※この作品はR-18です。

裏切られた"僕"は絶望して逃げたが、入れ替わった"俺“はその後の人生を謳歌する。   作:美味しく食べよう

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依頼達成

その後、オオカミの死体をシークの魔法で収納して、もう一度体を洗って、服を着て、鉈とナイフを持ち、俺は『バーン』に戻った。

 

門で手続きを済ませて、ギルドに戻る。

 

「おお!シュラ!無事だったか!」

 

「え?えっと、何が?」

 

「知らねぇのか?!お前が向かった森に、他の新米冒険者も行ったんだがよ、森で『ライオンウルフ』に襲われたって言うんだよ!お前も襲われたのか?!」

 

すごい剣幕で聞いてくる先輩冒険者。

 

「えっと、ライオンウルフって、結構デカいオオカミのことですか?」

 

「そうだ!お前も襲われたのか?!」

 

「はい、襲われましたけど、討伐しました。」

 

「「「「「何ぃッッッ!!!」」」」」

 

そんなに驚くのか?ステータスが規格外みたいだけど。

 

(いいか?ステータスの高低で戦いが決まるんじゃない。知略と、戦略で決まるのだ。格下が格上を倒すなんてことはよくある。桃太郎で、キジが鬼を撃退した話は有名だ。)

(※決してキジを馬鹿にしているわけではありません。)

 

「おい!シュラ!お前、ライオンウルフの死体はどうした?」

 

「あ、はい。えっと、ここじゃ狭いので、広めのところとかありませんか?」

 

「それならアタシが案内しよう。ついてきな。」

 

先輩冒険者の群れをかき分けて、ヘルガさんがやってきた。

 

「あ、はい。お願いします。」

 

 

 

 

案内された場所は、ギルドにある解体場だった。

 

「ここなら広いだろ?それで、ライオンウルフの死体はどこにあるんだい?」

 

「今出します。」

 

(すまん、オオカミの死体を出してくれ。)

 

(うむ。)

 

直後、ライオンウルフの死体が三つ、目の前に出現した。

 

「うお!びっくりした!今のは何だい?!」

 

「あぁ〜…今はここにいないんですけど、俺の仲間の能力です。いつも此方を見ているので。」

 

「ふ〜ん?なんだかすごい仲間だね。」

 

「そうなんですよ!俺の自慢の仲間です!」

 

(頼む!これ以上聞いてくるな!)

 

此方を探るような目を向けるヘルガさんに、必死にポーカーフェイスを貫く。

 

「はぁ、そういうことにしとくよ。」

 

(ほっ…)

 

なんとかなった。

 

目の前のライオンウルフの死体を観察するヘルガさん。

 

「アンタ、どんな得物を使ったんだい?」

 

「えーっと、鉈です。鉈で、こう、ザクッと。」

 

「とんでもない鉈だねぇ。」

 

たしかに、死体を見れば、頭にしか損傷はない。

 

「このサイズになると、相当頭蓋は硬いと思うんだけど。」

 

「まぁそこはほら、俺の筋力カンストしてるし!」

 

「そういうもんか…しかし、そこ以外は綺麗に仕留めてるね。これの素材で欲しいのとかあるかい?」

 

「素材?」

 

「あぁ。素材を使えば自分のオリジナルの装備も作れるんだよ。オーダーメイドってやつさ。自分で獲った獲物だからね、好きに素材を使えるんだ。そこは仕留めた者の特権さ。」

 

「ふーん…あ、じゃあ毛皮をください。なめしてコートにします。」

 

「ん、了解だよ。おーい!お前たち!コレの解体をお願いするよ!毛皮は此方に回しといてくれ!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

その声と同時に、屈強な男どもがゾロゾロとやってくる。

鉈やノコギリ、金槌なんかを持って。

 

「怖っ!!?」

 

「「「「「ひでぇっ!!」」」」」

 

いや、あんな屈強な男どもが鉈持ってこっちに来たら…

 

「アーハッハッハ!!確かに怖いねぇ!」

 

「「「「「姉御まで!?」」」」」

 

「すいません、解体よろしくお願いします。」

 

「「「「「まかしとけッ!!」」」」」

 

なんだかノリがいい人たちだな。

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