裏切られた"僕"は絶望して逃げたが、入れ替わった"俺“はその後の人生を謳歌する。 作:美味しく食べよう
「…ん?」
俺は目が覚めた。知らない洞窟で。
「んーと…あ、そうだ!俺転生したんだ!」
(その通りだ。お主は転生したのだ。)
「ははっ!俺無事に転生できたんだな!…でも、なんだここ?」
(そこはお主が入った体の元の持ち主が死のうとした場所だ。)
「うぇ!?マジで!?…本当だ、手元にナイフがあった…」
(なにやら、とても辛いことがあったらしいな。)
「おいおい、淡白だなぁ。そいつは責任持って転生させたんだろうなぁ?」
(勿論だ。こちらの都合で元の持ち主を転生させたんだ。今は優しい世界に生まれてるぞ。)
「ほぉ〜そうかいそうかい。それならいいや。んじゃ、まず俺は何をすればいい?」
(早速で悪いが、闘いだ。)
気がつけば、洞窟の入り口の方から、なんか、緑色で、ガタイがよくて、豚顔で、人型のやつが入ってきていた。
「アイツか?」
(そうだ。あれはオークだな。)
「ヨッシャ!任せな!…ところでアイツ食えんの?」
(普通の豚肉だぞ。)
「ヘッヘ。肉大好き❤」
「ブモォッ!」
奴は威嚇の声を上げる。面白ぇ。戦闘態勢に入ったな。
「ウッシ行くぜ!」
全力で地を蹴り肉薄し、
「シッッ!!!」
一気に空気を吐き出し、体幹を固め、渾身の拳を放つ。
「ブモォッッッッ!!」
奴は叫び声を上げた。
「ウッシもう一発!」
すぐに拳を引き、反対の拳で追撃を浴びせようとしたが、
ズウゥゥン
オークは倒れた。
「え?」
(ふむ、どうやらワンパンだったようだな。)
「えぇ!?」
マジかよ!この世界のモンスター弱くね?それとも俺が強い?
(お前が強すぎるのだ。何故素手で倒せるんだ?)
心底不思議がった声だ。
(しかし、力が強すぎたのだな。拳を見ろ。)
「え?ッッッ!!」
悲惨なことになっていた。グシャグシャなのだ。死ぬほどに痛い。
(よく叫ばなかったな。凄まじい精神力だ。)
「ヘッヘ、痛みには慣れてるんでね…」
というのは嘘です。無茶苦茶に痛いです。今すぐに泣き叫びたいくらいです。
体が弱いのか。まぁ前の世界で鍛え込んだからな。力加減が分からん。
(回復してやるから、少し寝てろ。)
「寝ようにもよぅ、痛すぎだっつぅの。」
(それもそうか。ではこうしよう。)
「え?」
意識が急に落ちていく。
落ちきる寸前、
(起きた頃には絶好調だと思うぞ。)
という声が聞こえた。
(まったく、オークを素手で倒すとは。普通の成人男性では手も足も出ないモンスターだぞ、それを素手とは。いやはや、この力がこちらに向くと思うと…
やめよう、胃が痛くなりそう。しかし、この力は凄まじいな。やはりこいつに依頼してよかった。『魔王討伐』。さて、これから忙しいな。この体を前世のこいつと同じぐらいに魔改造して、と。ふむ、あと24時間かかるな。
おっと、オークの死体の時間を停止させてと。よしこれで一先ずは終わり。とりあえず、我も寝よう。)
前書きのところに本文書いちゃったんだよね。書き直すの大変でした。