二亜リビングヘル 作:ラスティ
二亜ソープ1
「え……何、ここ……?」
頭を乱暴に掴まれ、尻から火が出そうになるほど雑に引きずられていずこかへと運ばれた二亜。そうして乱暴に放り投げられ辿り着いた場所は、思わず今の自分の状況を忘れそうになる場所であった。
開けた明るい空間の中に漂う心地良い熱気。広々としたへこみの中になみなみと張られた湯気の立ち上るお湯。そして壁際にはシャワーと鏡が立ち並ぶその光景。それはどこから見ても銭湯や温泉の類であり、先ほどまで冷たい牢の中に閉じ込められていた二亜としては、あまりにも現実味の無い光景だ。
精霊の生態を調査する研究室や、二亜を慰み者にするために男に溢れたむさ苦しい部屋に連れて行かれることなどは覚悟していたものの、さすがにこれは予想外で目を丸くするしかなかった。
「ここでひとまず温まれ、なんて優しい事考えてくれてるわけはないだろうし……これってやっぱり、そういうこと?」
ここは恐らく、DEMの施設の職員浴場か何か。ここに務める職員たちはきっとここで汗を流し、身体を清めているに違いない。
ならば曲がりなりにも女である二亜が、男たちにここに連れて来られた意味など一つしかなかった。恐る恐る背後を振り返り目に入ったのは、いつのまにやら服を脱いだ男たちがニヤニヤと笑いながら二亜を見下ろしている光景。
要するにここで風俗嬢の如く男たちに奉仕しろ、ということなのだろう。一見脱走のチャンスにも見える状況だが、現実はそこまで甘くなかった。何せ今の二亜の両手両足、そして首には錠や枷染みた顕現装置が嵌められているのだから。
恐らく逃げようとした瞬間に何らかの制裁が発動するに違いなく、それでなくとも動くのが億劫になるほどの拘束が常に為されているのだ。それに目に映る顕現装置が手足と首にあるだけで、実際には壁の後ろや床の下などに数えきれないほどあってもおかしくない。
風俗嬢になるなど死ぬほど嫌でやる気も無いものの、かといって逃げ出すことも不可能なこの状況。あまりにも酷い詰みの状況に、二亜は思わず苦笑いを浮かべた。
『よーし、まずはいつも通り身体を綺麗に洗ってやるよ。こっちに来な、<シスター>?』
「うわっ!? ちょっ……!」
唐突に男たちの一人に腕を掴まれ、そのまま洗い場へと引きずられていく。
何やら言っていたが英語なので意味が分からなかったものの、どうせろくなことを言っていないのはその下種な笑みを見れば容易に想像がついた。
『ったく。いつも揉んでやってんのに、相変わらず貧相な胸してんなぁ?』
「ちょっ、やめっ……! どこ触って……!」
そうして男の膝の上に座らされ、身体を弄られていく。主に胸や股の間といった箇所を重点的に、嫌らしい手付きで。
当然二亜は全力で抵抗を試みるものの、顕現装置による拘束のせいで男の手を剥がすどころか止める程度の力すら出せず、言葉も通じないため罵倒の言葉も通用しない。むしろ男はその抵抗に興奮を催しているのか、二亜の尻肉を固く熱いものが押し上げてくる始末であった。
『ほらっ、ここを弄られるのが好きなんだろ?』
「あっ、く……う、あぁっ……!」
こんな醜悪極まる状況で見知らぬ男に愛撫され、感じることなどあるわけがない。二亜はそう思っていたが、恥部を弄る男の指先にどうしようもなく快感を催し喘いでしまう。
唇を噛んで必死に快楽を押し殺そうにも、男はまるで二亜の感じる場所や触り方を完璧に熟知しているかのように、ありえないほど効果的に攻め立ててくる。まさか『口では嫌がっても身体は正直』という言葉を自らの身体で表現することになるとは、夢にも思っていなかった二亜であった。
『そら、ここをこうするとイクんだよな? <シスター>の癖してとんだ売女だぜ』
「あっあっあっ、うあ、ぁ――っ!!」
そうして、指で容易く絶頂を迎えさせられる。未曽有の快感に襲われ、身体をビクビクと痙攣させる二亜。痺れるような快楽に頭の中を染め上げられながらも、胸の中では燃え上がるような怒りと悔しさが渦巻いていた。
怒りはこんな見ず知らずの男に簡単にイかされてしまったこと。悔しさは快楽に碌に身体が耐えきれなかったこと。どちらかと言えば自分自身に対しての負の感情の方が強かった。
『そら、こっち向いて口開けろ』
