※この作品はR-18です。

IZUMO2〜鬼畜ショタ性記〜   作:イズモ

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青龍編に突入です。
冒頭から旧版とは全く違う内容です。

アンケート、お気に入りありがとうございました!


四聖獣・青龍妊娠番堕ち編 1

「ん、あ、あぁ……っ♥」

 

 仄かな明かりが満ちる鍾乳洞の奥深く。

 鍾乳洞内を流れる水音に紛れて、艶めかしい甘い嬌声が鳴っていた。

 その声の主は、天上の岩肌から生えるように伸びている木の枝に巻き付かれた両手を吊り上げられて足を宙に浮かせていた。

 淡色系の肩まで届く髪を振り乱し、龍の柄が入った蒼いチャイナドレスの前後のスカートを腰を艶めかしくくねらせる事ではためかせ、隠されていたた美脚が空を掻く。

 神秘的な雰囲気を発する人間離れをした美貌は、上気しており、明らかに官能の色で真っ赤に染まっていた

 紋様が刻まれている額は発情している事を示すようにうっすらと汗で濡れていた。

 絶世の美貌を官能で染めている彼女こそ、ネノクニを遥か昔から守護している四聖獣の1人。東天を司る龍神の化身、『青龍』。

 

「ぁ、ん……ん、ぁ、だ、め……んんっ♥」

 

 本来ならば優しそうな雰囲気を発し、頼りになる女性である筈の彼女は、今魂(・)の(・)奥(・)底(・)に(・)刻(・)ま(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)理(・)によって強制的に発情状態に追い込まれ、吊り上げられながら淫熱を孕んだ甘やかな吐息や嬌声を漏らしていた。

 その姿を見れば男ならば、今すぐにでも襲い掛かりたくなる衝動に駆られてしまう程に官能的で艶めかしかった。嘗て彼女と『契りの儀式』を交わしたカグツチでも、今の彼女の姿を見れば冷静でいられるかどうか分からないほどに、今の青龍は淫靡で妖艶だった。

 それほどまでに雌として魅力に満ち、極上の魅力が凝縮された豊満な肢体をもどかしげに揺らしながら青龍は拘束され、目の前にいる番(・)と(・)な(・)る(・)事(・)が(・)決(・)ま(・)っ(・)た(・)雄(・)を相手に晒していた。

 

「フフッ、頑張るねえ」

 

 しかし、青龍の番の雄は嗜虐に満ちた笑みを浮かべるだけで、鍾乳洞の一番奥に安置されている『青龍の祭壇』の前に腰かけて座っていた。

 その雄は男ならば今すぐにでも襲ってしまいそうになるほどの青龍の艶姿を見ても、以降に動く様子を見せない。

 

「ほらほら、頑張って拘束を解いたら? 四聖獣の青龍様なら簡単に出来るでしょう?」

 

「はぁ、はぁっ♥ ……で、できないと、わ、わかっていて……んあああっ♥ あっ♥ ああああああっ♥」

 

 何とか気丈に相手の顔を睨もうとした瞬間、青龍の肢体が激しく身悶えてチャイナドレスの股間の辺りに大きな染みが広がった。

 同時に雄の鼻に甘酸っぱく、発情の度合いを示すように強い雌香が漂って来た。

 

「ああっ、絶頂したんだね。触れてもいないのに絶頂するなんて、青龍様は淫乱だね」

 

「ち、ちがいます……こ、これは……盟約のっ! ひっ♥ あ、熱い♥ し、子宮があぁぁぁぁぁっ♥ も、燃えているように、あ、熱くっ♥ あぐっ♥ あっ、あっ、あうぅぅぅぅっ♥」

 

 理性を保とう必死に抗う青龍の意思に反するように、絶頂したのにも関わらず再び燃えが上がるような官能の昂ぶりが襲い掛かった。

 チャイナドレスの胸元の部分では内側に隠された乳房の頂きが硬くなって立っている事を示すように内側から浮き上がり、宙に浮いている青龍の足元には太腿から流れて落ちた愛液に寄って、明らかに粘り気のある水たまりが出来始めている。

