前話を読んでなくても大丈夫なので、前話が地雷っぽかった人でもご安心だ!
「ねぇ、バビロン。えっちしない?」
そう声を掛けるアンナに対し、玉座に腰掛けるバビロンは首を僅かに傾げて言葉を投げた。
「いや、アンナ。君は4刻前まで私の端末を12体侍らせて盛大に楽しんでいただろうに。……だがまぁ、性的欲求は無尽蔵に湧き出る本能的欲求だしな。少し待て、今端末を作成————」
余計な疑問をつい口に出した直後、頭を振って意識を切り替え、アンナの願いを叶えるべく大理石の指先を躍らせるバビロン。魔力を操作し、端末を生み出し始めた彼女に、アンナは慌てて待ったをかけた。
「そうじゃなくて! たまには本体のバビロンとしたいなって」
「……? いや、端末も私だぞ。違いなどあるまい」
「いや、結構違うと思うよ……? 今、私とのセックスと仕事を天秤に掛けてるし……」
「む。……気に障った様ならすまない。今時間を作るので少し待ってくれ。なるべく急ごう。すまないな」
「いや、責めてないよ? ただ、端末のバビロンだと『えっちしよ』って言ったら『わーい!』って飛びついてくるよね、って」
「いやいやいや、流石にそこまで単純では…………いや、過去ログを参照する限り確かにそうだな。端末の業務は端末増員で代替可能な為、アンナの要望に即答する余裕があるのだろう。おそらくは、その差異が僅かな違和感となって、アンナの認識上で本体と端末を区別してしまう原因になったのだろうな」
そう言いながら、迷宮の管理作業を端末に割り振ってアンナと過ごす時間を捻出した『本体』のバビロンは、「さて」と呟いて玉座から立ち上がると、アンナの前に移動し、その手を取った。
「時間は作った。しばらくは仕事を忘れて、君の物になるとしよう。……寝室で良いか?」
「うんっ! ふふふ、バビロンとえっち……♡」
「そう可愛い反応をされると、嬉しくなるな」
そんな会話を交わし合う2人は、手を繋いで寝室に移り、清掃済みの真新しいシーツの掛かった寝台に身を預けると、自然に身体を重ね合った。
アンナが下で、バビロンが上。自分より背の高いアンナを押し倒す関係で、バビロンは自然とアンナのヘソの上を跨ぐように覆い被さる形になる。
大きく実るアンナの乳房はバビロンの鳩尾を柔らかく包み込むように受け止め、バビロンの微かな双丘がアンナの鎖骨の上でフニフニと弾んで、お互いの体温を交わし合い、心臓の鼓動と迷宮核の脈動が、お互いの身体で響きあう。
そんな少しずれた正常位のまま、見つめ合う2人。やがて純金の睫毛に縁取られた碧玉の瞳がアンナの視界を塗り潰し、重なった唇同士が、柔らかく互いを啄ばみ始めた。
「んっ♡ ふあっ♡ んふ♡」
「ちゅ♡ あむ♡ ちゅぷ……♡ ……軽いキスだけで蕩けるとは。……アンナに随分寂しい思いをさせてしまっていたようだな、私は」
「ううん、そんなことない。そうじゃないの。ただ、本体のバビロンは特別なだけ……♡ んっ♡」
「そうか。ならば今回は頑張らねばな。……はむっ♡ ちゅ♡ じゅる、じゅちゅぬぷっ♡」
激しさを増す口付け。端末とは異なり、のぼせ上がる事のない本体のバビロンは、淫魔の力と技を完全に制御し、アンナの口内を征服していく。
アンナが差し入れた舌を絡め取って吸い付くような『バキュームベロフェラ』を行い、舌の裏筋を擽り、歯茎を隅々まで舐め回し、トドメに上顎中央付近の敏感な粘膜をじっくりと苛める。
それは、普段の端末セックスとは次元の違うものだ。本体故の圧倒的な情報処理能力と、一切の制限なくバビロンの人格の全てを搭載した思考回路。
