、古の時代にかの一族の女性達から男が暴走したらボコボコにして良いという許しも得ている。

 その重要な盟約を忘れかけていた玄武に、青龍と白虎は厳しい目を向けた。

 ……朱雀は明後日の方を見ている。どうやら彼女も忘れかけていたようだと、青龍と白虎は大きく溜め息を吐いた。

 

「だって、もう2000年も前に交わした盟約よ。しかも『四聖に深く関わる者がネノクニの崩壊を企んだら』、なんて凄い厳しい条件だった筈だしさ」

 

「せやせや! それに、そないな大それたことそうそう出来るわけないんやから!」

 

 ネノクニの崩壊の危機とは、早々起きるものでは無い。

 例えば偶発的にネノクニを支える神であるアマテラスとカグツチが、四聖に関わる者と戦っても命そのものを狙っていない限り盟約には反していない。かの一族の人間と四聖獣が戦っても同じだ。

 無論、流石に一族を滅ぼしたり、明確にアマテラスとカグツチの命を狙い、ネノクニに戦乱の渦を引き起こした場合は別だが、そんな事は起きない。

 

「一応聞くけど、皆は何か覚えがある?」

 

「あるわけないやろ」

 

「私も同じです」

 

「2人と同じく」

 

 玄武の問いに他の三人は否定の意思を伝えた。

 

「私も勿論ないわ。行方不明の『麒麟』と『徐福』様も、そんな事をするとは思えないし」

 

「そうですね。『徐福』様はこの地を私達の誰よりも愛していましたから。『麒麟』は私達よりも深くかの一族と人間だった頃に交流していましたし」

 

 青龍の言に、他の四聖獣達も同意した。

 それは嘗て苦楽を共にした相手への信頼と信用から来る確信。行方が分からずとも、2人は決して世界に災いを引き起こしたりはしないと、彼女達は確信していた。

 ……だが、彼女達は知らなかった。そのあり得ないと思った事が実際に起きてしまった事を。

 かの一族の最後の生き残りであるリンドと、四聖獣の誰かが出会ってしまった時。

 彼女達は長く続けたネノクニの守護の役目を終え、次世代にその役目は引き継がれる事になるのだった。

 

 

 アマテラスの里では、戦の準備が進められていた。

 佐久夜とリンドが出雲学園に向かってから数日。最終日の朝に頼まれて向かったツクヨミから、再びリンドの脳裏に情報が送られて来たのが伝えられたからだった。

 

「……一ヶ月以内か」

 

「ええ、今朝向かったら佐久夜から伝えられたわ。あの坊やがまた朝から頭を抱えて、一月以内に『迷い人』が来るって情報を送られたそうよ」

 

「……その情報を伝えているのは、やはり」

 

「その宝珠でしょうね」

 

 アマテラス、カグツチの目が、床に敷かれた布の上に置かれている虹色の宝珠に向いた。

 

「白虎の話だと、その宝珠はあの坊やの一族にしか使えないように理で決められているんでしょう」

 

「情報を伝えられるのは、リンドだけって事か」

 

 難しい顔をしながら、カグツチは宝珠に険しい目を向ける。

 以前の『降霊の術』や、今回の『迷い人』に関する資料と対抗術が読めなかった巻物から読めるようになったのも、宝珠が判断して巻物を読めるようにした可能性が高まった。

 それはつまり、宝珠には何らかの意識が宿っている事を示している。

 

「俺やアマテラスと同じくネノクニの理に関わっているなら、何か伝えられてもおかしくないんじゃないか?」

 

「いえ、寧ろそれをされたら私達は警戒していたでしょう」

 

「まあ、そうよね。訳の分からないモノに干渉されるなんてゾッとするもの」

 

(本当は受けているんだけどね)

 

 アマテラスとカグツチの2人は気が付いていないが、宝珠は既に干渉している。だが、その干渉は微々たるもので長期的にしか効果が出ない弱い干渉。

 現にアマテラスとツクヨミの説明に、既にカグツチは納得したように頷いて警戒が緩んでいる。

 

「それに、貴方。此方に干渉出来ると言う事は、此方からも宝珠に干渉出来ると言う事になってしまいます……リンドを介さずして、この宝珠の力を使う事が出来るのなら……私達はもう敗れていたでしょう」