 無意識に腰は目の前にいる番の雄を誘うようにくねらせ、チャイナドレスの左右のスリットからしなやかで艶めかしい美脚を広げて雄を迎える準備まで始めていた。

 

「はははっ、青龍様? どんどん格好が卑猥になって来ていますよ。僕はただ両手を縛っているだけなのに?」

 

「っ!? い、いやぁぁぁぁぁっ♥ 見ないで♥ 見ないで下さい♥」

 

 指摘されて自分が無意識にどんな体勢を取ろうとしていたのか気付いた青龍は、羞恥で顔を真っ赤に染めて首を何度も横に振るう。

 だが、否定の言葉を発しながらも、開かれた美脚が閉じる事は無く、本来宙に浮ける自らの特性を利用して徐々に腰を少年の方に突き出す。

 大きく開脚しながらも愛液を溢している秘所は、チャイナドレスのスカートの内側に未だ隠されている。

 雄の欲情を誘うような姿勢を青龍は無意識に取り始めていた。

 しかし、其処まで青龍がしても肝心の番の雄は動く様子を見せなかった。自分と同じく血(・)に(・)刻(・)ま(・)れ(・)た(・)理(・)に寄る衝動が襲い掛かっている筈なのにだ。

 

(私でさえ耐えられない……こ、この衝動を受けていながら平然としているなんて……どれほどの精神力を……んんっ♥)

 

 自らの番の事をほんの僅かでも知る度に、青龍の頬は紅潮し、胸の奥で高鳴りが鳴り続ける。今の青龍は正に恋する乙女そのものだった。

 実際その通りなのだ。青龍は二千年以上の時を過ごしながら、初めて恋と言う感情を抱いてしまった。

 絶世の美貌を持つ青龍に、そのような感情を向けられ、欲情を誘うような淫靡な姿を晒されれば大抵の男は我を忘れて襲い掛かってしまう。

 だが、其処まで青龍がしながらも、番の雄は一向に動かない。

 

(ひ、酷いお方……こ、こんな方が私の番だなんて……あああっ♥)

 

 羞恥の涙で瞳を濡らしながらも、自身を呼び出す為の祭壇の前に腰かけている雄を目にしてしまうと、青龍の胸の内で狂おしいまでの愛おしさと欲情が込み上げて来て仕方がなかった。

 

『一刻も早く目の前にいる雄の番になりたい。自らの子宮に雄の種を注いで貰って子を為したい』。

 

 と言う感情が、青龍の胸の内で荒れ狂い、残り少ない理性を削っていく。

 まだ、二人の間に精霊を番と為す『真の契りの儀式』は結ばれていないと言うように、青龍と言う存在自体が目の前にいる少年の姿をした雄の虜となってしまっていた。

 皮肉な事に両手を縛っている木の枝が無ければ、すぐさま青龍は目の前にいる雄に向かって飛び掛かり、そのまま襲い掛かって雄の剛棒を自らの挿入して子作りを始めてしまう。

 それが分かってるが故に、青龍は自らの力を使って木の枝が破壊出来ないのだ。だが、それも何時まで持つか分からない。

 吊るしている木の枝は確かに頑丈だが、青龍がその気なれば一瞬で破壊できてしまう。それだけは何とか避けようと必死に青龍は甘い吐息と嬌声を漏らさないように歯を食いしばりながら考える。

 

(私達とかの一族との間に結ばれた盟約が……一体何故破られているのですか!?)

 

 僅かに残った青龍の理性が、ずっと疑問の声を内心で叫んでいた。

 全ての始まりは、数時間前にアマテラスの里での事だった。

 

 

 数時間前の。早朝の事、里の中にある演習場では水色の勾玉-『水玉』-が嵌まった腕輪を付けたリンドと、里長であるアマテラスに加え、巫女頭を務めている女性が術の鍛錬を行なっていた。

 

「じゅ、呪法! 『アイスコフィン』!」

 

 呪法を放つと共に氷の塊が的の上に出現して、落下して的を破壊した。

 自らの為した事にリンドは驚いて目を見張る。

 

「す、凄い」

 

「ええ、これが勾玉を使った呪法ですよ、リンド」

 

「これが勾玉の……あっ」

 

 パリンっと音を立てて割れてしまった勾玉に、リンドは驚いて目を見開く。

 

