黒歌の眷属性活 作:こくもつさん
あけおめこ
とよろ。
とかくだらない下ネタ言いつつこのお話にお正月要素はありません。
そしてまた書き方変えてみました。しかも白音視点です。よろしくお願いします。
「ヒーちゃん、随分大きくなりましたね。ねえ、姉さま」
胸に寄りかかるようにしてスヤスヤ眠る日灯ちゃんをそっとつつきながら、私はふと抱いた感慨を呟いていました。
日灯ちゃんが私たちの家族になってからもう随分月日が経っています。ずっと冥界で暮らしているからわかりにくいけれど、人間界の日本ならたぶん、季節が二つほど過ぎるくらいの時間。その間に日灯ちゃんは、赤ちゃんから幼子と呼べるようになるまで成長していました。
抱いても、もう私の腕には収まり切りません。ぷよぷよだった手足にも、随分筋肉が付いてきました。私たちによく似たその姿から忘れがちですが、普通の赤ちゃんではありえない成長速度に日灯ちゃんが魔獣の赤ちゃんであることを改めて思い知らされます。
けど、種族が違っても日灯ちゃんは私の大事な妹です。きっとその内、私より大きくなって逆に私を抱っこできるようになるでしょうが、それでもこの想いは変わらないでしょう。
……とはいえやっぱり、少しは嫉妬してしまうかもしれません。なにせそれだけの時間が経ったのに、一方の私の身体はほとんど成長してくれないのです。背も、あと胸も。
主さまのおかげでお腹が空いたまま眠ることもなくなったのに、なんでなんでしょう。姉さまの胸はますます大きくなったし、肌のハリツヤは良くなる一方なのに。
何の気なしに抱いた感慨は、そうしてため息になりかけましたが、日灯ちゃんがむずがる姿に喉の奥に消えました。突いたせいで起こしちゃったかなと、心にひんやりとした罪悪感が触ります。けど幸いなことに日灯ちゃんのお昼寝が中断されることはなく、親指を咥えて粘液の滲んだ尻尾を私の腕に巻きつけると、再び寝入ってしまいました。
その様子といつものヌルヌルの感触に、私は続けてひっそりと別種のため息を吐きます。その時にふと、気付きました。
そういえば、さっきから姉さまの反応がありません。
なんでもないことだけど、最近の姉さまの様子からも気になりました。日灯ちゃんの育児疲れから、ずっと体調不良が続いているのです。一緒のソファーでくつろいでいるはずの姉さまを見やります。
けどしかし、私の隣の姉さまは普段のようにだらしなく寝そべるではなく、見覚えがないくらいきちんと量の膝をそろえて背を伸ばし、腰かけていました。
まるでタキイさんみたいな、かしこまった座り方です。相俟って、やっぱり様子は変でした。
熱っぽそうに呆けた眼。荒い息。時折小刻みに震える身体と、居心地悪そうにくいくい揺れるお尻。きゅっと口を引き結んで鼻でする呼吸は息づかいの音が聞こえてしまうほど荒く、そして壁の時計を見つめる眼は熱っぽく呆けています。
あとは小さく、ういんういんと機械音が聞こえてくるような気もしますが、まさか姉さまがロボットなわけはありませんし、こっちは関係ないでしょう。しかしともかく、どう見ても体調が悪そうでした。悪い意味でいつも通りのことだけど、今日は特にヘンです。
日灯ちゃんを起こさないように注意しながら、私は姉さまの、お風呂でのぼせた時みたいにほかほかで真っ赤な顔を見つめます。
「あの、姉さま……。大丈夫ですか……?」
「……ん、ぅ……」
しかし返事がありません。返ってくるのはか細い、なぜだか私までのぼせそうになってしまうような熱っぽい吐息。何かを堪えるみたいな口元から漏れ出て聞こえます。
もしかしたら風邪なんでしょうか。吐息だけで移りそうになるなんて、私はともかく日灯ちゃんには
だから私は吐息で乗り移った熱っぽさと心苦しい思いを振り払って、姉さまの着物の袖を引っ張りました。
「姉さま、姉さま!」
「ふにゃっ!? へ? あ、な、なに、白音?」
「なに、じゃなくって……姉さま、熱があるんじゃないですか? さっきからずっとボーッとして」
やっぱり今までの私の心配には気付いていなかったようでした。びくりと跳ね飛んで驚いた姉さまは、真っ赤な顔のまま大いに眼を泳がせて聞き返します。
その声に日灯ちゃんがうるさそうにむにゃむにゃ寝言を言いました。両手で頭の耳を抑えて丸くなる彼女。ほっと息を吐き、私は潜めた声で続けます。
「……姉さま、一度お医者さまに相談しに行きませんか? 病気なら大変ですし、それに――」
病気じゃなくても一度ちゃんと休んで、疲れを取ってほしい。ずっと前から言い続けてきたことです。しかし姉さまは食い気味に、
「だ、大丈夫大丈夫! 病気じゃないわよ、私は全く健康体にゃん!」
いつもの通りに拒絶して、虚勢を張りました。どう見ても大丈夫じゃないのに……。
「でも……本当に、私、心配なんです。だってずっとじゃないですか。一度主さまに相談したけど、よくなった様子はないし……それどころか姉さま、おかしくなるばっかりじゃないですか」
「お、おかしい? そんなこと、な、ないわよ……?」
「おかしいですよ! ……私、これでも姉さまの妹だから、姉さまの変化くらいわかります!」
「へ、へへ、変化!? それって、その……ど、どこらへんが変わったって……?」
突き放すような否定を重ねられて、つい私も大声を出してしまいました。すると挙動不審だった姉さまは頬を引きつらせて驚いて、奇妙な笑顔になったまま、恐る恐る私の顔を覗き込みます。
近づいた姉さまの顔からか、いやに甘ったるい香りがふわっと香ってきます。それがきっと風邪の正体です。私も身体にほてりを感じながら、それを無視して言い返します。
「どこらへん、なんて、そんなの一目瞭然です! 顔は真っ赤だし心ここにあらずだし時々ぷるぷる震えるし、おまけに最近は変な語尾まで……それに姉さま、前までは着物の着方がだらしなかったのに、胸元までぴっしり閉じてるじゃないですか! しかも下まで覆ってるし!」
