その日、ふらりとネミツ湿地帯にやってきたのは、あまりにも迷宮という場に似合わない『幼女』だった。
麦わらのつば広帽子に、赤いリボンと沈丁花の花飾り。紺の布地に白いダブルボタンのついたワンピース。白いタイツとキャメルのレザーブーツ。
小洒落た装いの彼女は、街を歩けば誰もが頰を綻ばせるような、おめかしした幼女にしか見えない。
しかし、ここは悪名高き業深迷宮の鎮座するネミツ湿地帯。卑猥極まる魔物がひしめき、赤子を勃起させ老婆の乳を母乳で満たすレベルの媚毒に溢れたスケベ地獄だ。
だが、そんな湿地帯を1人行く幼女の歩みに惑いはなく、迷宮の入り口で今日もオナニーに耽る4体の巨神像の間を抜けて、彼女は業深迷宮第一界層へと降り立った。
「ほほぅ。これは壮観よな。蠢く男女の彫像に、輝く水面……それにこの独特の瘴気は、不死者どもか。良い趣味をしておるわ」
桜色の艶やかな唇から、あどけない舌足らずな声で紡がれるのは、幼女らしからぬ老練の気配を漂わせる言葉。
如何なる術を用いてか水面に立ち、瘴気を手繰るように最奥を目指す彼女は、群がる魔物を、まるで往来で人の合間を縫うが如く、軽やかに躱して最奥を目指す。
空を走る稲光の様なその速さは、ますます幼女らしからぬ動き。見事にすり抜けられて困惑する魔物達が振り返る頃には、たなびく後ろ髪は遥か遠くに去っているのだ。
そして、雷速で駆ける幼女が進むその先に待つのは、第一界層守護者、極楽女衒・桃源卿ことスズム。だが、幼女は守護者たる彼女すら、その駿足で切り抜けて、水面を滑る様に第一界層を突破する。
いくら貝類とはいえスズムは界層守護者。軽く音を越えられるはずの彼女でも捉えられないその動きは、人外のそれと言える。
そして幼女は勇者一行を壊滅させた第二界層の密林をも容易く踏破してニウレを振り切り、第三界層ではその腕の一振りで淫乱尾籠猥蟲竜を薙ぎ倒して、粘海溟渤淫溢魔へと綺麗な飛び込みを決める。
あっという間に第四界層までやってきた彼女の前に立ちはだかるべきは、陽炎のジェミーとヘラエだが……。
「おや、止めんで良いのか?」
「私では止められん。身の程は知っているさ。……それに敵でないなら、通しても良いだろう」
ジェミーは、職務を放棄した。というよりは職務に当たらないと判断を下したと言うのが正しいだろうか。
「貴様、『苦悶の求道者』の幹部、『大長老ミダワル』だろう? 一度、冒険者時代に聖騎士団との戦いを見たことがあるが、今の私ではまだ勝てまい」
ジェミーの口から出た『苦悶の求道者』という名は、業深迷宮にとってはよく知る名前だ。マゾヒズムとサディズムを愛する邪教徒の一派であり、業深迷宮にとっては人材を派遣してくれる頼れる同業者である。
「おや、儂を知っておるのか。照れるなぁ。しかし、知っておるならば話が早い。この迷宮に雲孫がおる筈なのだがのぅ。取り次いでくれんか」
そう告げるミダワルのすぐ近くに迷宮の配管が開き、中から1人の女性が飛び出してきたのは、その直後であった。
「大お祖母様! 何故お越しになると教えて下さらなかったのです!?」
そう吠える彼女は、1歩半にも届かない少女の身長に大きな胸と大人の魅力を詰め込んだ、迷宮のトランジスタグラマーこと『被虐姫ミダベチ』。
ヘラエからの連絡ですっ飛んできた彼女こそ、ミダワルの言う『雲孫』である。
* * * * * *
「いやー、はっはっは。可愛い雲孫に恋人が出来たと聞いて居ても立っても居られなんだわ」
「大お祖母様。私はこの迷宮の魔王であるバビロン様に食客として仕える身なのですから、雲孫の立場というものをお考え頂けるなら是非来訪前に先触れを……」
「まぁまぁミダベチ、私は気にしていないとも。……しかし、かの大長老ミダワル殿にお会いできるとは光栄だ」
先程の一件からしばらく。ミダベチに連れられて居住区にあるミダベチとカマゲイの家へとやってきたミダワルは、そこでバビロンとカマゲイを交えて歓談していた
「しかし、ミダベチの婿殿の顔を拝みにきたが、よもや女とは」
「すみません、ややこしい見た目ですけど僕男です」
「なんと!」
そんなセリフと共に、ミダワルは素早くカマゲイのスカートを捲ると、その小さな手でカマゲイのチンポをむんずと掴んだ。
「むぅ、本物か」
「本物です」
「大お祖母様ッ! わたッ、私の旦那様に何をッ!?!!?」
「ミダベチは存外独占欲が強い様だ。ミダワル殿、あまり揶揄わないでやって頂けるとありがたい」
