二亜リビングヘル 作:ラスティ
⋇追記
寄せられた感想の中にとても興奮するシチュエーションがあったので、せっかくだから書いてみたぞ! でも短すぎたのであとがきの方に付けたしました。感想欄に書くのは何かダメっぽいらしいので。
「お願い、殺して……もう、殺して……!」
最早心が壊れかけ、ただひたすらに殺して欲しいと懇願し続ける二亜。
壊れたレコードの如く死による救済を願い繰り返し続ける二亜は、今まさに新たな拷問にかけられようとしていた。全体的には前回と同じく拷問台に拘束され、男たちと拷問道具に囲まれた状態だ。
異なるのは拘束の度合い。足枷や手錠で大の字に拘束されているだけではなく、顕現装置によって一切の身動きすら取れないほど厳重に拘束されていた。例えるならコンクリートの海に沈められたような状態であり、指先一本動かすどころか呼吸すらままならない。
にも拘わらず、首から上だけはまともに動く。ただそれは二亜にとって救いでは無かった。自由な口があるからこそ悲鳴が上がり、表情が動くからこそ恐怖や苦痛に顔が歪む。単純にこの方が男たちが楽しめるからこそ、首から上だけは拘束の対象外なのだろう。
この拘束がどのような拷問のためなのかは最早想像すらつかないところだが、二亜の身体自体は医療用顕現装置によって綺麗に肉体のダメージが修復され、いつでも厳しい拷問を受けられる状態へ整えられている。故に二亜の意思がどうであれ、凄惨な責め苦を避けることなどできなかった。
「あ、あぁぁ……!」
見れば二亜の身体や顔の横には、手術器具などを置くための器械台が幾つも設置されていた。その中にあるのは様々な形状・長さの金属針。注射針のような細長く鋭い物から、手の指と同程度の長さと太さの物、果てはノコギリの如き凶悪な凹凸が螺旋状に並ぶ恐ろしい物まで。
そして男たちが手にしていたのは、拳銃のようなフォルムの物体。前回のバーナーと似ているが、決定的に異なる部分が一つ。それは銃口と呼ぶべき部分から伸びる、器械台に並べられている物と同種の金属棒の存在だ。二亜の恐怖を煽るように男たちがトリガーに指をかけると、重い駆動音を響かせながら金属棒――ドリルが高速で回転していく。
そこまでされれば、現実を受け入れたくない二亜も受け入れざるを得なかった。今からあの電動ドリルで、身体に穴を削り開けられるのだと。
「――ひっ!?」
自身の右の太腿に何か冷たいものが触れた感触を覚え、咄嗟にそちらへ視線を向ける。
見ればそこにはがっちりと固定された自身の太腿と、その曝け出された白い肌にドリルの先端が触れている恐ろしい光景が広がっていた。
「や、やめっ――ああぁぁああぁぁぁぁぁっ!!?」
そして重い駆動音と共にドリルが回転を始め、二亜の太腿を抉り始めた。
高速回転する鋭く尖った先端は容易に肌を突き破り、肉に食い込んで螺旋を描きながら引き裂いていく。飛び散る自らの赤い血肉が壁や天井を汚していく恐ろしい光景を眺めながら、太腿に穴を開けられる痛みに叫びを上げる二亜。
拘束の度合いが尋常でないため、どれほどの激痛であろうと身体を振り乱して逃げることも、痛みをほんの僅かでも和らげることもできない。できたのは喉が張り裂けんばかりに悲鳴を上げることだけであった。
「ぎっ、ああああぁぁぁぁぁぁっ!!」
その状態で左の太腿にもドリルが突き込まれ、倍増した苦痛に絶叫を上げる二亜。
間違いなく凄惨極まる拷問であったが、二亜にはこれがまだ手加減されていることが分かっていた。何故なら今、ドリルで抉られているのは肉だけだからだ。明らかに骨は避けており、これまでの経験からそれが優しさによるものではないと理解させられていた。
「はあっ……! はあっ……! う、ぐううぅっ!?」
そうして両の太ももにぽっかりと穴を開けられた後、呼吸を整える間もなく次の部位への責め苦が始まる。
