キノの旅 Girls' journey 作:わしはトマトが嫌いじゃ
特に何事もなく料理が済み、それらを食べ終えた後のこと。
「カエデ、交代で仮眠をとって、誰かは常に起きている状態にしよう」
「うん、そうした方がいいわね。ずっと神経を高ぶらせていると疲れちゃうし」
今後の方針について話し合うキノとカエデ。雇い主たちしか知らない隠れ家のため襲撃される心配は少ないが、万が一のことを考えて二人のうちどちらかはすぐに撃てるようにはするということになった。
「じゃあ私、早速一睡させてもらうわね」
「うん。おやすみ、カエデ」
「食べてすぐ寝ると牛になるよー」
「ならないもーん」
エルメスの指摘を受け流したカエデは二階へ上がり、仮眠室となっている部屋に入っていった。
「あ、あの」
「? どうかしましたか?」
「僕も上で寝てきても、いいですか?」
どこかそわそわした様子のキースだったが、違和感を覚えつつもキノにそれを止める権利も理由もなく。
「ええ、かまいませんよ」
「それじゃあ……」
そうして少年もまた、カエデの後を追うように二階に上がっていった。扉が閉じる音と同時に。
「ありゃ、カエデと同じ部屋に入っていったよ」
「そういえばそうだね。専用の寝室があるって聞いたんだけど」
音の発生源から寝室ではなく仮眠室のほうへ入っていったことがわかるが、なぜそっちに行ったのかキノたちにはわからないことだった。
「あれ? キース君なんでこっちに?」
上着を脱いでシャツ姿になっていたカエデが、首のスカーフをとりながら言った。
「その……えっと……」
言いよどむキース。そこでカエデは適当に予測を立てた。
「あっ、わかった。一人で寝るのが怖いんだ! この家結構広いし私たちしかいないもんね」
「そ、そうです。それにお腹がいっぱいで眠くなって……」
「うんうん、じゃあお姉さんと一緒に寝る? ここちょっと狭いけど、くっつけばいいよね」
「あの、いえ、隣で寝ますから……」
「いーのいーの。何かあってもすぐ守れるし」
「……」
顔を赤くしつつも、キースは毛布の中に入るカエデに促され、自身も寄り添うようにベッドの中に潜り込んだ。
「キース君、服一枚脱がなくていいの? 寝づらくない?」
「えっ!? い、いいんです、僕は……」
「遠慮しないで、恥ずかしがらなくてもいいじゃない。ほら、私が脱がしてあげるから」
「えっ、ちょちょちょ……ああ!?」
そうして面と向き合わせ、カエデは上着を脱がせようと――。
「あれ? なんか固いのが……」
「あ、あの、その……」
「ズボンの下……固いもの……あっ」
カエデはその棒状に硬化した“ソレ”がなにか、すぐに思い当たった。それは彼女にとって苦々しい記憶であったが、ひとまず頭から振り払った。
「……もしかして、これを鎮めてほしくて、私のところに?」
「……」
無言で、泣き出しそうな表情で小さくうなずいたキース。
「こうなっちゃったのって、もしかして、私のせい、かな?」
「ち、違うんです! 僕はその、こんな、いけないことを勝手に想像しただけで……」
「でも、きっかけは結局私ってことだよね? うーん、そうするとこのままにしておくのはかわいそうよね。それにこの後の報酬に影響が出るかもしれないし……」
ツンツンとズボンの上から少年のモノに触れるカエデ。触れるたびに少年から小さなうめき声が上がる。
「……ねえ、キース君」
「はい……」
「これからやること、君のお父さんとかほかの人に、絶対に話さない?」
「えっ……は、はい」
「うん、わかった。じゃあズボンとパンツ脱いじゃおうか」
「ず……ひゃあ!」
キースが少女のような悲鳴を上げ、起き上がったカエデが彼のズボンのチャックを下ろしにかかる。慌ててそれを止めようとするキースだったが、あっという間にズボンまで引き下ろされて、テントのように盛り上がった白いパンツだけが残された。
「では、お披露目――っ!?」
最後の砦だったパンツが下ろされ、キースの痴態――ペニスが露わになった瞬間、カエデは息をのんだ。
勢いよく飛び出したキースのそれは、明らかにその年頃の少年の持つそれよりも一回り大きいサイズであったからだ。皮はかぶり、初々しさが残るピンク色であるが、予想外のものが出現したことにより一瞬気取られるカエデ。
「す、すごいの持っているね……」
