都市部郊外の田舎町から更に逸れた場所にある森林。
緑の色すら分からない程薄暗く、カラスの汚い鳴き声が反響する。空を震わせる風に枯れ葉が波の様に流される。人間の立ち入る場所ではない、社会から完全に断絶された樹海の如き光の感じない中、当時の世界からそのままもってきた様にポツンと聳えるのは大正浪漫溢れた洋館だった。
「うーん、つまんないよぉ...」
一室から漏れる退屈に憂いた少女の声、その主は黒い烏帽子を被り、紫色の戦闘装に身を包んだ長髪の女性だった。彼女はシングルサイズのベットの上で女の子座りをしながら天井を見上げていた。
「あら、貴方暇してるの?」
くぐもったお淑やかな声の後それを塞いでいた扉が動き、そこから姿を見せたのは、髪型と服装は違えど声質と顔が兄弟の様に似た女だった。
「あ、うん。あたしだけお外で遊べ無いからつまんなかったんだよぉ〜!」
戦闘装の女はベットから飛び上がれば和服の女に飛びついた。
「よしよし」
和服の女は自分の胸に顔を埋める戦闘装の女の白い頬を優しく撫でた。
その様は側から見れば無邪気な子供をあやす母親に見えた。
戦闘装の女の正体は和服の女のパートナーである男の手により産み出された自身の複製物、新型の童子と姫である。鎧の実験による成果が望んでいたものでは無かった事によりその方針を変えた男は、自分と女の髪の毛の一部を切り取って完成させた物でいわば本当の親子みたいな関係とも思えた。
戦闘装の女は顔を上げて和装の女にねだった。
「ねぇなんか面白いこと無い?」
「うーん、じゃあちょっと待っててね」
「えっ待てないよ」
和服の女は何かを思いつくと戦闘装の女に提案をするが、戦闘装の女は食い気味に答える。
「いい子にしていたら楽しい事して上げるよ?」
「うん!分かった!」
和装の女は出来る母親の様に言葉を返すと、戦闘装の女は晴れやかな笑顔で返事をした。
「待ってるよ!」
戦闘装の女が右腕を大振りする中、和装の女は左手首をしなやかに振って部屋を後にした。
「ふっふふーん♪」
ベットに腰掛けた戦闘装の女は贈り物を心待ちにする少女の様に枕を抱きしめた。
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和服の女は心の底で人間の母の様な愛とは少し違えた物を抱いていた。その答えは彼女が向かった地下室にあった。
「あぁ...可愛い...私に似てあの子は本当に...んんんんんっ!!」
僅かな光差し込む堀の中で暴れる様に響き渡るのは、しなやかな右人差し指を秘部に埋め込んで悶える和装の女の声だった。
女は自分と同じ姿し、かつ自分の一部を元に出来たあの戦闘装の女に性的な欲望を抱いていたのだ。今までの姫を使った行為はこの時の為の下地だったのだ。コレによる姫や周りの人間の先などどうだっていい。ただコレがしたかったのだと言わんばかりに嬌声は音量を高め、同時に水音も湿り気を増した。
「...」
女は乱れた和装を整えると何事も無かったかの様に立ち上がり、
「さあ、ここからが本番ね」
表向きは人の様に冷たく、しかし奥底では白い性濁に染まった様に地上へ続く階段をすたすたと登り始めた。
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「あっ、きたぁ!」
扉の音が聞こえれば戦闘装の女は待ってましたとばかりにベットから飛び上がった。
「待たせてごめんね?コレから楽しい事しよっか」
和装の女はコレまで戦闘装の女を待たせてまでしていたコトを無かったかの様に平然とした顔で微笑んだ。
「わぁ〜い!」
ぴょんぴょんと幼児の様に飛び回る戦闘装の女。力は有り余っている様だ。
「ん?」
次の瞬間、和装の女は目の前の女の両手を掴むとベッドへと無駄無い動作で押し倒した。
「あれ? 外で遊ぶんじゃないの?」
純粋無垢な表情をしながら押し倒された女は首を傾げた。烏帽子は女の頭を外れ、そこから艶のある長髪が露わになっていた。まるで大人の女に一歩近づいたかの様な美しさだった。
「今から此処で遊ぶんだよ。寝床だって...立派な広場だからぁ...」
その姿を両眼に映した和装の女は今までの母の仮面が剥がれ、隠す必要が無くなったとばかりに欲を纏った獣の本性を露にすると、鏡合わせの様な唇を繋ぎ合わせた。
「!!!!?」
戦闘装の女は瞼を見開いた。自分には無い感情を無理矢理掻き回わされながら上げようとした悲鳴さえ和装の女に舐め回された。
自分が母親の様に思っていた女の予想だにしなかった行為。幼い心しか無い戦闘装の女にはこれの何が楽しい事なのか未だに分からなかった。
「(コレ...私はコレの為に...)」
一方、瓜二つの女の唇を喰らう和装の女は喰らわれる戦闘装の女とは対照的にこの状況を1番楽しんでいた。結局は退屈していた相手の事など1ミリも考えない。ただ自分が楽しむ為だけに過ぎない。
彼女は子供の様にあやしていた女の事を、ただ自分の快楽を注ぎ込む為だけの生きたダッチワイフとしか見ていなかったのだ。
「んーーーーっ! んむっーーーーー!!」
「む...」