左右から男たちの手が伸びてきて、二亜の仄かな膨らみをがしりと掴む。搾り上げるような力で握りこまれ、真っ白な頂きは途端に赤く色付いていく。無論、膨らみが握りつぶされる程度の優しい責め苦などありえない。その証拠にドリルの不気味に輝く鋭い先端が、二亜の両胸に咲く桃色の突起へと挿し込まれた。
「い、いや――ぎゃああぁぁぁああぁぁあああぁぁぁぁぁっ!!」
その状態で回転が始まり、綺麗な桃色は血霞となって消し飛ぶ。敏感な箇所を削り潰された感覚は耐え難く、血反吐交じりの絶叫を迸らせる二亜。胸から飛び散る血肉が顔にかかり、絶叫を上げる口の中にまで入っていくが、それが分かっていても叫びを止めることができる痛みではなかった。
今まで数々の拷問を受け尋常でない苦痛に苛まれてきたものの、苦痛に慣れることなど全くない。今も二亜は身体を痙攣させながら、胸を抉るドリルがそのまま心臓を貫いて欲しいと切実に願っていた。
「あ、ぐっ……ぎいいぃぃぃっ……!」
だがもちろん、そんな救いは訪れない。ドリルの先端が乳房を貫き肺に達するかと思われたその寸前、ハンドドリル本体がストッパーの役割を果たし、ドリル部分が進行するのを妨げる。
形状はともかく、何故長さが異なるドリルが幾つも用意されていたのか、二亜はここに来てようやく理解した。アレは抉る部位ごとにドリル先端を変えることで、心臓などの命に関わる重要器官にダメージを与えないよう、抉る深さを調整するための物なのだと。
「ひっ……!?」
尤もそれは、重要臓器が詰まっている胴体や頭部の話。手足にはあまり関係の無い話であり、それを示すように男たちは思い思いの長さと形状のドリルを携え、二亜の両手両足にハンドドリルを押し付けていた。
「――ギャアアァァァァァァァッ!!」
そして、何本ものドリルが同時に回転。手指を爪の先端から指の根元に向けてキリのような細く長いドリルに抉られ、太腿を大腿骨ごと角型のドリルで砕かれ、踵をらせん状の極太のドリルで破壊される。
先ほどの肉を抉るだけの拷問が可愛く思えるほどの仕打ち。情け容赦なく肉の下の骨格を粉砕され、両手両足を駆け上がる未曽有の激痛に二亜は絶叫を上げた。
「アアァァァァッ! ぐっ、ギ……ガアああァァァァァァ!!」
血が滴り千切れそうになるほど強く唇を噛み締め、割れそうになるほど激しく歯を食いしばり、必死に痛みを和らげようと試みる二亜。
しかし同時に幾つもの箇所を削り壊されていては、痛みが和らぐ余地もない。手足を徐々に破壊されていく耐え難い激痛の数々に、二亜は血反吐交じりの悲鳴を上げることしかできなかった。
「アアアアァァァァァァァァァァッ!!」
二亜がどれだけ泣こうが喚こうが、拷問の手は一切緩まない。人差し指の先端から根元まで風穴が開くと、今度は中指が同じ目に合う。大腿骨は数センチごとに砕かれていき、両の踵が破壊されれば今度は膝や肩が破壊される。
常軌を逸した激痛に二亜は失神するものの、身体を抉り壊す金属棒が無理やりに意識を覚醒させて逃がさない。そうして二亜は数えきれないほどの失神と覚醒、激痛に絶叫するという悪夢のループをいつまでも繰り返して行った。
「あ……ぅ……ぁ……」
そしてどれほどの時が経った頃だろうか。ついに身体を穿つドリルの数々が動きを止めた。
皮肉なことに、二亜が死を迎えるよりも壊す場所が無くなる方が早かった。最早二亜の全身は血塗れの穴だらけであり、特に手足の関節部など滅茶苦茶に削り壊されスポンジのようにスカスカになっている。この状態でも死なない精霊の耐久力はやはり呪いでしかなかった。
とはいえ、壊す場所が無いのなら拷問はこれで終わり。だからこそ、二亜は張り裂けて血が滲んだ喉から安堵の吐息を零したのだが――
「……ぁ……え……?」
男たちはまた新たなドリル先端部を手に取り、その手に握ったハンドドリルの血塗れの先端と取り換えていく。もう壊す場所などどこにも無いと言うのに、まるでこれからがメインディッシュだとでも言うように、おぞましい笑みを浮かべながら。
