☆ フィリスのアトリエ (すぐ庭先)
アガルマばあちゃんの家(近所)
4時間 南↓↑北
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おばちゃんの中継所小屋
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2時間 南↓↑北
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中心クリスタル広場
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1時間 南↓↑北
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中心クリスタル広場南中継所小屋
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8時間 南↓↑北
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パーストン一家の中継所小屋 兼トロッコ置き場。パーストンのご隠居
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4時間 南↓↑北
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空の見える場所兼釣り場
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1時間 東↓↑北
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坑道入り口中継所小屋
☆
錬金術のアトリエF 4
「リア姉……分身しながら追い掛けて来ないで……むにゃむにゃ……」
アガルマばあちゃんの家のベッドで、フィリスは爆睡してる。
既に起きているアガルマばあちゃんと、リア姉は旅人のロッククッキーと、甘竹の水筒の準備をしていた。
「ここも中継所小屋になるの?」
リア姉が、アガルマばあちゃんに尋ねる。
「さあ、北の果てに中継所小屋が必要か、まだわからないみたいだけどね。北を掘る話があるのかね?」
アガルマばあちゃんは準備の手を動かしながら、そう答える。
なかなかの手際だった。
「フィリスちゃんは錬金術師になって、エルトナの外を旅をするんだー!って本格的なんだけど……」
リア姉がそう話す。
幼い頃からの付き合い。
まるで本当のおばあちゃんみたいな人だから、伝えておかないといけない。
「それで元気いっぱいなのかねぇ……やりたい事があるなら、やりたい事をすればいいわ。寂しくなるけどね」
アガルマばあちゃんは、そう話してどこか遠い目をした。
「ありがとねー!薬、バッチリ作るから!」
フィリスも起きて、アガルマばあちゃんの家を出る。
そんな朝の7時。そして2人は家の前、ティベリウスのツノ……アトリエへと帰る。
「よ~し!錬金術、頑張っちゃうぞ~♪」
まずは収穫した鉱石等々をコンテナに流し込み、そして意気揚々と錬金釜に向かうフィリス。
作れる物はフラムという名前の爆弾だけみたいで、こちらも12時間掛かるみたいだ。
「錬金釜に、色々と映るのねぇ……」
リア姉もそんな錬金釜を眺める。
「取り敢えずフラムを作ってみよう!それしかないもんね!」
フィリスは錬金釜にかき混ぜ棒を差し込む。
そして何度か混ぜて混ぜて……
部屋が灰色になって、ひんやりとした空気になる。
「今回は12時間だね」
ティベリウスの声がして、フィリスとリア姉は辺りを探す。
ティベリウスのゴーストは、既に行き止まりのうにょうにょ地帯、ティベリウスの口の場所に居た。
「はっ!寝てきたばっかりだから12時間が長い!そんな気がする!」
フィリスは気付き、そう言って目を見開いた。
「ティベリウスと一緒に錬金術してるみたいだし、錬金術の話を聞いてみたらどうかしら?」
リア姉がマトモな事を言う。
フィリスは思わず真顔でリア姉を見る。
「………」
なんか、ヘンタイリア姉の事だから……
なんて思っていたけれど、そうでもないみたいで。
「な、何?」
そんなフィリスの顔を見て、リア姉は怯む。
「さすがリア姉!ティベリウスに、がっちり聞いてみよう!12時間、お勉強してたらあっと言う間だよね!」
フィリスは、ティベリウスのゴーストの場所へと駆け出す。
相変わらず、ひんやりと寒い。
2人はティベリウスの口へと入る。
この場所だけが暖かいのだから、無理もない話だ。
「おお~……」
ティベリウスの口、うにょうにょが纏まってソファーになっていたり、机が出来ていたりする。
つまり過ごしやすい空間なのだ。
フィリスもリア姉も、そのでかいソファーにぽすっ、と座る。
