※この作品はR-18です。

義父に雨宿り   作:浅見智幸

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袖すり合うも・・・熱持つカラダ

「お、おいっ!由紀子さん。これはちょっと……まずくないか?」

「な、何がですかっ!」

 

 義父と息子の嫁。いくら親子といったって……。

 

 

 そんな相手と、ベッドの上で背中合わせにひとつの布団をかぶるシチュエーション。

 

 コレなんてっ?エロくない?

 

 心の中でそんなくだらない事を考えながらも、必死で高鳴る鼓動を抑えている私。

 

 

 お尻とお尻が当たってる。

 

 

 パジャマを着ている義父のお尻と、白い布切れ一枚の私のお尻。なんの事は無い!ただ肉の塊どうしが接触しているだけ。

 ……なのに、どうしてこんなにもドキドキするのだろう?

 

 

 主人とは……

 

 考えてみればあれから、もうそんなにも経つんだ。

 

 桜が花盛りだったころの春の夜。

 そりゃ、お尻が当たっただけでドキドキもするはずだわ。

 

 

 肩に手をかけ、そっと私を自分の方へと振り向かせる義父。

 

 特に意味はなかったのだろう。何の気なしにただ振り向かせただけだろうか?

 

 

 ふたりが今いるのは狭いシングルベッドの上。その距離は、とっくに仲の良い義父と嫁の距離を超えてしまっている……

 

 

 振り向かせたはいいものの、あまりの近さに視線を外す義父の真意は分からない。

 

 

 恥ずかしさを覚え、目を逸らした私。だが、背を向けるのも義父に対して失礼な態度かなと思い、そのままやり過ごした……

 つい、義父の胸へと顔を埋めるような体勢で話しかけてしまった。

 

 

「お義父さん……再婚は?」

「べつに~……」

 

 気まずい雰囲気の中、上手く身動きも取れず、妙にぎくしゃくしてしまう二人。

 

 

 でも、このまま黙っていても埒があかない。

 何か話かけなきゃ。

 

 

 なんて、頭ではそう考えながらも、普段からは想像出来ないほどに、ふたりとも黙り込んでしまっていた。

 

 

「……由紀子さん?」

「はい!」

 

「寒く……ないか?」

「い、いえ!大丈夫ですよ。その、すごくお義父さんの胸、暖かい……」

 その言葉に嘘は無かった。

 

 

 けれど、それはぽかぽかするなんて暖かさではなくて、カーッと体の芯から熱くなるような、どこか火照りに似た暖かさ。

 

 

 手のやり場に困った義父が、何気なく私の髪を弄りはじめる。

 

 

 はらはらと高い位置から落としてみたり、くるくると指に巻いてみたり、たかが髪の毛を弄られているだけなのに、なんだか全身を撫でられているような感じがして、どうにも落ち着かない。

 

 

 これって……アイブ?……

 

 

「お、お義父さん。意外とその……胸板厚いんですね?」

 

 何を思ったのか、突然、手を義父の胸に当てながらそんな言葉をつぶやいた私。

 

 

 孝明はもっと華奢な体付きだったかな?

 こんなに胸がでこぼこしていなかったし、もっと色白だった気がする。

 

 

 つまりは、主人との行為も随分とご無沙汰。

 

 思いがけぬ義父の人肌に触れ、つい、どこか欲情してしまっている自分がいるのもまた否めない。

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