 

「そう……だよな。リンドと言うか、例の一族の人達が鍵の役割ってところか」

 

「だから、一年前に佐久夜とあの坊やを襲った悪霊は探していたんでしょう。鍵の役割を果たす、あの坊やを」

 

 話を締めくくるようにツクヨミは告げた。

 

「それで、宝珠に関してはこれまで通りアマテラスが保管するとしても……問題は『迷い人』よ。坊やの話だと、ぐらうんどとかいう場所の上空に、もう穴は完成しているそうよ。後は、あっちからやって来る『迷い人』の依り代が薄皮一枚の空間に触れて穴をあければ……」

 

「世界が大きく揺らぎ、大量の悪霊達が出現してしまう」

 

 これまで以上の険しさが三人の顔に浮かんだ。

 以前、琴乃がネノクニにやって来た時の世界の揺らぎも、アマテラスとカグツチは感知していた。だが、今度の規模は以前の比ではない。

 文字通り世界と別次元の世界を結ぶ道が出来てしまうのだ。その時に発生する世界の揺らぎは計り知れず、発生地点から広範囲に渡って中級以上の悪霊が大量に出現するという。

 

(俺達がこっちに来た時も弱いけど、悪霊は沢山いたもんな。事前に『妖やかしの森』や里の周辺に罠を沢山張っても、何処まで守り切れるか。いや、守り切らないといけないんだ)

 

 里にはアマテラスが張った結界があるので、悪霊には見つけられない。

 だが、大量の悪霊が里に向かって来る事になれば別だ。結界に阻まれて入れない事に気づかれて発見されてしまう。

 

「万が一、里が見つけられた時に逃げられる準備はしてあるが……」

 

「出来ればそうならないで欲しいと願います」

 

「だけど、中級以上の悪霊が大量に発生する時点で、最悪の可能性は考えておくべきよ、アマテラス。最悪『迷い人』を祓っても、出現した悪霊が消える訳じゃないんだからね」

 

「ええ、姉さん」

 

 『迷い人』を倒しただけでは終わらない。

 一度発生してしまった悪霊達は、討伐しない限り存在し続ける。これまでは低級の悪霊だったので問題はなかったが、中級以上の悪霊となれば話は大きく変わるのだから。

 以前、『妖やかしの森』に出現した悪霊をリンドが宝珠を使って祓った事があるが……早々同じ事は出来ない。

 

「それでアマテラス……道を塞ぐ為には、やっぱりその宝珠をあの坊やに使わせるしかないと思うわ」

 

「……確認しますが、姉さん。まさか、そのままニニギの封印まで解かせるつもりは……」

 

「ないわよ。以前なら確かに焦って封印を解かせていたでしょうけど、今は落ち着いているからやらないわよ。宝珠にしても、カグツチが持っていれば良いし……下手にニニギを復活させて、佐久夜とあの坊やが仲良くしているところなんて見たら、そのまま剣を振り下ろしそうだもの、あの子は」

 

 実の息子ながら心から困ったと言うようにツクヨミは溜め息を吐いた。

 アマテラスとカグツチの脳裏にも、復活したニニギが冗談抜きでリンドに剣を振り下ろす光景が浮かんだ。

 そして事情を説明しても、きっと構わずにニニギは剣を振るうと確信できてしまった。

 

「………とにかく、アマテラス。ツクヨミの言う通り、宝珠は俺が預かっておく。使う機会なんてない方がよかったが、今回ばかりはそうも言っていられない」

 

「でしょうね。世界に開いた穴は早急に閉じないと、それだけ悪霊の発生は長引くわ。とは言っても、それをやる為には先ず……」

 

「『迷い人』の依り代にされた人間を倒す必要があるんだよな」

 

 この場合、倒すと言うのは殺すと言う事ではない。

 何しろ依り代にされた人間に宿っているのも、結局は『迷い人』本体が作り上げた分身体に過ぎない。依り代にされた人間を殺しても、本体が存在する限り道が塞がる事はない。

 その本体を倒す方法は、分身体と繋がっている因果を利用する。先ず依り代にされた人間を弱らせ、その後に精霊の力を借りて相手の精神世界に入り込む。

 入り込んだ先にいる依り代の分身体に術を施し、本体に影響が及ぶようにする。

 その後に分身体を倒せば、『迷い人』の本体も消滅し、依り代にされた人間は定着さえしていなければ強制的に本来の世界に引き戻される。

 定着に掛かる時間は凡そ一日。戦闘していたら半日ほど短くなってしまう。

 これはその世界に強い執着が発生してしまう事で、世界に馴染んでしまう。つまり、執着が強ければ強いほどに『迷い人』の依り代にされた人間は世界に定着してしまうのだ。

 

