※この作品はR-18です。

業深迷宮日誌   作:黒山羊

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TSとかクローンってえっちやん? という回です。


見えざるもので、見る間に変わる

 勇者ファントムに習いつつ、概ねスマホ操作と日本語を覚えた最近のバビロンの日課は、異界の知識を元に業深迷宮をより強化することだ。

 

 例えばそれは罠だったり、迷宮の構造だったりするが、その際たる例はやはり魔物である。

 

 そして、そんなバビロンにより生み出された、とある魔物が今日から居住区を除く迷宮全域に解き放たれた。

 

 しかしながら、その魔物の姿を見たものは、まだバビロンや研究担当のセウロアやキルカ以外には居ない。

 

 事前に知らされていた魔物達も、『目に見えない同胞』に戸惑いつつ、日々の業務に勤しむのであった。

 

 

 * * * * * *

 

 

 業深迷宮第一界層。人類がどうにか入口付近でのみ生還率9割を保っている迷宮の最前線……というか玄関口。

 

 迷宮探索は無理でも入口辺りにいる夢魔睡蓮や淫猥大蟲を捉えて売り捌けば中々の稼ぎになる為、入り口付近で魔物を狩って糊口を凌ぐ物は数多い。

 

 それらは強力な回復薬の原料であり、あちこちで戦いが巻き起こっているこの世界では需要が無くなることがない高額商品だからだ。

 

 そんなわけで、湿地帯周辺の冒険者は勇者を食らった迷宮に怯えつつ、さりとて迷宮の旨味を諦められず、今日も迷宮の入口で魔物と戦っている。

 

 

 剣士トゥオセも、そんな冒険者の1人。より良い武具の購入資金集めの一環として、迷宮の魔物を切り倒す毎日だ。

 

 今日も、地道に淫猥大蟲や夢魔睡蓮相手に立ち回り、その素材を集めている。

 

「ふぅ、かなり採ったし今日はこれくらいに……イテッ!?」

 

 ちくり、と手首に痛み。見れば作業で少し捲れた袖口から覗く肌に、小さな虫が噛み付いている。

 

「げぇ、虻(アブ)じゃねえか! クソ、これ痒くなる奴だよな……薬問屋に素材売るついでに痒み止めでも買うかな」

 

 まぁ、湿地帯で肌を露出した不覚の代償が虫刺されで済んだなら良かったのかもしれない。そう思い直して、改めて全身の装備をしっかりと確認したトゥオセは、迷宮から脱出すると湿地帯を越えてタビハの街まで舞い戻った。

 

 シャワーを浴び、薬を手首に塗って、借りている宿の一室で布団に寝転ぶ。

 

 どうも、少し体調が良くない。今日は装備の不備もあったし、最近働き詰めで疲れているのだろう。

 

 数日休みを設けてリフレッシュしようかな、なんて考えつつ、トゥオセは目を閉じた。

 

 

 * * * * * *

 

 

 翌朝。洗面台の鏡の前でヒゲを剃ろうとしたトゥオセは、ほんのりと違和感を覚えた。

 

「あれ、俺のヒゲってこんなもんだったか?」

 

 いつもより幾分少ないような? ……それに加えて奇妙な事に、若返ったというか、幼くなっている気がする。

 

「ヒゲが薄くなったせいか?」

 

 首を傾げつつも、シャワーを浴びて寝汗を取ろうとするトゥオセだったが、そこで更に違和感を覚え、いよいよ混乱した。

 

「……胸筋増えた? というか待てよ、俺のイチモツ、こんなにチビだったか?」

 

 元からこうだった気もするし、そうでなかった気もする。昨日から体が怠いし、疲れて自分の身体すらよくわからなくなっているのかもしれない。

 

 いよいよヤバいと思い、トゥオセは本気で今日は休むことにした。熱は無いが早めに風邪の常備薬を飲み、宿の主人に1日分のパンとチーズとジャムを貰って、布団に潜りこむ。

 

