インフィニット・ストラトス 機人の力を持つ者 作:ナハト・リコリス
アリーナ襲撃事件から数時間後、消灯時間になっていたのだが、俺はベッドの上で今回の襲撃事件の事を考えていた。
まぁ今回の事件が原因による尋問もあったが、その尋問も俺が出会った謎の敵が起こした電柱の切断事案だけだったので、俺は謎の敵を倒した事に関しては嘘をつき、それ以外は事実を報告したので、尋問に関しては割とあっさりと終わったので良かったと思った程度である。
あの謎の敵に関しては、俺がダンクーガノヴァとしてEXゲートの力でアリーナに侵入した際には、篠ノ之束が送り込んだ無人機ISと融合したのか、機械と有機生命が融合したような感じになっており、織斑もあと数秒遅かったら確実に死んでいたと思える事態だったのに、織斑と放送室にいる清掃道具が邪魔をし、俺は当たらなくてもいい攻撃を何度も受けなければいけなかった。
流石の俺も戦闘の邪魔だったので、敵の攻撃を回避する際に無理やり気絶させ、セシリア達の前に投げ捨て、篠ノ之はこの緊急事態を理解していないのか、俺に対して罵倒の声を上げたが、敵は清掃道具の声がうるさいのか、清掃道具がいるだろう放送室に攻撃を向けようとした時に、俺は断空剣の【断空斬】で相手を一撃で切り裂いた。
断空斬の一撃で相手は撃破したのだが、謎の敵と融合して残った大きめの破片もあった為、念のためを思ってミサイルデトネイターを使用して破片を完全に消し去り、同時にミサイルの着弾時の煙でダンクーガの姿を見えなくし、EXゲートの力でアリーナから脱出したのだった。
その後は外していたISを回収し、俺は何食わぬ顔で事件が解決するまで放置しておくのであった。
数分での戦闘だったのだが、流石に今回は色々と神経を使ったと思う事案であったが、その後の事情聴取も面倒であったと思ったのだが、仕方ないと諦める事にした。
だが、織斑一夏と篠ノ之箒の両名に関しては、今回のこの事件が原因で、俺達の中で全員一致で完全に見限る事にした。
元々織斑に関してはセシリアの件で色々と敵視されていたが、俺達は織斑とは完全に仲良くなろうと気持ちそのものが無くなった。
同時に篠ノ之に関しても織斑への恋愛感情を優先していると言う点で元々関心が少なかったが、今回の事件を機に、あの両名が今後どんな事態になっても、何にも思わない事になっただけで、一応卒業するまでの期間は、人として最低限レベルで付き合いをする程度にした。
無論、この在学中にあの二人が【死亡】する事案が起きる可能性が起きたとしても、俺達は干渉する気が無いので、そうなろうと関係無いと決定したからだ。
幾ら何でも自分の置かれている状況や、俺(ダンクーガノヴァ)がどういった行為をしているのかをちゃんと理解していれば、ここまでにはならなかっただろうが、俺としてはもはや織斑に思う事は無く、自分勝手な思想の元に、どうとでもなってくれと思うしかなかった。
因みに清掃道具が放送室にいた理由に関してボルフォッグから聞いたら、キラの言っていた事案が正解で、おまけに放送室内にいた先輩にまで怪我を負わせた事が判明し、流石のボルフォッグも清掃道具のやり方には呆れており、今後あいつ等二人がどんな事態に巻き込まれようと、助ける事は一切しない事が決定した。
ただし、あいつ等が巻き込まれた事案で、他人が被害を受けるようならおまけで助けるが、それ以外では何があっても助けない事にしたのだった。
問題の先輩に関しては酷い怪我では無いらしいが、かん口令が敷かれた事も聞いたので、色々と俺も思いたいが、我慢するしかないと思うしかなかった。
同時に俺が使用したスキル【情報操作】はしっかりと効果を発揮していたらしく、ボルフォッグからの報告では織斑達からの尋問でも、ダンクーガノヴァの容姿がしっかりと分かっている訳でなく、ただ剣とミサイルを使ったというだけの情報しかないと聞いたので、何かあった際にはこのスキルを重要視しようと思う事にした。
千冬 Sids
天宮への事情聴取が終わった後、私は山田先生がいる学園の地下研究室に来た。山田先生には事情聴取よりも、今回の事件を引き起こした謎のISを調べて貰っていたからだ。
山田先生も、私が来たので調査結果を話してくれたが、このISが【無人機】であった事と、使用されているISコアが、世界中に存在する全てのISコアの番号と違うという事だった。