座り方と同じく、衣服までかしこまっているのです。その大きなお胸を見せびらかすような大胆なはだけっぷりはもうありません。帯はしっかり締められて、普段のものよりずっと長い丈が足首まで隠しています。
まあそうやって締め付けられたことによって、むしろ胸は大きく強調されているわけですが。
ではなく、そうやってしっかり肌を隠すようになったのは、そこに現れた不調を隠すためなんじゃないか。と、そう思えてならないのです。
しかしそう訴えても、姉さまは変わらず頑なです。
「こ、こ、これはえっと……あ、あれにゃん! イメチェン! 私、日灯のお母さん代わりだし、ちょっとは貞淑さと、語尾は、その……媚び売ってるつもりがいつの間にか沁みついちゃったというか……んぅっ……!」
最後のほうは声が小さくてよく聞こえませんでしたが、しかし聞き返す前に、姉さまは不意に言葉を切りました。か細く喉が鳴ります。手で口を覆って私から眼を外し、身体も元のかしこまった座り方に戻ってしまいました。
これ以上話すことはない、ということでしょうか。震えるように眇められた目はあちこちに泳ぎつつ、ちらちらと時計に向いています。
けれど私のほうにも譲れない一線というものがあるのです。重くなった日灯ちゃんを、ぐっと力を入れて抱き上げます。そしてゆっくりと姉さまの元へ、時計に逃げるその視線に割り込み、無理矢理姉さまと眼を合わせました。
姉さまの顔は、ますます赤くなっていました。その身体の内側から姉さまを炙る風邪。耐えてきゅっと眉間に寄るしわがとても辛そうです。
そしてその苦しみが、風邪の熱っぽさと一緒に私にも伝わってきます。こんな状態で大丈夫なんて言い張られても、安心なんてできるはずがありません。
「……姉さま、お医者さまが駄目なら、せめて主さまに相談しに行きましょう? 姉さまはやっぱりどこかヘンなんです。眷属のお仕事だって休ませてもらうべきなんです。それができなくても、主さまならきっと、私たちを助けてくださいます。あの時みたいに……」
倒れた私を治療して、そして姉さまを眷属として迎え入れてくださった主さま。お顔と話し方は少し怖いけど、優しいあの方に「休め」と言ってもらえれば、きっと姉さまの頑なも解けるでしょう。
……主さまに頼るしかない現実が、妹としては情けないですけど、
「姉さまがそこまでしてお仕事を頑張るのが私や日灯ちゃんのためだって言うなら……もっと自分の身体を大切にしてください! 私たちのために姉さまが倒れてしまったら……私も日灯ちゃんも、悲しいです……」
そんなちっぽけな自尊心なんかより、私は姉さまのことが心配で、そして大切なのです。
日灯ちゃんという大切な妹もできました。私だって成長したつもりです。だから、今までのように姉さまに守られるばっかりで、負担にしかならない自分はもう嫌なんです。
「だから、ね? 姉さま……!」
私に、姉さまを守らせてください。
ずっと溜まり続けた想いの我が儘を、伝えようとしました。
けれどその直前に、唐突に姉さまが立ち上がりました。そしてすぐさま私を、私が抱く日灯ちゃんごと抱え込むように両腕で抱きしめます。
熱くて長い、声を必死に堪えるような息が私の耳をくすぐって、顔はもちろん、なぜだかお腹の奥までがゾワゾワと熱くなりました。これも風邪のせいなんでしょうか。よくわからなくて反応ができません。
「……んみゅぅ……」
私と姉さまに挟まれて、とうとう日灯ちゃんが眼を覚ましてしまったようでした。身動ぎしたその頃に、姉さまは身体を離します。戻って再び正面から向き合った姉さまは幾らか風邪の猛威も落ち着いたようで、少し疲れたような様子に戻っていました。
それに言及する、その間もなく、
「あっ、もうこんな時間にゃん! 白音に日灯、私、もうお仕事行かなくちゃ! だから……じゃあね!」
時計を見つめて矢継ぎ早に言うと、甘い香りを振りまきながら私の横を抜け、あっという間に部屋を出て行ってしまいました。
日灯ちゃんを抱きかかえている私には、それを止めることもできませんでした。ただあっけに取られて、姉さまが出て行ったドアを見つめるのみ。
「……みゅ?」
ですが、寝ぼけ眼で不思議そうに私を見上げる日灯ちゃんの眼差しに、すぐ我に返りました。
明らかにおかしい姉さまの様子。そうです。もう放っておいていいレベルではありません。姉さまがてこでも動かないなら、私が身体を張ってでも動かすしかありません。
追いかけるべきです。
「……ヒーちゃん、ちょっとの間だけ、シー、ね?」
唇に人差し指を当てて、日灯ちゃんに言い聞かせます。さすがに一人で置いて行くわけにはいきません。
その理由がわかるはずもないけれど、日灯ちゃんはたぶん、そういう遊びだと思ってくれたんでしょう。嬉しそうにしながら、シーっと私の真似をして人差し指を立てます。
それを認めて頷いて、私は足音を殺しながらドアを開け、早足で廊下を歩く姉さまの後をつけることに決めました。
仙術という、生き物の生命力を操る術を修めている姉さまにはばれてしまうかもしれないと思いましたが、意外なことに全く気取られることなく、あっさりお仕事場であろう部屋の前までたどり着いてしまいました。
姉さまは急いた様子でドアを押し開けると、滑り込むように中に入って後ろ手にドアノブを突き飛ばします。閉めようとしたみたいですが、おざなり過ぎてドアは半開きです。そしてそれは直されず、僅かに開いた隙間から紫がかった妖しげな明かりが廊下に零れっぱなしになりました。
私と日灯ちゃんの気配どころかこんなことにも気付かないくらい、注意力が散漫になっているということです。そんな状態で、いったい何のお仕事ができるというんでしょう。やっぱり休むべきです。ふん縛ってでもそうさせるべきです。
