二亜リビングヘル 作:ラスティ
人魚の肉を食べると不老不死になれるっていうし、精霊の血肉にも何かしらのご利益がありそう。二亜のもも肉で作ったから揚げ食べたい……食べたくない?
壮絶な水責めと電気攻めをその身に受け、尋常ならざるダメージを身体と脳に負った二亜。
本来ならそのまま死んでもおかしくない有様であったが、医療用顕現装置がそれを決して許しはしない。酸素不足により死滅した脳細胞も、激しい高圧電流に炭化してボロボロに崩れ落ちた局部も、今やすっかり元通り。いつでも凄惨な拷問を受けられる用意が整っていた。
「も、もう、嫌だっ……! お願いだから、いっそ殺して……!」
尤も身体を治療されようと、心の傷の治療はされない。度重なる苛烈な責め苦にすっかり心を折られた二亜は、泣きじゃくりながらひたすらに死を願う。
だがもちろん、この場に真っ当な良心を持つ者など一人もいない。故に二亜の願いは誰にも聞き届けられることなく、次なる拷問が始められようとしていた。
今回の二亜は拷問台に大の字に固定された状態であり、自由に動かせるのは固定されていない指と頭くらい。そんな状態で恐怖に駆られて左右を見回してみれば、台に置かれた謎の物体の数々が目に入る。大半は金属製の棒のような物であり、先端が平たくなっていたり、ギザギザになっていたりと様々だ。これで殴打されればかなり痛いだろうが、その程度の可愛らしい拷問で済むはずがなかった。
「ひっ……!?」
男の一人がその金属棒を手に取りグリップを握ると、あろうことか先端の平たくなった部分が徐々に赤熱し始める。明らかにまだ一メートル以上は離れているはずだというのに、熱せられた空気が肌に伝わってくるほどだ。
これが最新の暖房器具か何かで、凍える二亜を温めるための平和的な道具ならばどんなに良かっただろうか。しかし残念ながら平和的でも無ければ、温めるだけで済むわけも無い。
「ぐっ!? ぎ、いぃぃいぃっ……!?」
ジュッっと上がるのは、熱したフライパンで肉を焼いていくような小気味良い音。
もちろん二亜も焼肉は大好きだ。しかし自分の腹に赤熱した金属の塊を押し当てられ、自分の身体を焼き肉にされている今は非常に受け入れがたい音であった。
「あ、ぎっ、ああぁああぁぁああぁっ!!」
押し付けられた部分の肌が瞬間的に焼け爛れ、ボロボロに焦げていくおぞましい感覚に襲われる二亜。
必死に身を捩って高熱から逃れようともがくが、拷問台に拘束されている以上は逃れることなどできはしない。そのまま肌の下の肉までをも焼かれていき、苦悶の悲鳴を上げることしかできなかった。
「はあっ、はあっ……! うっ――!?」
腹が焼かれ終わっても、もちろん責め苦は終わりではない。高熱で蹂躙された腹部の激痛と熱さに呼気を乱す二亜の髪が、別の男の手で鷲掴みにされ引っ張られる。
それ自体は二亜がこれまでに受けてきた拷問に比べれば、最早蚊に刺されたような痛みに過ぎない。しかし無理やりに顔の向きを変えられ、目の前に別の赤熱した金属棒を突きつけられれば話は別だった。
「や、やめ――があぁあああぁあぁあああぁぁぁぁっ!?」
目が痛くなるほど真っ赤に熱された金属の塊を、今度は頬に押し付けられる。耐え難い熱と痛みに絶叫を迸らせる二亜だが、最も耐え難いことは別にあった。
それは自らの肌が焼かれていく音をすぐ近くで聞き、自らの頬が焼かれていく臭いを至近距離で嗅がされていること。水分と油分が弾けながら蒸発していく過程を、香ばしい香りが焦げ臭さに変わっていく過程を、強制的に自らの肉で味わわされる。信じがたいほどの吐き気と不快感に気が狂いそうになりながらも、激痛と高熱にのた打ち回るしかない二亜であった。