「その……小さいころからそういう、教育だって言われて女の人に……」
ああなるほどと、カエデは納得した。なぜ彼の護衛が女性だったのか。それは護衛と並行して“教育”を行うためだったのだ。彼女たちの代わりに護衛の任務を請け負ったのだから、ある意味これも依頼の内容の一部と解釈もできなくもない、とも。
ギャングの世界はある意味恐ろしいと内心感じつつも、カエデは露わになった彼のペニスを両手で包み込んだ。
脈打ち、固く、熱い、男性の象徴だ。先端からはすでに透明な汁がにじみ出ていた。
「普段ほかの女の人に、こういうことされるんだ……」
「父さんが、将来の跡継ぎのためとか言って……だからこんなに大きく……」
「教育、大成功ね。でも、まだ皮がかぶって子供っぽいから……せっかくだし剥いちゃおうか」
「えっ、む、剥くっ……!?」
言うや否や、カエデは両手の力をほんの少し込めて、ゆっくりと下におろす。しっとり汗ばんだ手のひらに吸着した皮が、ゆっくりゆっくりと剥かれていく。
「はぁ、あ、むかれ、僕の、おっきいのがぁ……」
わずかな痛みとともに露わにされた亀頭やカリが、真っ赤に充血していた。
「はーい、よくできました。立派な大人の仲間入り、ね?」
「カエデさん、僕……」
「うん、本番はこれからだから……安心して」
そしてカエデはゆっくりと、包み込んだ両手を上下に動かし始めた。
「はぁ、は、うう……手がすべすべで、気持ちいいです……」
「ほんと? どんどん激しくしちゃうから……我慢できなくなったら遠慮なく、出しちゃうんだよ?」
次第に、ペニスの先端からぬるぬるの粘液のにじみ出る量が増え、それが全体的に塗りたくられてぬちゅぬちゅという音が発生しだした。
「先端、こうやって指でくりくりして……」
「くうぅっ!」
片手で上下に動かしつつ、もう片方の手で先端の穴を刺激させ、さらなる快感を生み出すカエデ。どこかいたずらっぽい笑みを浮かべている。
「か、えでさ、もう、もう……!」
「んん、もう出ちゃう? いいよ、我慢は毒だから……」
限界が近いのかさらにペニスのサイズを大きくさせるキースは、ただ悶えることしかできない。そして――。
「あ、ああっ、で、でるっ……!」
「!」
白濁の、濃い精液が、最大限まで膨らんだペニスの先端から、カエデの手の隙間を通って噴き出した。ドクンドクンと心臓が脈打つのに合わせるかのようにどろどろの精液が溢れ、カエデの両手を汚していった。
「はっはぁ……ううっく、はあぁあ……」
「いっぱい出た……っと、何か拭くものは……」
カエデは部屋の中に視線を走らせて箱に入ったティッシュを見つけ、それを取り出して丁寧に拭った。
「……スッキリした?」
「その、ごめんなさい、汚してしまって……」
「いーのいーの。……どう、寝られそう?」
「はい、ありがとうございました」
それはよかったとカエデははにかんで、脱がせた服を元通りに着なおさせる。
「……恋人がいるのに、こんなことをさせて。なんというか」
「キノのこと? んー今回は仕方がなかったことだし……それに依頼に含まれるってなったらキノも……」
「カエデさん?」
「……何でもないわ。さっ、早く寝ましょう」
そうして二人は一緒のベッドに入り、カエデはキースを抱きしめながら眠りについた。
しかし、さすがに再び昂るまでにはいかずとも、終始カエデの柔らかさや寝息に気が気でない状態で結局眠れなかったキースだった。
その後、何度かの交代と休憩を繰り返したキノとカエデ。エルメスはリビングスペースにいるどちらかを相手に、暇つぶしのしりとりを仕掛けていた。一度二階から降りてきたキースは、それ以降は静かに本を読んだりお茶を飲んだりして過ごしていた。
「キノ、『や』、だよ、『や』。オフロードタイヤの『や』」
「わかっているよ。……エルメスはよく飽きないね。昼から夕方、ボクとカエデを相手にずっと同じしりとりを続けて」
「どれだけ続けられるか新記録に挑戦しているところだからね。ほらほら、キノも協力して」
「わかったわかった……」
キノというとパースエイダー(注・パースエイダーは銃器)三丁の整備と掃除を済ませていたため、普段はやらないがナイフを研ぐことにし、口は暇なのでエルメスに付き合っているところだった。