その2つが組み合わさる事で、アンナの呼吸や、性的快感による反射などに合わせ、ベストなタイミングでベストな攻めがアンナを襲う。
すっかり涎まみれなアンナの口元と、それと同じぐらいに濡れそぼった女陰。だが、あくまでバビロンはキスを続け、性感帯が集約された乳首や陰核、陰唇には一切手を付けずに、微弱ながら確かに存在する、小規模な性感帯をじわじわと攻めていく。
ねっとりと絡み合う舌と唇のリズムに合わせ、触れるか触れないかのフェザータッチが、アンナの耳の裏、耳朶と側頭の境界線の薄い皮膚をなぞる。其処に感じる
擽り、という行為に対する反応は、受け手の感情をダイレクトに反映する。
元来、皮膚の薄い急所を刺激された際に発生する拒絶反応であるそれが、笑いに変わるのは気心の知れた間柄でのこと。況してや快感を伴う域に達するには、深い親愛が必要とされる。
その点で言えば、アンナとバビロンの間には、確かな愛があるのだろう。
そして、それを知っているからこそ、バビロンは更なる『愛の確認』をするべく、アンナの唇を一層激しく
擽る場所としてはオーソドックスな脇の下を撫で回しながら、アンナの歯の裏を舐め。反撃を試みるアンナの舌を、軽く歯でしごいて返り討ちにしつつ、顎骨から鎖骨へと、竪琴を奏でるように首筋を辿る。
アンナの肢体に触れるたびに上がる嬌声を口付けで飲み込んで、紅玉で出来た輝く舌を唾液で濡らすバビロンは、その幼い身体に似つかわしくない、あまりに妖艶な笑みを浮かべてアンナを蠱惑する。
「大きくなって、綺麗になっても、やはりアンナは可愛いな。……10年前、死に掛けの君を拾ったあの日を思うと、本当に大きくなった。美しい大人の女になった。本当に。……だが。それでも君は10年前から変わらず、私の可愛い籠の鳥だ。さぁ、アンナ。私のアンナ、おねだりの時間だ。————どうされたいか、言えるね?」
「はい♡ バビロン様ぁ♡ バビロン様のアンナを、いっぱいいっぱい可愛がって下さいっ♡ おっぱいもオマンコも、全部バビロン様の好きにしてぇっ♡♡♡」
「良い子だ。……ん♡」
軽い口付け。やがて銀の橋を掛けつつ離れる唇は、キスマークを足跡のように残しつつ、首筋を鎖骨へと下って行く。
四つ這いになり、体全体を擦り付けながらアンナの身体を下へと移動したバビロンはちょうど胸の上に顔が来た辺りで停止し、アンナの大きく豊かに育った、二つの大玉スイカのような乳房を纏めて抱えるようにして持ち上げた。
乳房に比例するサイズの大きめの乳輪。その縁を、優しくなぞるようにして、渦を巻きながら中心で硬く
左右の乳房を行き来する、甘い口づけ。優しいその感覚が、焦らしとなってアンナの中を満たしていき、刺激に反応した乳腺が母乳によって張り始め、アンナの乳房に軽く血管が浮き上がる。やがて、乳首に母乳が滲むその段階になって漸く、バビロンはアンナの乳首を唇で食む様に吸い上げ、慣れた手つきで乳房をマッサージして、母乳を余さず飲み干した。
「んぁっ♡ バビロン、おっぱい上手……♡ ふふふ……♡」
授乳の快感というのは、『放尿』に近い。溜まった液体が抜け、身体が軽くなっていく開放感だ。……本来は性的快感と無縁なその行為。
だが、バビロンの唾液に含まれる媚薬をたっぷりと塗られ強化された神経が、アンナに甘い快楽をもたらしていた。
快感と共にとめどなく溢れる母乳。バビロンが右を吸えば左が、左を吸えば右が、噴水の如く母乳を吹き上げる。
