なお人体改造な模様。
カナサ・ハサ。彼は荒野に生きるハサ族の戦士であり、同時に族長より赦しを得て『旅人』となった青年である。
彼はこの日、部族の祈祷師のお告げに従って始めた旅路の果てに、遂に目的の地、ネミツ湿地帯へと到着した。
鍛え上げられた腹筋、二歩近い上背、角張ってエラの張った、彫りの深い顔立ち。
荒野の民の特徴である赤茶けた肌と、丸太のような手足。
大鬼の一種だと思われても仕方がないほどに厳つい益荒男であるカナサだが、まだ齢16の少年と言ってもいい歳である。
彼は15で迎えた成人の儀式を境に身長が伸び、顔つきが変わり、ヒゲも生えて、筋肉も非常につきやすくなった。
声は地鳴りの如く低くなり、実年齢より10歳上に見られる事もままあるほどに渋い。
いわゆる二次性徴。男であれば誰もが通る肉体の変化であり、戦士として申し分のない彼の肉体は聖神と邪神の競うこの世界においては歓迎される要素である。
だが、その変化はカナサを酷く苦しめた。魂が軋むような感覚、自分が壊れていくような錯覚すら覚える程に。
今となっては部族の者以外は誰一人信じてはくれないが、元来、カナサは鈴の鳴るような可愛らしい声を持ち、華奢で背の低い少年であった。
部族の中では男衆に混ざって狩りをするよりは女衆と家畜の世話や野良仕事をする事を好み、もし狩りに行くとしても短弓や罠で小動物を取る静かな狩りを心掛けるおとなしい少年だったのだ。
それに、祖母から学んだ部族伝統の編み物を編み、革細工をし、女衆が織った布に刺繍をするのが、なによりも好きだった。
部族の皆も「可愛い」「麗しい」とカナサを評し、女衆の寄り合いにもカナサだけは混ぜて貰っていたのである。
そんな生活や自己認識が、思春期を境に一気に崩れ始めたのだから、気も狂うというものである。
そして部族の者達も、このカナサを襲った苦難を大いに哀れんだ。
憔悴するカナサを見かねて族長が祈祷師に命じて祖霊の御告げを与えたのも、彼の衰弱が尋常では無かった為である。
そしてその結果告げられたのは『ネミツ湿地帯の最奥、迷宮の果てにて、カナサ・ハサの魂は救われるであろう』という御告げ。
魂の救い。それを自らの死地であると受け取ったカナサは、祖霊の導きに従うべく、荒野からこのネミツ湿地帯までずっと旅をしてきたのである。死ぬ為だけにだ。
自殺すれば良い、と荒野の民以外ならば思うかも知れないが、荒野の民にとって自殺は祖霊への侮辱である。到底出来ることではないし、許される事でもない。
故に、カナサは祖霊の御告げを『戦いの中で死ぬ事を赦された』のだと理解したのだ。
何せ、迷宮である。
それも目的の地であるネミツ湿地帯の『業深迷宮バビロン』と呼ばれる迷宮は、旅路の中で聞く限り、十年間にわたり冒険者を喰らい続けている魔境であるらしい。
それ程の死地に挑み、果てるのであれば、戦いの末の誉れある死として祖霊の元へと還る事ができる。そして、再び荒野に生まれ落ちる、その時は……。
目的地を前に今までを何気なく振り返っていたカナサはそこまで考えてふと、自分が成人するより先に亡くなった祖母にだけは、心の内を語っていた事を思い出して、小さく微笑んだ。
————僕、女の子だったら良かったのに。
そう語るカナサに祖母は『祖霊に祈っていれば、いつか必ず祈りを叶えてくれる』と言って、優しく頭を撫でてくれたのだ。
それを思い出し、カナサは改めて祖霊となった祖母に来世では女の身に生まれ落ちる事を祈って、いよいよネミツ湿地帯へと足を踏み入れ、遠目に見える巨大な『自慰に耽る裸の姫君』の像へと向けて、湿地帯を歩いていく。
その広い背中に、何処か哀愁を帯びながら。
*****
「ここが、業深迷宮……近くで改めて観ると、凄まじい光景だなぁ」
