眠い。
咲也の頭の中を巡る言葉はそれだけ。
徹夜をした翌朝は基本的に眠いか性欲爆発してるかのどちらかだった。
今日は珍しく眠い方が勝っている。無駄にデカい身体をふらふらと左右に揺らし、部室にあるベッドに倒れ込んだ。
登校する生徒を後目に部室で眠りこける咲也。久とまこの匂いが染み付いたクッションを枕代わりに昼休みまで寝続けるのだった。
「おはよ」
「……んが」
「まぁた授業サボって、出席日数足りなくなるわよ〜?」
「別に中卒でも生きてけるって」
「そりゃあんたはそうかもしれないけど…世間的には印象悪いからしっかり卒業だけはしときなさい」
額をぺしぺしと叩き、意識が朧気な咲也を無理矢理覚醒させようとする。
が、しかし。
そんなことで簡単に目が覚める咲也ではなかった。叩かれて尚瞼を閉じて二度寝をしようとする豪胆さに久は呆れることもない。
高校生にして夜の雀荘で賭け麻雀を行い、既に巨額と言っていい大金を手にしている咲也は確かに、働かなくても生きていけるだろう。
差し当って久の心配は卒業後にここに来れなくなることを心配してだった。来年には久と咲也は卒業だが、まこや優希の為にもすんなり部室まで通れるようにするにはやはり卒業生でなければならない。
「あら、まこから」
ベッドの縁に座る久の携帯が鳴り、立ち上がって応答する。内容的にはまこだろうと咲也は考えた。昼食はどうしたとか、何処にいるのかとか、そんな声が静かな部室によく通る。
久の方を向いて電話が終わるのを待っていると、不意に神風が部室の窓から吹き荒れた。
久の長いスカートをバサッと捲る風、真後ろで横になっていた咲也の目には久の履く下着がバッチリと見えた。
「ほぉ〜…久もピンクとか履くんだな」
「…そりゃ女の子だもの」
余裕綽々そうに振り向いて答えたはいいが頬をほんのりと赤く染め、微妙に恥ずかしそうなのは咲也にはお見通しだ。
「可愛いヤツめ、こっちこい」
「ちょっ危なっ」
久のお腹に腕を回して引き寄せベッドに寝かせると握った携帯に顔を近づける。繋がったままの携帯からは「どした〜」「お〜い」とまこの声が聞こえてくる。
「まこ、俺だ俺」
「オレオレ詐欺は優希とかにやりんさい」
「この前やったら支払いは身体でいいかって言われたし一発でバレてるから無理だな」
「やるのもあれじゃが優希も中々切り返しが馴染んできとるのぅ…」
「昼飯食べるなら俺と久の分も買って部室来てくれ」
「あいあい、了解じゃ。すぐ向かうけえ寝らんで待ってんさい」
「アイアイマム」
通話を終えてから5分後。
まこは両手に袋を抱えて部室に現れた。
どうせ咲也の金だからと大量の購買のパン、あと後ろからタコスを大量に抱えた優希。
「途中で拾った」
らしい。
折角4人だからと雀卓の上に蓋を置き、座って食べようかと思った咲也だったが優希は日頃から定位置の咲也の足の上へ。
「タコスうま〜」
「優希はホントにタコスばっかりねぇ…」
「それを言ったら俺も焼きそばパンばっかりだけどな」
「先輩は食べ過ぎじゃ、一回で10個も食う人おらんじゃろ」
「身体デカいからさ、いっぱい食べなきゃな」
優希の頭を撫でながら午前の紅茶(レモンティー)を一気に飲み干し、背もたれに身体を預けて寛ぐ。咲也の身体の動きに合わせて優希も後ろに倒れるがそこは慣れたもの、咲也の手の上に尻を乗せるとゆっくりと持ち上がり位置が固定される。
「優希はまた履いてねぇのかよ」
「履いてない方が先輩好きだじぇ?」
「そりゃそうだ、すぐ出来るしな」
「履いてるより履いてない方が撫でられる方も気持ちいいじぇ〜…♡」
大きな手のひらの上に乗る尻はゆっくりと形を歪め、手の動きに合わせて姿を変える。片手で持っている状態の咲也は中指を割れ目に這わせ、器用に折り曲げると膣内へ優しく押し込みグチュグチュと音を立てていた。
そんな光景を目の当たりにしても久とまこは顔色一つ変えずに惣菜パンを頬張る。
「そういえば和が怪しんでたわね」
「先輩と優希が一気に仲良くなったからじゃろ、いくら優希が人見知りしないにしても限度があるけえ」
「部活中は暇さえあればくっついてるし、それも仕方ないわね…あ、私用事あるからお先。優希行くわよ〜」
「おうっ!」
咲也の頬にキスをした優希は身体から飛び降り、部室を後にした久に着いて行った。
「なんの用事か知らんが忙しいなぁ」
「3年と1年で何かあるんかのう、わしは何もないんじゃが」
「え…俺も無いけど」
「じゃあ生徒会関係じゃなかろうか」
「それに一票。んで、まこはこの後なんかあんの?」
「先輩…ここは学び舎じゃろ」
「てことは午後は授業だけだな、よしサボれ」
「サボって何するか分かる様になったのは成長なんじゃろうか…」
「成長成長、なんならまこの胸もケツも成長してるしな」
「いってんさい、誰のせいだと思っとるんじゃ」
「もしかしなくても俺だな。何でもいいが…今日はまだ一発も抜いてない」
「仕方ないのう…ここは後輩らしく先輩の性欲発散のお手伝いでもしよか」
「頼むぞ後輩、放課後までノンストップだ」
「なにをいきなり脱いどるんじゃっ!まだ鍵も閉めてんぁっ♡」
「鍵は閉まってないがまこは締まりまくりだな…流石におっさんくさいか」
「いっ♡おぉっ♡あっ♡だ、だめっ♡」
「可愛いまこちゃんと数時間だけ二人きりで運動だ、張り切っていくぜ」
数時間後。
異常に息と制服が乱れ、眼鏡が曇り汗だくのまこ。
賢者タイムによりスッキリした表情の咲也。
その匂いで発情した優希。
残っていた惣菜パンを食べる久に不思議そうな表情の和。
そして漂う匂いと雰囲気で誰と誰が何をしたのか全てを察したムッツリスケベの宮永咲だった。