※この作品はR-18です。

闇のゲーム   作:ムマ・N

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セレナ編、始まります。

今回エロが少ないですが、一応理由はあります。
詳しくは後書きで。


勘違い?事実?(セレナ編1)

私はアカデミアの戦士だ。

いや、戦士だった。

アカデミアは、プロフェッサーは間違っている。

それを仲間達が教えてくれた。

だが、この感覚を教えてくれたアイツは……。

 

 

 

「「デュエル!」」

 

セレナ LP4000

 

直也 LP4000

 

アカデミアが誇る科学者、ドクトルの研究所。

あちこち破壊され荒れた状態で、今、セレナとオベリスクフォースの格好をした直也が向かい合っていた。

パラサイトモンスターを植え付けられたセレナやリン、瑠璃を助けるために襲撃をしかけたのだが、ドクトルをいなくなったことにより正気に戻ったセレナに敵だと勘違いされたのだ。

色々な理由からオベリスクフォースの格好をしていたのが理由だが、セレナは直也に面識がないため、どちらにせよこうなっただろう。

実際に直也も、こうなるんじゃないかとは思っていた。

セレナは良く言えば純粋。

悪く言えば少しおバカなのだから。

 

「お前が敵じゃないと言うなら、デュエルで示せ。 私のターン!」

 

「こんなことしてる場合じゃないんだけど……まぁ仕方ないか。 恨まないで下さいよ? セレナ様」

 

直也が軽い悪ふざけで様付けをすると、セレナの目線が更に鋭くなった。

柚子と似ていると称されるセレナだが、今の様子を見ていると直也にはどうしてもそうは思えなかった。

 

「まぁまぁちょっとした悪ふざけ……」

 

「言い訳はデュエルで示せと言ったはずだ! 私は【月光蒼猫】を召喚! カードを1枚セットしてターンエンドだ!」

 

「はぁ……全くもう……俺のターン」

 

自分の仕業なのもあるが、全く話をまともに聞いてくれないセレナに、直也が溜め息をつく。

仮面のようなものが付いているため、セレナからは見えないが、呆れた目線も送っていた。

 

「俺は永続魔法【巨龍降臨の儀】を発動。 このカードの効果を発動したターン、このカード以外で通常召喚、特殊召喚が出来なくなる。 手札を1枚捨てて、デッキからレベル8以上のドラゴン族を1枚特殊召喚出来る。 俺は【毒龍ドグロマグラ】を特殊召喚」

 

毒龍ドグロマグラ 星8 攻2000

 

「1ターン目からレベル8だと!」

 

紫色の巨大なカメレオンのような見た目をしたドラゴンの出現に、驚くセレナ。

ある程度デメリットがあるのだろうが、いきなりこのレベルのモンスターが現れれば驚くのは仕方ない。

 

「【毒龍ドグロマグラ】が特殊召喚された時、相手のフィールドのカードを1枚選び、その効果を無効にする。 選ぶのは【月光蒼猫】」

 

「くっ……ごほ、ん、んん?」

 

ドグロマグラから放たれる紫色のガスが蒼猫を包む。

勢い良く放たれたガスはセレナの方にも撒かれ、セレナは小さく咳き込んだが、同時に何かピリッとする不思議な感覚を味わっていた。

だが、セレナはそれの正体には気付かない。

 

「バトル。 【毒龍ドグロマグラ】で【月光蒼猫】を攻撃」

 

「仕方ない……甘んじて受け、ん!?」

 

カメレオンの長い舌が飛んでくるのを見て、ダメージを覚悟したセレナだったが、蒼猫が舌に巻き取られ、飲み込まれるとまた、不思議な感覚がセレナに起こった。

無意識に空いた手でセレナは自分の体を抱き締める。

またピリッとした感覚がきたのだ。

 

「ぐ……くっ……なんだ、これは……」

 

全身を温いお湯に漬けられたような感覚。

むず痒いような不思議な感覚は今までセレナが味わったことがない感覚だ。

だが直也はそんなセレナの様子に気付かないフリをする。

 

セレナ LP4000 → LP3600

 

「龍に呑まれたものは蘇れない。 【毒龍ドグロマグラ】が破壊したモンスターは墓地に送られずゲームから除外される。 カードを2枚セットしてターンエンド」

 

「っ……私のターン!」

 

あからさまに何かあるのは分かる。

だが詳細が分からない。

セレナは自らの身に起こっていることの正体には気付けず精細を欠いたまま、ターンを開始した。

 

「手札の【月光紫蝶】と【月光黒羊】を素材に【融合】を発動! 現れ出でよ!月明かりに舞い踊る美しき野獣! 【月光舞猫姫】!」

 

何をされているにせよ倒せば問題はない。

そう思ったセレナは、自らのエースモンスターを召喚する。

それが直也に誘導されていると気付かずに。

 