「アマテラスは里の護りがあるから来れないけど、私とカグツチが一緒に戦えばどんな相手でも倒せるわよ。後方には佐久夜とあの坊やに桃花と蔓もいるしね」

 

「ああ、頼りにしているぞ、ツクヨミ」

 

「姉さん……皆の事をお願いします」

 

 複雑そうな顔をしながらも、アマテラスは姉に頼んだ。

 

(私には里を護る役目がある。昔のように前線で夫と共に戦う事は出来ないのですから)

 

 昔との違いに一抹の寂しさを覚えない訳ではない。だが、里の護りも重要な責務。

 それを放棄する事は出来ないのだから。

 

(何故か胸に寂しさのような感じる……リンドに触れて欲しい)

 

(フフッ、影響はちゃんと出ているようね)

 

 妹の僅かながらの変化にツクヨミは内心で笑みを浮かべる。

 それを表に出さずに今後の打ち合わせを再開しようとする。だが、再開する直前に部屋の外から声が響く。

 

「失礼します。お茶を運ぶように頼まれたので、もって来たんですけど」

 

「ああ、そうか。入って良いよ、琴乃ちゃん」

 

 許しを得た琴乃が三人分のお茶を運んで来た。

 本来だったら見習い巫女の立場の琴乃が一番偉いアマテラスの下にお茶を届ける事などないのだが、現在、他の巫女達は里の防衛準備で忙しく、手が空いているのが琴乃を含めた巫女見習いの者達しかいないのだ。

 

「どうぞ」

 

「琴乃さん。ありがとうございます」

 

「いえ……あの、やっぱり……戦いが起きるんですか?」

 

「ああ……だが、安心してくれ。里は俺達が必ず護って見せる」

 

「琴乃さんも必ず護って見せますから、安心して下さい」

 

「……はい……失礼します」

 

 暗い顔をしながら、琴乃は部屋を出て行った。

 その様子を見たアマテラスとカグツチは心配そうな顔をする。

 

「琴乃ちゃん……元気がなさそうだったな」

 

「ええっ……やはりまだ例の一件が尾を引いているのでしょうか? 最近は元気が戻って来たように思えたんですけど」

 

「……それだけじゃないでしょう。多分だけど、あの子、気が滅入りかけてるわよ」

 

 ツクヨミの発言にアマテラスとカグツチは慌てて顔を向けた。

 

「こっちに来て数ヶ月。未だに帰れる目途は立たなくて、それでいて親しくなった者達が戦いに行くなんて現状に、平和なアシハラノクニで育ったあの子が耐えられると思う?」

 

「それは……」

 

「……難しいだろうな。俺達の時だって希望があったからこそ、皆耐える事が出来たんだ」

 

 カグツチ達の時は、自分達の意思で頑張れば何とか道が開けるかもしれないと希望があった。

 対して琴乃は他人を頼る事しか現状では出来ない。幾ら弱っているからとは言え、ただの女子高生でしかなかった琴乃がヒミコに勝てる筈もなく、アシハラノクニにある自らを縛る呪いの呪具を破壊する事も出来ない。

 それでいて琴乃が出来る事と言えば、自らの立場を保つために与えられた『巫女見習い』として修業や里の人達の手伝い。

 

「それでいてどうして自分がネノクニに召喚されたのかも分からないのよ。里の中で仲がいい佐久夜と坊やともここ数日話していないし……そろそろ限界が来てもおかしくないでしょうね」

 

 指摘された事実に思い至ったのか、アマテラスとカグツチは頭を抱えた。

 ツクヨミの説明は充分に納得出来る事だったからだ。かと言って、琴乃が召喚された理由を話す訳にはいかない。どう考えてもアシハラノクニに琴乃が戻った時に人間関係に悪影響が出てしまう話なのだから。

