『DRAGONBALL』から帰還した件! 作:成りきりコピー機
<ソーナ>
日本でも有名な武術家の家へ引き取られたと聞いていましたが………家の門前でも一際大きなお屋敷で中へ進んでみれば立派な道場があり、倉や離れが立ち並んで驚かされることばかり?
「え~と… 玄関は…?」
迷いながらもようやく玄関まで辿り着いた私はインターを鳴らしても誰の返事もなく、二~三回ほど鳴らしたもののやはり返事は返ってはこない。
「…仕方ないですね? ここはイッセーに連絡を…」
仕方なく、イッセーのスマホにかけましたが『お客様がおかけになった電話は電波の届かない場所にあるか? 電源が入っていないか…』とどうする事も出来ない状況で途方にくれやむを得ず、不法進入者覚悟で玄関から家の中へ入室すると居間らしき場所を発見…。 そこには明かりすら付けずに暗闇に一人座り込むイッセーを見つけた?
「どうしたの、イッセー? 電気も付けないで… あなた、一人で何をしているの?」
私は不思議そうに彼に近付くと…?
「ん…。 ソーナか、俺はどうしたらいいんだろ?」
「えっ? ちょっと、イッセーたら…?」
いきなり抱き付いてくるイッセーに戸惑いを隠せずに兎に角、落ち着かせて事情を伺ってみると…。
「…すまない。 つい動揺を隠せなかったから、あんなことを…」
「イッセー、あなたは此処の道場に引き取られたって聞いているけど………なんで、あなただけなの、一人だけって! まさか、蒸発なんてことは…?」
落ち込みの隠せないイッセーの表情からして何か知っているのかしら? もし、そうなら私に出来ることなら!
「ソーナ…転生悪魔とかが信じられるんなら… 転生者や女神なんてものが… 信じるのか?」
「はあ~?」
イッセーは何を言い出すのかと思えば…。
「…あのね、イッセー。 転生悪魔は私達の魔王様が開発した技術なのよ? それをいきなり…」
「俺の尊敬する師が… 実は… 女神と関わった転生者だったとしたら…?」
イッセーはそのまま、口を開く。
<イッセー>
めでたくソーナとリアス先輩の転生悪魔になれたことを報告しようと学校から帰宅した師匠の自室へと向かったら、そこで俺が目にした光景は…。
「し…師匠!」
そこにはいつものような威厳が漂うような雰囲気ではなく、布団に横たわり酸素マスクを付けさせられて痩せ細った武泰斗師匠がそこにいた。 俺は直ぐ様、師匠に掛け寄り添う。
「師匠! 師匠…、しっかり!」
「んん~…い…一誠なのか?」
薄れ行く意識の中で師匠は懸命に目を開くとこちらを見詰め俺も師匠の手を取る。
「ワシはもうここまでのようじゃ…最後に一誠…お前の顔を見られて思い残すことはない…」
「何を弱気なこと言ってンだよ! 師匠らしくもねぇ! 今、医師呼んでくっからな!」
ソッと
スーっと俺の肩に手を置こうとするのを察知して振り向こうとしたら杏子さんだった? それに椿姉に楓姉までいる。 …それに3人ともいつもとは違って大人しい?
「杏子さん! 師匠が虫の息なのに何をやって…?」
「ダメよ… イッセーくん… その人は死を望んでいるのだから…」
杏子さんは何を言っているんだ? いつもなら一目散に心配する人が! 椿姉しても『なんで早くわねぇんだ!』って騒ぎ立てる人が無反応はありなのか? 楓姉は…まあ、表情がちょっといつもとは固い…よな。
「死ぬことを望んでいるって…どういうことだよ?」
「…、それには… 先ずは… ワシから話すとする…」
武泰斗師匠は重い口元を動かしながら語り始めたぞ…。 先ず、自分は別の世界からこの世界へ転生召喚されたと…。 なんでも『世界災厄のピッコロ大魔王』の名が出てきた時は度肝を抜かれるほどのシュックでその魔王を封印したら意識を失い、気が付いた時には3人の女神が目の前に現れ『天国へ行くか? 別の世界に転生して新たな人生を望むか?』と問われ、師匠は転生転移を選んだそうなのだ…。 状況から察するに俺が転移してきた世界からやって来たと直ぐに気が付いた。
…俺も4人に全てを話した。 自分は中学時代に別の世界へ転移して、数年の間に修行と闘いの日々を送り『神龍』の願いにより元の世界へ帰還したことを! 俺としては師匠の世界とこの世界は繋がっているンじゃないかと話す。
「ハハハー…、まさかワシのいた世界に…数年もいなとはな… ハハハッ…ゴッホゴッホッ…」
師匠は笑えるはずもないにも関わらず、己の育てた弟子が達者だったことが余程に嬉しかったのか?