「あああぁああぁぁあああぁぁぁぁああああぁぁっ!!」
そんな二亜の身体に、男たちは赤熱する金属棒を容赦なく押し付けてくる。足の裏から始まりふくらはぎや太ももを焼き、手の平から上へ向かい前腕や二の腕を焦がし、時には拷問台をひっくり返されて無防備な背中の部分までをも。
自らの身体が少しずつ焼かれていく耐え難い苦痛に、二亜は文字通り喉が張り裂けるほどの悲鳴を上げ続けた。
「がはっ……! ごほっ、ぐっ……はっ……!」
そうして最早全身の肌の感覚が半分以上失われた頃、ようやく男たちは手を止める。
全身を襲う灼熱の激痛が止んだことで二亜の血反吐混じりの悲鳴も止むが、まだ焦げ切っていない肉が発する激痛は変わらず全身を走り抜けていた。その痛みすら叫びを上げたくなるほどの苦しみであったが、今までの責め苦の苦痛に比べればまだマシな方だ。
しかし無論、その程度の生易しい拷問で終わるわけがない。
「え……」
男たちが新たに手に取ったのは、まるで拳銃を思わせるフォルムの謎の物体。引き金のような部位に指をかけると、あろうことか銃口染みた先端に火が灯った。それもマッチのような儚げに揺れ動く赤い光ではない。鉄でも焼き切らんばかりに、静かでありながらも力強く燃え盛る青白い炎。間違っても人に使うためのものではない、ガスバーナーの火であった。
「ひっ……! や、やめ……やめっ……!」
細く圧縮された燃え盛る炎がゆっくりと迫ってきて、恐怖に震えながら懇願する二亜。
しかしもちろん二亜自身考えるまでも無く理解していた。どれだけ無様に許しを乞い願ったとしても、自分を待ち受ける苦しみから逃れることはできないのだと。
「ひっ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
バーナーの火が慎ましやかな胸元に近づけられ、ジリジリと迫る熱さに悲鳴を上げる。
先程は熱せられた金属を押し付けられて一瞬で焼かれていたため、熱さよりもむしろ痛みとして認識していた。だが今回は遠火でじわじわと嬲るように焼かれているため、先ほどまでよりも耐え難い炎熱の苦しみをはっきりと感じさせられていた。
「あ、あづっ! あづいあづいあづいいいぃぃぃぃいいぃぃぃいっ!!」
そうして両の膨らみを遠火でじっくりと炙られ、胸元を襲う尋常ならざる熱さに叫び悶える。
白い肌もピンク色の乳頭も、炎に熱せられた熱い空気に舐められ、一切合切纏めて真っ赤に腫れ上がる。無論その程度で終わりはせず、そこから更にグツグツと肌が泡立ち水膨れへと変貌していく。
「ああぁぁぁああぁぁぁああぁぁぁっ!! ぎゃああぁぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁっ!!」
自身の肌が熱湯の如く煮え滾る耐え難い感覚に、二亜は喉が張り裂けそうになるほどの絶叫を迸らせて全力で暴れ逃げ出そうとする。
しかし顕現装置と拷問台の拘束具で二重に拘束されているこの状況で、逃げ出すことなどできるわけがない。そのため二亜は仄かな膨らみをじっくり炙られる苦痛を、絶叫を上げながら受け止めるしかなかった。
「あ、ぁ……う……もう……ぐすっ……許し、て……!」
そうしてじっくりと胸の膨らみを焼き尽くされ、痛覚を感じる神経すら焦げ死んで完全に炭の塊になった頃。自らの乳房が焼け焦げていく感覚を丹念に味わわされた二亜は、苦痛と悲哀にすすり泣きながら許しを乞う。
