業深迷宮第一階層。カマゲイとミダベチが5人ほど喰った翌日のこの場所に、ふらりと現れたのは、昨日は迷宮の探索を辞退していた『太母マトビリ』だ。
近接武闘派のカマゲイ、呪術系タンクのミダベチ、その両者とは異なりマトビリは戦闘職ではない。タイトな服に身を包み、ツリ目と短髪が特徴的な彼女のスタイルは、『回復職』。
そんな分野に属するミダベチは『全てを使いこなすが方向性が異質』という変わった特性で、邪神軍の回復職界隈では少々有名で、術に関する様々な逸話が語られている。
『作成したあらゆる魔法薬の副作用が強烈な発情と性欲絶倫化……というかこれ、媚薬の副作用で別の病気に効果があるだけなのでは』
『超高度にマクロ化された魔術により加速度的に射精量が増大していく魔術を開発。並行世界を無数に分岐させた上で重ね合わせて仮想的に無限の睾丸を生み出す……ってこれ別件に応用したらえぐいのでは』
『あらゆる魔物、そして妖精と人間にも使用できる万能合成輸血液の開発に成功。副作用の強烈な発情が唯一の問題……というかこれやっぱり媚薬の副産物なのでは』
『凄まじい効力のスタミナバフ魔術なのだが、男なら陰茎が爆発すると錯覚するほどの勃起と発情、女なら濡れるというより愛液で溺れるレベルの発情を伴う……というかこれ、情事用では』
『半身欠損すらじわじわと回復する、人間・動物・魔物兼用の高度医療魔術なのだが、再生した部位が感度3000倍の性感帯になる……というかこれ、名前が『敏感肌くん』なんだけどもしかして新陳代謝で全身性感帯にする魔術なのでは?』
エトセトラエトセトラ。そう、彼女の魔術や魔法薬は全てにおいて『エロいオプション付き』がデフォルトなのである。
というか、他人にも指摘されている通り、『マトビリがエロい事しようとした際の副産物』が彼女の持つ様々な術だという方が正しい。
そして、そんな彼女の襲来が、第一階層に何をもたらすかといえば。
その日、第一階層は突如として魔界へと変貌した。
* * * * * *
立ち込める霧。嗅いだだけで全身が砂糖に変質するのではないかと思うほどの、甘い香り。
第一階層から、入り口を通じて外の湿地帯にまで溢れ出したその霧は、ネミツ湿地帯近郊の住人にとってだけでなく、業深迷宮バビロンにとっても青天の霹靂であった。
爆増する精気と淫気の収入、何やら様子のおかしい一層の魔物達と、侵入者たち。
何事かと魔力を辿ったバビロンが目撃したのは、石鹸状の固形物を迷宮の床を満たす水の中にばら撒くマトビリと、水に触れた瞬間にボコボコと発泡しながら霧……というか湯気を生み出すその固形物だ。
その正体はマトビリ謹製の
投入された周囲の水を『良い湯加減の高濃度の媚薬』に変え、かつ滋養強壮、気力増進、精力絶倫、意気軒昂などのバフ効果を帯びた湯気を発生させる使い捨て魔道具である。
「ふんふーん♪ ふふふーん♪」
『いや、その、なんだ。もしもし、マトビリさん?』
「ふふ〜♪ ……あら? バビロン様?」
『うむ。バビロンだ。……突然伝話してすまないが、マトビリさん、今何を?』
「魔物達をお風呂に入れてあげようと思って、第一階層に」
『な、なるほど。
検討の結果、許可する事にしたらしいバビロンは、そう告げてマトビリに繋いだ伝話を解除する。
その結果、何故バビロンが伝話して来たのかいまいち察して居ないマトビリは、まぁ続けて良いのなら、という事でポイポイと入浴剤を投げ込みながら移動を再開。
迷宮第一階層をホカホカのお風呂に変えながら、軽い足取りで散歩するその姿は、若干バカっぽい。……事実、彼女は天才ではあるが、賢者では無い。繁殖教団に所属していただけあって、頭の中の九割はエッチ事で埋まっている。
そんな彼女の前に、ふらふらと、苦しげな顔の少年が現れた場合、どうなるか。答えは明白だろう。
媚薬と強壮薬の作用を持つ霧に
一見優しげなその行為に少年は朦朧とした意識で礼を述べるが、そんな彼を、無情にもマトビリの『治癒魔術』が襲う。