「こ、壊れちゃった。あ、あの僕……」

 

「フフッ、大丈夫ですよ。勾玉は一度使えばその力を失い、割れて消滅してしまうのです。中には『魂』と呼ばれる割れずにずっと力が使える物もありますが、それは滅多に見つからない物。ですから、悪霊と戦う時は所持している勾玉の数にも気を付けるように」

 

「はい! 分かりました!」

 

 諭すような教え方にリンドは何度も頷いた。

 今、アマテラスとリンドは術師としての修業中。佐久夜の従者になる事を目標としたリンドは、アマテラスから直々に教えを受ける日々を送るようになっていた。

 当初の予定では、アマテラスではなく部下の巫女の誰かがリンドの師をやる予定だった。しかし、目覚めてしまった強大な霊力は何時暴走しても可笑しくないほどに不安定。部下の巫女達では万が一の時に対処し切れない恐れがある。

 カグツチ、アマテラス、そしてアマテラスの姉であり精霊であるツクヨミは協議を重ね、里の安全の為にアマテラスが最初から教えることになった。

 霊力の制御から始まり、アマテラスが扱う薙刀の振るい方を棒を使って教えたりと連日厳しい修練をリンドは行なっている。

 早急にリンドには力を付けさせないといけないというのが、アマテラス達の考えだった。無論、里長であるアマテラスは常にリンドについている訳にもいかないので、離れる時は今傍に居る巫女頭の女性が修行の師を務めている。

 

「では、次にこの『金玉』を嵌めて次の的に呪法を当てて見なさい」

 

「はい……え~と……じゅ、呪法『ディスチャージ』!」

 

 『金玉』が一瞬光り輝き、リンドの手の先から電撃が放たれ、的を破壊した。

 それを目撃した巫女頭は目を見開き、アマテラスは僅かに目を細めてリンドを見つめる。

 

(やはりこの子は私達が教える前から『勾玉』の呪法を用いた事がある)

 

 『勾玉』に寄る呪法は、基本的に特殊な加工をされた道具を用いれば誰でも使用できる。

 だが、使えると言ってもいきなり強力な呪法が発動出来る訳ではない。

 同じ種類の『勾玉』を継続して使用する事で熟練度を引き上げる事で、次の呪法を使用する事が出来る。

 しかし、それは難しい事でもあった。何故ならば肝心の『勾玉』は一度使用すれば力を失って壊れてしまう上に、『勾玉』を手に入れる為には悪霊を倒さなければならない。しかも強力な呪法ほど一度に失われる『勾玉』の量は多い。

 アマテラスが言った幾ら呪法を使っても壊れる事のない『魂』と言う物も確かに存在しているが、それは本当に滅多に手に入らないので、里にもごく少数しかなかった。

 そういう事情があるというのに、リンドは今、『金玉』の二段階目で使用が可能となる攻撃呪法を使用した。

 

(記憶が封印されていても、『勾玉』の熟練度は隠せない……この子はやはり記憶を封印される前に悪霊と戦う修業を……或いは戦っていた)

 

 娘である佐久夜には修業はしても実戦経験を得たのはこの前の『妖やかしの森』の出来事以外でなかったが、アマテラス自身は幼い頃から自らを鍛えて悪霊と戦い続けていた。

 故にリンドが記憶を失う前に実戦を経験していてもおかしくはない。

 

(この件はあの人と姉さんに伝えておきましょう)

 

 そうアマテラスが考えていると、噂をすればと言うようにツクヨミが音もなく横に現れた。

 

「アマテラス。リンドの修業も大切だけど、そろそろ」

 

「ええ、分かっています。では、リンド。『勾玉』に関しては教えは此処までです。私はこれから今後に関して話し合いがありますので、後は巫女頭の指示に従って従者としての習いをしなさい」

 

「はい、アマテラス様! 巫女頭様、お願いします!」

 

「分かりました。立派な従者になれるように厳しくしますからね」

 

「はい!」

 

 決意に満ちたリンドの声にアマテラスと巫女頭は微笑んだ。

 そのままリンドは巫女頭に連れられて、屋敷の方へと歩いて行く。その様子を見ていたアマテラスはツクヨミと共に屋敷の奥の方へと歩いて行く。

 