「じゃあ『焼きカレー』。前に食べたけどあれはおいしかった、チーズとゆで卵の相性が素晴らしくて……」
「『れ』だね。れ、れ……ところでキノも、なんでさっきから食べ物しか出してないの?」
「新記録に挑戦中だからさ」
複数あるナイフのうち半分ほど研いだところで、カエデが二階から降りてきた。
「ねえキノ、そろそろ晩ご飯作るけど、お風呂とか入ってきたら? 熱いシャワーも出るわよ」
「そうだな……じゃあ先に入ってくるよ。そういえば、何が作れる?」
「保存がきく食材がメインだから……カレーかな? 冷蔵庫に豚肉も入っているし」
「卵も茹でてほしい」
「あの、チーズもお願いします!」
キノたちの会話も聞いていたキースが、食欲を刺激されたのかキノに並んで注文した。
「わかったわ、せっかくだからキース君もキノと入ってきたら? 体洗ってもらいなさいよ」
カエデの提案に戸惑いを隠せないキース。その日会ったばかりの人間と風呂に入るのは、人間性がしっかりしているキースには少しハードルが高かった。
「……えーっと、キノさんは、いいんですか?」
「構いませんよ。先に入ってもらっていいですか、片付けがありますから」
「じゃあ、お先に」
二人の接し方は他の人間より若干親密的で――護衛の人間などとの人間関係も悪いわけではないが、どうしても一歩引いた態度をとられてしまうのが現状――キースは普段よりも早くこの空気に慣れつつあった。
廊下の奥にある浴室と隣接している洗面所に入り、着ているものをすべて脱いで洗濯籠へ入れたキース。すでに温かくなっているシャワーで体を洗ってから、広めの木組みの浴槽の中にどっぷりとつかった。
「はー……ぁ、カエデさん、すごく優しいなー……」
キースの頭の中にはカエデのことでいっぱいだった。今までにないタイプの、とても親しみやすい性格。初対面であるにもかかわらず、普通なら嫌われてもおかしくない痴態をさらしておきながらも受け入れ、しかも慰めてくれるという心の広さ。これらの要素はまだ恋心も知らないキースにはとても刺激が強いものだった。
「明後日にこの国を出るって言っていたけど……」
一緒にいられる時間が短いとキースが感じた。隣にいてほしいと願うのは、彼にとっては初めてのことだった。
「キースさん? 入りますよ」
「あっ……どうぞ」
物思いにふけっていたキースの思考が、扉越しのキノの声によって引き戻された。曇りガラスの扉からは肌色の人影が見える。
そして扉が開かれた。
「ぶっ!?」
キノの姿を見たキースはずるっと滑り、危うく溺れそうになった。
キノは裸だった。風呂だから当然なのだが、問題はキースの予想とは真反対――具体的には性別を男性と思っていたところに女性の体が目に飛び込んできたからである。
「どうかしましたか?」
「あのっ、へっ? だって、カエデさんは恋人……あれ!?」
物凄い動揺の仕方をするキース。彼からすれば、最初の自己紹介の時に女性のカエデから恋人ですと紹介されたのがキノであるため、必然的に男性だと判断してしまっていたのだ。
外見はよく少年だとか少女だとか、半々ぐらいの比率で認識される姿のキノ。男物の服装をしていれば、勘違いされるのも仕方がないことだった。一人称も『ボク』だったのもあいまってより誤解を生んでいた。
キノもキノで特にどう思われていようと気にしないのでわざわざ訂正することもなく、キースも聞かなかったため今まで誤解が解けてなかったのだ。
「た、タオルで隠してください!」
キースは慌てて顔を背けて見ないようにした。
「ボクは気にしませんよ、体を洗うだけですし。キースさんが気にしすぎているだけです」
キノはしっかりしているとはいえ十歳ほどの少年が相手であるため、裸を見られていても羞恥心は感じていなかった。
「じゃあ洗いましょうか。キースさん、この椅子に座ってください」
体をシャワーのお湯で流しつつ、キノはキースを促した。キースは無言で言われたとおりに椅子に座った。もちろん裸姿のキノを見ないように背を向けて。
「ボディソープは……これか。じゃあまずは背中を洗います」
瓶から取り出した乳白色の液体を泡立てて、キースの背中に塗りたくる。質のいいものらしく、泡のさわり心地はとても滑らかなものだった。
「うう……」
一方キースはそんな心地いい泡の感覚とキノの手の感触を忘れるほどに、自身の心を抑えつけようと必死になっていた。