そうして男たちが手にしたハンドドリルの先端には、数センチ程度の長さしかないにも拘わらず、指よりも太い先端部が不気味に輝いていた。その癖先端は全く尖っておらず、骨を抉り壊して穴を開ける目的なのが目に見えて分かる、残虐なフォルムであった。
「ぁ……う、そ……や、やめて……!」
そんな恐ろしいものを手にした男たちは、あろうことか拷問台に拘束されている二亜の頭を囲むように近付いてきた。まだ無傷で、壊されていなかった頭部へと。
側頭部に、頭頂部に、後頭部に。頭部の至る所に冷たい金属棒が触れる感触を尋常ならざる恐怖と共に感じ、二亜は震えながら必死に乞い願う。
無駄だとは分かっていた。どれだけ泣き叫び乞い願おうと、男たちは嬉々として拷問を続けることも分かっている。しかしそれでも差し迫る未曽有の苦痛を前に、気丈に振舞うことなどできるわけがなかった。例えこれでついに死ねるのだとしても。
「――ガアアあァァぁぁぁあアアぁあぁアアァぁァァッ!!」
そして、頭部に触れていた金属棒が回転を始めた。薄い頭皮は瞬く間に削り開けられ、分厚い頭蓋骨がガリガリと削り取られていく。想像を絶する激痛に、二亜は喉から血を迸らせながら獣の咆哮が如き苦痛の叫びを上げる。
「グッ、ギいいイィィぃぃ、がアアぁあァあアぁァぁああぁァッ!!」
髪がドリルに巻き込まれブチブチと引き抜かれていく痛みなど、最早気にもならないほどの激痛が頭部を貫く。必死に歯を食いしばって耐えようとするが、噛み締めた歯がビキビキと砕けていくだけで痛みは毛ほども和らがず、むしろそのせいで新たな激痛が生じるだけであった。
しかしそれが分かっていようと、大人しく受け入れられる痛みではない。頭蓋を削られる痛みも然ることながら、脳に響く強烈な振動がどうしようもない吐き気となって二亜を襲っていた。
「ガッ、ア……ぎ、イィ……!!」
身体中に穿たれた穴の痛み。頭蓋骨を何本もの極太のドリルで削り壊される激痛。尋常でない振動による脳みそをかき混ぜられているような不快感。そしてここに至るまでに身体に刻み込まれた、数々の拷問による恐怖と苦痛。
いかに強靭な肉体を持つ精霊と言えど、その精神は人間と同じ。そして肉体は顕現装置で綺麗に再生されてしまう。故に常軌を逸した拷問の数々をその身に刻まれ、肉体よりも先に精神が終わりを迎えるのは当然の事であった。
「ア……あ、ァ……」
自我が、意識が、思考が徐々に千切れてひび割れていく。
だがそれと同時に、二亜が感じていたあらゆる苦痛も薄れていた。穴だらけの身体の痛みも、今正に頭蓋を穿たれている痛みも、何もかも。
だからこそ精神的な死を迎えつつある今この時、二亜の胸の内に沸き上がっていたのは純粋な喜びだけであった。この地獄から解放されるという、唯一無二の幸福に対する。
その感情がDEMの求めているモノとは異なるからこそ、これで終わりなどではないということに気付かないまま、二亜の意識は束の間の闇へと落ちて行った。
⋇始まりに戻る
実は今回のお話、かなり悩みました。それというのもドリルで穴を開ける時、どんな風にすれば重要臓器を傷つけずに苦しめられるか良い案が浮かばなくて……そのせいで最初の案ではドリル部分が一定以上深く到達しないよう、二亜の身体の周りに覆いをつけてそこから穿つみたいな感じになってました。ただ絵的に美しくなかったので、半分くらいまで書いた後全削除して今回のように部位によってドリルの長さを変える方向に落ち着きました。
さて、今回でひととおり輪姦と拷問を終えたわけですが……次は何をしようか考え中。とりあえず二亜にはもっと苦しんでもらいたい(ドS)。参考にするため、ピクシブの方では作品アンケートを出してるので、良かったらそっちもどうぞ。総員、選択!
⋇追記。日常のふとした瞬間にフラッシュバックして、その後士道さんに慰められる二亜? 分かりません、こうですか?