「織斑君達から聞いた謎のリザードマンのような存在を調べようとしたのですが、それらしい肉片等は存在していません。ただ、装甲に微量ですが何かの体液らしき物の跡があるのですが、後から現れたという剣を使う謎の存在がミサイルでパーツを破壊したという事なので、その際の熱が原因なのか、残っている体液らしく物の跡からデータも取れない状態でした」
「その存在に関しては何者か分からないが、生徒達を助けてくれたので味方なのだろうと思うしかない。おそらくミサイルを使ったのは、融合した無人機ISの危険性を最大限に警戒したのと、逃げる為の利用だという事は分かっている。だが・・・」
「そうですね。織斑君達と、天宮君の言う通りなら、このリザードマンのような敵が何かの力で【ISの展開】を邪魔したという事実がある以上、織斑君達を助けてくれた存在は、ISではない【まったく別の存在】という事になりますね。一体何者なのかでしょうか?」
山田先生との話をしつつ、弟である一夏を助けてくれた謎の存在には感謝はしているのだが、その姿に関してはアリーナ内にあるカメラも異常が発生して姿が見られず、織斑達から容姿等も何故か何も覚えていないと言われ、ただ単に剣とミサイルを使用したと言うだけで終わるのであった。
そして山田先生の言う通り、四人から事情聴取をして聞いた話でも、謎のリザードマンがいる間は四人とも【ISを展開できなかった】と説明し、おまけに通信関係もダメと言う、ある意味危険な状態であった事は明白であったからだ。
おまけにこの謎のリザードマンらしき物が残したのは、天宮の尋問で聞いた電柱の切断面くらいで、切断面に関しても、まるで鏡のように綺麗な断面になっており、敵の動き云々に関しても天宮からの尋問のみで脅威判定が難しいが、電柱の切断面を考えても、人間では不可能であるというある意味何の進展もできない状態になっていた。
同時に鈴とセシリアの二人から、一夏と篠ノ之が助けてくれた存在の邪魔をしていた事を知り、そのせいで当たらなくてもいいような攻撃から当たる羽目になっていた事を知り、私としてはどうしようと思っていた。
一夏に関しては自分が重たい処罰を下す事はできるが、篠ノ之に関しては邪魔をしただけでなく、上級生に怪我まで負わしているが、今の情勢もあって重たい処罰を科す事はできない。
今回の事案に関しては山田先生には極秘案件としてもらい、私は校長と二人の処罰の話をし、一夏に関しては私との稽古と精神教育、篠ノ之に関しては3日間の謹慎と反省文という事になった。
まぁ本来なら篠ノ之に関してはもっと重たい罪を科す事が出来るのだが、今の世界情勢を考えれば、これ以上は不可能なので仕方ないと諦める事にした。
同時に、今の世界の情勢が正しいのかと思いつつも、今の世界に変えてしまった責任が自分にもあると思いつつ、自分で出来る限りの事をしようと思うのであった。
そしてもう一つ思った事は、今回一夏達を助けてくれた存在が、今度は私達に牙を向く可能性もあるのだが、その際に今の人類の力で対処できるとは思えず、出来る事であるのなら、助けてくれた存在が私達を見限らないでほしいと思うだけであった。
鈴 Sids
就寝時間を過ぎていたが、今日の出来事が原因でベッドの上で眠れない状態になっていた私は考え事をしていた。考えていたのは幼馴染【織斑一夏】の事だった。
私にとって織斑一夏は【好き】と思った相手であり、私も織斑一夏の恋人になりたいと思った。
両親の離婚もあり、中国に帰った私は母親の元で生活する事になり、今後の生活もあってISを扱える軍に入隊する事になった。
そして努力した結果、中国の国家代表候補生にもなれ、そして専用機を受領するまでの実力と実績を手に入れた。
IS学園には本来は入学する予定だったが、一夏もいない場所でいたくないと言う思いもあって拒否していたが、一夏がISを動かせると知り、高官を脅してIS学園に中途編入で入れるようにしてもらった。
そしてIS学園にやって来たのだが、一夏の隣には自分がまったく知らない女がいた。
一夏の女を無自覚に落とすのは分かっていたが、自分が一夏の事が好きなのは変わらないのだと思い、一夏の隣でいようと部屋を変わってもらおうとしたが、一夏の言葉もあって失敗した。
その帰りの私の様子を見たもう一人の男性操縦者である天宮勇太が相談に乗ってくれて、私はクラス対抗戦まで一夏に自分を理解してもらおうと思った。
だがしかし、結局は一夏は最後まで私が一夏を好きになっているという事すら気づくことは無かった。まぁ隣にいた箒と言う女と、セシリアは別だが仕方ない。