「なんか……座り心地よすぎるよぉ~」
フィリスは目を細めて呟く。
「それよりも、錬金術の話をして間を持たせないといけないわね」
リア姉は、しっかりしてた。
「錬金術に関しては、一通りソフィーとプラフタに、僕が習ってるから、今はほとんど僕が作ってるみたいなものだからね」
ティベリウスのゴーストはそう言って、ぽんぽんと跳ねる。
そしてソファーの前にうにょうにょを伸ばし、錬金釜になり、上から伸びて来たうにょうにょは、かき混ぜ棒になる。
「フラム調合の練習、しとこうかな。フィリスの頭のタイプだと、理屈が苦手っぽいんだよね。これから先も、結構な時間、僕と二人三脚の調合になるだろうし」
ティベリウスのゴーストの、錬金術講座が始まる。
それはうにょうにょ製錬金釜と、かき混ぜ棒を使って、分かりやすい教え方で、フィリスはすっかり夢中になる。
……それでも12時間は長い。
あと6時間、ここで過ごさなくてはいけない時間が残っている。
「じゃあ、ハダカの汁でも頂こうかな、と言いたい所だけど、フラム投げ方実習を……あ……僕がマトになるんだけど、僕がまだ素早く動けないや」
ティベリウスのゴーストは、目をぱちくりしながらそう言って、リア姉に手を向ける。
「リアーネなら、素早く動けるよね?玉投げ訓練ってだけだから、やってみようか」
それからはフィリスの玉投げ訓練、となった。
動き回るリア姉の足許辺りを狙って、うにょうにょ地帯の周りに咲いた花を投げる訓練で、花は白く光り、そして意外な事に、ぽよんぽよんしてる。
「やる事って、あるもんだねぇ……」
残り1時間となり、フィリスは呟く。
逃げる訓練や、杖から魔法を撃ち出す、通常攻撃の訓練なんてのもあるのだ。
その後、結局ハダカの汁を吸われながら、温かいうにうに地帯に身を任せる。
汗とか吸ってくれて、キレイになるから有難い。
「はうぅ~……」
なんか走り回らされて、へろへろになったフィリスはため息を吐く。
ヘンタイを突き抜けるのは、なんか疲れたりしちゃうんだけど、ヘンタイを突き抜けないとなると、単純に気持ちいい。
……温かいし。
そして錬金釜のある、アトリエに戻る。
あのティベリウスの中から、景色が変わる。
……みたいな戻り方をするので、なんか夢から醒めたみたいな感覚になる。
「これが……フラム!」
フィリスは出来上がった赤い爆弾を手に、それを床に置く。
「フィリスちゃん!?ここで爆発させるのは……!」
リア姉が慌てる。
「……さすがに、ここで爆発させたりはしないよ~。手作り品と比べっこしようと思って……」
フィリスは慌てるリア姉に顔を向ける。
ともかく、フィリスとリア姉はフラムを見比べる。
爆発もさせていないのに、明らかに錬金術製のフラムの方が綺麗だし、強そうなのだ。
純度も錬金術の方が高く出来るし、複雑な素材の組み合わせも可能だったりするので、威力を上げやすそうだし。
「フィリスちゃん!沢山フラムを作ったんだね!やっぱり基本的に頼りにする物だから、沢山必要だよね!」
少し顔の赤いソフィーがやって来て、やたらと誉める。
「ん?ソフィーさん!飲んでます!?」
リア姉が気づく。
バッチリお酒臭かったりするのだ。
「へへ~……ルーカスさんに誘われてね?久しぶりに飲んでます!飲んでますとも!」
ソフィーはそう言うと、2番目の部屋へと向かい、床に寝転んだ。
「う~……あう~……」
そして眠ってしまったようだ。
「……吐いたりしそうね……」
リア姉が呟く。
「……よし!フラムは危ないから、コンテナに入れておこう!」
フィリスはそんなソフィーをよそに、マイペースで並べたフラム達をコンテナに入れる。
箱の中の虹色の水面に、フラム達をぽいぽいと入れる。
虹色の水面にぽいぽいと入り、何事も無かったかのように、虹色の水面は虹色の水面のまんま。
「うう……フィリスちゃ~ん……」
2番目の部屋で寝るソフィーが呼ぶ。
「師匠!」
素早く反応するフィリス。
寝ころんだまま、ソフィーは仰向けになる。
「師匠……いい響き……苦しゅうないぞ……」
ソフィーは言う。
「師匠……お酒くさいです……お父さんのダメな匂いがする……」
フィリスは言う。
ソフィーのめっちゃ近くで座り込んで、ソフィーの赤い髪を指先でぱらぱらしてる。
「ふふふ……今頃フィリスちゃんのお父さんも……ダウンしてるハズだよ!……それはともかく……師匠からヒント……宿屋……なめし液……」
ソフィーはそう言うと、がくっ、と力尽きた。
「し、師匠~!」
ノリの良いフィリス。
「……何かしらあの茶番」
「ソフィーも……何をしているのやら……」
そんな2人をジト目で見守る、リア姉とプラフタが居たり。
ともかく、フィリスとリア姉で宿屋へと向かう事にする。
「出でよ!ティベリウス!」
フィリスは杖を地面に立てる。
影が膨らみ、周りの景色がティベリウスの中に変わる!