カエデとは別系統の美貌、やや痩せて華奢な印象を受ける色白の体。そんなキノの姿を見せられては、幼いころから“英才教育”を受けさせられたキースであっても、興奮を隠せないものがあった。
具体的に言えば、体の一部が反応してむくむくと大きくなっているほどに。
「キースさん? 背中は終わりましたからこっちを向いてください」
事務的な口調のキノの言葉にハッとするキース。
「ま、前は自分で出来ますから……!」
「ついでにボクの体を洗ってほしいので……」
「えっ!?」
見られるだけでもまずいのに、その上洗って欲しいという。キースは完全に追い詰められていた。
「……どうしたんですか? もしかして、こちらを向けない理由でも?」
怪しむキノが椅子から腰を浮かせ、キースの背中越しで前を覗き込もうとする。
「あっ、ダメで――」
「……なるほど」
止める間もなくそれを見られ、キノは納得した。口調は変わらないが、逆にキースはそれが軽蔑されたと勘違いし。
「……うっ」
ジワリと両目から涙をにじませた。
「さんざんボクに気遣っていたのは、そういうわけでしたか」
「……」
ある意味ではキノのためではなく自分のため――なんて無粋なことは言わないし言い出せないキース。カエデとの一件で落ち着かせているにもかかわらず、たった数時間で元通りになってしまい、自身の節操のなさにうんざりしていた。
「その、僕は――えっ?」
キノが椅子ごとキースを振り向かせて、視線を彼の下半身、勃起したペニスに向けた。
「苦しくないですか? ぴくぴくしていますが……」
「あ、あの、キノさっ……!」
キノが右手でキースのソレを優しくつかんだ。固いが弾力がある不思議な感触を、握ったり緩めたりしながら確認している。
「いいですかキースさん。今ボクは体を洗っているんです」
「そう……ですね」
「だから、ボクがこれからどんな洗い方をしようと――その結果気持ちよくなってしまっても、仕方がないんです。ただ洗っただけなんですから。別に、罪悪感を覚える必要はありません」
石鹸がついた右手を、上下にしごき始める。空いた左手はそのままキースの体前半分に塗りたくるように動かす。
石鹸が潤滑油となって、とてもよく滑って動かしやすかった。
「う、うあぁあっ」
「みんなには内緒ですよ? ボクたちがあなたに手を出したと分かれば、あなたのお父さんからの報復が待っているらしいので」
なるべく早く済ませるべく、キノはキースの弱そうな部分に触れ始めた。薄い胸板にある乳首を、左手の指で挟むように刺激する。
だめ、無理、こんなの、などうわ言のように呟いて快楽を受け続けるキース。
「ちょっとやりづらいな……失礼します」
「ふへぇ……?」
再びキースの体の向きを背中側に向かせると、キノは体を密着させた。
「き、キノさんっ!?」
「うん……この体勢のほうがやりやすいし」
キノが自身の体とキースの体をこすり合わせるように、にゅるっと上下に動かした。
「背中についた泡でボクの体も洗える」
「あ、あああああ……」
後ろではキノが体全体を使って洗い、前では泡だらけの右手で射精させようと上下される。こんな経験は今までしたことがないキースの興奮度は、最高潮にまで達していた。
背中側を通る、二つの突起。刺激され固くなったキノの乳首が、これまたキースの背中を刺激する。キースの幼くも巨大な男根は、限界に到達しようとしていた。
「もうっ、限界……っ!」
「あっ……!」
ドクンッと、先端に空いた小さな穴から、白いマグマが噴出した。あふれ出てくるそれはキノの手にかかり、浴室の床に垂れていく。
およそ十秒ほどの射精が終わり、キースはぐったりと密着しているキノに背中を預けた。
「すごい量……これだけ貯めていたなら、我慢できないのも仕方がないですね」
実は少し前にあなたの恋人に抜いてもらっていましたなどと、キースは口が裂けても言えなかった。
「さて……じゃあ洗い流しますよ」
「……お願いします」
その後、何事もなかったかのように入浴を再開し、二人は――少なくともキノは――何食わぬ顔で風呂から上がった。
ゲストキャラのキース君の身長は二人より頭一つ半ほど低め、抱きしめられたら顔が胸に埋もれる少年君、うらやましいゾ! あっ、それともうちょっと続くんじゃよ。