 

(尤もそれ以外にも理由はあるんだけどね)

 

 ツクヨミは琴乃の状態を悟っていた。

 今の琴乃は……欲求不満を抱え過ぎているのだ。リンドにマッサージと表された愛撫をここ数日受ける事が出来ずにいた琴乃の身体は、どんどん欲求不満を抱え続け何時爆発してもおかしくないほどに高まっている。

 後はそれを起爆する何かさえ起きれば、琴乃は堕ちる。

 

(そして客でいる事を琴乃が止めれば、あの横笛は必ず真価を発揮するって、リンドは言っていたしね)

 

 琴乃の持つ横笛は、まだ真の力を発揮していない。

 今はまだ琴乃に其処までの意思がない。故に、ただその身を護れるぐらいの力しか発揮出来ていない。

 琴乃が戦う意志を、守る意思をその身に宿した時、あの横笛は真の力を発揮する。

 その時が近い事をツクヨミは感じながら、琴乃に対してどうすべきなのか悩んでいるアマテラスとカグツチの相談に乗る為に話しかけるのだった。

 

 

「はっ、はっ、はっ」

 

 本日の修業を終えた後、夕方になると共に琴乃は里の外れにあるリンドの家に向かって食材を持って走っていた。

 こんなにも早く何処かに向かおうとするのは、身体の弱かった頃の琴乃からすれば考えられない事だった。

 そして琴乃の頬が赤く染まり、息が乱れているのは走っているからだけではない。

 

(早く、早く! リンド君のマッサージを受けたい!?)

 

 リンドと佐久夜が向かってからの数日間の間、琴乃はずっと夜になると満たされない自慰を疲れ果てるまで行ない続けていた。だが、結局一度でも潮を噴くほどの絶頂に至る事が出来なかった。

 琴乃の身体が求める快楽の上限は、既に普通の女性が得られる快楽の上限を大きく突破してしまっているので当たり前なのだが、それに気が付いていない琴乃は眠るまで自慰を続けていた。

 それによって高まりに高まった欲求不満を晴らしたいという考えしか、今の琴乃の頭にはなかった。

 アマテラス達には今日はリンドの家に泊まりたいと願い、了承も得ている。リンドには以前にも琴乃を慰めて元気にしたという実績があるので、今回ももしかしたら琴乃の悩みを晴らせるかもと言う期待がアマテラス達にはあったのだ。

 そして誰にも憚れる事なく、時間の制限もない状況を得られた琴乃が、リンドの家の近くに立っている木々に差し掛かったところで……。

 

 パンパンッ、パンパンッ、パンパンッ、パンッ!

 

 激しく肉がぶつかり合うような音が、リンドの家の裏手の方から鳴り響いていた。

 

(なんの音かしら?)

 

 興味を引かれた琴乃は急ぐ足を止めて、ゆっくりと慎重に歩き出す。

 一体何の音なのかと顔を覗かせ、手に持っていた食材が地面に落ちる。

 

「あっ、あっ、ああっ♥ そこを、そこがいいのぉ♥ もっと突いてっ♥」

 

(さ、佐久夜さん……そ、そんな……)

 

 天真爛漫と言う言葉が相応しい美少女である佐久夜が、自らが履いている緋袴を地面に落とし、シミ一つ無いお尻を晒して快楽に蕩けた顔で、涎を口の端から流しながら木に手をついて背後から犯されていた。

 アシハラノクニで言う立ちバックの体勢で、魅力的なお尻を佐久夜は背後にいる相手に突き出している。

 琴乃の位置からは見えないが、佐久夜の秘所は銜えている黒々とした太く長い剛棒によって限界まで割り広げられ、愛液と既に何度か出されたのか白濁液が大量に溢れ出て、ぶつかり合う度に飛び散り、互いの身体を濡らしていた。

 そして佐久夜を犯しているのは言うまでもなく……。

 

(リンド……君……)

 

 大きな音を立てて、佐久夜の秘所に剛棒を突き込んでいるリンドの姿を見て琴乃は呆然とする。

 その間にも、2人は琴乃が見ている事に気が付いていないのか互いに腰を振るい、情事を堪能する。

 

「さ、佐久夜お姉ちゃん。や、やっぱり夕方だからって、外でするのは。うっ」

 