 ただの風邪に違いない。そう思いつつ寝込んだトゥオセは、身体のだるさのせいか、すぐに眠りに落ちていった。

 

 

 * * * * * *

 

 

 意識が、朦朧とする。体が重い。……まるで、全身の筋肉が萎えてしまったようだ。

 

 ベッドは夥しい寝汗で濡れ、トゥオセは不快感に包まれて目を覚ました。……迷宮に行かなければ。

 

「……ん? いやおかしいだろ、今日は休み……? ……!? あっ、あーっ、あーあー……!? は?」

 

 声がおかしい。それに見下ろせば、自分の体が明らかに華奢になっている。その事実に慌ててシャワー室に駆け込んだトゥオセは、そこに映る自分の姿に愕然とした。

 

「おん、な……? 何がどうなってやがる……!」

 

 慎ましくも確かに存在する胸、括れた腰、たっぷりとした尻。顔にはトゥオセの面影があるが、これではまるで少年の頃の自分だ。……まだ、美女になっているなら夢だと現実逃避出来た。だが、慣れ親しんだ自分の顔の面影を確かに残すその顔は、あまりに現実味がありすぎる。

 

 背中を伝う冷や汗と、焦燥感。こうなっては、迷(・)宮(・)に(・)行(・)か(・)な(・)け(・)れ(・)ば(・)な(・)ら(・)な(・)い(・)。

 

「違う! 違う違う! 教会だ、教会に行かねえと……!」

 

 上着を羽織り、慌てて教会に向かおうとするトゥオセ。だが、その足は彼の意思とは裏腹に教会に行く事を強く拒んだ。まるで、自分の肉体が何者かに乗っ取られてしまったようなその感覚に、トゥオセはいよいよ恐怖する。

 

 どうしてこうなったのだろう。思い当たる節は無く、こんな症状を聞いたこともない。男が女になるなんてのは、大魔術師か悪魔の呪いで存在するとは聞くが、何も攻撃されていないのに、一晩で姿が変わってしまうなどということがあるだろうか……? 

 

 混乱するトゥオセだが、身体は意思とは裏腹にテキパキと装備を身につけ、面頰で目元以外を隠す。鎧を着込めばトゥオセの肉体変化はすっかり包み隠され、外見上は僅かに覗く目元が女性的になっている以外は今まで通りだ。

 

「畜生が、俺を好き勝手操りやがって。教会はダメ、鎧は着せる、迷宮に行かせたがる……さては魔物の仕業か? ッグ……! 自殺も禁止か! くそッ、ああ良いさ、迷宮に行きゃいいんだろ!」

 

 そう吐き捨てて、トゥオセは宿を飛び出し、迷宮へと駆けた。死にたい気分だった。迷宮へと続く竪穴へと身を投げれば、この苦しみも終わるのだと信じたかった。

 

 だが、いざ迷宮にたどり着いたトゥオセを襲ったのは、意外な状況だった。

 

「くそッ、どう言うことだ、なんで魔物が襲って来ねえ……?」

 

 魔物からの無視。斬りかかろうにもこちらからの攻撃は不可解な肉体の反抗により阻止され、結果的にトゥオセは迷宮の中を自由に歩けてしまっている。

 

 もはや死ぬこともできないのか。そう絶望するトゥオセ。彼は肉体の赴くままに移動し、やがて第三界層の地下洞窟にたどり着くと、そこで肉体の呪縛から解放された。

 

 即座に自殺しようとして妨害されたので完全な解放では無いようだが、それでも今までよりはマシである。

 

「つってもな、こんな所に連れてきてどうしろってんだ……こに俺を連れてきて何しようってんだよ……」

 

 思わずトゥオセがそんな疑問を口にしたのも無理はないだろう。

 

 第三界層は彼の実力で到達出来る場所ではない。殺すつもりが無いのなら、こんな所に連れてきて解放する理由が思い当たらない。

 

 そう考えて、ふとトゥオセは、この空間が激烈な媚毒に満ちていることに気がついた。

 

「……俺の装備じゃ長くはもたない……いや、そうか。それが狙いか?」

 

 強力な媚毒にトゥオセを晒すことが、彼の身体を変貌させた何者かの意思なのでは? 