肉体の活性化と、気力の充実の効果を持つその術は、ふらつく彼を確かに回復させる。だが、それと同時に『殺人的なレベルの欲情』を与えられた事で、少年は性欲の化け物となり、マトビリへと襲い掛かった。
簡単な留め具だけで閉じられたマトビリの衣服を勢いよく脱がせてその胸にしゃぶりつき、自分のズボンや鎧を脱ぎ捨てて、いきなり勃起した陰茎を膣に挿入する少年。
それを微笑みと共に受け入れたマトビリは、少年の身体を愛しげに抱きしめながら、狂ったように振るわれる腰使いに甘い声を漏らす。
いきなりの挿入にもかかわらずグッチョグチョに濡れたマトビリの女陰は少年のチンポを愛液の涎でふやかしつつ、甘い快楽をマトビリに齎しているのだ。
だが、その一方で少年が漏らすのは苦悶の声だ。
それが彼から貪欲に精液を絞り上げ、彼は数瞬の間に数百回絶頂し、爆発的な勢いで射精しながら狂ったように腰を振るってしまう。
立ったまま行為を行う少年が動きやすいように、ガニ股気味に足を開いたマトビリの陰部。そこから滝の如く溢れ出る精液と、それに比例して目に見える程の速度で
しかしその噎せ返るような淫臭に引き寄せられてやってきた魔淫蟲達が少年の
が、そんな媚薬の過剰摂取にまともな人間の脳が耐えられる訳もなく、気が触れた彼は白目を剥いて気絶し、ばたりと仰向けに倒れてしまった。
ズポッと音を立てて抜けた陰茎は持ち主が気絶しても勃起と射精を止める様子はなく、精液に
それを見ながら、ふにゃりとした笑みを浮かべて手を振っているマトビリには、『少年の精神を薬物でブチ壊して最終的に魔物の餌にした』という鬼畜の所業への罪悪感は一切感じられない。
それどころか、少年の精液で満ちた下腹部を満足気に撫でている始末。
しかし、彼女の真骨頂は、寧ろ此処からだ。
「たっぷりプリプリ子種汁がこんなに……♡ これだけあれば、沢山楽しめそうですね♡」
そんな発言とともに彼女が起動させたのは、彼女独自の治癒魔術『即席出産』。
妊娠期間を加速させるというこの魔術を用いることで、彼女は即時の妊娠出産が可能となるのだ。
仮にも太母の名を冠するだけはあり、神話級の天才苗床であるアンナには劣るものの、彼女の子宮や膣も伊達ではない。
急激な妊娠出産の負荷も『極太ディルドでポルチオファック』というような馬鹿丸出しな解釈に変えてしまえる程度には強靭なその器官で、マトビリは連続出産を行い、だらしない笑みを浮かべて10人の赤子を産み落とした。
「んふーっ♡ 出産アクメはやっぱり最高ですね♡ さて、この赤ちゃんは……あら。そういえばどうしましょう。いつもは繁殖教団のみんなで育てていたけれど……」
『
「あら! 本当ですか? ありがとうございます、バビロン様。私ったら、つい普段の調子で出産オナニーを……」
『普段の調子で!? ……ゴホン。いや、まぁ、なんでもない。大丈夫だとも』
実子を産み散らかすという、流石のバビロンでもびっくりするような行為を人間の身で行うマトビリ。
実に繁殖教団らしい性欲一辺倒な生き様の彼女だが、やがて赤ん坊を全てレリーフに預け、胎盤を纏めて排出すると何事もなかったかのように入浴剤をばら撒きながらの散歩へと戻る。
結局その日、自重しつつも32体の赤ん坊を生んだマトビリに頭を抱えたバビロンは、沼稚児数体を常時あてがう事でその性欲を解消させる手法に至り、マトビリをどうにか制御下に収めることとなる。
だが、翌日にその後四つん這いの沼稚児にスカルファックさせる格好で跨ったマトビリがケンタウロスの様に走り回っているのを見て、バビロンはマトビリの完全制御を諦めることとなったのだった。
先のカマゲイとミダベチの猟奇イチャラブセックス。そして今回のマトビリの実子産み散らかし問題。そんなものを立て続けに喰らったバビロンあ『ちょっと邪教徒幹部たちの癖がすごい』という愚痴を吐いてアンナの胸の谷間に引きこもった事に、古参連中の誰もが同乗したのはいうまでもない。