 外でしている事を指摘された事で、佐久夜の膣内が締まった。その感覚にリンドが酔い痴れていると、淫らに乱れながら佐久夜が甘い声で囁く。

 

「だ、だって、家の中でシたりしたら、んんっ♥ き、きっと帰る気がなくなっちゃうよ……ああっ♥ きょ、今日まで毎日してたんだから♥」

 

(あぁぁっ……そ、そんな……)

 

 家の壁に背を預けて聞いていた琴乃は、数日前の予想が当たっていた事に衝撃を受けた。

 今回の出雲学園への宿泊にリンドと共に向かった佐久夜が、大きな戦いを前に告白するかも知れないと琴乃は危惧(・・)していた。

 そしてその答えが今、琴乃の前に広がっている。佐久夜の秘所に剛棒を打ちつけるリンドの動きには淀みがなく、佐久夜もまた明らかに快楽を感じている顔をしながら善がり声を上げている。

 

(……んっ)

 

 佐久夜の上げる嬌声を聞いた琴乃は、触発されるかのように地面に座り込み服の上から胸と秘所を弄りだした。

 以前、アシハラノクニに『降霊の術』を使って猛と凪の情事を見てしまった時と同じ状況だが、その時と決定的に違うところが幾つかあった。それは琴乃が既に経験している事と、高まりに高まってしまっている欲求不満。

 そして快楽を知ってしまったその身体は、心の奥底で欲していたリンドの剛棒を見た事で発情し、快楽に逃げる道を琴乃に示す。

 

「あっ、あっ、あっ、あっ♥ きもちいい、きもち良いのっ♥」

 

(そ、そんなに凄いの佐久夜さん……あっ♥ リンド君のは、そんなに気持ち良いの?)

 

「ひあぁぁぁ――っ♥ 胸も、すごひぃ♥ ああっ、そんなに吸っちゃ駄目ぇ♥」

 

(えっ? 吸うって?)

 

 木に手を着く体勢ではどうやっても出来ない行為に、気になって琴乃は覗いてみる。

 すると、何時の間にか佐久夜と向かい合う体勢になっていた。だが、佐久夜の両手は合わさるように木の上から伸びてきている蔦に絡めとられて高く掲げられ、両膝辺りにも蔦が絡みついて脚が宙に浮かんでいた。

 その体勢で佐久夜の背は木の幹に押し付けられ、腰には幹と離れないように蔦が巻き付いている。さながら木から伸びる蔦で吊り上げられた体勢を取っている佐久夜が纏う白衣から零れる双丘を弄ったり、頂点に立つ乳首を吸ったり歯で挟んだりしながら、挿入している剛棒で子宮口の奥を叩く。

 

「んああっ……き、気持ち、よすぎる♥」

 

(そ、そんな!? あの佐久夜さんを宙に浮かせてる蔦は!?)

 

 自慰するのも忘れて、琴乃は驚愕で固まった。

 琴乃には佐久夜を縛り、宙に浮かせている蔦の正体が何か分かった。練習と表して、その蔦を使って快楽を与えられたのだから、分からない訳がない。

 

(佐久夜さん駄目!? そ、その力は、私とリンド君だけの秘密だったのに!?)

 

 秘密にしていた力まで使われて、快楽を得ている佐久夜に琴乃は嫉妬した。今すぐにでも飛び出して、2人を引き離したい衝動に駆られる。

 だが、衝動に反して琴乃の身体は一歩も動かない。

 

(わ、私はこんな時にも……っ)

 

 積極性を示せない自身に琴乃は苛立ちを感じる。

 その間にも佐久夜とリンドの情事は続き、子宮口を突いていた剛棒が大きく膨れ上がる。慣れ親しむ射精の予感に、佐久夜の膣はきゅっと剛棒を一滴足りとも子種を逃さないといわんばかりに締め付けた。

 

「射精して♥ 零れちゃった分を早く出して♥ あはぁぁぁっ♥」

 

 早く精液を出して欲しいと佐久夜の膣内は唸り、挿入されている剛棒を促す。その快楽に耐えながらリンドは一層深く剛棒を突き込み、降りてきていた佐久夜の子宮を押し戻す勢いで射精した。

 

 どぷぅっ、どぴゅぴゅっ! どびゅるる――っ!

