裏切られた"僕"は絶望して逃げたが、入れ替わった"俺“はその後の人生を謳歌する。 作:美味しく食べよう
どんちゃん騒ぎから一週間後、町はいつもの空気になっていたときのことだ。
ザワザワと門の外が騒がしい。野次馬が集まっている。
「勇者様だ。今頃遅ぇんだよ。」
「本当ね…今頃来られても遅すぎるわ…」
何?勇者?
(おいシーク、勇者がいるのか?)
(あぁいるぞ。だが今代の勇者は傍若無人のろくでなしだぞ。)
「ヘェ〜そうなんすね。」
ちょっと俺も行ってみよう。
「いいから通せ!俺たちは救援に応じてやってきた!」
「そうよ!早く通しなさい!」
「もう疲れたー…」
「まったく、なんでこんなことを…」
「ですから、もうスタンピードは終わりましたから、もう必要ないです。
お越しいただきありがたいですが、遅すぎです。」
「なんだと…?勇者である俺を通さないだと?お前、いい度胸してるじゃないか?死ぬ覚悟はできてるんだろうなぁ!?」
勇者は腰にある剣の柄に手をかける。
兵士を斬るつもりだ。
「……シュラさんを呼んでこい……今すぐ……………」
「……分かりました……………」
「その必要はねぇよ。」
「シュラさん!!」
「来ていたんですね!!」
「な?!何故お前がここにいる!」
「なんでアンタがここにいんのよ!!?」
なんか知らない奴らが問いかけてきた。
「別に、ビギン村を出てここにきたんだけど…それが何か?」
「なんでただの農民がここにいるんだ??!!」
「別に、農民がここにいちゃ悪いのか?」
「あんた……………さっきから勇者様に生意気なのよ。分を弁えなさい。」
「そうよ!跪きなさい!」
後ろにいた女二人もそう言ってきた。
「なんで?なんで俺が勇者に跪かないといけないの?そんなに勇者が偉いことしたの?俺、本当に何も知らないから教えて欲しいんだけど??」
なんかウザいから煽るように言ってやった。
「コイツ……死なないと分からないのか!!」
剣を抜いて切り掛かってきた勇者様(笑)
勇者が市民に剣を抜いていいのかよ?
「シュラさん!!」
「危ない!!」
「フン!勇者様にデカい態度するからよ!」
「そのまま死んでなさい。間抜け。」
「マジでなんでこんなところにいるのよ…最悪…」
「ハッハ!死ねええ!」
「え?いやですけどww」
振り下ろされた剣を指で挟んで止める。
「ッッッ?!?!?!」
勇者様(笑)がひどく混乱していらっしゃる。
殴って混乱を止めなければ!!(使命感)
「勇者様!お気を確かに!!」
ゴッ!
「ブッッッッ!!」
勇者様(^ω^)が地面を無様に転がる。
「大丈夫ですか!今起こしますから!!」
勇者(^ω^)の腕を掴んで起こす。
勢いが強すぎて、飛んでった。
「「「なっ!?!?!?」」」
女三人が驚いている。
確かに驚くよな。
魔王に対抗するために召喚された勇(^ω^)があんなに弱かったら驚くわな。俺もびっくりしている。
「なにしてんのよ?!」
「そうですよ!なんてことしてるんですか?!」
「あんたね!幼馴染だからって容赦しないわよ!」
「あのさ、例えば俺が剣を抜いてお前に襲い掛かったとして、お前は黙って斬られるのか?もちろん抵抗するよな?そういうことだよ。」
「「「………」」」
はい論破!
「お前って…あんたいつからそんな口聞くようになったのよ!」
なんか活発な美人さんに詰め寄られた。
こんだけの美人に詰め寄られると、前までの俺ならオドオドしていたんだろうなぁ…
でも、今の俺にはツバキがいるから、この程度の美人はどうってことない。
「いつからだろうね?どうでもいいし。」
「あんたねぇ…」
コイツも剣を抜こうとしたが、先程の勇者を見たのだろう。
剣は抜かなかった。
そのまま勇者の元に駆け寄った。
「勇者様!大丈夫ですか?!」
「勇者様!」
「勇者様!」
最後の二人なんかもはや(^ω^)しか言ってないじゃん。
笑えるわww
「貴様…こんなことをして、タダで済むと思うなよ!」
「こんなことって?」
「貴様が俺の顔を殴ったことだ!!」
「ふーん。じゃあテメェが剣で切り掛かってきたのはどうなんだよ?」
「フン!馬鹿め!俺は勇者なんだぞ!そんなことすぐに
「え?市民に剣で切り掛かってきたのはまずいだろ。そのあと殴られたとか、お前、恥ずかしすぎだろww」
「なっ…」
「『悲報 勇者 市民に切り掛かるが、返り討ちにされる』wwwww」
「貴様ァァァッッッ!!」
「どうかされたのですか?」
ツバキが騒ぎを聞いてやってきた。
「おう、ツバキ。いやこの男が俺に斬り掛かってきたから返り討ちにしたんだよ。」
「まぁ!大丈夫でしたか!?お怪我はございませんか?!」
ツバキは俺の体を触って確かめてくる。
「大丈夫大丈夫、俺強いだろ。師匠の元で鍛えてるからね。」
「それもそうでした。テヘっ。」
ツバキと仲睦まじく喋っていると、また(^ω^)が喚いた。
「おい女!ツバキと言ったか?俺の女になれ!!!!」
なんか勇者様が変なことを言ったぞ?
「え?いやですけど?なんで女呼ばわりする失礼な奴の彼女にならないといけないんですか?それに私はこの方の妻です。なのでなりません。
まぁ、例え妻じゃなかったとしてもあなたの彼女になることはありませんが。」
「なっ!!」
『なっ!』って言い過ぎじゃね?
「というかですね…この人に斬り掛かってきたとは、どういうことですか…テメェ!!うちの旦那になにしてくれたんじゃボケナス[ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー]!!!!!!!」
ツバキは、要するに『テメェの金○マ潰すぞこの野郎』って言ったんです。
「なっにぃ!?!?おい女!そこの男はな、女を寝取られるぐらいに甲斐性のない男なんだぞ!それに比べ、俺は勇者だ!俺についてくれば安泰な生活を送らせてやるぞ!」
「死んでも嫌ですが?それに、誰が寝取ったって?」
「ヒィ!」
俺が酷いことされたって知ると、ツバキ滅茶苦茶怒るんだよね。
子を守る母のように。
ていうかさ、この体の元の持ち主、何やらかしたの?