「数日以内に会談に持ち込めたのは助かりました。早急に知らなければいけない案件ですから」

 

「向こうも緊急の案件って言えばすぐに動いてくれるわよ」

 

「ですが、現在の四聖獣の役目を考えればもう少し時間が掛かると思っていましたし」

 

 現在、ネノクニの守護神である『四聖獣』達は、アマテラスとカグツチ同様に新たな悪霊の長に対して動いていた。

 敵側の情報収集や悪霊に狙われそうな『霊地』の守護。他には新たな悪霊の長以外での問題の対処など、『四聖獣』達はそれぞれの案件に取り掛かっている。

 そんな『四聖獣』達に会う方法は、彼女達を祀る社の最奥にある祭壇に祈りをささげる事。

 アマテラスは自らの配下の巫女に命じ、里から一番近い『青龍の社』に向かわせて、青龍と連絡を取ったのだ。

 

「来るのはやっぱり青龍かしらね?」

 

「白虎の可能性もあります」

 

「少なくとも朱雀と玄武の可能性は低いわね」

 

 ツクヨミの言葉をアマテラスは否定できなかった。

 『四聖獣』は間違いなくネノクニ最古の精霊で守護神なのだが……その中で『朱雀』と『玄武』には少々問題がある。具体的に言えば、軽いのだ。性格が。

 一応自分よりもネノクニを遥か昔から護っている事には変わりないので、アマテラスも敬意は持っているが、ツクヨミの言葉を否定できる材料がなく苦笑を浮かべるだけに留めた。

 二人はそのまま屋敷の奥へと進み、会談の場として広い部屋に辿り着いた。その部屋の前を警護していた巫女達は、アマテラスとツクヨミに平伏し、襖を開けた。

 

「来たか、アマテラス、ツクヨミ」

 

「お母さん! 伯母様!」

 

 既に部屋の中ではカグツチと佐久夜が待っていた。

 本来ならば佐久夜が加わるべきか悩むところだが、リンドに関する事だと聞いた佐久夜はすぐに参加を表明したのだ。

 部屋に入ったアマテラスとツクヨミはカグツチと佐久夜の隣に座って、これから来る相手を出迎える姿勢を取った。

 

「アマテラス様。精霊様方がお着きになられました」

 

「入って貰って下さい」

 

「はっ!」

 

 再び襖が開き、部屋の中に二人の精霊が入って来た。

 一人は言うまでもなく、『妖やかしの森』の主である桃花。

 そしてもう一人。長く美しい緑色の髪に、緑色系の彩りの着物を着た美女。

 彼女の名は『蔓(かずら)』。彼女は樹木の精霊であり、『妖やかしの森』の森の先にある『アシハラノクニの学び舎』と呼ばれている建物の守護を担っている精霊。

 今回の会談には彼女が守護する『アシハラノクニの学び舎』も関わって来るので、桃花を通じて呼び寄せたのだ。

 桃花と蔓はアマテラスとカグツチに向かって頭を下げる。主従関係はないが、二人は今のネノクニの神。この対応は当たり前の事だった。

 

「お久しぶりです、アマテラス様、カグツチ様」

 

「ああ、良く来てくれた、蔓」

 

「今回の急な呼び出しは私が守護する地に関する重要な案件だと、桃花から聞きましたが?」

 

「事実だ。すぐに話を聞きたいだろうが、もう少し待ってくれ。後、一人。『四聖獣』の誰かが来る予定なんだ」

 

「『四聖獣』様まで……なるほど。余程の案件なのですね」

 

 一瞬驚いた蔓が、すぐに真剣な顔つきに変わった。

 其処には自らの守護する地を荒らす者は赦さないという絶対の意思が籠もっていた。

 

(蔓さん……何れあの場所は私と旦那様が貰い受けます。旦那様の一族の遺産を隠す場所。そして……私達の愛しい子を産む場所として……そして貴女自身も)

 

 そう、横にいる桃花が考えているとは夢にも思う事無く、蔓は隣に座って最後の来訪者が来るのを待つ。

 そして暫らくすると……。

 

「『青龍様』が来られました」

 

「入って貰って構いません」

 