だから、まずは中の様子を確かめなくてはいけません。
私は日灯ちゃんに、もう一度改めて“シー”をやりました。ニマニマ顔で同じく返してくれる彼女を抱き直して、そろりそろりとドアの傍に忍び寄ります。枠の壁に肩を押し付け、半開きのドアには触れないように気を付けながら息を潜めます。
私は姉さまを助ける決意と、そして風邪のせいで熱を持たされた心臓の高鳴りが命じるまま、その中をこっそりと覗き込みました。
するとそこには、
「あら、時間ぴったりっスねぇ、黒歌さん。いやほんと、ずーっと時計見て待ってたのかってくらいぴったり」
椅子の背もたれに腕を置いて逆向きに腰かける
丸木戸さん。主さまの
こういう人を、ムードメーカーというのでしょう。その優男然とした容姿も相俟って、きっと転生する前、人間として暮らしていた頃はモテモテだったに違いありません。いえ、もしかしたら今でもかも。
ともかく、丸木戸さんは優しくてかっこよくて、誰にでも好かれる人気者気質な人……なのだと、私は思うのですがしかし、どうにも姉さまにとってはそうではないようでした。
他の眷属の方々に対してはそんな様子がないのに、なぜだか丸木戸さんのことだけは苦手な様子なのです。そして今も、丸木戸さんに微笑みかけられた姉さまは一歩後ずさって、赤く茹る顔をきゅっと歪めて丸木戸さんを睨み返しています。
「……丸木戸、もしかしてどこかから見てたのかにゃん……っ?」
荒い息遣いの狭間、きゅっと閉ざされ風邪を抑え込む湿っぽい唇から、押し出すように姉さまは訪ねます。けれど丸木戸さんはおどけた調子で肩をすくめて、首を横に振りました。
「いやいやまさか! 単にそうじゃないかなー、なんて思っただけっス。オレはずっとここで皆さんと駄弁ってましたよ。ねえ、レルダンさん?」
「うむ、今日は久々の4Pでござるからな、順番を決めていたのでござるよ。それによると拙者が一番、次がボー氏で、最後が丸木戸氏でござる。それでよいでござるな? ボー氏」
「うゥ? 順番っテ、何の話?」
丸木戸さんだけでなく、その部屋にはレルダンさんとボーさんもいたようでした。ドアの隙間の僅かな視界に、おとぼけ顔のボーさんと、ズゴーっとお笑いみたいにつんのめるレルダンさんの姿も現れます。
しかし……“よんぴー”とは、何なのでしょう。順番がどうとか、お仕事の話でしょうか。その単語に反応してびくりと背を震わせた姉さまの、怯えるような期待するような、相反する感情が眼差しに見えたのも不可解です。
ですがその何かを確かめる前に、姉さまはお腹を押さえて僅かに腰を折りました。眼差しが熱っぽさに上書きされて、その眼はちらりと、レルダンさんとボーさんを見やり、悶々とした様子で喉を鳴らします。そしてぼそぼそと、口の中で呟くように言葉が鳴りました。
「……順番なんて、穴は三つあるんだから、いっぺんにすればいいじゃない……」
「あはは! 何言ってんスか黒歌さん。自分が一番わかってるクセに。……三つの内、二つも塞がってるじゃないっスか」
耳聡く、丸木戸さんがその言葉を捉えます。どうやら順番とは“穴”とやらの取り合いだったようです。
けど……何でしょう。姉さまが呟いた“穴”という単語にも、それを呆れた様子で笑った丸木戸さんの声にも、奇妙な生暖かさが含まれている気がしてなりません。
風邪を凝縮したみたいに熱くて、煮詰めた砂糖水みたいに甘くて粘っこい……そう、これは、風邪じゃなくて――
エッチな話なんだと、私が感付いたのと同時でした。
「だからそれを外してって言ってるのにゃん!」
悲鳴のような甲高い声で叫ぶや否や、姉さまは着物の帯を勢いよく解きました。はだけて、その勢いのまま袖が腕を滑って脱げて、露になってしまう姉さまの裸体。
男女の倫理を突然放り出した驚きは、生まれる前に消し飛んでいました。
「え……」
気付かれないよう静かにしていたのに、思わず声まで漏れていました。けれど、自分のことながら仕方のないことだと思います。日灯ちゃんは状況がわかっていないのかまるで動じていませんでしたが、仮に彼女が大声で泣き出しても私は咎めもしなかったでしょう。
姉さまの着物の下には、一言ではとても言い表せないほどの衝撃が詰め込まれていました。
まず、奇妙な模様がありました。姉さまの真っ白な肌を穢すように、お腹の下の辺り……性器の上で、妖しく光る線が腕を広げたハート型の紋様を編んでいます。それが一番大きくて目立ちますが、他にも胸の上や腕、背中に加えてお尻にも刻まれているようでした。
刺青。しかもそのどれもがどこか淫靡に見えます。 姉さまが服をしっかり着るようになったのは、きっとこれらを隠すためです。そういえば、最近は一緒にお風呂に入る機会もありませんでした。
そして、隠したかったのはそれだけではなかったのでしょう。胸の頂に、ちかちか瞬く小さな宝石がありました。その小さなアクセサリーは金色のリングのようなものからぶら下がっていて、さらにリングは薄ピンク色に膨れた乳首に食らいつくようにして食い込み、根元から締め付け強調しています。
いえ、乳首だけではありませんでした。性器の上、クリちゃんにも同じようなものがはめられています。包皮を押しのけ剥き出しにされた真っ赤なお肉の粒が粘液に濡れ、一緒にテカテカと輝きました。
さらにおへそと、よく見れば口の中、舌にも瞬くものがあります。けどリングとは違ってそれらは棒の両端に球が付いたダンベルのような形で、しかもなんと舌とおへそのお肉を貫ているようです。そんなところに付けるなんて聞いたこともないけれど、ピアスなのでしょう。
……ということは、まさか乳首やクリちゃんに付いているリングも“そう”なのでしょうか。あんなに敏感な所に、ピアス……?