 

「イ、イグぅぅぅっ――っ♥ んあぁぁぁぁぁぁ――っ♥」

 

 顔を仰け反らせ、口から舌が出てしまいそうなぐらい大きく口を開けながら佐久夜は絶頂した。

 びくびくびく、と小刻みに痙攣を繰り返す佐久夜をリンドは優しく抱きとめるように地面に下す。

 

「んぅっ……」

 

 下ろす時に佐久夜の膣内から剛棒が抜け、子宮と膣内に納まり切らなかった大量の精液が愛液と共に零れる。

 

(……ああっ♥ ……あ、あんなに沢山……んくっ)

 

 ずっと身体の奥底が求めていたものが地面に零れ落ちるの目にして、琴乃の全身が、そして何よりも下腹部が震える。

 その間にもリンドは慣れた様子で佐久夜に巫女服を着せていく。履いている下着が精液と愛液でぐっしょり濡れるが、それは後で術(・)で綺麗に出来る。

 

(それにどうせ温泉に浸かる為に、一度全部脱ぐんだしね……そして)

 

 リンドは隠れて此方を見ている琴乃の気配を察知し、見えないように僅かに口元を笑みで歪める。

 そして地面に落ちていた自らのズボンを着るために拾い上げ、何気ない仕草を装いながら琴乃に射精したにも関わらずそそり立つ剛棒を見せつける。

 

(ま、まだあんなに大きい♥)

 

 一切萎えない剛棒を目にして、琴乃は熱い吐息を我知らず吐く。

 ゆっくりとリンドはズボンを履き直し、剛棒を仕舞い終えると、木に寄りかかって今だに激しい絶頂の衝撃で意識がハッキリしていない佐久夜に声をかける。

 

「佐久夜お姉ちゃん、佐久夜お姉ちゃん」

 

「……うぅん……リ、リンド……」

 

「うん。僕だよ。汗かいたから、温泉に行こう」

 

「う、うん」

 

 佐久夜はリンドに支えられながら立ち上がり、幸せそうな顔をして下腹部を撫でる。

 

(今日こそ出来たよね♥)

 

 愛しい相手の子種が子宮に大量に入っている事に佐久夜は悦びを感じながら、リンドと共に歩く。

 近づいて来る2人に琴乃は慌てて地面に落としていた食材を拾い上げ、家の中に入って隠れた。そして隠れた琴乃の耳に2人の会話が届く。

 

「リンド。そろそろお姉ちゃんだけにでも、本当の名前を教えてくれないかな?」

 

「だ、駄目だよ! 幾ら佐久夜お姉ちゃんの頼みでも、本当の名前は15になるまでは言えないよ!」

 

(リンド君の本当の名前? それって確か!?)

 

 琴乃は思い出した。

 以前、リンドが話してくれた名前に関する事を。

 

(リンド君の名前は精霊の桃花さんから貰った名前で、本当の名前は……15歳の時に生涯の伴侶となる人に名乗るんだって………)

 

 先ほどの佐久夜とリンドの情事が、琴乃の脳裏に浮かんだ。

 猛と凪の情事の時とは違う感情が、心の中で荒れ狂う。その感情に突き動かされるように、琴乃は立ち上がる。

 

「……佐久夜さん……私、もう我慢できないの……取って来なくちゃ」

 

 再び琴乃のタガは壊れた。

 彼女はもう止まらない。その肢体が欲する者を得られるまで。




遂に次回は……。
膣内射精は確実ですが、孕むかどうかは今だ検討中です。
姉妹揃って同時孕みも捨てがたいので。

次のアンケート候補も一応乗せておきます。

青龍編:盟約が破れていると知らずにリンドに会いに行ってしまい、盟約通り子作り開始。しかし、他の四聖獣達を護る為にリンドとエッチ勝負。(本番在り・孕ませ確定)

今回はこの1つと今のアンケートで破れた2つを加えてだけとなります。
何時までも古いアンケートを残しておく訳にもいかないので。

アマテラス、佐久夜、琴乃の妊娠について。

  • 琴乃が堕ちた段階で孕ませる
  • 四聖の社全て攻略後に孕ませる
  • サヨ関連終了後に孕ませる
  • イザナミも加え、四人そろって孕ませる
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