「罠カード【巨龍の威光】を発動。 俺の場にレベル8以上のモンスターが存在し、相手がエクストラデッキからモンスターを召喚した時に発動。 そのカードの効果を無効化し、守備表示にする」

 

「なにっ! くっ……これもか」

 

自らのエースモンスターを封じられ、セレナは悔しそうに表情を歪める。

ここまで来てセレナは気付いた。

直也のデッキが自分のデッキを想定して作られていることに。

 

「貴女は元アカデミアの戦士らしく苛烈だ。 好きにはさせませんよ」

 

「私は素材となった【月光黒羊】の効果で【月光紫蝶】を手札に加える……ターンエンドだ」

 

エースモンスターを封じられればこれ以上の行動は出来ない。

幸い相手のモンスターは効果重視なのか攻撃力は高くない。

守備表示でも倒される心配はなかった。

煽るように丁寧語で話しかける直也には、少しイラつかせられるが、セレナは冷静にそう考えた。

 

「俺のターン、早めに決めさせて貰うよ。 【巨龍降臨の儀】の効果発動。 【火龍リオゼクス】を特殊召喚!」

 

火龍リオゼクス 星8 攻2500

 

「くぅ……」

 

登場と共に咆哮し、威嚇する正統派のワイバーンのようなモンスターにセレナを顔を庇うようにしながら吹き飛ばされないよう踏ん張る。

 

「【火龍リオゼクス】が特殊召喚に成功した時、巨龍と名の付いた魔法カードをデッキから手札に加える。 俺は【巨龍の咆哮】を手札に加え、発動! お互いの手札からカードを1枚選び、召喚条件を無効にして特殊召喚する。 この効果は【巨龍降臨の儀式】中でも使える。 俺は【姦龍ギギネスト】を特殊召喚!」

 

姦龍ギギネスト 星8 攻1800

 

「次から……次へと! 【月光蒼猫】を守備表示で特殊召喚!」

 

更に召喚されたドラゴンはまたも奇妙な見た目だ。

白い皮膚を持ち、ウツボのような見た目をしているのだ。

羽が生えてなければ海系のモンスターだと勘違いするだろう。

 

「【巨龍の咆哮】を発動したターン、俺はバトルフェイズを行えない……だけど、これなら出来るさ。 まずは【毒龍ドグロマグラ】を効果発動。 1ターンに一度、守備表示のモンスターを全ての守備力を1000下げる!」

 

「守備力を……くぅん♡ な、なんだ今のは!?」

 

ずっと感じている不思議な感覚。

カメレオンの毒霧が発生すると更にその感覚が強くなり、セレナは無意識に甘い声を出した。

だが、今の自分の声が信じられないようにセレナは狼狽する。

だが、直也は口元をニヤつかせるだけで答えない。

 

「次に【姦龍ギギネスト】の効果発動。 相手フィールド状のこのカード以下の守備力を持つカード全てをエンドフェイズまで除外する!」

 

「っ! ふぁ♡なん、だ♡ 何かくすぐっ♡ あぁ♡」

 

蒼猫、舞猫姫が次々と首を伸ばしたギギネストに呑み込まれていく。

それに連動するようにセレナは己の身に起こる異変に服を握りしめながら耐えていた。

彼女が今までに出したことのない声が勝手に漏れるのだ。

着替えすら見られても何とも思わないが、何故かセレナは恥ずかしさを感じていた。

 

「更に【火龍リオゼクス】の効果発動! 相手の場にモンスターがおらず、自分の場に3体以上のレベル8以上のモンスターが居る時、バトルを行わない代わりに攻撃力分のダメージを与える!」

 

「っ♡ うわああああ!!」

 

セレナ LP3600 → LP1100

 

未知の感覚に翻弄されている間に火龍からブレスが吐かれる。

痛みこそないが、灼熱の炎に呑まれる感覚は本来なら恐怖すら感じる。

しかも何故か軽く熱さすら感じるのだから、セレナが目を瞑ってしまったのは、仕方ないことだった。

 

「ターンエンド。 何とかなるもんだね……オレのデッキでも」

 

実はこのドラゴンデッキは直也が普段使うデッキではなかった。

攻撃的かつどんどん大型を出していくこのデッキは、直人の切り札のデッキだ。

直也は、ある理由から時間がなく急いでいるため、自らのジワジワと責めるデッキではなく、攻撃的かつ叩き潰すことに特化した直人のデッキを使っているのだ。

 

「……治まった、か」

 

直也のターンエンドと共にセレナのモンスターが解放されるとセレナを襲う奇妙な感覚が消える。

段々セレナも自分を襲う感覚のタイミングが分かって来たが、同時に防ぐのが難しいことに気付いていた。

 