血の気が引いていくのを感じながら、私は姉さまのそこを、宝石と共に瞬くクリちゃんを見つめました。
するとちょうどその時、姉さまの爆発を寸前に耳を塞いでやり過ごしていた丸木戸さんが、微笑みながらも不思議そうな顔をして首を傾げた。
「えーっと、なんっスか? 『それを外して』って? すいませんオレ、“あれ”とか“それ”とか言われてもよくわかんないんスよねぇ」
「だからこれよ! パンツのやつ……んぅ……っ!」
途中で喉を詰まらせて、姉さまはお尻を隠す最後の砦、パンティーに手を掛けます。隠すといってもヒモパンで、見ての通りでクリちゃんが飛び出てしまうくらい布地の少ないものです。
だから脱ごうと思えば簡単に脱げるはずでした。なのに姉さまが引っ張る紐の結び目はびくともしません。ずり下がる気配もありません。魔法か何かが掛かっているんでしょうか。
でも、なぜ?
「いやぁ、すいませんっスけど、まだよくわかんないっスねぇ。パンツ、脱ぎたいなら脱げばいいんじゃないっスか?」
「だ、だからぁっ……! 脱げないように、丸木戸が掛けた
知りませんでしたが、丸木戸さんは
私の知っている丸木戸さんなら絶対にそんなことはしないはずです。だから姉さまの勘違いだと思いましたが、それも一瞬のことでした。
丸木戸さんは姉さまのそれを否定せず、それどころか笑みを深く、“にこり”ではなく“にやり”という表現が会いそうなほどに口角を上げ、重ねて訊きました。
「オレの
「な、中のやつを、抜いて――」
「違うだろ」
一転して、背中に氷水を叩きつけられたような心地がしました。
のぞき見していた私でも思わず身を竦ませてしまうほどです。直接向けられた姉さまはその落差に耐えられるはずもなく、「ひぅ……」と小さな悲鳴を漏らして後退ろうとします。
しかし、今度は丸木戸さんが逃がしませんでした。腰に回した腕が姉さまを捕らえ、そしてもう一方の手が姉さまの顎を鷲掴みにします。引っ張り、鼻と鼻がぶつかりそうなほど二人の顔が近付いて、冷たい眼もが姉さまを絡め取りました。
そして囁かれる、主さまの調子に似た低い声が、お腹の底まで冷たく震わせます。
「どうやればいいかは教えてやったでしょ。それとも……ずっとそのままで過ごしたいのか?」
「う……うぅ……っ!」
姉さまは、ちょっと涙目になっていました。比例して顔はどんどん赤く熱くなっています。
それは羞恥心と、そして期待感。身体の熱に我慢の限界を迎えた姉さまは、膝を曲げて落として見せつけるように腰を突き出すと、甘く濡れた声で叫ぶように言いました。
「わ、私のおマンコとケツマンコをぐちゃぐちゃにかき回してる極太メス殺しバイブ、イキまくったメス汁撒き散らしながら、皆さまの前で排泄させてくださいっ……!」
初めて聞く単語がたくさん散りばめられていて、たぶん、全部を理解できたわけではないと思います。けれど、それがとてもイヤらしい言葉なのは本能的にわかりました。心臓が高鳴って、お腹の下あたりがキュウッと締め付けられるように甘く疼きます。
抱きしめる日灯ちゃんの眼をとっさに手で塞ぎました。彼女に見せていい光景ではありません。日灯ちゃんは煩わしそうに取り払おうとしますが、そうさせなかったのも、そして塞いだタイミングも、我ながらこれ以上ないくらい完璧で、そしてギリギリのことでした。
「お、お願いだからっ! ちゃんと言われた時間まで、白音の前で我慢したから……ッ! だから、これ……っぅにぃ……もう、むりぃ……っ!」
「……んー、まあ、良しとするっスか」
丸木戸さんから冷たい怖さがするりと抜け落ちて、私のよく知る人当たりのいい笑顔が、パチンと一つ指を鳴らしました。
パンティーの紐が解けます。その直後です。
「い゛、にゃお゛お゛ぉぉぉッッ!!」
ぼりゅりゅびゅっ、と汚らしい音を立てて、姉さまの中から太い棒のようなものが二本、べとべとの粘液と一緒に吐き出されました。
パンティーをくっつけて床に投げ出されたそれらは、真ん中が醜く太り、全体に棘のような突起が無数に生えています。先端はつるっと丸っこいですが根元のほうにはコブのようなものができて、おまけに回転までしているようでした。ういんういん聞こえていた機械音はこれだったのです。
それが姉さまの中から、正確にはパンティーの布地に隠されている部位から、飛び出てきたのです。
私の頭は真っ白になりました。けどその出所、ぽっかりと口を開けてヒクつく茹った粘膜、姉さまの前の穴とお尻の穴は、くっきりと目に焼き付いてしまいました。
前の穴は、私にもあるから知っています。あんなに広がるはずがありません。お尻の穴も同様で、しかも不浄の穴。
見てはいけないものです。でも、眼が離せません。顔も逸らせません。独りでに動いた私の手が自分のお股に伸びて、パンティー越しに熱く湿ったそこを、訳も分からずまさぐっていました。
ちょうどその時、ぷるぷる震えていた姉さまの脚が限界を迎え、頽れました。お尻がふわふわの絨毯の上に落ちます。たぶん身体の熱と衝撃で声が出せず、呼吸で喘ぐばかりの姉さまを見下ろしながら、三人はニヤニヤと意地悪そうに笑いました。
