感性豊かな無表情ロリっ娘アンドロイドとゆる〜くエロい事する話 作:バリ茶
ある日の夜のことだ。
オタクくん、世界を救ってください──と言われた。
典型的な自堕落ダメ学生をやっていた俺、
大学二年、初夏の深夜。
停滞に停滞を重ねる起伏のない人生が、その時大きな転換点を迎えたのだ。
……と、ここまでは何か良い感じの物語が始まりそうな語り方をしたが、実際はロクでもない。
簡単に言うと、バトル系の百合アニメの世界に赴き、女の姿に変身しつつ百合の間に挟まって特定の少女たちを攻略することで、人類滅亡という未来を変えろという話である。簡単にしても情報量多いな。
他にも細かい要素はあるものの、つまりはヤバイ未来を何とかするために過去へタイムスリップした、というだけの話である。まったく荒唐無稽な話だ。
『……んっ。なんですかタイガ』
この目の前でベッドの上に寝転がっている、人の声とロボットボイスを足して二で割った様な、不思議な声音で反応する少女こそ、俺をこの世界へ誘った張本人。
明るい水色の長い髪を揺らし、高校の女子用制服の上から大きな白衣を着た無表情な少女の名はロボという。
「……ルームメイトがいないからって、油断しすぎじゃないか?」
『へーきへーき。部屋のドアをノックされたら、すぐ女の子に変身すればいいんです』
ロボ、という名前の通りこの少女は人間ではなくアンドロイドだ。
彼女は人類が滅亡した世界で唯一生き残った人物が作り上げた存在であり、言わば世界を救うための俺の相棒だ。
とある天才科学者を模した姿であるらしく、こいつが小さなネックレスに変身して俺がそれを装着することで、女子の姿に変身することができる。
百合アニメの女子高に潜入するのだから、女へ変身して正体を隠すのは必須条件だ。こうして男に戻り、見た目だけは美少女なロボとくつろいでいる姿を誰かに見られてしまったら、それだけでゲームオーバーである。ルームメイトの子も戻ってきたらかなりヤバイ。
『んん~。バケモノと戦う訓練もありましたし、今日は疲れましたね』
「……」
仰向けで寝転がっているロボ──そのスカートが少しだけ捲れている。
艶のいい太ももが曝け出され、下着は見えそうで見えない。
男の本能なのか、無意識にも視線が彼女の下半身に吸い寄せられてしまう。
『……あら、どうかしましたか、童貞』
「いつもクソみてぇに煽りやがるお前をどう黙らせようか考えてた」
『こわ~い』
バレる前に視線を外したはずが、一瞬だけ目が合ってしまった。
まさか太ももはおろか腰回りを凝視していたなんて勘づかれてしまったら、盛大な大ゲンカに発展してしまう。
そう、この常にジト目で眠そうな顔のロリっ娘アンドロイドは、俗にいう”生意気なメスガキ”なのだ。
いつでも俺に対してムカつく言葉を使いやがるし、少女たちを攻略しようと奮闘すれば、エロゲ主人公だの好感度アップだのほざいて茶化してくる。
仮にも未来を変えて世界を救うためのパートナーなのだが、なんだか距離感がちぐはぐだ。
喧嘩するほど仲が良いとは言うものの、コイツに関しては掴みどころがなくコミュニケーションが大変。ロボの好感度を数値化しろ、と言われても俺は無理だと首を横に振ることだろう。
『もしかしなくても、私のパンツを見ようとしてましたね』
「うっせぇわ」
『その答えは肯定ってことになりますよ~、うりうり』
俺の頬を指でつついてくるロボ。とても鬱陶しいが、彼女から香る甘い匂いが俺の冷静さを揺さぶってきているのもまた事実。
『まぁ、女の子しかいない学園ですし、自室も女子とルームシェア。性欲も溜まりますよね』
「ウッ……」
どうしても即座に否定できない。
この世界に来てからはアニメの様なトラブルばかりで、なおかつ一人になれる機会というのが皆無だった。
そのため禁欲、禁欲、禁欲の連続でもう我慢の限界だ。
別にそこまで性欲旺盛ではなかったが、ほぼいつでも自慰での性欲発散が可能だった一人暮らしをしていたせいで、この強制禁欲生活は中々に堪えるものがあった。
『ほら、ベッドに寝てください』
「えっ……」
体を起こし、ポンポンとベッドを叩くロボ。
『またお口でしてあげますから』
「でも……」
『鍵はかかってますし、ルームメイトが帰ってくるのもあと一時間後です。タイミング的には今しかないでしょう』
「う、うん」
言われるがまま、俺はベッドの上で仰向けに寝転がった。
するとロボは俺の股の間に座り込み、ズボンの上から軽く股間をさすり始める。
『まったく。困ったおチンポですね』
「……ごめん」
『はいはい』
ジィッ、とズボンのチャックを下ろしてゴソゴソすれば、あっという間に俺のペニスが露出された。
もう半分勃起していて、彼女にソレを見られた途端に下腹部へ身体中の血液が流れ込んでいく。
『あら、まだ甘勃起ですね。おっきくしちゃいましょうか』
「……情けなくなってきた」
『気にしないでください。私からの好感度は大して上がってないし、下がってもいませんから』
それって初対面の時の好きでも嫌いでもない状態から、何も変わってないってことじゃ──
『はむっ。んぅ……っ』
くだらない事を言う前に、ロボが俺のペニスを咥え込んだ。
『れぇろぇろ……くぷぷっ、んむっ』
「ろ、ロボ……っ」