 

 そう思い至った直後、トゥオセは下腹部に異常を感じた。腹の中に何か居るという確かな実感が突如として湧き上がり、目眩を覚えたトゥオセはその場にへたり込んでしまう。

 

 胸が苦しく、吐き気がする。堪らず鎧を脱ぎ、荒い息を吐く彼は、じわじわと自分の腹が膨れていくのを実感すると同時に、耐えがたい快感にさらされた。

 

「っ♡ これは……いや、嘘だ、俺は男だぞ……!?」

 

 百歩譲って女になった事を認めたとして、処女だ。『妊娠』などというイベントとは最も縁遠い存在だ。だというのに、否定しようにも、今確実に肚の中でナニカが動いた。

 

 呼吸する度に取り込まれる媚毒が否応無しに肉体を活性化させ、溢れ出る精気が肚の子を強制的に成長させていく。初めからこれが狙いだったのだろう。

 

 そして、膨らむ肚に栄養を取られたトゥオセが衰弱し始めた頃に、タイミングを図ったかのように淫乱尾籠猥蟲竜が現れ、高栄養のその媚毒ブレスをたっぷりと浴びせかけた。

 

 それと同時に淫乱尾籠猥蟲竜の額に張り付いていた鎧縛嬌触装甲がトゥオセの身体に飛び移り、彼の装備を侵蝕する様にして破壊し、全身ピチピチの光沢のあるボディスーツへとその装いを変えてしまう。

 

 トゥオセの身体を操るナニカは、どうも迷宮の魔物達と連絡を取っているのかもしれない。

 

 だが、トゥオセにとっては媚毒の栄養より、効果の方が重大だった。

 

「んぉぉ゛お゛ぉ゛♡♡♡ ぐぅ、男なのに、男なのに゛ィィィイ゛グゥ!? あぎ、あ……! 出産で処女喪失しながらイっちまうぅぅッッ♡♡♡」

 

 そんな絶叫と共に一気にその胎を膨らませたトゥオセは、マンコを晒すように大きく開脚すると、2刻ほど掛けて赤ん坊を産み落とした。

 

 処女膜を突き破って産まれる赤子に対して痛みではなく拡張の快感を感じてしまうトゥオセの身体は未体験の性感にアヘり狂い、舌を突き出し白眼を剥いた彼の間抜け面は、およそ正気のものでは無いん

 

 だがそんな状況でも彼の身体を操る何かは慣れた手つきでトゥオセの髪を数本抜いて臍の緒を縛り、ナイフで切り落とすと、母乳で張った乳房を赤ん坊に押し当てる。

 

 その姿は、明らかに母のそれだ。

 

「んぉ゛♡ んふ♡ お、俺、何やってんだ……?」

 

 朦朧とする熱い思考の中で、漏れ出る呟き。

 

 男から女になったと思ったら、母親にまでなっていた。どう考えても悪夢だが、胸に強く吸い付く赤ん坊が与える乳首の痛みとそれ以上の快感が、これが夢では無いと教えている。

 

 だが、それは、むしろ悪夢よりタチが悪い現実だった。出産を終えたばかりのトゥオセは、再び腹の中に違和感を覚えたのだ。

 

「お゛ほッ♡ おい、マジか。……くそったれが。……なんで俺、こんな目に、んふぅ゛♡」

 

 そう呟くトゥオセの目は、諦観と歪んだ快楽への期待に濁り、彼は諦めたような待ち望んだ様な苦笑を浮かべて、胸に縋る我が子の頭を撫でる。

 

 膨らんでくる胎と乳、焦げ付く様なメスの快楽。彼の精神がガリガリと削れる中で、2度目の出産の時は刻一刻と近づいていた。

 

 

 * * * * * *

 