「宿屋まで!」
フィリスは杖を持ち上げ、そう言い放つ。
「なんかフィリスちゃん!カッコいいわ!」
リア姉もノリノリだ。
「寒い……やっぱり寒いや……」
フィリスはティベリウスの口へと向かう。
リア姉もそれに続いた。
「ほんの僅かに暖かくなってるんだけど、僅か過ぎて分からないよね」
ティベリウスのゴーストも、ぽんぽんと2人に続く。
ぽかぽかのうにょうにょ地帯で少し休むと、すぐに宿屋に到着。
めっちゃ宿屋の扉の前に現れた。
……確かに誰も居ない……
そして階段を降りて、エルトナの道へと出ると、その道端にテアさんが居た。
いつもの定位置でもある。
「なめし液~……」
フィリスが唱えると、テアさんはびくっ!と反応した。
「フィリス!?どんな現れ方なのよ!リアーネも!」
背後から、珍妙なアプローチをされたテアさんは、驚いて言う。
ともあれ、なめし液の需要は本当にあるみたいで、その作り方も聞いてみる。
その後……
「よし!ぽかぽか石を沢山取りたい!そしてお外でも戦えるようにならないと!」
そしてフィリスはテアさんから見えない場所へ行くと、杖を持ち上げる。
「なんか頼もしいわ!フィリスちゃん!」
「ティベリウス!」
そして影に杖を突き立てる。
また、周囲の景色が、ティベリウスの中になる。
南の坑道へと出て、それからは杖で手頃な岩を叩く。
「おりゃ~!とりゃ~!そりゃ~!てりゃ~!」
バゴンッ!ガラガラ……
岩が砕けて、鉱石入りの岩の破片を集める。
「なんか、頼もしいわね……長老がフィリスちゃんを採掘組に呼ぶのも分かるわぁ……」
リア姉がその姿を感心しながら眺める。
つるはしではない。杖なのだ。
「でも、採掘エリートもここまで!私は錬金術士になっちゃうんだから!」
フィリスは張り切る。
一応、壊れそうな岩だけ壊せるんだけど……
とにかく壊しまくり拾いまくる。
「リア姉!それは……」
リア姉は中身の無い岩を拾いまくってる。
「ん?何?フィリスちゃん!」
満面の笑みで振り返るリア姉。
「いや……何でもない……」
まあ、いいか的に諦めるフィリス。
なんか特殊能力的な見極めなので、一言二言で解るハズも無い訳だし……
でも、ティベリウスに入れると岩が取れて、純粋エルトナイトになったりカーエン石になったりするのは、本当にありがたいし、凄い。
採掘にも思わず力が入ると言うものだ。
そして限界まで拾う18時間。
重すぎて帰れない量だけど……
「よ~し!帰るよリア姉!」
黒い砂がふわふわする都合で、黒く汚れまくったフィリスがリア姉に近寄る。
「ふう……これだけあればもう……フィリスちゃんの錬金術もノンストップね!」
ここで時間を掛けても、移動に時間が掛からない素敵さ。
「じゃあ……ティベリウス!」
フィリスは杖を持ち上げ、杖を突き立てる。
……コーン……
朝6時のフィリスの家の前。
ティベリウスの中で、のんびりしてると辿り着く素敵さ。
しかもうにょうにょ大草原に身を任せれば、髪の毛も綺麗にピカピカ!