それから数刻。巨大な像と、彼女が腰掛ける玉座に開いた迷宮への入り口を眺めながら、カナサはそう独白した。
大理石と思しき材質でありながら、本物の女の如く艶めかしく動き、自慰に耽る巨像。
その女陰から溢れる愛液を模した媚薬混じりの水が、玉座を滝の様に流れ落ちて、迷宮への入り口に水の緞帳を垂らしている。
更には、その巨像の体躯に比して控えめな胸から時折噴き出す母乳が、俄雨となって降り注ぎ、甘いミルクの香りと周囲に咲き誇る夢魔睡蓮の匂いが入り混じって異様な雰囲気を醸し出すのだ。
もちろん像が母乳を噴き出すわけはなく、単に迷宮内に配給されている『ルウシャの生搾りミルク』の水圧ならぬ母乳圧が許容値を超えた際の減圧装置が付いているだけなのだが、外の世界の住民であるカナサがそれを理解できる筈もない。
ただ理解できなくとも、その光景が明らかに異様だということはよくわかる。
世界に数ある迷宮の中でも特殊型に分類されるこの迷宮は、なるほど確かに歴戦の戦士すら圧倒されるに違いない。
あまりの卑猥さに気圧される、などという感情を抱いた経験なぞ、真っ当に生きていればまず無いのだから。
だが、そんな光景を前に、カナサは精神の若干の高揚を自覚しつつも冷静に、速やかに迷宮の入り口を潜り抜けた。
一歩足を踏み入れた先は、壁で蠢く無数の裸体レリーフを足元を満たす水の中で輝く幻燈海月の光が照らし、天井から降り頻る媚薬の雨に紛れて魔淫蟲が装備の隙間に潜り込もうと体表を這う、迷宮の第一階層。
魔房藻や夢魔睡蓮の触手状の茎や根が足を掬おうと泥中を蠢き、泥の底に隠された罠が侵入者を阻まんとする。
浅い階層とは言えど油断できない敵地に、カナサは改めて気を引き締めながらも、大胆に進む手を選択した。
レリーフだらけで凹凸が多い壁の形状を利用し、飛び移る様にして迷宮を駆け抜ける彼は、その巨軀からは想像もできない猫の様な動きで第一階層を突破してみせたのだ。
無論、迷宮もそれを阻むべくレリーフを駆動させた罠をいくつも備えていたのだが、その悉くを躱すカナサの動きは、まるで木から木へと飛び移る猿だ。
その様子にカナサを『段位持ち冒険者』と同等の存在とみなしたのか、迷宮側の攻撃は停止し、一階層の魔物達はカナサを素通しする様になる。
第二階層の水没林遺跡、第三階層の鍾乳洞も同様。更にはなんと前人未到であるはずの第四階層の蓮池ですら何者にも阻まれずに駆け抜けてしまったカナサは、これが明らかに『釣り』であると理解した上で、奥へ奥へと突き進む。
元より死にに来た身である。恐れる事など何も無いという意思を体現するその邁進は、第五階層にて漸く停止した。……というより、止められた。
閃光。
その直後、全身を焼かれる痛みにカナサは身を捩り、足元の水へと飛び込んだ。
————が、どういう摂理によるものか、身を焼く熱は消えず、それどころか水はいつしか強
「……! ……!?」
もはや声も無い。
痛みよりも『なんの前触れも無い地獄』への驚きがカナサの脳が最期に感じた感情となり、骨すらも煮溶かされて、カナサという個人はこの世から消え去った。
*****
————と、カナサ・ハサの主観では認識されているが、事実は異なる。
「いやはや、二層で食い止められて何よりだよ全く。……愚生はインドア派なのだが、何故にこんな大男を回収せねばならんのか。……いや、まぁ、夢幻淫紋蛸を手なづけているのが今のところ愚生だけというのがあるのだろうが……納得がいかない……」
そんな風にぼやくのは、迷宮きってのインテリ、マッドドクターのセウロアだ。
そして彼女が頭に乗せているピンク地に黒のハートがたくさん並んだ模様の可愛い蛸さんこそ、第二階層に侵入したカナサを一瞬で打倒した存在である。