 

 それからしばらく。

 

 時々、淫乱尾籠猥蟲竜の媚毒を浴びながら、産んでは孕み、孕んでは産んで数日。恐ろしく子沢山になったトゥオセは、改めて明らかな異常を実感していた。

 

「俺の子、女しか生まれねぇのか……?」

 

 吸われ続けて肌が切れる度に、媚毒の回復力で再生されたことでどんどん大きく長く成長した立派な黒乳首に吸い付く赤ん坊達は、全て女。

 

 媚毒に晒されて急速に成長し、卒乳した子供達も女。総勢30あまりのトゥオセの子たち全員が女であるというのは、どう考えても異常だろう。

 

 今や子供達もトゥオセも母乳か媚毒しか口にしていないが、それが理由だとしても少し妙だった。

 

「んっ♡ ……この子も女。ふぐぅ♡ ……この子も。ぐっ♡♡♡ この子もだ」

 

 身体が媚毒と異常に馴染んだせいか、トゥオセが脳内に響く天の声に屈服し『苗床』に転職したせいかは分からないが妊娠と出産のペースはもはや人間のそれでは無いというレベルで加速している。

 

 トゥオセの胎からは常時赤ん坊が産み落とされ、その後方の子宮では凄まじいサイクルで着床と成長が進んでいく。

 

 その仕組みは単純。トゥオセの胎の中ではその身に宿す『何か』の作為によって1つの卵子が2つ、4つ、8つと3回の分裂を繰り返す事で1卵生の八つ子が創り出されており、排卵速度の8倍の人数が受胎しているのである。

 

 マンコが閉じる暇も腹が縮む暇もないトゥオセは、生まれ続ける子供達を確認するぐらいしかやることがない。だからこそ、極端な女所帯が気になった。

 

「いやそもそも、なんで男抜きで妊娠してるんだよ俺はァァん♡♡♡」

 

 増える疑問。だが、出産の度に盛大にアクメをキメる状態では考えも纏まらず、疑問を胸に抱きながらも、トゥオセはただただ生み続けるだけの母体として振舞うことしかできなかった。

 

 

 * * * * * *

 

 

 そして、さらに数週間が経った頃。トゥオセの出産は止まった。

 

 吸われに吸われて肥大化し、求められるままに母乳を作り続けてタガが外れたのか母乳が止まらなくなってしまった壊れたおっぱい、出産の負担ですっかり色素が沈着し、膣穴が閉じなくなってしまった緩々の膣周辺、子宮が伸び切って戻らない弛んだ産後太りの腹。

 

 それらを抱えつつも、終わりの無い様に思えた出産からは解放されたのだ。だが、そんなトゥオセを、『ナニカ』は解放してくれないらしい。

 

 トゥオセの中に潜む何かが指示でも出したのか、迷宮の壁の隙間から這い出た大量の魔淫蟲を胎に寄生させられて、再び彼の胎は妊娠したかの様に丸々と膨れ上がる。

 

『何か』は今度はトゥオセを蟲の苗床として使おうという腹積もりらしい。

 

 だが、もはやトゥオセに抵抗する気力はなく、まだ幼い子供達に囲まれて乳首をしゃぶられる日々を過ごしていた。

 

「……はァ」

 

 溜息が漏れる。男としての日々はもう絶対に戻ってこないのだという確信と、此処から逃げられないという確信。その2つがほとほと疲れ果てたトゥオセの精神を打ちのめし、抵抗する気力を奪っていた。

 

 蟲を産み続ける壊れた子宮、自分を取り囲む数え切れない程の子供達。

 

 数が増えすぎた娘達に母乳を行き渡らせる為か、トゥオセの身体を覆う鎧縛嬌触装甲は乳首から大量の配管を伸ばしており、それらに吸い付く無数の子供達が生み出す強烈な吸引に刺激された胸からは、決壊した堤の如く恐ろしい程の母乳が轟々と溢れ出している。

 