(奴のカードの効果を受ける度に何か痺れるような感覚がする。 だが、カードの効果を受けないためには……)

 

直也に与えられる奇妙な感覚にセレナは嫌なものを感じていた。

何故か恥ずかしさを感じる上に変な声が出る。

そういうことに疎いセレナからしても、嫌な気分になるものであった。

そしてそれは、直也の狙い通りだった。

 

「これで、決める! 私のターン!」

 

相手の場には強力なモンスター達。

だがセレナは自身のデッキならばまだ逆転出来ることが分かっていた。

 

「来たか。 私は手札より【月光彩雛】を召喚! 効果でエクストラデッキから【月光舞豹姫】を墓地へ送る! 【月光彩雛】は融合素材となる時、この効果で墓地に送ったモンスターと同名扱いになる!」

 

「来るんだね。 流石セレナ様」

 

「私は手札より【融合】を発動! 月明かりに舞い踊る美しき野獣よ! 月光の原野で舞い踊るしなやかなる野獣よ! 青き闇を徘徊する猫よ! 月の引力により渦巻きて新たなる力と生まれ変わらん! 融合召喚! 現れ出でよ、月光の原野の頂点に立って舞う百獣の王! 【月光舞獅子姫】!」

 

場の舞豹姫となった彩雛と蒼猫、舞猫姫を素材にセレナの切り札である月光舞獅子姫が舞い降りる。

絶望的な状況でありながらも、切り札を召喚出来るセレナを煽り混じりながら直也の本音では素直に褒めていた。

だが、負けるわけにはいかない。

 

「私は手札の【月光紫蝶】を墓地へ送り、【月光舞獅子姫】の攻撃力を1000アップ! これで終わりだ! バト」

 

「待った! 俺は罠カード【巨龍の激昂】を発動! レベル8以上のドラゴン族モンスターが居て相手フィールド上に攻撃力3000以上のモンスターが居る時、ライフを1000払い、相手のバトルフェイズを終了する!」

 

「これすらも、だと!」

 

直也 LP4000 → LP3000

 

舞獅子姫は相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されないカード。

だから止めることは出来ないと考えていたセレナだったが、直也はこのカードの対処法を既に伏せていた。

そう直也は信じていたのだ。

セレナならば自分のカードを超えるモンスターである舞獅子姫を召喚出来ると。

 

「だが、【月光舞獅子姫】の攻撃力は3500。 倒すことは出来ない! ターンエンド!」

 

「だから【巨龍の激昂】を使ったんだよ」

 

「なにっ!」

 

「俺のターン。 【巨龍の激昂】が発動した次のターン、俺は手札のレベル8のモンスターを1枚、生け贄なしで召喚出来る。 俺は【恐龍キリング】を召喚!」

 

恐龍キリング 星8 攻3000

 

新たに現れたのはティラノサウルスのようなモンスターだった。

だが、セレナは違和感を感じていた。

 

「あれでも攻撃力は足りん。 しかも【巨龍降臨の儀式】で出さない理由……まさか! レベル8を4体揃えるのが目的か!」

 

「流石ですよ! 俺はレベル8【恐龍キリング】、【火龍リオゼクス】、【姦龍ギギネスト】、【毒龍ドグロマグラ】でオーバーレイ! 4体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

 

セレナの予想通り、次々とモンスターが地面に開いた穴に吸い込まれていく。

彼女が所属していたアカデミアが崩壊させた世界の召喚方法が、今彼女に牙を剥く。

 

「天地を揺るがす暴食者よ! この世の全てを喰らい尽くせ! 【煉黒巨龍グラン・ベルゼイ】!」

 

煉黒巨龍グラン・ベルゼイ ランク8 攻5000

 

「攻撃力……5000!」

 

噴火する山がそのままドラゴンになったような巨大なモンスター。

部屋に収まらぬ巨体は研究所の天井を破壊し、頭まで見えない状態だった。

そして、その攻撃力も破格なものだ。

セレナの切り札モンスターを遥かに超えている。

 

「【煉黒巨龍グラン・ベルゼイ】の効果発動! エクシーズ素材を一つ使い、次の自分のドローフェイズ時まで、お互いにモンスター効果、魔法、罠カードの効果の発動出来ない!」

 

「……私の……負けか」

 

研究所の天井を更に壊しながら巨龍がゆっくりと頭を下げて来る。

その顔だけで研究所の半分ほどの大きさがあった。

そしてその口が開き突撃してくると、セレナの意識は途切れた。 

 

セレナ LP1100 → LP0

 




エロが少ない理由は直也が急いでるからでした。
足早ですが、セレナとのデュエルは終了です。

直也が急いでいる理由はアークV編、エピローグで明かされます。

セレナのエロは次の罰ゲーム中心ですので、次回をお待ち下さい。

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