 その言葉と共に襖が開き、その向こう側から淡色系の肩まで届く髪に、龍の柄が入った蒼いチャイナドレスに身を包み、およそ人間離れした美貌に神秘的な雰囲気を発し、額に紋様が刻まれた女性-『青龍』が入って来た。

 室内に青龍が入ると共に襖は閉まり、外側にいる巫女達が結界を張る。これから部屋の中で行なわれる話は、ネノクニに取って重大な事。故に誰にも聞かれないように音が漏れない結界を張るように指示が出されていた。

 

「アマテラス、カグツチ、ツクヨミ、佐久夜、それに桃花と蔓まで」

 

 部屋に入った青龍は驚きで僅かに目を見開いた。

 緊急の案件だと自らの社に訪れた巫女から聞かされていたので、急いで他の『四聖獣』と打ち合わせを行ない里に訪れた青龍だが、まさか本来は里にいない桃花と蔓までいるとは思っていなかったのだ。

 

(余程重大な案件と言う事ですね)

 

 用意されていた席に青龍は正座をする。

 この時点でまだ青龍には多少の余裕があった。

 何故ならば、自らの社に訪れた巫女からカグツチの軍が大規模な悪霊の軍勢を相手に大勝したと聞かされていたからだ。

 強大だった悪霊の勢力を削る事が出来たのだから、これを喜ばずにはいられない。

 

「カグツチ。先日は悪霊の軍を相手に損害も少なく大勝したと聞いています」

 

「耳が早いな、青龍。だけど、まだ敵の総大将に倒せたわけじゃない」

 

「ええ、分かっています。今だ名前さえ分からない悪霊の新たな長なのですから。油断をするつもりはありません」

 

「それなんだけど、青龍。どうやら今回の悪霊の長の名前は『ヒミコ』って言うらしいんだけど、聞き覚えはあるかしら?」

 

「『ヒミコ』ですか? ……いえ、そのような悪霊の名前は聞いたことがありません」

 

 ツクヨミの質問に青龍は考えるが、『ヒミコ』と言う悪霊には覚えがなかった。

 

「その名前は何処から?」

 

「今、貴女が話していたカグツチが討伐した悪霊の軍の大将が言ったのよ。今回の悪霊の長の名前は『ヒミコ』だってね。まっ、悪霊の言葉なんて全部は鵜呑みに出来ないから偽名の可能性もあると思うわ」

 

「確かにそうですね」

 

 青龍を含めたその場にいる全員がツクヨミの意見に同意するように頷いた。

 

「でも、その悪霊の大将。烏天狗は幾つか聞き逃せない事も口にしていたわ。『ヒミコ』が『人間の救世主』を呼ぶなんて事もね」

 

「悪霊の長が……『人間の救世主』を……呼ぶ?」

 

「さ、流石にそれは……」

 

 青龍と今初めて聞かされた蔓は、揃って呆然としてしまった。

 悪霊が人間を利用する事はあっても、『救世主』として呼ぶなどありえる筈がない。

 

「二人の疑問は最もだが、俺って言う例がある以上、幾ら信じられなくても警戒をしておいた方が良いと思うんだ。そしてもし俺と同じようにアシハラノクニから誰かを呼び寄せようとするなら……」

 

 カグツチの視線が蔓に向いた。その視線の意味を察した蔓は頷く。

 

「私が守護する地にその者が現れる。或いは悪霊の手が伸びて来るかも知れないと言う事ですね?」

 

「ああ、その通りだ」

 

 蔓が守護する地は、アシハラノクニの建物が立っているだけではなく、ネノクニとアシハラノクニとの境界が最も薄い地でもある。

 それ故に悪霊が発生しやすい事もあって、『妖やかしの森』の主である桃花がすぐ近くにいながらも、蔓が守護しているのだ。

 

「私を呼ばれました理由は分かりました。どうかお任せ下さい」

 

「頼む」

 

「では、話は此処まででしょうか?」

 

 少々拍子抜けしたような声で青龍は質問した。

 確かに重要な話ではあるが、一番関わりがあるのは蔓。自らが里に来るほどではないと青龍は思ってしまった。

 そんな青龍の様子にカグツチとツクヨミは、アマテラスへと視線を向ける。

 