「はぁ……はぁ――ん、んんっ!?」
絶頂の余韻に乱れた呼吸を整える暇も無く、二亜は無理やりに顔を横向けられ唇を奪われた。
「んっ、ぐっ……ちゅ、むぅ……!」
ファーストキスを奪われた屈辱を感じる暇も無く、貪られていく二亜の唇。
男の汚らしい舌先に容赦なく咥内を蹂躙され、絡みつき締め上げるように二亜の舌も穢されていく。その上でどろりとした男の唾液を送り込まれるのだから、吐き気と怖気に涙が浮かんでくるのも当然の事だった。
『おいおい、お前ばっか楽しんでんじゃねぇよ。ちゃんと身体洗ってやんねぇと駄目だろ?』
「うあっ……!?」
無理やりな口付けに苦しむ二亜の身体に、別の男が泡に塗れた手で触れる。どうやら泡の正体は普通のボディソープのようだが、それを見知らぬ男に柔肌に塗り込まれているのが問題であった。
『お、そうだな。じゃあ俺が腕を押さえてるから、お前らが<シスター>の身体を洗ってやれよ』
『オッケー。よーし、たっぷり綺麗にしてやるからな<シスター>?』
「ひっ!? ちょ、ちょっと!?」
二亜の唇を奪っていた男が咥内の蹂躙を止めたかと思えば、突然二亜の両腕を掴み上げながら立ち上がった。両手首を掴まれた状態で無理やり立たせられた二亜は、全裸で宙吊りのようなあられもない姿を晒してしまう。
当然身体の要所を隠そうと藻掻くが、両腕を掴まれて頭の上で固定されているため、碌に肌を隠すこともできない。脚を上げて秘部を隠すくらいはできたものの、隠せない胸元は完全に曝け出されて男たちの目を楽しませていた。
『この貧乳は俺が頂きだ!』
『じゃあ俺は右脚をもーらいっと』
『お、なら俺は左脚だな』
「ひあっ!? や、やめっ……!」
そうして両手から液体のボディソープを滴らせた男たちが、直立姿勢を強制される二亜へと群がり肌に嫌らしく触れてきた。
一人は正面から二亜の仄かな膨らみを鷲掴みにする形で、一人は横から二亜の太腿をかき抱く形で、もう一人は二亜が秘所を隠すために上げていた足を強引に開かせる形で。
『あー、この小せぇ乳首が苛めがいあって本当に良いわ』
「んっ! ん、うぅ……!」
胸元を揉みしだく様にボディソープを塗り込んでいた男が、二亜の乳頭を指で摘まんで弄ってくる。
やはりと言うべきか相当に手馴れているようで、痛みは感じず快楽のみを覚える絶妙な攻め加減であった。見知らぬ男に愛撫されているというのに、悔しい事に口から喘ぎ声が零れそうになってしまう。必死に唇を噛みしめて堪えようとするが、込み上げる快楽は耐え難いものであった。
『このムチムチの太腿も堪んねぇよなぁ? 従順になったらまたこの太腿で挟んで抜いてもらうわ』
「あっ、く……あぁ……!」
太腿の辺りを重点的に泡立てていた男が、顔に似合わない繊細な手付きで二亜の内腿を撫で擦ってくる。まるで二亜の感じ方を完璧に把握しているような攻め方であり、それでいて焦らすような攻め方であり、二亜はもどかしさを覚えてしまった自分自身に何よりも腹が立った。
『俺はやっぱこの足の指だな。この足で挟んで扱いてもらうのが最高なんだよ』
「ん、ひゃっ!? はははっ! ちょ、やめぇ……!」
無理やりに足を持ち上げてきた男は、足裏をくすぐるような手つきで洗いあげてくる。やはりこの男も例に漏れず攻め方があり得ないほどに上手く、こんな状況だというのに二亜はこそばゆさに笑いを堪える事ができなかった。
『ハハハ、楽しそうだなぁ。<シスター>?』
「ひっ……!?」
しかしまるで現実に引き戻すように、首元にねっとりとした悍ましい感触が走る。両腕を頭の上で掴んで拘束している男が、二亜の首筋をベロリと舐めたのだ。これには足裏のくすぐったさも吹き飛び、悪寒で背筋が凍る思いだった。
そうして、二亜は男たちに身体を隅から隅まで徹底的に洗われていった。物理的には綺麗にされていたものの、どう考えても身体を穢されているとしか思えない仕打ちであった。
『――よし、これで全身綺麗になったな。見ろよこの真っ白な肌。さすがは<シスター>だぜ』
「はぁ……はぁ……!」
そうして最後にシャワーで身体中の泡を洗い流され、ようやく二亜の掴まれていた両腕が解放された。途端にその場に崩れ落ち、肩で息をして必死に呼吸を整える。
