※この作品はR-18です。

裏切られた"僕"は絶望して逃げたが、入れ替わった"俺“はその後の人生を謳歌する。   作:美味しく食べよう

19 / 42
試し

あの後、宿屋に戻って、飯を食って、そのまま寝て一夜明けた後にギルドマスターの師匠がいるというところに行った。

 

「ここか…」

 

(本当に人通りが少ないな。)

 

そこは住宅街から大きく外れた、人通りの少ないところだった。

人の気配がまったくない。少し道を外れるだけでこんなに違うのか。

 

「うぅ…なんか緊張してきた。」

 

(くよくよしても何も始まらない。勢いで行け、勢いで。)

 

(そうだよな…)

 

建物の扉の前で深呼吸をする。そして、

 

「た、頼もー!」

 

「いらっしゃい。」

 

建物の中は、武具以外何もない。

生活の中にあるべき物は何もない。

その奥の方で、若い男性の声がした。

 

「ようこそ。話はギンから聞いているよ。」

 

声の方に目を向けると、50代くらいの男性がいた。

ギルドマスターの師匠だから、もっと筋骨隆々かと思ったら、中肉中背の男だった。

 

「貴方が、ギンさんの師匠の?」

 

「えぇ。私がギンの師匠の『シエン』です。以後よろしくお願いします。」

 

「俺は、ギンさんに言われてここに来ました。シュラと言います。こちらこそよろしくお願いします。」

 

「えぇえぇ。聞いていますとも。では早速、打ち合ってみましょう。」

 

そうして渡されたのは、木剣だった。それと腕輪も。

既にシエンさんは腕輪を着けて、木剣も持っている。

 

「この腕輪は『苦行の腕輪』という魔道具なんですよ。武術の鍛錬のために生み出されたと聞きます。これでステータスを決まったものに変化させて、技術を磨くのです。あぁ、素のステータ以上には設定はできません。それを着けて、ステータスを全て『C』に設定してください。」

 

言われた通り、腕輪を着けて、ステータスの設定をCにする。

その瞬間、体が重く感じた。思わず、フラッとしたほどだ。

 

「ホッホ。ステータスが高いほど、体が重く感じます。貴方は相当鍛えたのでしょう。私もCにしてあります。ステータスを同じにして技術だけを見るんです。では行きます。」

 

言うや否や、木剣を振り下ろしてきた。

それを慌てて受け止める。が、

 

カァァァァンッッッ!!

 

「おっも!!!」

 

「これも技術です。さぁ、次はそちらがかかってきなさい。」

 

「エェイッ!」

 

少し重たく感じる木剣を振り下ろす。が、

 

 

ガァァァン!

 

 

俺の剣は鈍い音を立てた。

シエンさんの剣の様に、鋭い感じがしない。

 

「たしかにこれは…剣を習ったことのないモノですなぁ。」

 

いとも容易く受け止めるシエンさん。

 

「もう大丈夫です。概ね貴方の技術は分かりました。これからはここに住み込みで剣を覚えてもらいます。大体一ヶ月ぐらいですかね?あぁ、冒険者の依頼は続けてもらって大丈夫ですよ。ただし腕輪はつけてもらいますが。」

 

結構キツいかも…

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。