幻燈海月の進化系である『夢幻淫紋蛸』。
嘴に強力な媚毒を備え、全身から嘴とは別の水溶性の媚毒を分泌する毒ダコであり、そして『全身のハートマークから自在に催眠光線をブッ放す』というとんでもない能力の持ち主である。
なんとこの光線、原始魔術的要素を持っており、視認せずとも『照射されただけでヤバい』。
光の速度で放たれる魔術に対抗するには、魔術への高い抵抗力が必要になってくる。
そんなものを不意打ちで直視してしまったことで、カナサはあっさりと催眠にかかり、時間稼ぎに迷宮を踏破する夢を見せられていたのだ。
そして、研究室に運び込んだ上で自白剤と筋弛緩剤を投与し、胸椎ブロック麻酔で胸から下の感覚を奪ったその瞬間に、幻覚は唐突な死という夢の中の出来事により解除されている。
まぁ、解除されても自白剤の効果で夢見心地なのだが。
「さて、質問をいちいちするのも面倒だ。緩んだ脳の海馬を覗いて…………ふむ。これはあれか。性同一性障害を悲観しての自殺か。ハサ族? ああ、呪術師や祈祷師が多いとかいう。……祖霊の御告げ? 気になるな。コイツの身体能力も変だし……呪術戦士? ほう、この刺青に魔術的効用が? ううむ、研究したい。しかし、愚生は筋肉達磨を飼う趣味は無いし、どうしたものか。————うむ。ここは1つ、このカナサとかいう奴の望みを叶えてやるとしよう。双方にとって幸せな結果になるだろうしな!」
そんな独り言を吐きながら、頭に蛸を乗せたままのセウロアは、手早くカナサに麻酔を掛けると、全身を改造し始めた。
『双方にとって幸せ』そう口に出した通り、セウロアが行おうとしているのは『完全な性転換』である。
もちろん、男性から女性への改造というのは言葉にするほど簡単では無い。
容姿だけならばどうにかなる場合もあるが、機能などは人間の技術ではなかなかどうしようもない部分である。
聖神式の魔術による大儀式なら可能ではあるのだが、金も時間もかかるしそもそも行使出来るのは聖神教の神官ぐらい。
彼らがどちらかといえば邪教徒寄りな『荒野の民』に大儀式に関する知恵を授けるとは考え難い。
故に、『性転換』という発想自体が外の世界には少なく、魔物達においてもそもそも『そうあれかし』と邪神に作られている為、滅多に性別を悩んだりしないし、悩んだ場合は進化によって解決できる。
だが、此処は人体の改造については世界最高峰の魔境『第1225号迷宮』こと業深迷宮であり、カナサを捕らえたのはマッドなセウロアだ。
彼女は当然、妥協なく、完璧な美少女を作り上げる意気込みで改造に当たっている。
女の子になりたい! という要望が正確には『美少女になりたい』であるというのは常識だ。
というか既に女の子であったとしてもなりたい者が多いのが美少女という存在であり、故にこそ淫魔は美形揃いなのである。
そこでまず、セウロアはカナサを全体的に若返らせる事を選んだ。
時間操作系の魔術は非常に難易度が高いが、邪神式魔術を駆使すれば2〜3年程度ならどうにかなる。が、無生物か比較的単純な生物にしか使えないという欠点があるのが悩みどころだ。
この原因はシンプルで、生き物に使うと脳細胞まで若返らせてしまう関係で色々とバグる為である。
そこで、セウロアは大胆にも脳味噌を摘出し、自らの触手と接続して栄養と酸素を送り込む事で生命を維持。
同時に時間の巻き戻しにより『脳を失った大男の死体』を『思春期の毛が生え始めた少年の死体』に変更した。
そして速攻で頭を開けて脳死状態の脳味噌——時間の巻き戻しにより物理的には再生する——を摘出。
代わりにとっておいた脳味噌を入れて神経を寸分の狂いなく繋ぎ合わせ、中身だけを挿げ替える。