……ティベリウス……あまりにも素敵過ぎる。
エルトナの南端~北端……
しかも歩くと20時間くらい掛かる道が、ほんの2時間、3時間。
しかも歩いてないのに、大草原でうにょうにょ大草原の中でうにょうにょしていれば、到着なのだ。
そして早速アトリエへ。
「フラムを!じゃんじゃん調合しなきゃ~!」
なめし液の事も忘れて、フィリスはフラムの調合に掛かる事にする。
「やる気だね!フィリスちゃん!」
ソフィーはそんなフィリスを眺めて、2番目の部屋に避難する。
「支払いは、12時間だね……」
調合をすると現れる、ティベリウスのゴースト。
「しまった!お腹減ったよぉ!」
フィリスは叫ぶ。
「……食事は大事だよ?色々と預かってるから、食事を用意するよ」
ティベリウスの口に出来たテーブルに、ウサギ肉のローストが準備される。
更にミルクまで。
ロッククッキーも出て来た。
「おお~!なんでこんなに良いものあるの!?」
「確かに。しかも美味しいわね……ロッククッキーもお菓子!って感じじゃなくて、ウサギのローストに合わせた味付けなのね」
フィリスとリア姉は、目の前の食事に感激して、そして疑問に思う。
「ソフィーとプラフタが用意してくれたんだよ。マナの柱である僕の栄養は、今の所フィリスとリアーネ頼みでしょ?そのフィリスとリアーネが美味しい物を食べているのなら……僕も美味しいハダカの汁採取が、出来るからね」
ティベリウスのゴーストはそう話す。
「なるほど~……コンテナに入れた物ってどこに行くの?」
フィリスは尋ねる。
「こことは逆の所だね。今は寒いから馴染みの無い場所だろうけれど、そのうち暖かくなって、その場所も良くなるかもね」
ティベリウスのゴーストは、舌をふらふらさせる。
それからはリア姉と、てかてかハダカ族となり、存分にエロエロして……
「あんんっ!……あふぅぅっ!」
エロいハダカの汁をお股から吐き出し、フィリスは大いにびくんびくんする。
「フィリスちゃん!可愛い過ぎるわっ!お姉ちゃんも……もう空っぽになりそう!」
リア姉も、お股からエロいハダカの汁を吐き出しながら、フィリスにしがみつく。
そんなエロエロうねうね姉妹。
「……ここってこんななってるんだ~……」
てかてかハダカ族フィリスは、てかてかハダカ族リア姉のお股を探る。
今まではおしっこが出るトコってだけで、やっぱり臭いトコだし、興味も湧かなかったけれど、この場所でてかてかハダカ族になると、エロの中心みたいなトコロ。
なんかここから、エロいハダカの汁が出る訳だし。
リア姉は、うにょうにょされ過ぎて、すっかりダウンしていたり。
フィリスとしてもダウンしていて、復活したばかりだけれども。
そしてフィリスは自分のお股も探ってみる。
お股の穴に、うにょうにょが差し込まれているままで、お尻の方にも差し込まれている。
「……なんでこんな風に穴があるんだろ?」
てかてかハダカ族フィリスは呟く。
「……赤ちゃんが産まれる穴だよね?」
ティベリウスが答える。
「そうなの?あ……そっか!お尻の穴から出る場合、赤ちゃんは大き過ぎるもんねぇ……こっちなら行けるの!?」
てかてかハダカ族フィリスは、うにょうにょ大草原に尋ねる。
「フィリスは自分の事を、知らなかったようだね?僕は自分の餌の事だから詳しいよ。どこが痛いとか病気になりやすい所とかね」
うにょうにょ大草原の上から、ティベリウスの声が答える。
「ほうほう……確かに詳しそうだよね。私はヘンタイを突き抜ける感じとか、よく分からないもん」
てかてかハダカ族フィリスは、呑気にそう話す。
「まあ、そんな感じだよね。でもこの辺りはヘンタイを突き抜けるには不向きだよね。病気のリスクがあるから、そうそうヘンタイを突き抜けてらんないトコがあるね」
ティベリウスの声は、そう話す。
ティベリウスの中だと、病気になるリスクがほとんど無いのだけれど、外の世界……しかもエルトナみたいな洞窟の中だと、目に見えない小さな生き物が沢山居るので、注意が必要なんだとか。
そんな話をして過ごす。
そして更になめし液の予習をして……
戦闘の練習もして過ごす。
12時間の支払いが終わると、フラム完成となった。
「12時間って長いよねぇ……でもなめし液も作らないと!」
出来上がったけれど、フィリスは更に錬金釜に向かう。
「待ってフィリスちゃん!1回おうちに顔を出しておきましょう!結構帰ってないし……お腹も減ってるし」
リア姉は言う。
確かに食べてから10時間くらい経ってるから、お腹も減ってる感じだ。
「え~?」
フィリスはイヤそうな顔をする。
「錬金術に夢中なのは分かるけど、お父さんとお母さんも大事でしょ?」
リア姉はそう言って、フィリスをアトリエから引き摺り出す。
……けれど、家には誰も居なかった。
そして書き置きがあって、また中央へ行ってるみたいだ。
テーブルの上には、ミストルート印のお洒落な甘竹の水筒と、干し肉チップのクッキーが置いてある。
「居なかったね……」
フィリスは呟く。
「ソフィーさんも居なかったわね……どうしたのかしら?」
リア姉も呟く。
ともかく、アトリエに戻ってなめし液!