 だが、乳を吸う以外の音は全く無く、どういうわけか躾もしていないのにおとなしい子供達からは、自分に巣食う『ナニカ』の気配を感じる。

 

 恐らくは、彼の子供達は産まれた瞬間から『ナニカ』の意思に支配されているのだろう。

 

「おっかない迷宮だなぁ、此処」

 

 そう呟くトゥオセは、手近な子供達の頭を優しく撫でながら、股から魔淫蟲を垂れ流しつつ射乳の快感に潮を吹く。

 

 もはやそこに、冒険者だった男の面影は残っていなかった。

 

 

 * * * * * *

 

 

 そんなトゥオセの一部始終を観測したバビロンは、新たな魔物『母流播菌(ボルバキン)』の威力にほくそ笑んだ。

 

 昆虫や魔淫蟲を中間宿主とし、人間を終宿主とする寄生性細菌の魔物『母流播菌』。

 

 異界の知識を元に昆虫から見つけ出した細菌を魔物化させて誕生したこの魔物の能力は3つ。『宿主の肉体支配』『宿主が男性の場合女性化させる』『宿主の卵子を組み合わせ、単為生殖させる』だ。

 

 これにより、トゥオセは卵子が尽きるまで出産を強制され、たった数週間で閉経させられたのである。

 

 そして、その後に魔淫蟲の苗床となっているのはもちろんそれらを中間宿主とするためだ。

 

 この菌に感染した魔淫蟲は迷宮の外を目指して移動し、地上の夢魔睡蓮の葉などでのんびり日向ぼっこする事でアブや蚊などの吸血昆虫に刺されるのを待つ。

 

 そしてそれらの吸血昆虫が人間を刺すことで、人間へと感染が広がる仕組みなのだ。

 

 また、母流播菌は卵子に寄生する事で母子感染する為、トゥオセの子供達にももれなく感染済みだ。

 

 女系だけで単為生殖するというその生態は、伝説のアマゾネスめいている。

 

 そして初潮を迎えれば速攻で卵子を全部産みまくり、閉経後は感染拡大用の苗床になったり、普通の苗床になったりとかなり都合のいい存在でもある。

 

 そして、増殖効率は一代でなんと3200倍。トゥオセの孫は1000万人を超える見込みである。

 

 完全に壊れた増殖効率だが、欠点としては無理な出産と『全員が初代のクローン』という特性の影響でで孫世代の胎からは遺伝子が劣化した奇形しか産まれなくなる事だろうか。

 

 本来はそこに『初代を含めて恐ろしく短命になる』『出産しきる前に大体は5〜6人も産めば負荷で死ぬ』という欠点が合わさるのだが、業深迷宮に於いてはこの2点は無視できる。

 

 まぁぶっちゃけ、孫以降の奇形児も生きて産まれて来れば苗床には使えるので、迷宮的には問題はない。

 

 ちなみに母流播菌の感染経路はヒト、魔淫蟲、蚊かアブというループを外れることはない為、淫猥大蟲や淫猥大邪蟲には感染しない。苗床としての運用の際はそこさえ気をつけておけばいいので簡単だ。

 

「うむ。実に良いな。コイツは強いぞ! いやまぁ、中間宿主の唾液を人間にねじ込むのが難しいのだが」

 

 何せ、中間宿主がただの虫である。そこが少し問題といえば問題だ。しかしそれでも、トゥオセの一族を得た時点で大手柄。第三界層という閉鎖空間でトゥオセの血統を増殖させ続ければ奇形児として死産になる分を見込んでも鼠算式に業深迷宮内の人口が増大する。

 

 加えて死産の個体はアンデッドの素体になるので無駄というわけでは無い。

 

 そして、この迷宮においては人口こそ力。人的資源は異世界でいう『油田』であり『家畜』であり『畑』であり『実験動物』であり『兵力』なのだ。多くて困る事はない。

 

 大きな成果にニマニマと笑うバビロンは、喜びを胸に更に仕事に邁進するのだった。

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