これで精神をそのままに身体だけを若返らせた事になるのだ。
そして、華奢な体躯へと戻った線の細い美少年状態のカナサを、セウロアはその超技術で本格的に女性へと改造し始めた。
まずは必要部分を除いた無駄毛を毛根ごと根絶、全身の汗腺を改造し、汗の代わりに水と体内で合成したラクトンを放出する器官へと変更。
これにより汗をかくほど、桃のような甘い女の子の匂いが全身から漂うようになる。
陰毛は重要機関の保護に関わる重要な毛なので少量残しているのだが、脇の下の汗腺は改造済み。
具合を確認するべくセウロアが腋の谷間に顔を埋めれば、頭がクラクラするような甘い香りが腋毛の中に秘められているのが確認できた。
それに満足げに頷いて、セウロアは次に顔面の美容整形を実施する。
生え際の形を女性形に変更、頭蓋骨を削るのではなく『圧し固める』ことで形を整えると共に強度を高め、少年の顔立ちは少女のそれへと生まれ変わる。
眉毛に関しては、余計な部分を選択的に永久脱毛。放置しても一本眉毛やゲジ眉にならない永久柳眉で寝起きでも美少女顔を維持できる。
ついでに顔の毛についても念入りに脱毛し、毛穴も除去。冗談抜きで剥きたて茹で卵肌に仕上げている。
仕上げに睫毛の太さと長さと量を調整すれば、首から上は完璧な美少女になった。ついでに声帯もよりクリアなソプラノを無理なく出せるように変更済みだ。
そして首から下。骨を圧縮して、盛って、強化してと、繊細な工程を踏みながら、骨格レベルで女性らしい体つきを構成し、筋肉を超強化しつつ小型化。空いたスペースに皮下脂肪をしっかりとつけて、ムチムチな肉付きを実現する。この際に胸を膨らませ、乳腺を増設。
並みの生き物のアキレス腱を越える強度を1本1本のクーパー靭帯に持たせた事で、大玉スイカを超える巨大な胸でありながら、乳首がピンと上を向いて、垂れる事なく美乳のフォルムを維持しているのは、完全にセウロアの趣味である。
彼女は断然巨乳派であり、自身の肉体もたぷんたぷんの巨乳にする程なのだ。
「良い匂いのする爆乳爆尻、適度なくびれ持ちかつほんのり腹筋の気配ありなムチムチお腹の美少女とか嫌いな奴居ない、って母上が言ってた。愚生もそう思うのでこの行いは正しい。証明完了。……っと、尻肉も大臀筋をバッキバキに強化してまん丸筋肉プリケツを作った上で皮下脂肪をたっぷりと……ふむ。ふむふむふむ。良い揉み心地だ! 流石は愚生! ……と、そろそろ陰茎を取ってしまうか。さようなら、おちんちん。さようなら、おきんたま。……後で子宮と膣のパーツに再利用するから、今は培養液で待っていてくれたまえ」
そんな意味不明な発言と共に、男性器をまるっと摘出し、セウロアは膣形成手術を開始した。
宣言通り、膣の締まりをより強化するべく陰茎から海綿体などを移設し、大陰唇を形成。
興奮と共に『大陰唇が勃起してモリマンになる』上に『挿入中の陰茎の根元が締まる事で抽送時に擬似的なバキューム効果を実現する』という嬉しい機能つきである。……男性ではないセウロアにはあんまり関係がないが、名器はロマンである。そしてロマンとはマッドにとって最も大切な物なのだ。
さらに内部構造も、本来の女性の膣では有り得ない超複雑構造により、侵入してきた男根を性的に苛め抜く快楽地獄と化している。
さらに複数の随意筋と不随意筋の配置により、手先より器用に膣内を動かす事が可能。これにより、なんと挿入したまま『膣の筋肉で男根をシゴく』ことができるというのだから、変態的としか言いようがない。
そしてその奥にあるのは、前立腺少室から改造して生み出された子宮。ここには睾丸を流用した『擬似卵巣』が取り付けられているのだが、この擬似卵巣もまた、トチ狂った性能である。