その母乳に全身を濡らすバビロンは、やがてアンナの柔らかな乳房を限界まで寄せて、両乳首を咥えることでその噴乳に対抗。
口いっぱいに乳首を頬張り、上半身全体を使ってギュッギュと乳を絞っては、余さず吸い上げるバビロンの痴態に、アンナは一層興奮し、乳首アクメをきめてしまう。
その絶頂に合わせ、授乳プレイのフィニッシュとして、淫魔としての能力を全開にした精気吸収を伴う激しい乳吸いを行い、その無限とも思えるミルクタンクを空にしたバビロン。
可愛らしく「けふっ」とげっぷを漏らしつつ口元を拭うと、スルスルとアンナの上を這い、今度は逆にアンナの口に自身の乳首を含ませた。
「アンナ、お返しだ。……君の様に多くは出せないが」
そんなセリフと共に、じわじわと滲む白濁液。バビロンの胸から滴る甘い香りのするそれは、超高濃度の複合濃縮媚毒である。
ヘラエの蜜、マンダラの毒、シヴリンの体液、プルナの乳。迷宮の誇る上位魔物が分泌する媚毒を精製、濃縮した正真正銘、迷宮最強の媚毒。
セウロアの協力のもと解析されたその毒を生成する魔術プラントをバビロンは本体の乳腺代わりに仕込んでいたのだ。
あまりの強力さに、10歩離れた位置から嗅ぐだけで常人では命に関わる兵器級のそれを直飲み出来るのは、上位職の段位持ちという化け物を越えた化け物の領域にいるアンナくらいのものだろう。
だが、飲んでも死なないとはいえ、否、飲んでも死なないからこそ、媚薬の効果は十全に発揮される。
「お゛っ♡ おぉお゛ぉッ♡」
ガクガクと痙攣しつつ、まるで散水栓の様に潮を吹き散らし、枯れたはずの母乳は一瞬で再充填されて噴射。
全身から吹き出す汗は血管を流れる特濃媚毒の影響で、甘い匂いを放つ媚薬の汗となって全身の皮膚を性感帯に変え、アンナの全身の感度はおよそ通常時の100万倍。
ただでさえバビロン相手なら全身性感帯な彼女にとって、この状態はあまりにも危険な状態だ。
だが、そんなアンナに、バビロンは容赦なく襲い掛かる。全身でアンナの体表を擦りながら移動して姿勢を変え、貝合わせの体位になると、お互いのボッキしたクリトリスをグニグニと押し付け合いながらまるでキスするかの様に陰唇同士を絡ませる。
決壊した堤防の如く溢れるアンナの愛液によってネチョネチョと卑猥な音を響かせる二つのヴァギナ。その淫らな接吻につられる様にアンナは震える身体を起こし、背を曲げてバビロンへと口づけた。
無限の絶頂と共に、上下の唇でまぐわう2人。半ば暴走気味なアンナを程よく甘えさせ、その肌の上で指を躍らせては絶頂の精気を貪るバビロンの姿は、淫魔の蠢く迷宮の王に相応しい、人間の精気を喰らう魔性の姿。
バビロンが腰をくねらせ、踊る様にアンナの上でのたうつ度にアンナの身体に甘い電流が駆け巡り、口内を蹂躙する舌と、まるで第2の口の様にアンナの女陰に吸い付くヴァギナが、容赦なくその電撃を増幅させる。
まるで嵐の中で大海を彷徨う一艘の小舟の如く、快楽の渦の中で溺れ行くアンナ。だが、その耳元でバビロンが囁いた一言に、彼女の意識は幸福と共に天国へと駆け昇った。
「アンナ。さっきの薬には、セウロア特製の受胎薬も配合されていてな。————以前から君がセウロアに頼んでいたものの改良系、理論上成功率10割の新薬だ。……私の子を孕め、アンナ」
「————ッ! ♡?! ♡♡!? ♡♡♡ 孕むゥッ♡ 孕ませてッ♡ バビロンの子種で私の卵子受精させてッ♡♡♡」