これほどの責め苦に相応しい大罪を働いた過去の一つでもあれば、自分への罰だと甘受することができたかもしれない。だが二亜には罪など一切無いのだ。これはあまりにも理不尽で残酷すぎる仕打ちであった。
「あ、やっ!? 嫌だああぁぁぁぁあぁぁぁっ!!」
もちろん男たちは泣き落しに動じるようなまともな精神は持ち合わせておらず、更なる責め苦に移るため二亜の両脚を開かせていった。
むしろ子供のように泣きじゃくる姿が琴線に触れるようで、下種な笑みを浮かべながら二亜の開かせた脚を固定していく。抵抗の余地など存在せず、すぐに脚をM字に開脚させられた状態でがっちりと固定される。
当然ながら秘部は露わとなっており、今度はそこを徹底的に燃やされることなど考えるまでも無く明らかであった。
「ひっ……!?」
だが、悪夢は二亜の予想の上を行く。開かれた股の間に立った男が手にしていたのは、バーナーがまだ可愛らしい道具に見えるほど恐ろしい代物。
その形状はまるで削岩機。自転車のハンドルのような持ち手と、長い極太の金属棒から成る拷問道具だ。拷問道具と断定できるのは、金属棒部分に返しの如く鋭い刃がずらりと並んでいるため。
工事に使うなら引っかかって滑らかに動かなくなる返しは全く必要ない。アレは石や岩盤を壊すためではなく、人間の肉体を内側から壊すためのものなのだ。
「や、やめてやめてやめてやめて――があぁぁぁああぁぁっ!!?」
生娘の如く必死に泣き叫びながら懇願するが、願い虚しく二亜の秘部は金属棒で一気に貫かれた。おぞましい無機物に処女を奪われ、苦悶の叫びを上げながら悶絶する。
処女膜を容易くぶち抜かれた痛みは酷く耐え難いものだったが、巨大な金属塊が今にも膣を引き裂きそうになっている激痛に比べればまだマシであった。
しかしこれでもまだ責め苦は終わりではない。むしろここからが本番だとでも言うように、二亜の胎内に深く沈み込んだ金属棒は徐々に熱を帯びていった。
「えっ……? う、嘘、でしょ……? 待って待って待ってやめてやめてやめ――ギャアぁぁあァぁぁぁアアぁぁあァアッ!!」
ほんのりとした温かさが急激に熱さを増していき、最早悲鳴どころか獣の咆哮が如き激しい悲鳴を上げる二亜。あまりの耐え難さに拘束された手足を千切らんばかりに必死に身体を振り乱し、逃れようと泣き叫びながら全力でもがく。
先ほどまで散々肌を焼かれ焦がされていたが、今度は身体の内側を直接焼かれているのだ。腹の中に燃え上がる炎を抱えているかのような高熱の責め苦は、数々の拷問を受けてきた二亜でも堪えきれない地獄の苦しみだった。
しかし、真の地獄はここから始まる。削岩機のようだという印象は間違いではなかったらしく、重厚な駆動音を響かせながら金属棒が異常なまでの速度のピストン運動を開始した。
「ギィぃ――――――――――――――――ッ!!」
鋭い返しの並んだ赤熱する金属棒が、文字通り削岩機の如き激しさで胎内を出入りする。敏感で柔らかい胎内が焼かれ、引き裂かれ、殴打されていく三重苦。想像を絶するその苦しみに、二亜は最早悲鳴すら上げられない。あまりの苦痛に噛み締め食いしばった歯はビキビキと砕け、握りこんだ拳は爪が刺さるどころか掌の肉が抉れるほど。
耐えることなど不可能な苦痛にすぐさま気を失うものの、即座に意識を引き戻される。明滅する蛍光灯のように意識の消失と覚醒を幾度も繰り返しながら、胎内を徹底的に破壊される苦痛を味わわされていく
いよいよ自分は死ねるかもしれない。口から泡を吹き白目を剥いた死に体の状態で、死への絶望ではなく死への希望を抱きながら、二亜の意識は深い闇の中へと落ちて行った。