というのも、精子の代わりに卵子を放つだけで、基本的に睾丸と同じ機能なのだ。……つまり、『毎日1億個の卵子が作られ、それが性的絶頂と共に子宮内に放出される』のである。
要するに場合によっては数千万の受精卵が一斉に着床する事になるのだ。当然、普通にそんなことをすれば母体は死ぬ。だが、この迷宮に住まう誰もが知る通り、セウロアは並みの変態ではない。
「愚生の種子を複数個、子宮の周囲に融合させ、淫気を栄養に変換して子宮に送り込むだけの臓器として扱う事で、栄養面をカバー! 足りない分を精気で補うべく外部からの精気供給用経絡系も接続! 更に出産システム自体を変更し、一気に複数受胎するが、着床した全受精卵の生命を維持しつつ、産むのは1人づつとすることで母体への負荷も少なく! 胎盤は基本的に剥がれず、出産時には胎内で臍の緒の自切と共に羊膜が剥離。蛇顎式骨盤によって胎児は1秒以内に羊膜ごと出産され、胎盤に内包された次の受精卵が速やかに成長を————アポトーシスの制御と陣痛との連動による速やかな出産機構が————胎児の成長を加速させ1日に12回の出産を————魔術的な時間加速に耐えうるべく子宮を構成する細胞はテロメアーゼを自己合成可能に————」
狂った様に自身の技術を誇るセウロア。頭の上の蛸ぐらいしか聴くものが居ないというのに、独壇場で御満悦なあたり、やっぱり頭がおかしいのだろう。
だが、そうして語る間にも細かな調整がどんどんと進み、やがてセウロアの手によってカナサの肉体は、完全無欠のエロ機能大量搭載美少女として生まれ変わった。
後は薬物と夢幻淫紋蛸の能力の組み合わせで『死して迷宮の中で転生した』『これは祖霊の思召しである』『迷宮には絶対服従』などの記憶を組み込んだ上で魔術的にも薬物的にも手術的にも裏切り防止機構を搭載すれば、可愛いセウロアの玩具の完成である。
「……筈だが、こればかりは確認せねばわからんな。……おい、起きたまえカナサ君」
「……? セウロア博士。どうして僕の部屋に……?」
「ここは愚生の部屋だ。忘れたのか? 今日は愚生と遊ぶ約束だっただろう? だというのにカナサ君と来たら眠ってしまうのだからな」
「……あ! うわぁ、ごめんなさい! え、僕どのぐらい寝てました!? えっと、呪術について話すんでしたよね?」
問題なく刷り込み記憶が定着している事に内心ほくそ笑みつつ、セウロアはカナサに歩み寄ってその乳首を軽く摘んだ。
「ふふふ、そうとも。呪術についてだ。だが、君が数刻寝ている間、ずっと待ち惚けて喉が渇いてしまった。……君のおっぱいを飲みながら聞かせて貰うことにするよ」
「えぇ!?」
「罰ゲームだとでも思うと良いさ。……んちゅ、んくっ、んくっ……」
「ひゃぁん♡ 博士っ、はかせぇっ♡ これダメぇぇっ♡」
溢れ出るカナサの母乳。桃やココナッツっぽい甘い香りのするそれは、吸えば吸うほどに滲み出る甘露となり、セウロアの喉を潤していく。
乳を吸われるというその感覚は、セウロアの仕込みによって性感を数十倍に増加させられているカナサにとってはなかなかの苦行であるらしく、呪術の解説もままならない。
だがセウロアはカナサの全身を撫で回して更なる性感を与えながら、両乳首を一気に咥えて御満悦だ。
研究室で行われる、授乳しつつの呪術の授業。結局その日をまるまる使って触りだけをどうにか完了したのだが、その間行われたセウロアの責めにより、カナサは膣から潮を吹き続けて室内で虹を掛けながら、「お゛ぉ……♡」というだけの存在になっている。
そして。その日以降、迷宮に加わった新たな戦力であるカナサが自身の現状を疑問に思うことは、全くなかった。筋肉達磨の記憶は、もはや彼女にとっては遠い過去なのだから。