「デュフフフ! いやはや絶景でござるな丸木戸氏! 黒歌氏も、よくこんなものを何時間も咥えこんでいたものでござる」
「でモ、ボーのチンポ、これより大きイ! クロカ、もっと気持ちよくできル!」
「そこは張り合うとこじゃないっスよ、こんなのただの下準備なんスから。……ってことで、黒歌さんもへばってる場合じゃないっスよ、っと!」
またもパチンと、丸木戸さんは指を鳴らします。するとどこからともなく荒縄が現れて、へたり込む姉さまの身体に次々と巻き付きました。あっという間に姉さまは、それらの手によって引っ張り起こされます。
片足の膝と、一緒くたに縛られた両手がぐいっと上に持ち上げられて、姉さまの身体は半分宙に浮きました。縛られていない方の足がギリギリ絨毯に届いて、仰向けの身体に対して横に捻られる下半身。
お股が、二つの解けた穴を晒しものにするように開かれました。
「うん、しっかりほぐれてるっスね。中はビショビショのホッカホカ、子宮口まで緩んでメス臭垂れ流しっス。感度も良好、これならばバイブひり出す時にも結構深イキできたんじゃないっスか? よかったっスね、黒歌さん」
「う、うる、さい……にゃん……っ! ふぃ……こんなの、全然……自分でオナニーしたほうが、全然イけるし……っ!」
「黒歌氏まで張り合うでござるか……。白音氏をプレイのダシに使ったことが、そんなに気に食わないのでござるか?」
しゃがんで姉さまの穴を覗き込む丸木戸さんを、姉さまは疲れ切った赤面で息も荒く睨みつけます。その様を呆れたふうに見やるレルダンさんは、言いながら無造作に姉さまのパンティーと、どうやら直接それに生えていたらしい二本の棒、バイブを拾い上げます。
べっとりくっつき水あめのように滴る、姉さまの汁。生臭いような甘酸っぱいような、何とも言えない臭いが漂ってきます。
お股をいじくる私の手が、その動きを激しくしました。
「気に食わないって、当たり前にゃんっ……! わ、私はそのために、あんたたちに犯されてあげて――」
「でも興奮したんでしょ? 白音に何もかもバレてしまうかもって、そんなスリルで」
「にゃう……っん……!」
低い声。まくしたてていた姉さまの口が止まり、噤みます。丸木戸さんは姉さまの前の穴に指を入れ、妖しく照らされる肉の壁をつうっとなぞりました。
感触に驚いたのか、きゅうっと締まって閉じる穴。そこから指を引き抜いて尚、まるで蜜の詰まった壺から掬い取ったかのような量の粘液で濡れる指を、丸木戸さんはにちゃにちゃ弄んで鳴らします。立ち上がって回り込んで、それを見せつけるように姉さまの目の前にかざしました。
「これだけ楽しんでおいて、白音のために渋々、なんてまだ言う気かよ」
離した指の間に細い銀の橋が掛かります。滴り、やがて途切れたそれが跳ねて、言葉に詰まって顔を背けた姉さまの、汗の滲んだ頬にかかりました。
「……そうっスか。じゃ、きっとそういうことなんスね」
丸木戸さんはそんな姉さまに、一瞬だけひどく悪い顔を向けました。しかしすぐに元に戻っていやに大げさに息を吐き出し、続けて言います。
「いやあ、妹を想うその精神、オレ感動したっス! こんなものを見せつけられたら、とても今から犯してやろうって気にはならないっスねぇ」
「え……」
姉さまの顔から、強張りがすっと抜け落ちました。好物を目の前にして、いきなり取り上げられたみたいな表情。
「……そうでござるなぁ! 拙者の愚息も感涙のあまりもうしおしお……! これはもう、しばらく勃ちそうにないでござる!」
レルダンさんも、鼻息荒く自分のズボンに手を掛けようとしているボーさんを必死に抑え込みながら調子を合わせます。それにますます姉さまの顔色が悪くなって、そしてやがて、続く丸木戸さんの言葉を予期したかのように、また羞恥と期待とで再び血の気を取り戻しました。
「そういうわけで、せっかく時間をかけた前戯で準備万端になってくれた身体のほうには申し訳ないっスけど、今日のところは黒歌さんの立派な精神に免じて、今日の4Pはなしの方向に――」
「にゃぁあっ! もうわかったから! 私が悪かったからっ! いまさら、今更ヤらないなんて、そんなの無理ぃっ!」
遮り、そしてまた姉さまの口から、エッチな言葉の数々が飛び出しました。
「SMでも何でも、丸木戸たちの好きなようにしていいから……わ、私のおマンコもケツマンコも、もう切なくって、おチンポ突っ込んでもらわないとヘンになるにゃん……っ! お願いだから、私のスケベ穴犯していっぱいザーメンどぴゅどぴゅして……い、イキ狂わせて、くださいぃっ……!」
「そこまで言われちゃ、しょうがないなぁ」
丸木戸さんは、三度指を鳴らしました。するとまた荒縄と、今度は黒革の帯のようなものが現れ、姉さまの身体に巻き付き柔らかなその肉体をぎゅっと締め付けます。
