うっせぇな!!…だが、それがいい!一階から聞こえてくる喘ぎ声に全私が全力でハアハア!!! 作:まあエロい
「あ、ああっ、あん、ア、ア、ア、ア、アアアアッ!!」
……こんなに、床が薄いとは、思いもしなかった。
「えな、アアアアアア!!!えな!!こっち、こっち向いて、ン、チュ、チュッ‥ああ、愛してる、愛してるあああ!!!」
二月まで住んでた人の声なんか、一度も聞こえた事、なかったもの。
私は、春の香りを楽しもうと開けた窓を、そっと閉めた。
……閉めた、所で。
「っ、ふぅうん、あ、あぎゅっ、っあ、あ、あ、ああああっ、ひゃぁあああっ!!!」
このエロい喘ぎ声はね、床からばっちり、聞こえてくるのよ……。
むしろ、窓が閉まって密閉性が高まったことで、外の騒音がシャットダウンされたことで、ベッドのきしむ音や、いわゆる水っぽい音も聞こえるようになっちゃうというか。
ぎ、ぎしぎしぎしぎし!!!!
きゅこきゅこきゅこきゅこ!!!
ずにゅっちゅずにゅっちゅぴちゅぴちゅぴちゅ!!!
……。
下の人さあ。
ひょっとして、私の配信うるさくって、引っ越して行ったのかな。
地味に、学生時代は夜中までおしゃべり配信してたし。
毎日じゃないけど、歌ってみた配信してたし。
ホラーゲーム実況で、叫んだりしてたし。
多分、全部、全部聞こえてたんだよね、きっと。
だって、こんなに下の声、聞こえてくるじゃない?
聞こえるってことは、聞こえちゃうってことだよね?
今更ながら、引っ越していったおじさんに申し訳ない気持ちでいっぱいになっていたりして……。
「アッ♡あっ♡アッ♡あっ♡アッ♡あっ♡アッ♡あっ♡アッ♡あっ♡アッ♡あっ♡アッ♡あっ♡アッ♡あっ♡」
パンパンパンパンパンパンパンパンっ!!!
ああ、♡、ハートが乱舞している、めっちゃ飛んでるのが、私には…見える、見えるよ……!!!
「どお?!どお?!ハアハアハアハア!!!イク?イキそう?!ああ!!めっちゃキモチイイ!!ひだひだがああ、アア―――――!!」
びっちゅびっちゅびっちゅびっちゅ!!!
ああ、もうすぐだね、うん、間もなくイクね、この二人。
この一か月というもの、ずいぶん喘ぎ声を鑑賞させていただいておりますとね。
快楽に溺れ、天井に達するまでの流れというものがですね。
「ゃぁああああ!!!イク!!イッくぅっ!!!イクいくぅううううっ!!!!ふぅううううん!!!」
「はっ!アアア!!くぅうっ!!はッ!グ、っく…ハッ!…くぅうっ!は、ハアハア、ハアハア…!!!!」
ああ、良かったですね、無事イキマシタネ、イケマシタネ、ウラヤマシイコトデスネ……。
ごそ…ゴソゴソ。シュ、シュシュっ!!
ティッシュを抜き取る音さえも、聞こえてしまうという、この床の薄さ。
下に住んでたおじさん、私のおならの音とかも絶対に聞こえてたはず…!!!
ああ……なんだか、とっても、切ない。
ついつい、いつもの癖で、いつの間にかフローリングに這いつくばっちゃってたじゃないの……。
ついつい、いつもの癖で、床に右耳をくっつけて最後のフィニッシュまできっちり盗み聞きさせてもらっちゃったじゃないの……。
ついつい、いつもの癖で。
……しっかりハアハア、しちゃったじゃないのおおおおおおおおおお!!!
私は、ただいま絶賛疲労困憊中であろう二人に気付かれないように、そっと身を起こし、ヌルつく下着を持て余しながら…バスルームに、向かったのよ……。