こんな外道な男たちがただ純粋に身体を洗ってくれるわけも無く、身体を洗われながら二亜は何度も秘所を弄られ、何度も絶頂を迎えさせられたのだ。その余韻は未だに残っており、床に付いた両腕は強烈な快感に指先まで震えていた。
『それじゃあお前を綺麗にしてやったことだし、今度は俺らの事も綺麗にしてくれよな?』
「っ……!」
ふっと視界に影が落ち、反射的に顔を上げる。そこで二亜の瞳に映ったのは、男たちの下卑た嫌らしい笑いと勃起した肉棒。
外国語なのでやはり何を言っているのかは良く分からなかったが、この状況なら言葉など無くとも意味は十分に分かった。どうせ今度は自分たちのコレを綺麗にしろとでも言っているに違いない。
「誰が、そんな事……!」
故に二亜は快感の余韻に震える身体に鞭打って、必死に後退って逃げようとする。この場所から逃げられるとは思っていないが、それでも素直に男たちに奉仕する性奴隷になどなりたくなかった。
『ハハハ、相変わらず最初は素直に奉仕しちゃくれねぇな? しょうがねぇ。やらねぇなら――自分からやりたくなるようにしてやるよ!』
「がぼっ!?」
すると男の一人が二亜の髪を引っ掴んだかと思えば、そのまま床に叩きつける形で傍らの風呂桶に振り下ろした。水の張ってあった桶の中に顔を叩き込まれ、二亜の気管に泡交じりの水が流れ込んだ。
「ごぼっ、がぼっ、ごぼぼぼっ!」
苦痛に咳き込む二亜だが、男は頭を押さえつけて風呂桶から顔を上げる事を許してくれない。小さな桶の中で溺れて苦しみに悶える二亜を嘲笑っているのか、周囲からは耳障りな笑いが巻き起こる。
必死に暴れて抵抗するも、顕現装置で厳重に身体の自由を奪われている二亜では男の力には敵わない。床のタイルに全力で爪を立て、足をがむしゃらに動かして必死に顔を上げようとするも、全てが無駄な抵抗だった。
「――ぷはあっ!! ゴボッ! げほっ、ゴホッ……グッ、ゴホっ……!」
そうして窒息寸前まで追い込まれ、ようやく髪を掴まれて顔を上げさせられる。
すぐさま空気を貪りたいところだったが、身体は気管に流れ込んだ異物を排出するのに咳き込むことを強要していた。
『どうだ? 俺らに奉仕するか?』
咳き込む二亜の耳元で、男が何やら囁いてくる。短い言葉だった事、そして拷問紛いの水攻めをされた後という事で、酸欠でクラクラする頭でも何を言わんとしているのかが理解できた。要はとっとと奉仕しろと言っているのだ。
「だ、誰が、やるか……ごぼっ!!」
震える手で中指を立てながら答えると、再び二亜は桶の中に顔を叩き込まれる。全裸で男たちに捻じ伏せられ、小さな風呂桶で溺死させられそうになっている二亜の姿を、一体誰が世界を殺す災厄たる精霊だと思うだろうか。
どうせ助けなど来ないし、生きていても地獄が待っているのは目に見えている。だからこそ、このまま溺死させられるのならそれはそれで大歓迎だった。むしろここで殺してくれれば、精霊という貴重な研究材料を殺したこの男たちは大目玉を食らうはずだ。最後にこの変態共に一矢報いることが出来るのなら、こんな情けない死に方でも悪くは無い。
『やっぱ最初は反抗的だよなぁ。今回は何日持つかな?』
『俺は一週間に賭けるぜ。前回もそれくらいだったはずだしな』
『じゃ、後はいつもの場所に運んで明日まで放置だな』
だが溺れる二亜の耳に届いてくる男たちの声は、酷く呑気で緊張感の欠片も無かった。まるでこれはいつもの事で、取り立てて騒ぐような状況ではないとでも言っているかのように。
「がっ……グ……ぅ……!」
何故そんな反応をしているのか。その意味を考えようとした二亜だが、酸欠で碌な思考力が残っていないためその意図が全く読めない。
窒息を迎え、意識が徐々に薄れていく。その恐ろしい意味が分からないまま、二亜の意識は闇へと落ちて行った。死という甘美な闇ではなく、次の責め苦が待ち受ける地獄の闇へと。
百歩譲って社員浴場があったとして、果たして日本みたいな温泉があるのか。などという指摘は無視します。どうせ二亜に強制的にソープ嬢やらせたいだけだし、もしかしたら二亜の羞恥心を煽るためにあえて日本風の浴場に改装したとかいう可能性も、あの社長ならゼロではない。ところでDEMに入社すれば二亜に対して行った実験や拷問の映像記録とか見れます?