返答と同時に、ピタリと合わさる2人の膣口。そのバビロン側から怒濤の如くアンナの膣内に流れ込むのは、バビロンの遺伝情報を乗せた擬似精子を含んだ粘液だ。
巨大な闘技場や劇場に匹敵する、広大なアンナの膣内空間を踏破するべく生み出された大量のそれらは、実質的にはほぼ媚薬と水。だがその中で泳ぐ擬似精子達は既存の動物のそれとは異なる魔術的な推進力で一目散にアンナの卵巣を目指し、受精宣言と共に放出された無数の卵子に突入。
超高濃度の精気と魔力によって、肉体の限界を破壊し、本来胎児の段階でしか製造できないはずの卵母細胞を強引に増殖させ、瞬時に大量の卵子を生み出したアンナの『何としても孕む』という10年越しの執念によって発生した有り得ない数の卵子が悉く受精したことで、アンナの膣内空間に一瞬にして何万何千という命が宿ったのである。
アンナは卓越した苗床としての技量による子宮内感覚で、バビロンはアンナの肉体に走らせた探査魔術でその自体を理解して、一瞬絶句する。
流石に大家族にも程があるその状況は、2人にとって予想外だった為だ。アンナの無意識の思いが引き起こした奇跡を祝福すべきなのだろうが、流石に数万の子供達を育て上げる自信がなかった。
その驚愕たるや、最強の媚毒に蝕まれている事も忘れて、アンナが真顔になるほど。
————が、そんな2人の驚愕を他所に、それらは単にそのまま成長する事はなく、奇妙な事に融合し、1体の胎児を形成した。まだオタマジャクシの様な姿だが、確かに胎児である。
「……? キメラ胚、か……?」
「え、バビロン、どうしよう、赤ちゃんが……! 赤ちゃんが………………えっと、これ、どういう状態なの……?」
「……わからんが、生きてはいる。が、着床したわけではないからな、胎盤も無ければ臍の緒もない……これは、おそらく精気、それから淫気を喰って成長しているのだろうな」
「……! じゃあエッチな事して赤ちゃんにご飯あげなきゃ! バビロン!」
「心得た。……果たして私の子がどれほどで産まれるのかはわからんが、私も全力で協力しよう。ま、やる事は先程までと変わらん訳だが」
そう言うなり、思考を即座に切り替えた2人は、お互いの身体を撫で回しながら、蛇のように絡み合い、蛞蝓の様に情熱的に、ウサギの様な熱心さでセックスを再開する。
舌を吸い立て、陰核を陰核で弾き、乳首を摘み、腹筋を打ち付けあい、互いの汗に濡れながら、快楽を求める儘に身体を交わらせるその行為は、 延々と盛り上がり続ける魔性の舞。
バビロン優位で進行するその行為ではあるが、胎の子に喰わせる為かバビロンは一切精気を喰らう事なく行為に臨み、結果としてアンナの発情と共に生み出される精気はその子宮へと集約される。
慌てる事もなく子育てに励む2人。確かに実の子は初ではあるが、お互い『アンナの腹の中で淫系統魔物を育てる』と言う状況には慣れきっているのだ。実子のキメラ合体には驚いたものの、それさえ落ち着けば動揺する事など何も無い。
「どんな子が生まれてくるのだろうなぁ。……アンナはどんな子だと思う?」
「オッ♡ んぉ゛っ♡」
「……ああ、火事場の馬鹿力で毒を跳ね除けてたのが終わったのか。……まぁいい。ほら、アンナ。私のオマンコだぞ。好きなだけお舐め……ん♡ 良い子だ。では、私も頂くとしよう。————ンチュ♡ じゅぞっ♡ じゅりゅりゅりゅ……♡」
寝台に響く卑猥な水音と、充満するメスのニオイ。その中で続く伴侶同士の営みは、その後丸1日続き、アンナはその身の毒が抜けるまで、たっぷりとバビロンに可愛がられることとなる。