地に付いていた方の脚も、元から吊り上げられていた脚も、太ももとふくらはぎを縛ってたたまれ持ち上げられました。Mの字に、子供がおトイレをさせられるみたいに開かれます。そして帯に複雑に絡みつかれた上体も起こされて、根元を締め付けられた姉さまのおっぱいが丸木戸さんの前でどたぷんっと、その重量感と水枕のような柔らかさを発揮して揺れました。
両手も縛られひっぱりあげられている姉さまには、そうしていやらしく強調されたおっぱいも、その頂点で装飾されて膨らむ乳首も隠すことはできません。
羞恥心と憤りと、それらを覆い隠しかねないほど物欲しそうな表情で、姉さまは拘束された腰をくいっくいっと誘うように振りました。前の穴とお尻の穴がまた綻んで、トロトロよだれを零します。
「早くっ! ちゃんと言ったんだから、おチンポでぐちゃぐちゃに突きまくってぇっ!」
「はいはい、わかってるっスよ。そういうわけでレルダンさんにボーさん、お先にどうぞ……っと、もうやる気マンマンっスね」
「もう交尾していイ!? ボーのチンポ、爆発しちゃいそウ!」
丸木戸さんの言う通り、ボーさんは興奮しきった様子です。レルダンさんの手を逃れた彼は、勢いよくズボンを下ろしました。
「ッ……!!」
私は思わず息を吞みました。顔が炎で炙られたかのように一気に熱くなります。女性のお股に穴があるように男性には棒があると、知ってはいますが目にしたのは初めてです。
正直、グロテスクだと思いました。反り返ってビクンビクンと震える肉の柱は皮を剥いだような赤黒さで、しかも表面にはビキビキと血管が浮いています。先端に球の形に滲んだ汁の塊がその表面を伝って、下の、タマタマらしい二つの盛り上がりを濡らしてテカテカと光らせました。
そしてそれらの大きさです。もし私の穴に入れたのならば、きっとおへそまで串刺しにされてしまう気がします。そんな想像をしてしまうくらいの威容でした。
けど、ちっとも嫌ではありません。お腹の奥がずっと締め付けられるようですが、それも“嫌”とは違います。壁にもたれかかっていなければ、きっと私の身体は今頃ドアを押し開けていたでしょう。そんな衝動ばかりがありました。
姉さまも、ボーさんの立派なおちんちんを前にして生唾を呑みました。しかしボーさんはすぐに姉さまの後ろに回り込んでしまいます。かと思えば背中から、呼吸の度に窄まったり広がったりするお尻の穴の入り口に狙いをつけて、勢いのままおちんちんで貫きました。
「お゛にゃあ゛あぁっ……!」
私の手首ほども太かったおちんちんの全身が、あっさりと姉さまのお尻に呑み込まれました。姉さまの尻尾が衝撃にピンと伸び、毛を逆立たせます。
しかしボーさんは貫いただけに留まらず、腰を振りたくって穴を掘り返し始めました。大きなおちんちんがお尻のぬめぬめの熱を掻き出して、次の瞬間にはまた、めくれ上がった腸のお肉を纏ってお尻の間に沈みます。押し出されるようにして、前の穴から透明な汁が飛び出しました。
「フッ、うグルルルッ! クロカの尻穴、アツアツ! すごくキモチイイ!」
「飢えた狼のごときでござるなぁ、ボー氏。いや、ごときでなくその通りでござるか。では拙者もそれにあやかって、さっそく……ッ!」
気持ちよさそうに息を漏らすボーさんに続き、レルダンさんもおちんちんを露にしました。ボーさんよりは少し小さめですが、それでも思わず身を強張らせてしまうくらいの大きさです。
大きく傘の開いた頭で姉さまの汁を浴びたそれは、すぐさま姉さまの前の穴に突入していきました。
「にゃひぃっ!」
ボーさんと同じように何度もピストン運動が続きます。ぐちゃぐちゃぶしゃぶしゃ透明な汁が次々溢れ、おちんちんと穴の壁でこすり合わされ白く泡立ちます。
お尻の方までそれを垂らし、だらしなく舌を零しながら、姉さまは悦びを叫んでいました。
「ああっ! いい、おチンポイイにゃんっ! おマンコもケツマンコも、これが欲しかったのにゃあっ!」
「よかったっスねぇ、黒歌さん。ほら、ちゃんとお礼を言わないと」
「おチンポっ! おチンポありがとうございますにゃっ! 白音のためとか言いながら、その目の前でバイブにイかされて興奮しちゃう変態マゾメスネコに、ご褒美二本挿しセックスありがとうございますにゃあぁっっ!」
見るに堪えないほどドロドロに蕩けきった顔で、聞くに堪えない下品な声と言葉を吐く姉さま。そしてそれを、ドアの隙間から息を荒くして覗き見る私は、その身にお風呂場のような熱気を感じながら、姉さまと同じ粘ついた汁を垂れ流し始めた自分のお股を、気付かぬままぐちゃぐちゃと乱暴に揉みしだいていました。
そんな私が見つめる光景で、レルダンさんは姉さまをおちんちんでおかしくしながら笑います。
「デュフフっ! ようやく黒歌氏も乗り気になってきたでござるなぁ! 『丸木戸は普段とヤる時とで雰囲気が変わりすぎて気持ち悪い』なんて言う割に、いざ始めればいつもこうでござる!」
「オレ的には最高の反応っスけどね。心が折れたメスほどつまらないものはないっスから」