そしてクラス対抗戦当日、私は勇太から言われたことも頭に入れ、一夏と戦った。
一夏自身も、ほんの数ヵ月程度の操縦訓練で私と張り合えるほどの実力を持っている時点で凄いと思ったが、勝負には勝たせてもらおうと思っていた。
だが突然襲撃してきた無人機ISによって勝負は中断され、この襲撃をしてきた無人機ISに関しては、何とか一夏・セシリア・私の三人の手で倒す事が出来た。
私としても、この時の戦う一夏の姿を見て、好きになったのは間違いは無かったのだと思った。
だがしかし、突然倒した無人機のISの近くの空間がガラスのように割れ、そこからリザードマン?と言えるような存在が現れた。
同時に私達のISが突然解除され、私達三人はISスーツの状態でアリーナにいる事になり、おまけに倒した無人機ISとリザードマンが融合し、お互いの特色を備えたような存在に変化したのだが、それに一夏が向かって行った。
私達は一夏を助けようとISを展開しようとしたが展開できず、一夏に関しては敵の両手にある刃で切り裂かれると思うような状態になっていたのだが、それを謎の存在が体当たりをし、一夏を助けてくれた。
だがしかし、その後の展開に関しては酷いとしか言いようがなかった。一夏と箒は助けてくれた存在の邪魔ばかりをしていた。
一夏に関しては、あと少しで自分が命を奪われかけたのを忘れ、専用機である白式の名前を何度も呼ぶも、白式は展開される事は無く、同時に一夏を助けてくれた存在の行動を邪魔ばかりし、箒に関しては放送室から罵倒を浴びせ、こちら側の状況を全く理解しないような感じであった。
最終的には謎の存在によって一夏は気絶した状態で私達の所に放り投げられ、箒は最後まで相手を罵倒し続けていた。
そして私達を助けれくれた存在によって融合したISは倒され、本人も残っていた装甲に対してミサイルを使い、煙が晴れた時には姿は消えていた。
その後私達は今回の非常事態を知る為の事情聴取を受ける羽目になったのだが、同時に私の中にあった織斑一夏と言う存在に対しての【恋心】は最早消えていた。
同時に、一夏と同室になろうとした際に、勇太が言った言葉が思い出された。
【織斑はISを自分の周り全てを救える力だと思っている】
今思えば、その通りなのだと思った。
あの時、私もセシリアもISを再度展開しようとしても展開できず、一夏も同じように展開する事は出来なかった。
一夏だけはISを展開できると諦めていなかったが、その結果はISどころか武装すら展開できないアリーナで、唯一相手に攻撃ができ、おまけに自分の命を助けてくれた存在に対しての邪魔だった。
一夏本人からすれば、相手の邪魔をしたつもりは無かったかも知れないが、容姿も思い出せない存在は、一夏を庇うようにして戦っていた事を覚えている。
箒に関しては完全に論外だ。
何しろ放送室からいきなり放送し、無人機ISの砲撃が放送室に向いていたのも私は覚えている。
一夏が何とか対処したからいいものの、下手をしたら放送室に強力なビームが発射され、自分が死んでいたかも知れないのに、そこまでも考えていない上に、何度も放送室から一夏を助けてくれた存在に対しても罵倒していたので、その声が煩わしかったのか、敵の砲門が何度も放送室に向いていたが、その度に一夏と一緒に箒に関しても助けてくれていたのだ。
邪魔しかしなかった一夏に、自分勝手な思いしかない箒にも、私はだんだんと何にも思う事は無くなってしまった。
逆に、何故あんな馬鹿(一夏)の事を好きになっていたのだろうと、自分を恥じている事態になった。
そう思うと一夏を好きになっていた自分は馬鹿だと思いつつも、勇太を好きになるという事は無かった。
何と言うかだが、勇太に関しては、友人でもある弾のように気のいい男友達と言う感じがしっくりとくるからなのだ。
そう思うと、今度は一夏のような男に引っかからない様にしようと思い、同時に一夏以上に良い男を見つけ、そして一夏を見返してやろうと思うのだった。
だからこそ、さようなら・・・私の初恋の人、織斑一夏。あんたの事は決して忘れない。
同時に、織斑一夏(あんた)との出会いは、私の中で良い思い出にさせ貰うわ。初恋の人と言う、良い思い出に・・・
これで一夏ハーレムの鈴が脱落しました。
因みに勇太達のハーレムには鈴は入りませんが、気のいい友人みたいな感じでの関係にするつもりです