井戸水を汲んで、アトリエに戻る。
そして勿論、なめし液の調合を始める。
支払いは、18時間。3個分、出来上がる。
「キノコで作るなめし液……狩人組だとやっぱり木で作るんだけど……キノコは見た事ないわね」
リア姉は呟く。
フィリスの家……
ミストルート家は、服とかアクセサリーを作る職人なので、なめし皮もよく作る。
なめし液も作るのだけど、キノコは使われない。
……眠ったり走り回ったり、食事をしたりハダカの汁採取されたり……
そんな18時間が終わり、なめし液を完成させてアトリエに戻る。
「あ!フィリスちゃん!」
ティベリウスの中からアトリエに戻ると、ソフィーとプラフタが居た。
「師匠~♪」
フィリスはソフィーに抱きつく。
リア姉は、なめし液を眺めている。
「見て見て!フィリスちゃん!錬金術を学ぶ用の教科書を作ったんだよ!」
ソフィーは1冊の本をフィリスに見せる。
「本当ですか!?早速見てもいいですか!?」
「うん!早速見てみてよ!」
アトリエ2番目の部屋で、ソフィーは作ったばかりの教科書を開く。
「赤プニはいちご味……緑プニはメロン味……」
絵心のない絵と、少ない文章。
つい先日、ベルント長老とルーカスとニコラ、ソフィーとプラフタと集まった、お酒パーティーの場所で出来上がったのが、これだと言う。
ページはやたら多いんだけど、内容はそれぞれスッカスカという、錬金術落書き帳という仕上がり。
「お父さん、絵が上手い~!」
気づくと、リア姉も楽しみながらその教科書に夢中になった。
「長老の絵なの?これ、もう完全に酔って力尽きてるじゃない!」
……恐ろしい程に楽しい教科書……
「それでね、これからフィリスちゃんのおうちで、これからパーティーなんだよ!」
ソフィーとプラフタは、やたらとフィリスの両親と仲良くなっているみたいで、ベルント長老とも話してフィリスが外に旅立つ計画も、進んでいるみたいだ。
「おお~!行きます!」
フィリスもそんな話を聞いて、ノリノリになった。
頭ごなしに、外出はダメだとか言われる感じでは無いみたいで。
「あのお母さんが、フィリスちゃんを外に出す話に賛成するなんて、考えづらいわよね……」
リア姉が呟く。
実際に猛反対してたのはお母さんなので、フィリスも首を傾げる。
「確かに……でも長老さんも協力してくれたからかなぁ……師匠の力は偉大だね!」
フィリスは、ご機嫌で話す。
そしてフィリスの家……
アガルマばあちゃんとソフィーとプラフタ、お父さんとお母さんでのパーティーだった。
「長老さんは、来ないの?」
フィリスが尋ねる。
「ベルント長老にとって、結構長い道だからねぇ……ソフィーさんの持って来た、幸せのワインがあっても、ちょっとおいそれとは来れないみたいだね」
父親、ルーカスはそう話す。
「先日、酔って力尽きたから。来れないというだけではないでしょうか?」
「あはは、宿屋の人も困ってたくらい、べろんべろんだったもんね」
プラフタとソフィーはそう話す。
いつになく豪華な食事に、フィリスは更にご機嫌になるけれど……
「フィリスが外に出る前に、長老様がテストをするみたいだからね。外に出れば魔物のエサになる、って長老様が判断したなら、外に出る話は無くなるんだから、ちゃんと頑張る所は、頑張るのよ?」
というお母さんの言葉。
「そこは、テストをクリア出来るように頑張っていますので!大丈夫です!」
と、ソフィーは言っていたけど……
ともかく、楽しいパーティーが終わって、アトリエに帰る。
「テストって……なんだろ?」
フィリスはリア姉とソフィー、プラフタに尋ねる。
「ん~……外に魔物は居るからねぇ……戦闘のテストとかあるのかも……」
ソフィーは赤い髪を掻き上げて話す。
「母親として、魔物のエサになるのであれば許可出来ない……そういう話はフィリス、あなたを想っての事なのでしょう。母親を安心させるべく、精進しなければなりませんね」
プラフタはそう話す。
ともかく、アトリエでフラムの調合をする。
結局は爆弾を上手く使うというのが、フィリスにとって強くなる1番の近道!