ベッドの上でもみくちゃになっている2人の服は肌を離れていき、乳房が見え、へそが見え、秘部が見え、遂には脚まで露になり、互いに一糸纏わぬ姿となり、羽毛の海へと溺れ始める。
2人の乳房の集点が触れ合うと、和装の女は瞼を閉じ、戦闘装の女は眼に一筋の涙を流した。下では4本の艶めいた脚が擦り合わされれ、その間では2枚の貝が上は捕食する者の涎の如く粘液を下へ垂らし、下は捕食される物の粘液を流していた。それはさながら2人の心境と合致している様だった。
遂に貝が口付けを交わす。縦に横に、愛液がぐちょぐちょと生々しい音を鳴らしながら、女の象徴は互いを食い合いを始めたのだ。
戦闘装の女の涙でくしゃくしゃになった顔を長い舌で丹念に舐め回す和装の女は絶頂の時を迎えたのか膣内へと愛液を間欠泉の如く流し込んだ。
愛液でベトベトになったベッドの上で泣きじゃくる女を女は優しく抱きしめていた。
同じ姿、同じ声、同じ種族の2人の女は産まれが違うだけで捕食関係さえも違う。
まるで我が子を撫でるような愛おしさを感じさせながら、和装の女の淫な宴はは一先ずの終幕を迎えた。
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窓には月光が刻まれていた。
月明かりに照らされ産まれたままの姿で姫は泣きじゃくっていた。
”なんでこんな事になったの?“
“あれの何処が楽しいの?”
“アレはお母さんしか楽しめないの?”
“お母さんは大人だから?”
“お母さんは成長したから?“
”私は大人じゃないから?“
”成長してないから楽しめないの?”
心の底で涙に濡れながら自問自答を繰り返した。
そして、部屋に響いた涙の音が止まる。
女は美しい輪郭を光らせながら残虐性に満ちた低い声で呟いた
「私が成長すれば...」
悩みを巡らせた末、少女は女へと近づいた。
しかし女に叩き込まれた性の衝動はー
「鬼の血が欲しい...ッ!!」
鬼に対する食欲へと変わっていた。
お読みいただきありがとうございます。
この次は同時に構想を練っていた前期の姫を描きます。
現在、覚醒後のスーパー姫の作風も考えているのでしばしお待ちください。
書いて欲しい姫を募集します
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奥多摩のヤマビコの姫
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奥久慈のイッタンモメンの姫
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藤岡のオオアリの姫
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秩父のオトロシの姫
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下野のヌリカベの姫
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鎌西湖のウブメの姫
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小菅のヤマビコの姫
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大月のオトロシの姫
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日光のバケガニの姫
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足尾のヤマアラシの姫
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東雲のオオナマズの姫
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大洗のバケガニの姫
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大洗のアミキリの姫
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浅間山のウブメの姫
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浅間山のヤマアラシの姫
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旭村のドロタボウの姫
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猿橋のバケネコの姫
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榧ノ木ヨロイツチグモの姫
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スーパー姫
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洋館の女