丸木戸さんも、曰く普段ではなくヤる時のような無法なことを言い始めます。
「とはいえ、少しうるさいな」
そしてすぐに声色のほうも“ヤる時”になって、指を鳴らして
「ほぶ、ふぶぅっ!?」
ですが今度は黒革だけではなく、穴だらけで中がスカスカのボールと、小さなフックが付いた紐が現れました。
ボールはよだれを零して泣き叫ぶ姉さまの口に、轡のように嵌って塞いでしまいました。意味のある言葉が消えうせ、獣の喘ぎ声が取って代わります。そしてそれに見合った姿に変えてやると言わんばかりに、フックは姉さまの鼻を引っ掛かけて上に引っ張り上げました。
鼻の穴が上向きに広がって、まるで豚さんみたいな無様な顔だと思いました。姉さまがそんな姿にさせられていることが恥ずかしくて、そしてとても興奮してしまいます。
けど、その姿を嘲り笑う丸木戸さんとジルダンさんの声で、私は辛うじて正気を取り戻しました。
「……助け、なきゃ……」
そもそも私は、姉さまを助けるためにここにいるのです。衝撃的な光景の連続ですっかり頭から抜け出ていましたが、思い出しました。
今の姉さまは、酷いことをされています。興奮していようが、姉さまの眼がどう見ても悦びで蕩けていようが、縄と革で拘束して口を塞いで前の穴とお尻の穴をおちんちんでズボズボ掘り返した挙句、豚さんの鼻にして屈辱的な思いをさせるなんてことは、絶対に“酷いこと”です。
なら止めて、姉さまを救わないと。
「主さまに、知らせなきゃ……っ!」
床の絨毯にぐっしょりと大きな染みを作ってしまっていることには気付かないふりをして、私は肩腕で、さっきからどうにもおとなしい日灯ちゃん抱きかかえると、主さまを探すために立ち上がろうとしました。
「おう、呼んだか?」
けどすぐに膝が崩れ落ちて、お尻が私の汁で濡れた絨毯の上に落ちました。びっくりしてせり上がった悲鳴をどうにか飲み下し、私はゆっくりと声のほう、背後を振り向きます。
「あ……主さま……っ!」
「よう白音。日灯共々いねェんで、探しちまったぜ」
にやりと笑う主さまが、私を見下ろしていました。
「ぱぁ!」と、日灯ちゃんが嬉しそうに顔を輝かせて主さまに手を伸ばします。ちなみに“ぱぁ”は、たぶん“パパ”と言っているんだと思います。証拠に姉さまは“まぁ”、私のことは“ねぇ”と呼んでくれます。
それだけ懐いてくれているということで嬉しくありますが、今に関してはその声に身を竦ませてしまいます。私たちが覗いていることが、部屋の中の姉さまたちにバレてしまうかもしれません。
だから後ろを向いた顔をこっそり戻し、伺おうとすると、
「心配すンな。ヤってる最中にちょっとした物音なんぞ、気付きゃしねェよ。黒歌のマンコ汁で水音もすげェしな」
片手で日灯ちゃんに構いながら、主さまはなんでもなしなふうに言ってドアの隙間に眼を向けました。
どうして、この異様な光景に動じていないんでしょう。どうして、ドアの奥の三人と同じよう顔でニヤニヤと笑っているんでしょう。
まるで、それを見慣れているかのような――
「何してンだ、なんてのは聞くまでもねェか。……どうよ、てめぇのねェちゃんの仕事場を初めて眼にした感想は」
「これが……お仕事……?」
姉さまは眷属になってからずっと、こんなことをして私たちを守ってくれていたのです。文字通り、自分の身を皆さんに差し出して。
「あァ。ウチは男所帯な上、どいつもこいつも絶倫の変態ばっかでなァ。タマからザーメンぶっこぬかねぇとまともに働きゃしねェのよ。血を見た後なら尚のことだ。よく働いてくれてるぜ? 黒歌は。……ほら」
あまりの事実に頭が働かない私に、主さまは眼で部屋の中を指しました。言われるまま、私も再び蹂躙される姉さまを覗き込みます。
「おふ……もうイキそうでござる……っ! しからば名残惜しいですが、使用済みにしてしまうのは丸木戸氏に悪いでござるし……」
レルダンさんが、姉さまの穴からおちんちんを引き抜きます。出て行く肉の棒を逃がすまいとお肉が先っぽの矢じりに吸い付きますが、非情にも無理矢理に引き離されて、ねばねばの涙を零しました。
そして、丸木戸さんがまた姉さまの体勢を変えました。今度はうつ伏せに倒され、両手を縛っていた荒縄が解けたかと思えば次の瞬間、木枷に変化して首を一緒に巻き込み、横並びに挟み込まれてまた縛められてしまいます。脚の拘束も解かれて地面に付きましたが、その代わり膝の裏に棒が括りつけられて、無理矢理がに股にさせられていました。
その間にも、ボーさんは姉さまの背に伸し掛かってお尻の穴を犯し続けていました。身体を倒され重力に垂れ下がった姉さまのおっぱいが、そのせいでピストンの振動をもろに受けて前後にぶるんぶるんと揺れて波打っています。彫られた模様、二つ重なったハートとそこから生える二股尻尾の刺青がくねくねと次々に形を変えるその様子は、真っ赤に熟れた乳首に揺れる宝石も相俟って、煽情的なダンスを踊っているかのようです。