「さて、支払いは12時間だね」
いつものように寒い空間。
ティベリウスの中に入る。
「ティベリウス!私、強くなりたい!」
やる気みなぎるフィリスは、ティベリウスのゴーストに言う。
言ってしまう。
「じゃあ、今回はダメージを受ける訓練をしようかな。このゴーストは、本物のゴーストと同じような攻撃も出来るからね」
ティベリウスのゴーストは、事も無げに言う。
ゴーストパンチ、ゴーストべろべろアタック、ゴーストファイア、ゴースト凍らせアタックと、使えるそうで。
「あう~……」
ゴーストパンチ2発でダウンするフィリス。
ティベリウスのゴーストはそこそこ大きいので、パンチの威力は本物以上だったりするのだけど、フィリスはそんな事、知る由もない。
ティベリウスの口の中で身体を休める。
「また、身体が元気になったら、この訓練はしておこうかな」
ティベリウスのゴーストはいつものように、ぽんぽんと
弾みながら言う。
……しかも、せっかくだから……
……とか言われてダメージ状態でフラム投げ訓練、通常攻撃訓練なんかもするし。
ともかく、フラム完成!
アトリエに戻って来れた。
「うう……身体が痛い……」
「フィリスちゃん、思ったよりも華奢で……可愛いわぁ~」
リア姉は能天気にそう言ってうっとりしてる。
リア姉もゴーストパンチとかダメージ訓練したけど、パンチ、ファイア、凍らせ、呪い、パンチ、パンチ、べろべろアタック、パンチ……と耐えてた。
……思った以上にリア姉強い。
……どうなってんだレベルで強い。
そんなこんなで調合と訓練の日々は続く。
フラム完成を繰り返して……
「フィリス!ウチにいらっしゃい!」
そんな時、お母さんとお父さんにフィリスは呼び出される。
「な、何~?」
なんかハイテンションで、どこかにやけているような、そんな両親に、フィリスは少し怯む。
「リアーネも!こっちにいらっしゃい!」
同じようなテンションで、リア姉も呼ばれた。
そしてフィリスの家の中……
服飾職人のお母さん、装飾職人のお父さんに、更にソフィーとプラフタの技術も加えた、フィリスの服が準備されていた。
「……うええぇぇ~!?何これ~!?」
水色のクレリック衣装、リチュアルクレリックが、そこにはあった。
「着てみてごらん!フィリス!」
「さあ!私達の傑作に……私達の傑作を着せる時が……今!」
そして着替えさせられるフィリスとリアーネ。
「うわぁ~!?凄い似合ってる!」
ソフィーが手を合わせて絶賛する。
水色で涼しい感じの、信仰心溢れる僧侶の衣装。
「……な、なんか賢くなったような……そんな気分」
フィリスは照れながらも、高級そうな革と染色の衣装を見る。
「さ、最高だわ!フィリスちゃん!ああ……お姉ちゃん浄化されてしまいそう!」
「うぎゃ~!?リア姉鼻血が!鼻血が付いちゃうから!」
そして追いかけっこが始まる。
「これはベルント長老にも、御披露目しないとだよね!」
ソフィーが言い出して、皆して中央クリスタル広場、ベルント長老の家へと向かう事になった。
「フラム作る時間がぁ……」
そんな道中、フィリスはリア姉にこぼす。
「まあまあ……お父さんもお母さんもご機嫌だし、なんか外に送り出す気持ちもあるみたいだし……」
リチュアルクレリック姿のリア姉も、そう話して歩く。
そんなフィリスとリア姉を、井戸の側でアガルマばあちゃんが拝んでいたり。
……そして4時間程歩くと、おばちゃんの中継所小屋。
勿論、休憩ついでに御披露目していく。
「ルーカスさん!またも傑作だねぇ……こんな衣装まで作れるなんて、凄過ぎるだろう……」
おばちゃんの中継所小屋を守っていたおじさんが、そう言って絶賛し、寝ているおばちゃんを起こして来る。