「すまんすまん、男には見えなんだ故、つい」
そう言って謝るミダワルは、コホンと咳払いをすると、改めてミダベチに告げた。
「うむ、何にせよ、ミダベチが元気そうで何より。カマゲイ君と仲良くせいよ」
「……ありがとうございます、大お祖母様」
「うむ。さて、雲孫への挨拶も済んだし、ちと真面目な話をしようかの」
言葉と共に、姿勢を正してバビロンに向き直ったミダワルは、その頭を深々と下げた。
「魔王バビロン様、『苦悶の求道者』の大長老としてお願い申し上げる。何卒、我ら苦悶の求道者を迷宮内に永住させて頂きたい」
「構いませんが……何かあったのでしょうか?」
「我々の本拠地に近々勇者率いる聖騎士団が投入されるという情報を掴みましてな。これを撃滅するは至難。故に縁故を辿り、亡命先を探しておるのです」
「なるほど。そういう事情ならばなおの事、引き受けさせていただきましょう。邪神麾下は助け合いですから」
「ありがたい!」
ミダワルは伏した顔を起こして礼を述べ、そのままバビロンに最後の一言を告げる。
「対価になるかは判らぬが、この老骨の毛の一本に至るまではこれよりバビロン様の物。加えて、保護していただく以上、我ら苦悶の求道者、迷宮配下として忠勤に励みますぞ」
「対価として受け取りましょう。では後の事は玉座の間で詰めましょうか……ミダベチ、私とミダワル殿は席を外すが、その間に苦悶の求道者と連絡を取り、私の端末を通じて迷宮内に召喚しておいてくれ」
「はい、バビロン様」
「僕も手伝うよミダベチさん」
俄かに慌ただしく動き始める4人は、苦悶の求道者救出に向けて動く。
それからほどなくして、無事に苦悶の求道者の全員を迷宮に収容し、業深迷宮はいつも通りの日々へと戻ったのだった。
* * * * * *
そして、その夜。
大長老ミダワルは、バビロンに請われ、乳母として業深迷宮最奥のアバドンの部屋で彼女の世話を焼いていた。
「子育てなぞミダベチ以来故、少々不安じゃったがアバドン嬢は大人しゅうて良い子よな」
「えへへ」
老婆でありながら外見は幼女なミダワルと、赤子でありながら外見は幼女なアバドン。方向性こそ真逆だが、同じベッドで添い寝する2人の外見ロリは、背格好が近い事もあってか姉妹のように見えなくもない。
だが、その実態は齢200を越える老女と、迷宮核。そして後者については淫魔でもある。
そして、淫魔と人が同衾して何も起こらぬ筈がない。もとよりこの仕事を聞いた時点で覚悟を決めていたミダワルだが、それでも、性的に貪られる事への不安はあった。
「ワルちゃん、おっぱい」
「あ、こら、アバドン嬢……!」
ミダワルのベビードールを捲り上げ、そのプニッとした幼女ボディに備わる2つの桜色の乳首に吸い付いたアバドン。
幼くとも流石は淫魔と言うべきか、その口遣いは、ここ180年程ご無沙汰なミダワルを感じさせるに十分だった。
「くあっ……これ、アバドン嬢、儂は子を産んで随分になる故、乳は出ん、ん゛ッ♡」
「ワルちゃんのおっぱい美味しいよ?」
「はぁ、ふぅ、アバドン嬢、もう堪忍……んあぁん♡」
ちゅうちゅうと乳首をしゃぶりつつ、片手で膣を弄り始めたアバドンに、ミダワルは身を捩りつつも、手出しができない。
せめて快楽だけでも逃がそうとアバドンをキツく抱きしめて堪えるが、そんなもので逃れられるほど、淫魔の責めは甘くない。
幼女らしいプニプニのおまんこに、同じく幼女の可愛い手が踊る光景は酷く倒錯的で、同時に一方的だった。
魔王の血が成せる業か、アバドンは的確にミダワルの『良いところ』を探り当て、その身体に眠る性感帯を発掘していく。
そして、ある事に気づいた彼女は、ミダワルの乳首に歯を立てた。
「ひぅぅぅぅんッ♡♡♡」
嬌声。酷く甲高いそれは、ミダワルに残っていた大人としての余裕を剥ぎ取るもの。
「ワルちゃん、ベッチーと同じだね。痛いの好きなの?」
「うぅ……♡ いかん、いかんぞ、アバドン嬢、この様な悪い遊びを……ぉ゛お゛ん゛♡♡♡」
つるぺたちっぱいに吸い付かれ、乳腺と乳首をモグモグと噛まれる痛みに、ミダワルは激しくよがる。
苦悶の求道者の幹部だけあって、彼女の肉体は全身ドマゾ性感帯。痛みを快楽として感じてしまう彼女から盛大に漏れ出す瘴気に、アバドンは気を良くして更なる責め苦を与えるべく体勢を変え、ミダワルの股間に顔を埋める。