さらにどんどん視線が伝って今度は顔。姉さまに獣の喘ぎ声を吐き出させるお口のボールも、またその形を変えました。球体から輪っかになって、無理矢理口を開かせます。
でろんと飛び出たピアス付きの舌の上に、レルダンさんは姉さまの汁で糸を引くおちんちんを乗せました。
「ほうら黒歌氏、大好物のチンポでござるよぉ。拙者のピアスのおかげで、より一段とおいしく……おうふっ! さ、さすがの食いつきでござるっ! そんなにされたら、拙者も我慢ならんでござるよっ!」
「んぶっ、えゃ……っ! ずぶ、じゅぞっ、じゅるるるるっ!」
極限まで飢えていたとしても、これほど必死にはならないでしょう。おちんちんを舌の上に感じた瞬間、姉さまは目を輝かせて首を突き出し、レルダンさんの肉棒を喉に呑み込みました。
それが自分の汁塗れなことなど、頭の片隅にもありません。根元の縮れ毛林に広げられた鼻を突っ込んで、下品な音を立ててしゃぶりつきます。頭を抱えられ、前の穴を犯していた時のように全く遠慮なく腰を顔に叩きつけられてもその吸いつきは衰えず、引き抜かれるおちんちんを追いかけ鼻の下を伸ばし、吸引で頬をへこませ不細工な顔になりながら、それでも幸せそうにうっとりと眼を蕩けさせていました。
けどその眼が、次の瞬間に伸びてきた黒革によって覆われ、塞がれました。そしてそれを成した丸木戸さんの手が、どぷんたぷんと踊り続ける姉さまのおっぱいを、乱暴に鷲掴みにしました。
「ぶに゛ゅぅっ!?」
「視覚が消えると、そのぶん触感が敏感になるんだよ。……注文通り、イキ狂わせてやるからさ!」
鷲掴みにしたその手が、まるで乳しぼりするように下がっていって、二指が乳首のピアスを引っ張ります。ぐにぃっと、千切れてしまいそうなほど伸びる乳首に、レルダンさんのおちんちんに犯される口から、歓喜の悲鳴を上げる姉さま。
その反応に気をよくしたのか、歯を見せ頬を歪ませる丸木戸さんの手は、さらに伸びておいしそうにボーさんのおちんちんを頬張るお尻の穴の下、羨ましそうにヒクヒク震えるおマンコに伸びて、入り口をなぞるように優しく撫で始めました。
「オレのじゃ、オルゴランさんの鬼チンも入るガバマンは満足させられそうにないけど……でもそれだけ広がるなら、これくらいは行けるだろ……ッ!」
そして一転して乱暴に、丸木戸さんの手が姉さまのおマンコに突き入れられました。
「う゛に゛ゅぶおおぉぉぉッッッ!!?」
「おっほぉ! チンポに響いて……これは、で、
野太い悲鳴。それを喉の中でおちんちんに直接浴びたレルダンさんが、腰を姉さまの顔に押し付けて気持ちよさそうに身を震わせます。竿にぶら下がるタマタマがキュウッと縮まり、脈動。おちんちんから何かを吐き出します。ゴキュッゴキュッと喉を鳴らして姉さまはそれを飲みますが、しかし飲みきれずにやがて頬が膨らんで、そして広がった鼻の穴から、吐き出された粘液が白い鼻ちょうちんを作りました。
「ウゥイ……ボーも、クロカのケツマンコに、種付ケ……ッ!」
そしてボーさんも、腰を姉さまのお尻に叩きつけました。肌に刻まれた、矢印に貫かれた十字の意匠がお尻のお肉と一緒に波打って、びくびくと震えます。接合部の隙間から、同じ白い粘液が漏れて飛び散り、ドアの傍の絨毯にひっかけられて生臭いその臭いを私の鼻に届けます。
臭いがそのまま私の下腹部に染み込み、燃えるようです。悪臭であるのに、もっと嗅いでいたいと思ってしまう臭い。肺いっぱいに吸い込んでしまう自分はもう止められず、さらにじゅぼじゅぼ丸木戸さんの腕にかき回されてむせび泣く姉さまのおマンコと、そして復活し、白を纏って再びお尻の穴を穿ち始めたボーさんのおちんちんを見つめ続けます。
その時ふと、主さまが呟くように言いました。
「……代わりてェか?」
「えっ!?」
心臓が、胸を突き破らんばかりに跳ねました。身体まで持っていかれて、中腰に立ち上がってしまいます。
大きな声を出してしまったとか、そんなことはもう意識にありません。顔が真っ赤になって、何も考えられなくなります。
そうやって思考が止まってしまった私の腕から、なぜだか満足げにお腹を撫でる日灯ちゃんを抱き上げ、主さまは続けました。
「あれだけの目に遭ってるお前の姉ちゃんの負担を肩代わりしてェかって言ったんだ。なんだ、何か勘違いでもしたかァ?」
「……あっ、い、いいえっ! 勘違いなんて……」
していない。私が姉さまとその立場を変わりたいとすれば、その理由は主さまの言う通り、姉さまを助けたいからだ。
私が動揺してしまったのは、断じて、期待を言い当てられてしまったからではない。
「で、どうだよ白音。お前、黒歌をラクにしてやりてェんだろ? なら手っ取り早いのはこれだ」
主さまは、私たちを助けて下さったあの優しさは何だったのかと思うほど、悪い顔で嗤いました。
「やるか?」
見下ろすその眼に、私は、
「……や、やります……っ!」
息を荒くしながら答えていました。
本作の題名が題名なので白音調教編をやっていいのか悩んでます。
それはそれとして感想ください。