『ちゅ、んぷぁ……おくひの中で、温めてあげまふね。ちゅぷ、じゅるっ』
上目遣いでこちらの様子を窺いながら、優しくスローなフェラチオを続けていく水色髪の少女。
これは半勃起しているペニスをしっかり大きくするためのマッサージの様なものだ。口で性欲処理する時にロボはいつもしてくれる。
──こんな関係になったのは、いつ頃からだったかな。
上述の通り常に気を張っていないといけないこの世界での生活で、すっかり疲弊してしまった俺が、ふと気の迷いで何かを言ってしまった気がする。
抜いてくれ、だっただろうか。
それまでは衝突しながらも互いをサポートし合う良きバディ関係だったと記憶しているのだが、疲れすぎて壊れた俺が突拍子もない事を口走った影響で、きっとこうなってしまったのだろう。
基本的にロボはナビゲーターであるため、これまでも頼み事はほとんど聞いてくれていた。
未来を救うため、という大義名分のおかげかもしれない。
世界の運命という重すぎる使命を背負わせている見返りなのか、それとも彼女からすれば単なるサポートの延長線上での行為でしかないのか。
なんにせよ、普段からジト目で無表情なロボからは、真意をくみ取れそうにない。
「はぁ、ロボ……」
つい声が漏れ、彼女の頭をそっと撫でてしまう。
いつものロボなら罵詈雑言を浴びせてくる場面だが。
『ちゅくっ、ちゅぷ……っぅんっ。どうしました、タイガ』
「い、いや、何でもない。ありがとな」
『んちゅっ、れろ……ふむ、まったく。ヒロインではなく、ナビゲーターキャラにえっちな事をさせるなんて、とんだ常識知らずですね貴方は。はぁむっ』
そう、
言葉も普段に比べて棘がなく、俺を甘やかすことに特化している。切り替えが早い。
『むぶっ、んっ……ぢゅるっ』
温泉のように温かな口腔内が心地いい。元々こういう事態も想定して作られていたのか、ロボの体は口だけでなく体全体が本物の少女のようで、軽く触れるだけでも興奮してしまう。
『ぷぶ……はぁ、んれぇぶ……っむ、じゅぶぶぷぅぅっ』
卑猥な水音が部屋の中で反響する。激しい快感こそないが、まったりと休まるような温かさとチンポへの確かな刺激で充足感を得ていた。
延々と持続していく安心する心地よさ。
それによっていつの間にか射精の準備が完了し、陰嚢から白濁液が上ってくる。
「ロボっ、もう……」
『はい、いいれふよ。んっ、っむ、ぷじゅ、れちゅぅ……んるぅ』
責め立てるような激しい動きはせず、あくまでゆったりとしたテンポのまま。
それでいて射精の引き金を引くようにほんの少しだけ、咥えている唇を動かし、柔らかい舌で裏筋を優しく舐め上げた。
『んれぇろっ、じゅぷ。……んっ♡』
「──ッ」
一瞬、彼女が優しく微笑む。それがトリガーとなった。
熱く滾ったザーメンが尿道を駆け巡り、鈴口から放出される。
『んぶっ♡ んっ、ぶっ、うぶぅ、ぷぶうぅっ……』
「はぁーっ、はぁ……っ」
『んぐっ、んうぅ……』
まるで放尿でもするかのような、開放感のある射精。
先端から心地良い流動を感じながら、ロボの口腔内に白濁液をドクドクと流し込んでいった。
それから彼女はペニスを咥えたまま精液を飲み下し。
快感が落ち着くまで優しく口の中で愛撫し、奇麗に舐め上げてからようやく行為は終わりを迎えた。
『んんっ……っぷは。ふぅ……はい、おつかれさまでした』
「……あぁ、うん。ありがとな、ロボ」
『チョロインではないので、そうやって褒めながら頭を撫でても惚れませんよ』
そんなことを言いつつも別に抵抗はせず、目を細めて大人しく撫でられるロボ。まるで猫みたいだ。
しかしこの様子から見るに、あくまで性欲処理──というか世話の一環のつもりらしい。
ある意味この少女らしい認識の仕方だ。
『メンタルよわよわ。エロゲの主人公ならヒロインとえっちするまで、オナニーすらしないんですよ』
「モブ出身だから……ごめんな……」
『わっ』
衣服を整え、改めて彼女を抱擁した。
ここまできたらいよいよロボには勝てない気がする。俺は道を誤ってしまったのかもしれない。
『もう、すっかり甘えん坊モードですね。はい、よしよし』
「相棒~~」
『はぁ……普通だったら相棒に性欲処理なんてさせないんですよ。本当にダメダメですね、タイガは』
頭を撫でられて俺は本当にダメになってしまった。このまま寝てしまいそうだ。
こんな状況にまで堕ちてしまったら、俺はもうとことんロボに甘えきってしまう気がする。少女たちの攻略なんて夢のまた夢だろう。面目ない。
◆
「ロボっ」
後日。授業を抜け出し、誰もいない屋上で女の変身を解除し、早々にロボを抱きしめた。
『何です馬鹿タイガ。また手でシコシコしてほしいのですか?』
「我慢できなくて……」
『あーもう、分かりましたから。そんな強く抱きしめないでください』
多分すでに取り返しのつかない、間違ったルートを進んでいるんだろう。
この状況ではとことん堕落するか、相棒に心の底から依存してしまうかの二択だ。とてもヒロインの攻略を命じられている存在とは思えないな。
『よしよし、ゆっくりでいいですから、ちゃんと世界を救いましょうね』
「あぁ、がんばる……」
果たして俺は本当に頑張れるのか。
ここではないルートを進んでいる別世界線の俺にでも、その答えを教えてほしい気持ちだった。