幼い肉体に反して、成熟しきった精神。それを示すかのように、ミダワルの淫部はその内部から蜜を溢れさせ、性欲など知らぬ筈の幼児の肉体が、精神につられてパクパクと膣口を蠢かせている。
アバドンはその幼く淫らな花弁を掻き分け、お目当ての陰核を剥き出すとそれを強烈に吸い立てた。
女にとって最も敏感な部分への、鬼の様なバキューム。
当然、快楽以上に痛みが襲う。もしこれをされたのがまともな女性であれば、股の間の不埒者を蹴り飛ばすのは間違いない。
だが、ミダワルは違った。
「きゃぅぅぅぅうぅ♡♡♡」
パクパクと口を動かし、目を見開いて、強張り締まった喉から子犬の様な悲鳴を漏らしたミダワルは、その桃色の秘裂から潮を噴いて快感に身悶えする。
「ふひ、ふっ、はひぃ……♡ アバドン嬢、堪忍、堪忍してくれんか、このままでは、儂は、自分の1000分の1も生きておらん子とまぐわう事にぃ……♡♡♡」
「やだ。アバドン、ワルちゃんとエッチするの」
「後生、後生の頼み故、堪忍、かんにィィィィィッ!?!!?」
懇願するミダワルの膣に、ミチミチと音を立てて、アバドンの手がめり込んでいく。
まずは、右手。そして左手。両方が肘まで捻じ込まれた事で、ミダワルの膣は裂けそうになる。というより音からして裂けている。
しかし、彼女はミダベチの先祖。ミダベチ以上の『超速再生』技能を持つミダワルの膣は、引き裂けるより先に再生しながら、アバドンにされるがままに拡張されてしまう。
文字通り身を裂かれるその痛み。だがそれら全てを快感に変換してしまうミダワルにとって、その感覚は、最後まで抵抗していた歳上の尊厳を吹き飛ばす程に気持ちの良い行為だった。
「いかん、いかんぞ、
「すごーい! ぐばってなった! そうだ、アバドン、今日はワルちゃんの中でねんねする!」
「んぁぁああッッ♡ ゔっ、いくぅッッ♡ くひぃッ♡ かっ……♡♡♡ んほっ……♡♡♡ いっッくぅぅっ♡ うぐっ、あぐッッ♡♡♡ おほっ ッイグゥッ♡ ……おふっっ♡ あぁんッ♡ あぁっ、ほひっ♡♡♡♡♡」
獣の様な声を上げるミダワルの膣内にドンドンと両腕をめり込ませたアバドンは、子宮口すらこじ開け、更には頭を膣内へと挿入する。
そのまま肩、胸、腹と押し込み、無理矢理に子宮を押し広げながら、ついにはその全身をミダワルの中へと潜りこませたアバドン。
ミダワルの腹はボッコリと膨れ、三つ子でも妊娠したかの様な大きな腹と幼い容姿が、酷く不釣り合いで、たまらなく淫靡な空気を醸し出している。
自分の腹の中に、別の生き物が入っている感覚は百余年感じていなかったミダワルだが、かつて妊娠していた時も、これほどの重量感と圧迫感は感じたことがない。
内臓を押し広げられ、押しつぶされる感覚。苦悶の求道者にとって垂涎の苦痛を味わい続けるミダワルに、アバドンが腹の中から声を掛けた。
「ワルちゃんの中、あったかくて、フワフワで、気持ちいいね。ママの中みたい」
「くふっ♡ そ、そうか、この老骨の胎で良いなら、アバドン嬢の好きにすると良い……♡ こんな苦痛を味わっては、もう戻れんわい」
「えへへ、ワルちゃん痛いの好きだね」
「己の苦悶で生み出す瘴気の味は格別故なぁ、我ら苦悶の求道者は、己が肉体を極限まで苛め抜く……しかし、誰かにこうして、苦痛を与えられるのは格別よな」
「じゃあ、アバドンがワルちゃんをもっと気持ちよくしたげようか?」
「よ、良いのか……♡ 儂は最低じゃな、幼子を自分の快楽の為に使うなど……じゃが、もう我慢できん……♡ もっと、もっとしてほしい♡♡♡」
浅ましく股間から潮を噴いて、アバドンが詰まった自分の腹をギュッと抱えて懇願するミダワルの瞳は快楽への渇望に蕩け、その唇は涎に濡れる。
そんなミダワルの腹の中からズンと大きな衝撃。それとともに、腹の皮が足の形に突っ張った。
「お゛ぉ゛ぉ゛……♡♡♡」
噴水の様に尿を失禁し、ガクガクと快感に震えるミダワル。そんなミダワルのお腹の中でひとしきりアバドンが暴れ終わる頃には、寝台は涎と愛液と汗と潮でズルズルに濡れ、ミダワルは幸せそうにピクピクと痙攣し、淫らなイキ顔を晒していた。
「ワルちゃん、アバドンもう眠いからねんねするね」
「おふッ♡ お゛ぅ゛ッ♡ んぅ、はーッ……♡ うむ、アバドン嬢、儂の中でお眠り……くひっ♡♡♡」
そうして誕生した迷宮最大の年齢差百合カップルは、そのまま仲良く、文字通り身体を重ねて眠りにつく。
互いを満たす夥しい瘴気の中で微睡む彼女達の、倒錯的な快楽の日々は、まだ始まったばかりである。