「あ……」
士道をからかい楽しみながら歩いていた二亜は、突如として聞こえてきた音に足を止めた。
どうやら近くの土地で工事が行われていたらしい。それなりに距離があるというのに、唸りを上げる重機の駆動音や、岩盤を削るドリルの激しい騒音が届いてくる。耳が痛くなるような騒音公害に、隣で士道も眉を顰めていた。
「これは別の道通った方が良さそうだな。回り道になるけど向こうから行こうぜ、二亜――二亜?」
士道がそう提案してきたものの、二亜はそれを全く認識していなかった。何故なら二亜の意識は耳に届く騒音と、それが想起する悪夢の如き記憶に縛り付けられていたから。
それは二亜の心と体に深く刻み込まれた、未来永劫消えないトラウマ。DEMに囚われ、精神崩壊と記憶処理を繰り返されながら常軌を逸した拷問に晒され続けた、地獄そのものの記憶。耳に届くドリルが響かせる重い駆動音が、ドリルによって二亜の全身を穿ち破壊した拷問を容赦なくフラッシュバックさせていた。
「あ、あぁ……ああぁぁっ……!」
「おい、二亜!? 二亜! しっかりしろ!」
今にも失神しそうなほど全身から血の気が引いているにも拘わらず、心臓は早鐘のように脈打っている。それなのに全身が冷たく強張り震え、冷たい汗が次から次へと浮かんでは流れていく。
今すぐ叫びながらこの場を逃げ出したいところだったが、恐怖に固まった足はピクリとも動かない。故に二亜はそのまま悍ましい記憶と苦痛に心を蝕まれていき――
「んっ……!?」
――自分を失う寸前に、救いの手が差し伸べられた。正確には凍える身体が力強い温もりに包み込まれ、小さな悲鳴が零れる唇が愛情深く塞がれた。士道に固く抱きしめられ、キスをされていると気付いたのは、そのまま数秒ほど経過してからだった。
「ん、ぅ……っ……!」
唇同士が触れ合う感触と、男に身体を抱きしめられている感覚に、思わずまた別のトラウマを想起させられる二亜。
二亜が味わった苦痛は痛みだけではない。何十人もの男たちに無理やり唇を奪われ、締め付けるように固く抱かれながら、数えきれないほどに中出しされて女の尊厳を徹底的に踏みにじられた経験すらあるのだ。それこそ穢されていない場所など存在しないほどに。
「むぅ……ふ、ぅ……!」
だからこそ今の士道が欠片も欲望など抱かず、ただ二亜を落ち着かせ慰めるために行動しているのだと理解できた。
キスは優しく甘く、愛情深く。身体を抱きしめる腕は力強くも、決して暴力的ではない。優しさと労わりに満ちた抱擁と口付けがそこにあり、胸に溢れる幸福感が次第に二亜の悍ましい記憶を塗りつぶして行った。
「ぷはぁ……」
しばらくして二亜が落ち着いたのを悟ったのか、士道は口付けを終えて唇を遠ざける。
二亜は若干の物足りなさを覚えていたが、身体を優しく包む腕はそのままであったため、ひとまずはこれで我慢することにした。
「……ごめん、士道……情けないとこ、見せたね……」
「いや、気にするなよ……そんなことより、早くここから離れるぞ」
「おっ……」
僅かに固さの残る微笑みを見せた士道は、二亜の身体を優しく抱き上げた。もちろん抱き方はお姫様抱っこ。散々身体を穢され弄繰り回された自分には似合わない抱き方に、思わず二亜は苦笑する。
「ははっ。あたしにお姫様抱っこは似合わないんじゃないかなぁ……?」
「……これが嫌なら、背負う方でも良いぞ? どっちが良い?」
「……いや、このままでいいよ。あたしには背負って役得になるようなモノはないしね。あ、待った。少年は脚派だったっけ? それじゃあ背負った方があたしのムッチリした太ももをガッシリ掴めるんじゃない?」
「はあっ……もう脚派でも何でもいいから、大人しくしてろ。帰ったら幾らでも話に付き合ってやるからさ」
まだ残っている身体の震えを誤魔化そうと軽口を叩くものの、身体を士道に抱きかかえられているため見抜かれてしまったらしい。呆れた口調ながらも労わりが感じられる声で、士道はとても優しく言葉をかけてきてくれた。
「うわっ、めっちゃ優しい……もうお姉さんの好感度うなぎ上りだよ。何ならこのままホテルに連れ込んでも良いよん? お姉さんが優しくムキムキしてあげるぞ?」
「……やっぱこのまま置いてって良いか?」
「ああっ、冗談だよ少年! こんなところに置いてかないで! 少年に置いてかれたら反転しちゃうっ!」
さすがに少々おふざけが過ぎたのか、士道は恐ろしいことを尋ねてきた。
しかし言葉とは裏腹に決して離すつもりは無いようで、二亜を抱きかかえる士道の腕はとても優しく力強く、安心して身を任せることができた。愛され、護られていると実感できるその暖かさに、二亜は大人しく身体を預けるのであった。