「恐らくは師匠が死んでからかなり時間が経ってそこへ俺が…。 亀仙人も鶴仙人も師匠の弟子に間違いないだろうからな?」
鶴仙人は殺し屋というのは残念に思い少し寂しげな表情だった… 亀仙人は昔からスケベだったのは変わらないが『武道の神様』と称えられたことが嬉しかったか普段は見せないはずが泣いたことは黙っていた。
「一誠、よく聞くんだ… これも何かの縁だろから言っておこう… ワシがお前を引き取ったのは… 初めにお前を見たとき、かつての弟子でもあった亀にそっくりだったからなんだ…」
「えっ! …って、ことは俺って亀仙人と同じスケベで将来ハゲるってこと?」
最後の発言で師匠は高らかに笑い声で爆笑! 師匠が本当に言いたかったのはそういうことではなく、初めは優柔不断でも『人を引き付け力に恵まれているから!』ということではないかと。 確かに亀仙人もスケベじいさんだが…あ~見えても弟子を持つ者の責任感は強かった…。 ピッコロ大魔王を倒すために己の命と引き換えに【魔封波】まで…、師という大役を任される者として尊敬するべき評価は少なからずあったとも思える。
「一誠… 別に亀のようになれとは言わんさ。 だが…もし、自分が弟子を持つ時が来たのなら、その時は… 分かるな…」
「はい! 師匠!」
師匠はそのまま、微かに開けていた目を閉ざしてながら眠るようにゆっくり息を引き取り目を開けることはなかった…。
それから、直ぐに杏子さん達も様子が…。
『では…、私達もこの辺で…。 さあ、あなた達もよ…。』
『はい!』×2
ホワ~♪
「アレ? 杏子さん? 椿姉? 楓姉?」
杏子さん達の姿が急に光に包まれたかと思えば変貌してゆくと…。
「…杏子さん達って、まさか?」
『ええ、イッセーくん。 私達は女神なのよ!』
コクン×2
いきなりの爆弾発言と共に杏子さん達が髪やら服装が様変わりしたことで動揺を隠せない俺。
『イッセーくん…、今まで黙っていて本当にごめんなさいね。 でも、武泰斗が二周の人生を全うさせたことで私達の役目は終わったの!』
「杏子さんや椿姉達が… なんで?」
話を聞く限りでは…、どうもどうやら武泰斗師匠が一周目の人生で『ピッコロ大魔王』との関連で
『イッセーくん…、これからは自分の足で人生を歩んで行きなさい。』
『イッセー。 私達がいなくてもしっかりね!』
『イッセーくん。 今まで楽しかったわ。』
杏子さんだけでなく、椿姉や楓姉も最後の別れの言葉を述べたかと思えば、スーっと姿が光に覆われ消失。
あまりの突然のことに驚きや絶句、俺の周りから親しい人が消え去り、再び一人ぼっちになった絶望と悲しみに見舞われ、何もかも考えることが出来ないまま。 学校も不登校になり連絡もせず、ただ天井を見上げて呆然と成り果てるだけだ。
元はと言えば、俺が悪魔に転生したことがいけなかったのだろうか…、と考えるようにもなった。 ソーナとリアス先輩に出会う以前から俺は恵まれていた。 杏子さんのような美人や椿姉や楓姉のようなナイスバディに囲まれいるにも関わらず、欲をかき過ぎた結果が…コレだ。