そして、母になる -Queen of EDEN 作:アンデッド
起きたら超展開だった。
樹海でレインに睡眠薬を盛られて
目覚めたら、
「さ、紗衣ちゃん……」
「介錯、手伝うわ。一人でやらさへん」
何か起きてる。見知らぬ右目の下に
泣きぼくろがある、黒髪ロングヘアの女子高生
(下にジャージ履いてる)とレインがMJ7散弾銃で
共食いしてる感染者を仕留めようとしていた。
後ろから両腕をまわし、女子高生の指が
引き金にかからないように下から
自分の人差し指と中指を入れた。そのまま
躊躇なく、弾いた。スクールカバンなどを被せ
られた二人の感染者の頭部は爆発。脳味噌と鮮血
が四散してしまう。
「Jack pot……」レインは口癖をうっすら
つぶやき上身を起こす俺に「オッハーごめん。
時間ないから、簡単に紹介する樹海で死体撮りにきた
早狩比呂美ねぇちゃん。あのJK二人が
比呂美ねぇちゃんの親友、紗衣ちゃんと
流されデブだよ」説明になってない説明をした。
「あなたが英雄さんですか?」まっすぐ俺を
見つめてくる早狩さんに、少し眼を反らし
「ああっ、そうだ。俺が英雄だ」立ち上がり
名を口にする。
「とりあえず、撤収や。集まって来とる」
ポケットが多いアメリカ軍、払い下げの
ミリタリーリュックを背負いレインは
そうぼやいた。
「時間は無さそうだ。早くにげるぞ」
「は、はい」
感染者の群れが押し寄せてる気配が
ビンビンだった。俺もモスバーグを
ガン・ポーチ(銃を収納する鞄みたいなもの)から
取り出し、弾を装填。レインも空包を投げ捨て
スラッグ弾を二つ再装填した。
「GO! GO!」レインがMJ7で逆立ち走りの
看護師を股関越しに真っ二つにしてから、すぐさま
俺たちは走った。「比呂美ねぇちゃんまえへ
ダッシュ!!」レインの必死の指示に従い
早狩さんも俺の前方をかけ出す。
俺も一瞬だけ止まり銃床を肩に固定し、
引き金をひく。レインは動きながらブレず
正確に感染者の頭部を粉砕していった。
残像がみえる速さでスラッグ弾を入れ換え
やりながら。
半数(ほぼレインが)仕留める頃、ついに
車道へ出た。
「アホみたいな音楽がきこえんな」状況的に
バカ丸出しに曲を流してるスポーツ・カーが
近づいてくる。「私、止めます」レインが
制止する前に早狩さんが両腕をふり、停車させた。
「近づくんじゃねぇ」金髪の軽そうな男が
グロック17のモデルガンを向けてくる。
意味のない交渉から「ジャージ脱げよ。話は
それからだろ」と早狩さんに舐めたことを
指示してきた。レインは笑顔のまま、
両肩の関節を外しリュックの中から
二つほど何か取り出す。
早狩さんがジャージを脱ごうとする瞬間
「やらんでエエよ」そうつぶやき、爆竹と
お手製缶詰め爆弾を車へ投げ込む。
眩い線香を放ちながら、スポーツ・カーは
アクセル踏みこんだ。羽織ったポンチョの懐から
スマホを取り出し、音につられて群がる
感染者ごと爆破。粉状にしているニトロ、
スラッグから抜き取った火薬を組み合わせた
缶詰め爆弾は車を一瞬で、ケシ炭へ。
「まだおんな~」レインは楽しそうに
そう言い、リュックからMJ7を直し
別のショットガンを出す。先端にコンクリートや
鉄筋等の障害物に押し当て破壊位置を固定する
ブリーチャーマズル、ピストルグリップ、側面に
サイドシェルホルダー、そして革製
レザーストラップなど付けたモスバーグの
590コンパクト・クルーザー。
レインが愛用してるもう一つ散弾銃だ。
「チャリあんで!」
「俺が運転する。これを使え」
法執行機関向け自動拳銃、ザウエル&ゾーンの
SIG P226E2をわたす。俺はスケボー地面へ
おき「後ろはまかせや」レインを横目で
確認しつつ、早狩さんを背後に乗せ
自転車を走らせる。
どこへ行くか……とりあえず逃げよう。
レインの趣味と実用を兼ね備えたショットガンの
元ネタは『ドライブ・アングリー』主人公、
ミルトンが全編とおして使用する
レミントン870カスタムです。