そして長話に花を咲かせて……
……中継所小屋をようやく解放されて、ミストルート家一行+ソフィーとプラフタは、中央クリスタル広場を目指す。
おばちゃんの中継所からは、歩いて2時間程だ。
……中央クリスタル広場に着くと、ちょうど作業組のおじさん達と、ベルント長老が集まって立ち話大会していた。
「おおお!フィリスちゃんか!」
「うお!ありがたやありがたや……」
「ミストルートブランド、これは世界に羽ばたける出来だな!」
「これは……リアーネも聖職者に……!」
なんか大絶賛の嵐を受けて、酒場へとなだれ込む流れになった。
「あーすりすり、あーすりすり……これは!水牛の革じゃな!なんと霊験顕かな……」
お酒の匂いの中、ベルント長老に抱きつかれるフィリス。
べろんべろんのベルント長老は、そう言って目を見開き、そしてまた眠たい目になる。
「お父さん……水牛の革なの?」
隣のルーカスに、フィリスは尋ねる。
「はっはっはっ!何を隠そう、うにのトゲを加工して作った革なんだよ!凄いだろう!」
こちらも、べろんべろんのおじさん。
そしてベルント長老とルーカスは、抱き合って眠ってしまった。
「ああ……実は俺……母ちゃんに内緒で小遣いを……」
「俺も……母ちゃんに内緒で……」
「俺も……」
リチュアルクレリック姿のリア姉の所では、酔ったおじさん達が懺悔していた。
「良いのです。顔を上げて下さい。主は今、黙って首を横に振っておられます」
リア姉は無慈悲にそう告げる。
「うぎゃ~!」
「そんな~!」
「嘘だぁ~!」
なんかノリノリの1角がそこにあった。
……そして帰りも歩いて6時間の道。
プラフタから発生した巨大な腕に、酔いどれルーカスと、酔いどれニコラが乗せられ、帰る。
「……まさかそんな事が出来るなんて……」
しかもプラフタはすい~っ、と浮かんで移動しているのだ。
「まあ……これもソフィーの錬金術の賜物です。それにしてもフィリス。貴方は暖かい人々に囲まれているのですね」
「へへへ……こんなはしゃいでる所、全然見なかったんですけど……」
フィリスは頭の帽子を両手でぽんぽんと叩きながら、そう話す。
「本当よねぇ……こんな凄い衣装を作っていたなんて、知らなかったわ……」
リア姉もそう話す。
……そんな薄暗い、エルトナの帰り道。
ここには、ゲームには無い、勝手に付け加えた設定を書いておく所。
[甘竹の水筒]
エルトナを往来する人々の飲み水を担保する水筒。中継所小屋から持って行き、どこであれ中継所小屋に空っぽの水筒を返す。そういう繰り返しをしている水筒。
[旅人のロッククッキー]
日持ちのする携帯食糧。中継所小屋で配っていたりする。あまり美味しくはない。
[中継所小屋]
エルトナの中に点在する休憩場所。
[ぽかぽか石]
カーエン石の事。
[てかてかハダカ族]
ティベリウスのうにょうにょエキスまみれの、ただならぬエロさを持つハダカ族。うにょうにょエキスが汗とか汚れとかと同化して、うにょうにょに吸われて行く。そしてまた、純粋うにょうにょエキスを塗りたくられるループ。
[エロいハダカの汁]
白い。ティベリウスにとって、これが1番のご馳走なんだとか。でも血が原料らしい。
[ミストルート印のお洒落な甘竹の水筒]
甘竹がベルトをしていて、しかもうにのアクセサリーも付いてる。
[干し肉チップのクッキー]
保存の効く食糧。少ししょっぱいのが美味しい。
[錬金術の教科書]
お酒の席での悪ノリの産物。
[リチュアルクレリック]
ゲームでも着せ替えで登場。ただ、別に誰が作った、とかは無い。更にリアーネ用のリチュアルクレリックも、無い。