「いいえ、青龍。寧ろ此処からが本題となります。先ずは……コレを見て下さい」

 

「何をでしょうか、アマテ………っ!?」

 

 アマテラスが懐から出して手に載せて差し出した物を目にした青龍は呆然と固まり、次の瞬間に驚愕で固まってしまった。

 この場に在る筈がない。在ってはならない物を目にしたかのように青龍は、ジッと吸い込まれるようにアマテラスの手の上に載って虹色に輝いている宝珠を見つめ続け、やがて口を開いた。

 

「それは!? 宝珠『八尺瓊』!? 何故それを、アマテラス!? 貴女が持っているのですか!? それはあ(・)の(・)一(・)族(・)が持つべき……っ!?」

 

 自分が口にした言葉に気付いたように、青龍は慌てて自らの口を手で塞いだ。

 だが、既に決定的な言葉を青龍は口にしてしまった。聞き逃していないと言うようにツクヨミが微笑む

 

「あ(・)の(・)一(・)族(・)ね。それは……『イザナギ様とイザナミ様と共に世界の理を紡いだ一族』の事かしら」

 

「っ!?」

 

 何故それを知っていると言うように青龍は目を見開いて固まった。

 その反応にカグツチ、アマテラス、佐久夜は確信する。青龍がリンドの一族について知っている事を。

 

「青龍……本当に実在しているのですね。そのような一族が」

 

「………」

 

「青龍。何で答えてくれないんだ?」

 

「……申し訳ありません、カグツチ、アマテラス。幾ら現在のネノクニの神とは言え、あの一族に関しては私達『四聖獣』も迂闊には話せないのです。彼らはネノクニの秘中の秘。彼ら自身の意思で新たな神である貴方達の前に現れて自分達の事を話すしかないのです……それにその宝珠『八尺瓊』がこの場にあると言う事は、既に彼らと接触しているのでしょう?」

 

 ならば、自分が語る事は無いと青龍は口を閉ざそうとする。だが、そんな青龍にアマテラスは語る。絶望的な事実を。

 

「いいえ、私達にその一族は接触していません。この宝珠……名は『八尺瓊』にでしたね。これは先ほど話した悪霊の大将である烏天狗が所持していたのです」

 

「っ!?」

 

「そしてその烏天狗が言ったそうです……新たな悪霊の長である『ヒミコ』とその軍勢に寄って……『イザナギ様とイザナミ様と共に世界の理を紡いだ一族』が滅んだと」

 

「っっ!?!?」

 

 告げられた事実に青龍の顔は一瞬にして蒼白になり、やがて俯いてしまった。

 アマテラス達はジッと待つ。青龍の心が落ち着くのを。

 

「………何と言う事を……『ヒミコ』は……新たな悪霊の長は……取り返しのつかない事を……あの一族だけは……何があっても滅んではいけなかったのに……このままでは、このネノクニは……そしてアシハラノクニが……大いなる戦乱によって崩壊してしまう」

 

「大いなる戦乱だって!?」

 

「それは一体!?」

 

 青龍が口にした言葉は流石に聞き逃せず、カグツチとアマテラスは質問した。

 他の者達も青龍の発言にそれぞれ顔を見合わせる。

 そして落ち着いたのか、青龍は顔を上げた。

 

「……分かりました。私が知るかの一族に関する事を全てお話します。何故彼らが陰に潜ったのか……そして彼らが戦っていた脅威に関してもお話します」




やっぱり四聖獣を堕とすのならば、それぞれの社が良いですよね。
旧版と違い、盟約の効果が増しに増しています。
強制的に『真の契りの儀式』に近い状態に移行しています。つまり、本番はもっと凄い。
因みにリンドも同じ状態ですが、既に桃花と契るまでに散々呪詛に苦しませられたので慣れてしまっている事と、青龍がとあることをしてしまったのでキレてます。旧版以上に青龍はエロい目にあいます。

アマテラス、佐久夜、琴乃の妊娠について。

  • 琴乃が堕ちた段階で孕ませる
  • 四聖の社全て攻略後に孕ませる
  • サヨ関連終了後に孕ませる
  • イザナミも加え、四人そろって孕ませる
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